グルマンくん

登録日:2025/05/05 Mon 19:56:27
更新日:2025/06/08 Sun 15:53:38
所要時間:約 14 分で読めます




食とは、人が良くなると書く─

『グルマンくん』とは、ゆでたまご月刊少年エースにて連載していた漫画である。
尚、グルマンとはフランス語で「食通」の意味。


概要


創刊号である1994年12月号から1996年6月号まで連載、単行本は全4巻。
ゆでたまごの名を聞いて「ギャグバトル漫画か?」と思った人が多いかもしれないが、この漫画はグルメ・料理漫画である。


グルメ・料理漫画である。
大事な事なので二度言いました


……とは言っても料理勝負が盛んに繰り広げられるジャンル故、そこまで違和感のない人も多いかもしれないが。
しかし、この漫画は他の料理漫画とは一味も二味も違う。
所謂「ゆで理論」が存分に発揮された結果、他の料理漫画とは一線を画す物語に仕上がっている。

1話冒頭から「主人公は最高級のフカヒレスープをうぶ湯にし、スプリングが北京ダックでできたベッドで就寝し、黒豚のソーセージ製の筋肉養成ギプスをつけて毎日野山を駆けめぐらせる等して育てられた」なんて序の口、明らかに物理的に不可能な料理までやってのける様は読者にも不思議と満足感とカオスを与える物になっている。
闘将!!拉麺男』をそのまま現代日本の世界観にしたと例えれば分かりやすいか。

同じく移籍してきた車田正美の『B'T-X』と並び、「月刊少年エース」創刊時の看板漫画として君臨していたが、程なくして『新世紀エヴァンゲリオン』の連載が開始。
そちらに人気を取られたのかは定かではないが、全19話で早くも打ち切りの憂き目に遭う。
カオス過ぎて当時の読者にはついていけなかったか……

それでも一部のファンからはカルト的人気を誇り、単行本はプレミアが付き、本作の内容をまとめたファンサイトが作られる程。
その後、2015年になって復活連載された『キン肉マン』の人気に後押しされてか、同じく出版社が異なる『トータルファイターK』(デラックスボンボン)、『ライオンハート』(月刊少年ガンガン)共々、集英社から電子書籍版が発売された。
これにより気軽に閲覧が出来るようになった。ハチャメチャさがより周知される事にもなってしまったが。

料理の一例


いちいち説明してもキリがない為、ここではネタバレ防止も兼ねて序盤に登場した料理について記す。

「エベレスト登頂チキンライス」

  1. の如く積み上げられたチキンライス、そこに木のミニチュアや登山家に見立てたが設置されている。
  2. スイッチを入れると登山家達が頂上に上っていく。
  3. 置いてある針で登山家たちが割腹自殺
  4. 頂上に仕掛けてあった鉄板とガスバーナーが作動、溶岩の如く生卵が山を覆い尽くす。
  5. ケチャップをのせてジャンボオムライスの完成だーっ!!
「わざわざ登山をさせる意味は?」
「特に混ぜたり殻を取ったりもしてないのに何故オムライスに?」
「曲がりなりにも弁当勝負なのに小学五年生のカンロが背負って持って来る程のサイズなのは何故?」
とかツッコミたくなるが、これが平常運転です。

「関西国際空港弁当」

  1. 突如として学校の窓からお肉で出来たジャンボジェット機のラジコンが侵入してくる。
  2. 予め設置されたバターライスとコンソメスープを寒天で固めて作った空港の上に着陸。
  3. 一人でに切れ目が入ってステーキどんぶりになる。
仮に実現したとしても「食べ物で遊ぶな」と批判を貰いそうな料理である。
と言うか、この項に書いてある物全般に言えるがこれを料理と言っていいのか?

「カンロ特製化石発掘洋風押し寿司」

  1. 横幅だけで小学校の机2つ分はあろうかというサイズの巨大押し寿司。
    ただ酢飯を長方形に固めたような見た目だが、切断すると地層に見立てて「キングサーモンのたたき」「フォアグラのソテー」「生ハムメロン」「コンビーフ」等と言った食材が見えるようになっている。
  2. ここだけならまだ普通に料理として成り立っているが、突如として埋め込んであった卵が割れ、巨大なティラノサウルスが現れる
  3. 何故かモーターが入っており、押し寿司の上で立ち上がったかと思えば口からフライドポテトを吐き出す
    その小さい体躯から出ているにもかかわらず、超巨大な押し寿司を埋め尽くさん勢いでポテトを敷き詰め終わったティラノは、最後にボタンを押すと溶けてしまう。ティラノの肉体はハンバーグの具で出来ていたのだ。
  4. モーターを引き抜いて完成!「みんな食べてー!!」

……もはや何も言うまい。



と言うか料理関係ない部分にまでツッコミどころが多い。
そのツッコミ所の多さの質と量はかの『闘将!!』に並ぶレベル。だってゆでだから……

料理以外のツッコミどころの一例

  • 料理漫画とは思えない頻度で差し込まれる下ネタ
    • 例:ウンチを漏らしたカンロが、特に下着を変える描写もなく料理を続行。汚ェ!
      • 一応、履き替えてはいる模様。舞台となる調理場で。どっちにしろ汚ェ!
  • ライバルは殆どの場合急に外道に、ないししょうもない小悪党になる。上記のファンサイトでは「ライバル悪党化現象」とまとめられていた。
    • 例1:優しそうな転校生が、急に妹にDVを行い、ヒロインにキスをせがむ変態の本性が明らかに。
    • 例2:料理の達人が相手の腕前に怯み、彼の飲むお茶を盛るように指示。
  • 料理勝負では物語後半になるにつれ、相手に非があって勝利を納めるイマイチ煮え切らない結末。
    • 尤も、後半の相手は殆どはカンロと同じ少年である為、彼らもまた発展途上の腕前と考えればそこまで不自然でもないか?
  • 全体的に敵も味方も民度が低い自然な流れで暴力を奮う等、ほぼキン肉マンのノリ
  • 話によっては理解力すら落ちる場面も。一番の問題は作者の理解力や記憶力というのはナシで
    • 例1:玉手箱を開ける→「おお本当に煙が!?」→「おおこれはラーメンの湯気だったのかー!」
    • 例2:お化け屋敷蕎麦を食べる二口女の人形を見つけるカンロ達→人形だと気づかず本気で蕎麦の食べ方について指導し、あまつさえプロレス技を仕掛けるカンロ達。
  • 『闘将!!』から引き続き浮きまくるアシスタントの絵柄。一部モブキャラはデザインが適当過ぎて直視をためらう程。
  • 天井の概念がほぼ存在しない。上記の押し寿司も校舎の中なのに大空に向かって飛びあがって包丁を振りかざし真っ二つにしている。
  • 5人のシェフが作って混ぜたパスタを、一本一本取り分けてそれぞれのシェフの元に返すという、明らかに物理的に不可能な事を行う。
  • 登場人物は大抵、食器を頭に乗せていたり角が生えていたりする。カレクックじゃあるまいし
  • そもそも話の組み立て方からして滅茶苦茶な第10話
    • 冒頭から「チキンラーメン」と言った実在するインスタントラーメンの紹介が行われるが、作中に登場する架空の商品「出前一番」の歴史の紹介も挟まれる為、非常に混乱する。
    • その出前一番の工場が火事になり、再建の為残った在庫を超格安で販売。しかも店舗は屋台で従業員は社長とその息子の二人のみ。
    • 上記の説明からして、それこそ日清食品レベルの大企業が工場の土地をわざわざ借りており、その工場跡地の土地に有名ラーメン店が目を付け3倍の地代で借りようとする。
    • その一週間後、会場となる工場跡地に「ドンブリ・スタジアム」なる特設会場が用意されており、何千人もの人々が観客として押し寄せている。
  • カンロの父は終盤で失踪している事が明かされるのだが、そのわずか1話前にカンロは「パパに頼んで世界のキノコを集めてあげたよ!」と発言している。どうやって存在しないはずの父に物をねだったのだろうか……?
  • 食井家の家系図を辿ると、カンロの祖父カン太と祖母の部分の分岐が1つしかない。吹き出しで隠されてる部分を加味しても腹違いないしどちらかが連れ子だった事になるが……?
  • 料理特訓の殆どが、時代錯誤な下手をすれば死にかけるような物ばかりで、「訓練」としての体をなしていない。
    • 例:羽釜型の鉄下駄を履いた状態ですぐ後ろが断崖絶壁のベルトコンベヤーを走らされる等。
    • ちょうど特訓メニューが入れ替わったタイミングだったのか、毎日特訓をしている筈のカンロは上記の特訓に対し明らかに初見の反応を示している。
  • カン太がカンロに愛想を尽かして学校から帰るまでの僅か数時間、下手したら数十分の間にグルマン・キッズ・レースの会場と参加者・設備、日本全国に中継する為のテレビ放送網まで用意している。
  • 食井家の跡継ぎは男子に限ると説明されていたにもかかわらず、グルマン・キッズ・レーズの参加者に女性が一人だけ存在している。
  • 仮にも食の世界の権威であるはずの食井家が、グルマン・キッズ・レースの罰ゲームに「巨大な豆腐ワカメが入った味噌汁の濁流に流される」「ジャワ風カレーの濁流に流される」を採用する等、悉く食べ物を無駄にする仕様。
  • 上記の罰ゲームを喰らった人を助けようとした正夫が、その後自分が罰ゲームを受ける際に「罰則を承知でレースに参加した」と、あたかも大会前から罰則等が明かされていたように描写されている。
  • 第一の試練で包丁を紛失してしまったカンロが、観客席から投げ込まれたスチール缶にペロペロキャンディの棒を組み合わせ即席の包丁を作る。
    • 上記の包丁を見てミリンちゃんが一言「アルミ缶を研いで鋭い刃にして包丁を作っちゃった」
      • ちなみに叩くのに使ったのは同じように投げ込まれたデカめので、研ぐのに使ったのは石製の食台とトイレで汲んできた水道水。
  • 第二の試練で卵料理が出題されるも、参加者は各々自分の使う量を取った為カンロが使う事が出来る卵はたった1つのみ、第三の試練では普通に卵を別の料理に使っていたので予備や補充も可能だったはずだが……
    • しかも途中で1時間の時間制限付きだと判明する、最初に失格になった料理人は料理を作り審査員に食わせて失格になるのを10分程でやったとしか考えられない。
    • 更にその失格になった奴が作った料理は、冷めたら不味くなる半熟オムライス、どんだけ短時間で冷めたんだよ……。
  • カンロの実家に古くから存在する「御馳走タワー」の中に、子供とその母親が住んでいる。賃貸?
    • おまけに今まさに二人が住んでいた部屋の壁が倒れ、第三の試練の会場となる「キッチン大魔境」に変身する。バラエティー番組のセットじゃあるまいし…。
  • 苦手な食べ物を口に入れると即座に嘔吐してしまい、これまで食パンと玉ネギしかまともに食えてないという極度の偏食な少年が、「香りは良いんだけど牛肉や玉ネギや食パンの味がみんなバラバラで、まるでインスタント・ハンバーグみたいだ」と的確な批評をする。設定どうなってんだよ
  • 上記の設定の数々を忘れているにもかかわらず、何故かカンロはデカチンな点だけは一貫して描かれ続けている。


登場人物


主要人物

食井カンロ(たべい かんろ)

主人公。飯盛小学校の5年3組所属。
小学生の割にはがっしりとした体格とデカチンをしている。そしてよくパンイチになる。なんならそのまま調理に取り掛かることも。誰得。
普段から美味しい物を食べているからかこの歳で中年太りだが、後述のマスヒロくんは同い年で痛風なのでまだマシか。
項目冒頭の台詞を信条にしており、友情に厚い性格。
普段から食井家の跡継ぎとして、超人的な料理の訓練の数々を受けている。
一方で食通らしく食べ方、味わい方に一々細かく指導したり、しょっちゅう人を見下す等主人公らしからぬ傲慢な金持ちキャラ
それでもいざという時は普段の特訓の成果と天性の勘、そして主人公補正「不思議な力」で数々の敵と戦い抜いた。

+ でも順番からいったら次の家元は僕のパパじゃないの?
カン太とその妻の間には一人しか子供が生まれなかった。
カンロの母のキナコである。
しかし食井家の世継ぎは男子に限る。
そこでカン太はキナコに婿を取らせたが、何の因果かカンロの父に当たる男・マズオは名は体を表すかの如くインスタント食品が大好きな偏食家。ちゃんと下調べをしろよというツッコミはナシで
それをふがいなく思ったカン太はマズオをグルマンに改造しようと猛特訓を科すが、それを苦にしたマズオは失踪。
この為、カン太の次の家元はカンロに決まったのである。

物語後半では、余りのカンロの不真面目さに愛想を尽かしたカン太が彼を勘当し、新たに家督を決める為の「グルマン・キッズ・レース」を開催する。

三柑ミリン(みつかん みりん)

ヒロイン。カンロの同級生の一人。
普段は驚き役が殆どだが、雪男に唐突にキスを迫られたりと不憫な描写も多数。
それと可愛い、小学生という設定と当時のゆでの絵柄が噛み合ってかゆでのキャラの中でもかなりの可愛さ。
もちろんゆで作品なので顔芸もこなすぞ!

名前の由来は調味料の一種「ミリン」と調味料で有名な企業「ミツカン」か。

与輪木薫(よわき かおる)

カンロの同級生の一人。
家が貧乏らしく、事実実家はボロボロだが、祖母が作ってくれる弁当は「の最高峰」とも言われる紀州の南高梅を漬けた梅干しだったり、有名ラーメン店に隣町に食べに行ったりと、両親が病気がちなだけで普通に食べていけるだけの蓄えはある模様。
河馬野にツッコミ感覚で暴力を奮われてばかりいるが、本人も余計な一言を言ったりどっちもどっち。
貧乏くじを引きがちで、何かとひどい目にあっている。

河馬野(かばの)

カンロの同級生の(ry
名前通りカバのように顎がしゃくれている。
典型的なガキ大将で、しょっちゅう暴力を奮う。
たまにギャグに対して鋭いツッコミを入れたり、カンロの料理を手伝ったりする。

田力雪男(たぢから ゆきお)

東北から来た転校生。
当初こそタンクトップに半ズボンにイヤーマフという寒いのか暑いのかよくわからない服装だったが、すぐにイヤーマフは外れた。
両親が共働きで、学校には妹・耕子と共に通っている。
当初こそ田舎者と馬鹿にされていたが、実際には米を司るエキスパートグルマンであり、転校初日に行われた弁当バトルでただのおむすびで優勝を果たす程。
自らの料理への自信が高じてか、肉に興味を持った耕子に「そんなに肉が食いたいかーッ!!」と怒鳴って突き飛ばしたりと暴走する事があったが、次第にカンロの頼れる仲間となった。
以降は標準語と訛りの混じった口調で解説役をこなす。

ライバル、その他登場人物

  • 味本魚菜(あじもと ぎょさい)
カンロの同(ry
銀座のフランス料理の名店「モキシム」の御曹司。
高級食材をふんだんに活かした料理が得意。
初期のライバルとしてカンロとしのぎを削っていたが、次第にかませ犬に転落、7話にてフェードアウトしたのだった……。

  • チカ
カン(ry
モブキャラの中では珍しく名前がある。
ポニーテールで気の強い美人。
ミリンに並ぶヒロインの一人として活躍するかに見えたが、5話にてフェードアウト。

  • 天満虎男(てんまん とらお)
関西に住むミリンの幼馴染。
長身に蟹を模した覆面が特徴的。絶対通報されると思う。
カンロ達と待ち合わせしておきながら一人だけ先にうどんを食べていたり、お腹一杯にもかかわらず与輪木に無理矢理お好み焼きを食べさせ、竹刀まで持ち出して食べる際のフォームを矯正しようとするなど些かグルマンとして未熟な面が目立つ。それを指摘したカンロも僅か二話後に似たようなことをやらかしたりするが。
カンロに教えられたもんじゃ焼きを通じ改心した……が、他のグルマンと違い再登場しなかった。

  • 多田タケシ(ただ たけし)
大人気TV番組「料理の超人」の司会者。
「私の記憶が確かならば」が口癖。

後に縁日でカンロ達と再会し、グルマン・キッズ・レースの司会進行役も務める。

元ネタは「料理の鉄人」の司会者、鹿賀丈史氏だろうか(面長な顔はどちらかと言うとデフォルメした木梨憲武みたいだが)。

  • 俎板五六八(まないた ごろはち)
「料理の超人」に出演するシェフの一人、大きな唇と耳と頭に乗せたしゃぶしゃぶが特徴。
同じ作者の描いた「蹴撃手マモル」でキックボクサーは皆自らの信仰を象ったヘットギアを付けていると書かれているが多分関係ないはず。

和食の達人ながら元キックボクサーという異例の経歴の持ち主。
かつては「パンサー五六八」のリングネームで連戦連勝していたが、ある試合で判定を巡りレフェリーに暴力をふるいキックボクシング界から追放。
当時から減量メニューを考える等料理に興味を持っていたこともあり流れるように料理界に参加。
直ぐに料理界でも頭角を現し「撲茶阿和食五六八屋」をオープン。
料理においてはキックボクサーならではの強烈なパンチやキックで、どんなダメ食材でも素晴らしい物に生まれ変わらせるという。別世界料理人としてもやっていけそう。

カンロのクラスメイトの一人・熊野くんの父親と番組で対決する事になったがその実力にビビり薬を盛り動けなくするも、代打として急遽選ばれたカンロと勝負することに。
「実は生きた魚が怖い」という隠されたカンロの弱点も相まって優位に立つもギリギリで逆転、負けを認め多田に薬の件を告白するも許されたのだった。

その後、出前一番の工場を賭けた料理勝負の為にカンロに協力を要請される。

名前の元ネタは「料理の鉄人」で初代・和食の鉄人として活躍した道場六三郎氏か。

  • ペペロンチーノ
愛称は「ペペ」。この人ではない。
10歳でありながらイタリアが誇る天才グルマンで、食通パパロンチーノを父に持ち、1歳で全世界のワインの産地と銘柄を言い当て、4歳の時には豚の嗅覚でしか見つけられないというトリュフを探し出し、7歳の時に5人のシェフが作って1つの皿に混ぜたペペロンチーノ(※料理の方)を取り分けて1本の狂いもなく作ったシェフの元に渡す神業を見せた程。

ホテルで出された日本の食材を使ったイタリア料理にいちゃもんを付け、ホテルに対しシェフを追い出すように進言するもカンロの逆鱗に触れた事で「カンロが日本の食材で美味しいイタリア料理を作れるか」という勝負を提案。
見事にイタリア料理を作ってみせたカンロに諭され改心すると共に敗北の証として自らのコック帽をカンロに預け去って行った。
……が、帰国直前になって、五六八共々出前一番の工場を賭けた料理勝負の為にカンロに協力を要請される。
コック帽はスペアを用意してたのかまた被っていた。

  • 食井カン太(たべい かんた)
カンロの祖父で有名な陶芸家というどっかで聞いたような設定。当代の食井家の家元でもある。
彼の作る食器はその見事さから、どんな料理でも一流の高級料理に変えてしまう程。
歳の割には子供っぽいところがあり、カンロと子ども同士のような喧嘩をすることもある。
……ある意味カンロの性格は祖父譲りなのかも。

物語後半では、彼が新たに食井家の家督を決める為の「グルマン・キッズ・レース」が開催される。

  • 茶屋醤男(ちゃや ひしお)
グルマン・キッズ・レースの参加者の一人で本作の実質的なラスボスの一人。
料理に一切関係は無いが包丁とフォークをあしらった青い甲冑を身に着けている。おまけにレースの最中に上着を羽織ったのでほぼ見えなくなった。
浮浪児の身でありながら8歳にして高級レストラン「ル・カン」のコックの一員となり、13歳になる事には料理長にまでのし上がった強豪グルマン。
残飯同然の食材でも、彼の手に掛かれば一流のフランス料理に生まれ変わる……という触れ込みだったが、実際にはかなり豊富なレパートリーの料理を見せている。
本作で最もライバルキャラがショボくなる現象の煽りを受けた人

  • 王府太楼(わんふーたーろー)
グルマン・キッズ・レースの参加者の一人。
卵のような頭に辮髪が特徴
中華料理を専門としている。

第2の試練にて脱落。

  • 我夢正夫(がらむ まさお)
グルマン・キッズ・レースの参加者の一人。
カンロと同じくらいの身長でターバンを身に着けている。
カレーを始めとするインド料理が得意。
名前の由来はガラムマサラだろうか。名字の方に「ら」にあたる漢字が無いような気がするが。

第2の試練にて脱落。

  • 酢〆肴(すじめ さかな)
  • 彩菜真味(さいな まみ)
  • その他計50人のグルマン・キッズ・レースの参加者達
全員が第一の試練で脱落。
打ち切りの為か、上二人は醤男と同等の扱いを受けていたにもかかわらず即敗退した。
尚、既に触れたが真味はグルマン・キッズ・レースの参加者でありながら紅一点である。
彼女が参加出来た理由は作中では語られていない。

  • 加内やせ夫(くわない やせお)
第三の試練で審査役を務める、実質的なラスボスの一人。
タマネギ食パンしか食べる事の出来ない偏食児であり、何故か母・ダメ代と共に御馳走タワーの最上階に住んでいた。
特に牛肉が嫌いで、毎日辛うじて食べる事の出来るタマネギと食パンを一齧りするだけの生活を送っており、第三の試練は彼に牛肉を食わせる「やせ夫くん偏食直し試し」となっている。
『キン肉マン』のセルフパロディ「ブタ肉マン」が大好きで、どんな状況であろうと彼の出て来るゲームをプレイしている程。
例え今まさに住んでいる部屋が大会の会場になったとしても。

余談


  • 原型となったのは「フレッシュジャンプ」1988年8月号に掲載された読切『喰いだおれ野郎』。主人公・マスヒロくんの設定がカンロに酷似している他、一部の料理のアイデアが本作に流用されている。
    尚この読切は現在復刻・電子化されていない短編集「お〜い!!マンガだよ〜ん」にしか収録されていない為、確認したいなら相応の出費が求められる。
    掲載誌の「フレッシュジャンプ」は国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧できる(ただし館内限定)ためそちらを利用するのも手。

  • ゆでたまごの一員である嶋田先生は、2022年頃にTwitter(現X)にて本作を「キン肉マン」「闘将!!拉麺男」に並ぶ自信作と称した。キン肉マンの単行本のあとがきで本作について触れた場面もあり、お気に入りの作品のようである。

  • 後に漫画・アニメに登場する料理の再現を行っている動画投稿チャンネルが本作に出て来る料理を再現した動画が出たが、僅か2回でリクエスト出禁となった。でしょうね。
    その後はリクエストではない投稿者自身が自主的に再現する物として、比較的再現しやすそうな物が出て来るにとどまっている。


「追記・修正するフォームが違うー!!」
「ホラ もっと脇をしめろ」「そうだそのままスマホの角を使ってカーソルを運ぶんだ」
「やめろー!!みんなイヤがってるじゃないか」「ボクはもう怒ったぞ!!」

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最終更新:2025年06月08日 15:53