ダイマックス

「ダイマックス」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

ダイマックス - (2020/01/13 (月) 15:32:56) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2019/11/25 Mon 16:12:54
更新日:2023/12/21 Thu 11:19:22
所要時間:約 6 分で読めます





ダイマックスは「ポケットモンスター ソード・シールド」から登場する、
XYのメガシンカ、SMのZワザに続くポケモンの新たな戦闘システム。


◆概要

ガラル地方でのみ見られる、膨大なエネルギーによってポケモンがパワーアップし巨大化したように見える現象。体から溢れ出したエネルギーが頭上で雲を作り出している。
作中ではエネルギーによって空間が歪み大きく見えているだけとの説明があるが、図鑑でおもさとたかさが増大していたり、巨大化したボールをトレーナーが重そうに抱えていたりと実際のところは謎。


専用の持ち物さえ持たせておけば何処でも使えた前2つとは異なり、使用できるタイミングが決まっており、
「ねがいぼし」と呼ばれる鉱石を由来とするガラル粒子が満ちたパワースポットーーーーゲーム中ではジムスタジアムやワイルドエリアの巣穴などでのみ可能。
通信対戦でももちろん使用できる。

必要なものはガラル粒子のみのため、トレーナーとのキズナが重視された前2つと異なり野生のポケモンの中にも使用するものがいる。
トレーナーはねがいぼしを加工した「ダイマックスバンド」をボールに翳して使用する。



◆システム


使用条件

上記した「ダイマックスが使用できる戦闘」であること。それだけ。
ダイマックスが使用可能なバトルでさえあれば、Lv100のリザードンだろうとLv.1のコイキングだろうとダイマックスを使用できる。
メガシンカやZワザと違い、専用の道具も必要ない。
ダイマックス状態は3ターン経過するか、そのポケモンを引っ込めると解除される。
なお、ダイマックスを行えるのは一度の戦闘で1回だけである。

能力の変化

ステータスが大きく変化したメガシンカと異なり、意外にも増加するのはHPのみ
HPが元々の値の1.5倍~2倍に増加する。
つまりLv1のコイキングをダイマックスさせると壮絶な見掛け倒しとなる。

HPの増加率は、ポケモン1匹ごとに持つステータス「ダイマックスレベル」に依存している。
ダイマックスレベルはマックスレイドバトルの報酬である「ダイマックスアメ」で1つにつき1上昇させられ、最大10まで上がる。

わざの変化

ダイマックスしたポケモンが使用するわざは、全て専用のダイマックスわざとなる。

攻撃わざの場合


攻撃わざは、わざのタイプごとに決まったダイマックスわざに変化する。
例えばノーマル技であれば、「たいあたり」でも「はかいこうせん」でも一律で「ダイアタック」になる。
ただし威力は変化元のわざによって異なり、元が「たいあたり」のダイアタックと「はかいこうせん」のダイアタックでは後者のほうが威力が高い。
基本的に元のわざより威力が上がるため、実質的な火力強化となっている。
また、物理技か特殊技かの判定は、変化元のわざのものを受け継ぐ。

すべてのダイマックスわざには確実に発動する追加効果があるのが特徴。
味方を強化する効果は味方全員、敵を弱体化させるものは敵全員に効果がある。
追加効果は100%発動するため、ダイマックスポケモン同士が対峙するとすさまじい勢いで天気やフィールドが変わったり能力が上下したりする。

タイプ ダイマックスわざ 追加効果
ノーマル ダイアタック 敵のすばやさ低下
ほのお ダイバーン 天候「ひざしがつよい」
みず ダイストリーム 天候「あめ」
でんき ダイサンダー エレキフィールド
くさ ダイソウゲン グラスフィールド
こおり ダイアイス 天候「あられ」
かくとう ダイナックル 味方のこうげき上昇
どく ダイアシッド 味方のとくこう上昇
じめん ダイアース 味方のとくぼう上昇
ひこう ダイジェット 味方のすばやさ上昇
エスパー ダイサイコ サイコフィールド
むし ダイワーム 敵のとくこう低下
いわ ダイロック 天候「すなあらし」
ゴースト ダイホロウ 敵のぼうぎょ低下
ドラゴン ダイドラグーン 敵のこうげき低下
あく ダイアーク 敵のとくぼう低下
はがね ダイスチル 味方のぼうぎょ上昇
フェアリー ダイフェアリー ミストフィールド

◆ダイマックスわざの特長

Zワザのそれとほぼ同じと覚えれば良い。
  • 必ず命中する。
「ちいさくなる」で回避率を上げたり、「すなかけ」で命中率を下げても必ず命中する。
攻撃力が上がる代わりに命中率が下がる特性「はりきり」のリスクも踏み倒せる。

  • 「まもる」「みきり」などの防御技を貫通し、通常の1/4のダメージを与える。
ダメージは減衰するが、追加効果は普通に発動する。

  • すべて非接触技になる。
直接攻撃に対して発動する特性「もふもふ」「てつのトゲ」「ミイラ」や、アイテム「ゴツゴツメット」などを気にせず攻撃することが可能。

変化わざの場合

変化わざは一律でノーマルタイプの「ダイウォール」となる。
「ダイウォール」は「まもる」の上位互換であり、「まもる」等では防げないダイマックスわざによる攻撃も無効化できる。
自分のダイマックス行動時間を消費してしまうデメリットがあるが、残り1ターンしか残っていない相手のダイマックス時間を安全に凌ぐという強力な動きができる。

ダイマックスによる耐性


ダイマックスしたポケモンは、さまざまな攻撃に対する耐性を得る。
全体的に「ダイマックスポケモンは簡単にはやられない」ように調整されている。

  • 重さ依存の攻撃が効かない
「けたぐり」「くさむすび」など、体重によって威力が変化するわざを受けない。
ダイマックス中は体重が百キロ単位で増加するため、通用したらあっさり倒されていた事だろう。
体重が重いほど受けるダメージが減る「ヘビーボンバー」や「ヒートスタンプ」もしっかり無効化する。

  • ひるまない
当然ながらねこだましでの時間稼ぎは不可。

  • 強制的な交代を受けない
相手を強制的に交代させる「ほえる」「ふきとばし」「ドラゴンテール」などで交代させられない。
耐性がなければ半ば死にシステムと化すので当然である。
ただし自分の交代効果は有効。特性「ききかいひ」を持つグソクムシャやだっしゅつボタンを使うときは気をつけること。

  • 「みちづれ」と一撃必殺技が効かない
ダイマックス中の相手を一撃で仕留めたいなら超火力で膨大なHPを削り切るしかない。
ただしダイマックス前に受けた「ほろびのうた」の効果だけは有効。

  • わざの選択を制限する状態を受けない
「アンコール」や「かなしばり」もなんのその。
こだわり系アイテムを持っていても自由に技を選べる。

  • どうぐに影響を与える効果を受けない
具体的には「どろぼう」や「はたきおとす」等で道具を奪われたり落としたりしなくなる。

  • 割合ダメージはダイマックス前のHPに基づく
「最大HPの○分の1のダメージを受ける」わざや状態異常、たとえば「まきつく」「どく状態」「いかりのまえば」などのダメージは、ダイマックス前のHPに基づいたダメージとなる。
例えば、最大HP200のポケモンがダイマックス化でHP400となり、最大HPを1/4減らす「のろい」を受けた場合、ダメージは100ではなく50となる。

ダイマックスの欠点

圧倒的なタフネスと強力なダイマックスわざを使用できる反面、欠点もある。

  • 変化技が「ダイウォール」しか使えない
ダイマックス化によるHPの高さを活かして「つるぎのまい」等の能力アップ技を積んだり、「じこさいせい」等のHP回復わざで粘ったりはできない。

  • 攻撃技がダイマックスわざに固定される
ダイマックスわざはもちろん強いのだが、できなくなる事も結構多い。
例えば、「だいばくはつ」などの威力が高いがデメリットがある技は、デメリットはなくなるが威力が減少する(だいばくはつの場合、250→150に)。
「しんそく」「バレットパンチ」といった先制技も普通のダイマックス技になってしまう。
かくとうタイプやどくタイプわざは追加効果の都合で元より威力が上がらないどころか、物理格闘技の大半はむしろ威力が下がる
しかも物理毒技や特殊格闘技だと追加効果の恩恵を殆ど受けられないので、これらの技をメインにするポケモンは注意。

ダイマックス時はわざの選択を制限する効果が無効になるので、「こだわり○○」によるわざ選択の固定化を解除される一方、攻撃アップなどの恩恵も無効になる。
こだわり系アイテムに似た特性であるごりむちゅうも無効。
ただしこの性質はこだわり系アイテム最大の欠点である「撃ち分けができない」という欠点を短時間ではあるが克服でき、戦略の幅が広がるので、一概に欠点とは言えない。

こちらがみがわりを置いた状態でダイマックスするとみがわりが消失した上でダイマックスする。
ダイマックス後もみがわりは消えたまま。
巨大なみがわり人形が見たかった

特性「ちからずく」は、自身の使うわざの追加効果が無くなる代わりに威力が上がる特性。
ダイマックスわざは全て追加効果があるので有効な組み合わせかと思いきや、この特性がない時と同じ挙動をする。
いのちのたまとの美味しいバグと違い、流石にダイマックスわざを強化出来たらマズいというゲームバランス上のものと思われる。


◆マックスレイドバトル

ワイルドエリアで行える他のプレイヤーやNPCと共闘してダイマックスした野生ポケモンと戦う対戦要素。
NPCのレベルはホストプレイヤーの7割固定になる上、野生ポケモンも最高レベルが70なので、可能であればレベル100を使ったほうが楽。*1

光の柱が立つポケモンの巣穴を調べることで行え、各プレイヤー1匹だけポケモンを繰り出しダイマックスポケモンと戦闘する。
倒されても1ターン休みで復活するが、4回ひんしになるか10ターンの経過で強制的に巣穴から追い出され戦闘終了となる。

野生のダイマックスポケモンは、3ターンの制限時間が存在せず、
HPが一定量減るたび*2に、あらゆる攻撃のダメージを激減させるバリアを張り、時折ステータス変化や特性を消し去ってくる。
バリアを割れば相手の防御と特防ががくっと下がり撃破のチャンスが来るが、「かちき」「まけんき」「あまのじゃく」な特性だとデンジャーな事態になってくる。
また、1ターン中に複数回行動を行う。ダイマックスわざと通常技を切り替えながら攻撃してくるが、範囲攻撃を行うものは逆に危険。
中にはレコードでないと覚えてこないようなわざを覚えているケースがある。

バリアは通常の攻撃技で1ゲージ、ダイマックスわざか一撃必殺技で2ゲージ削ることができるので、ダイマックスするタイミングも重要となる。
バリアをすべて破壊したタイミングで残りのポケモンが一斉攻撃してくれるのがベストと思われる。
ソロで挑む場合はサポートのトレーナー(NPC・技固定)ともどもガンガン殴るのが基本戦略だが、★5だと相手側の思考にも左右される。
勝てない場合はサポートの引きをやり直すか、目的と種類によってはみんなで挑戦していくことになるだろう。

◆キョダイマックス

一部のポケモンは、ダイマックスした際に大きさだけでなく姿が変化するキョダイマックスを使用可能。
キョダイマックスポケモンは専用のキョダイマックスわざを使用できる。
キョダイマックスわざは普通のダイマックスわざと併用できないので、この点は完全上位互換とは限らない。
総じてエース適性よりも先発・サポート・ダブルバトル適正を伸ばす感じの性能になっている。

対応する種族ならすべての個体が変化できたメガシンカと異なり、キョダイマックスできる個体とそうでない個体が存在する。
自分のポケモンがキョダイマックスできる個体かどうかは「つよさをみる」画面において、ボールのアイコンとニックネームの間に赤い「X」のマークがあるかどうかで判別可能。

この「キョダイマックスできる」という特性は遺伝することが無いため、タマゴ孵化によってこの個体が手に入る事はない。
配信や交換で他人から貰う以外は、マックスレイドバトルでキョダイマックスの姿で登場する野生ポケモンを捕獲するしかない。

特別な個体はマックスレイドバトルで稀に出現する。出現率が上昇するピックアップ期間も設けられている。
カビゴンはピックアップ期間のみ出現する。


2020年現在、キョダイマックス個体はオンライン対戦の「普通の」ランクマッチにおいては使用不可能になっている。
キョダイマックスできないのではなく、「キョダイマックス可能な個体」である時点で手持ちに入れられない。
シーズンによってはピックアップを受けた種類などが使えたりするので要チェック。

◆キョダイマックスポケモン一覧

特筆のないものはマックスレイドバトルで捕獲できる。

翼が炎となり腹部に紋様のようなものが浮かび上がっている。
キョダイマックスわざは4ターンの間ほのおタイプ以外のポケモンに最大HPの1/6のダメージを与える効果*3を持つほのお技「キョダイゴクエン」。
殿堂入り後にダンデの部屋を訪れるとヒトカゲの状態で貰える。

羽が青く光り輝いている。
キョダイマックスわざはどくまひねむりの状態異常をランダムに付与するむし技「キョダイコワク」。

『Let's Go! ピカチュウ』をプレイしたアカウントでプレイするとワイルドエリア駅で貰える。
懐かしのデブチュウ。ゲンシカイキではない。
キョダイマックスわざはじめんタイプであろうとまひ状態にするでんき技「キョダイバンライ」。

早期購入者特典としてふしぎなおくりもので配布。
胴体が超ロングに。また鳴き声が犬山イヌコ氏のものとなる。「みゃおみゃおみゃ―――!!」
キョダイマックスわざはノーマル技「キョダイコバン」で、相手を混乱させる。
自身のレベルとわざの使用数に応じてお金が「レベル×200×使用回数」手に入る効果もあるので、殿堂入り後の金策として大活躍する。

眼が爛々と輝き、四本の腕は膨張し筋が走っている。多分超古代ポケモンではない。
キョダイマックス技は味方へのきあいだめ効果*4を持つかくとう技「キョダイシンゲキ」。

口を大きく開けトンネルのような姿になった。
他のポケモンとは違い、地面から生えるように出現する。
キョダイマックスわざは「にげられない」状態*5の追加効果を持つゴースト技「キョダイゲンエイ」。
メガゲンガーやポッ拳のバーストアタックである「奈落落とし」にどこか似ている。

タラバガニのような形状となり泡を吐いている。
キョダイマックスわざは敵のすばやさをがくっと下げる効果を持つみず技「キョダイホウマツ」。

周囲に五線譜のようなものを展開。
キョダイマックス技はオーロラベールを発生させる*6こおり技「キョダイセンリツ」。
対戦ではキョダイマックスポケモンの中でも要警戒レベルとされている。

『Let's Go! イーブイ』をプレイしたアカウントでプレイするとワイルドエリア駅で貰える。
首周りのもふもふが増量。
キョダイマックスわざは異性の敵すべてをメロメロ状態にするノーマル技「キョダイホーヨー」。

2019年12月4日(水)〜2020年1月上旬までの期間限定ピックアップ枠として登場が予定され、公式で公開されている。
あまりに動かなくなったせいかおなかの上に木が生えてしまった。
キョダイマックスわざは5割前後の確率で味方にきのみ再生の効果を与えるノーマル技「キョダイサイセイ」。

玩具の船や飛行機やピッピにんぎょうが胴体に埋まっているという衝撃的な姿に。ちなみにこれらは毒ガスがキョダイマックスのエネルギーで実体化したもの。
第五世代唯一のキョダイマックスであり、ストーリー中で意外な人物が繰り出してくるため印象に残りやすい。
キョダイマックスわざは敵全体をどく状態にするどく技「キョダイシュウキ」。

頭が巨大化し、その姿はさながら巨大UFO
キョダイマックスわざはじゅうりょくを発生させるエスパー技「キョダイテンドウ」。

翼が赤みがかり、ファンネルみたいな「ブレードバード」が背中にマウント。攻撃時に周囲に展開する。
キョダイマックスわざはきりばらい効果でひかりのかべ系、まきびし系、各種フィールドなどを消し去るひこう技「キョダイフウゲキ」。

二足歩行となり、頭部が甲羅の中に収納された。
キョダイマックスわざはステルスロックを相手側に撒く効果のあるみず技「キョダイガンジン」。

体長が伸び龍を思わせる風貌に。
キョダイマックスわざはほのおのうず効果を持つほのお技「キョダイヒャッカ」。

  • セキタンザン
頭頂部が切り立った山岳のような形に。
キョダイマックスわざは4ターンの間いわタイプ以外のポケモンに最大HPの1/6のダメージを与える*7効果を持つ「キョダイフンセキ」。

多段積みの超ゴージャスなケーキとなった。
キョダイマックスわざは攻撃と同時に味方のHPを最大値の1/6回復する*8フェアリー技「キョダイダンエン」。

蜜が溢れ出た巨大林檎に。もはやカジッチュ。
キョダイマックスわざは敵の回避率を下げるくさ技「キョダイサンゲキ」。

  • タルップル
アップリューとほぼ同じ、通常では隠れていた眼が顕に。
キョダイマックスわざはアロマセラピー同様に味方の状態異常を回復するくさ技「キョダイカンロ」。

体を覆う毛が増量しスタイリッシュな巨人となった。
キョダイマックスわざは5割前後の確率であくび効果を与えるあく技「キョダイスイマ」。

本体を覆う帽子の下付近が膨張。中の小人が確認しやすくなった。
キョダイマックスわざはこんらん状態にするフェアリー技「キョダイテンバツ」。

胴体が四角くなって直立し、鼻の先端の白い筋が骨のように節だっている。パワーショベルみたい。
キョダイマックスわざは攻撃しつつ相手側に、はがねタイプ版ステルスロックというべきトゲを撒くはがね技「キョダイコウジン」。

垂直に浮かび上がり、砂嵐のように回転。
キョダイマックスわざはすなじごく効果を持つじめん技「キョダイサジン」。

窓のような模様がついてさながら高層ビルのようになった。
キョダイマックスわざは最後に使われた技のPPをさらに1減らすドラゴン技「キョダイゲンスイ」。





余談


  • ヌケニンは例外処理がされており、ダイマックスレベルを最大にしてもHPは例によって1のままである。
    もし2になったら毒や砂嵐を一発耐えられたのだが、儚い夢であった。



追記・修正はキョダイ化してお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/