登録日:2011/02/04 Fri 01:37:15
更新日:2025/03/23 Sun 17:17:30
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『充実感』だ………これがオレの『燃える』目的だ!
オレは今まで転がり落ちていくだけの人生をただ理由もわからず生きて来た……
だが今はもう理解できた
オレはこの『能力』のために存在していたんだ……
クスリなんかもう必要ねぇ!あの「神父」を命がけで守る!
概要
DIOの息子の一人。
その割には窪んだ目に立体感のない鼻といった不細工な顔で、父や
兄弟達にまったく似ていない。ただこれについては、祖父ダリオの隔世遺伝説がある。
母親似なんて説もある
人物
生きる目的も希望のない人生をおくっており、登場時は麻薬中毒患者であった。
そういった経緯で社会に憎悪し、人間に希望を与える絵画や漫画にアニメなどの創作物に嫌悪感を示していた。
八つ当たりとしか思えない動機に作中での言動も小悪党じみているなど、DIOの息子達の中では一番精神が歪んでいる。
プッチとの接触後にはそれまではみせなかった情熱的な面があらわれ、自身のスタンド能力で世界中が大パニック起こしていたのをラジオニュースで聴いた時には狂気ともいえる位に感情を高ぶっていた。
担当声優である山崎たくみ氏の熱演は必見。
来歴
中毒症状でバイク事故を起こして病院に搬送されていたが錯乱して暴れ出す。
駆けつけた警官にもいざこざを起こし、医療用ハサミを奪い取ると通りかかっていた男を人質にする。
だが人質にした男こそが
プッチ神父でありプッチが自発的に彼が持っていた凶器に刺さりテンパった所を警官の発砲をうけて死亡…したかとおもいきや、スタンド能力を開花させて命からがら逃げ延びる。
回復後プッチの目的である「私を天国へ導けばウンガロ達も幸福に満たされる」を聞かされた後は、生まれて初めて「燃える目的」を獲得し、今まで自分をコケにしてきた社会を「希望もない絶望的な世界」にしようと自身のスタンドを使って「ファンタジー・ヒーロー事件」を起こして暗躍する。
スタンド能力:ボヘミアン・ラプソディー
破壊力:なし
スピード:なし
射程距離:∞
持続力:A
精密動作性:なし
成長性:なし
「自由人の狂想曲」とも表記されるスタンド。
名前の元ネタは
QUEENの楽曲『Bohemian Rhapsody』。
同名の映画で知った方も多いだろう。
能力
ボヘミアン・ラプソディー自身には明確なビジョンがなく、戦闘や探索などはできない。
その能力はアニメ・印刷物・劇画など全ての絵画のキャラクターをこの世に実現化させること。
このスタンドの真価は全世界に混乱を引き起こすことにある。
以下作中で実現化したキャラクター
- ミッキーマウス(ディズニーランド)※作中で言及されたが、大人の事情で当の本人は姿を現さなかった。
- ピノキオ(絵本のピノキオ):CVは朝井彩加
- 七人の小人(同上の白雪姫):CVは井上悟、吉岡琳吾、手塚ヒロミチ、宮本崇弘
- 白雪姫(同上の白雪姫)
- 狼(同上の赤ずきん)
- 子ヤギと母ヤギ(同上の狼と七匹の子ヤギ):CVは子ヤギ役で奈波果林、川井田夏海で母ヤギは所河ひとみ
- ピーターパン(同上のピーターパンで原作のみ)
- アラジンとランプの魔人(アニメ版ではピーターパンではなくアラジンと魔法のランプに変更)
- アトム(もちろん十万馬力のラララ科学の子)
- マジンガーZ(もちろん空にそびえる鉄の城)
- 鉄人28号(もちろんある時は正義の味方、ある時は悪の手先)
- ゴッホの自画像(後期印象派の有名な画家。メンヘラ):CVは坂詰貴之
- ヴィーナス(ボッティチェリの『ヴィーナス誕生』)
- スパイダーマン(東映版ではなく正真正銘の原作版だが、著作権の関係で手だけの登場)
- ケンシロウとラオウ(北斗の拳)※西新宿で世紀末を再現
- ピクトさん(交通標識のあれ)
- スヌーピー(ピーナッツ)
また、この能力は創作のエネルギーを利用して実在化するので、射程距離は、
ウェザーと
アナスイのいたフロリダ・オーランドにとどまらず
世界中にまで広がっている。
ちなみにテレビ中継などにはキャラクターは写らない。
そして実現化されたあるキャラクターを好きな人間はそれを目撃したら、『魂』をキャラクターの世界に引きずり込まれることになり、キャラクターとしてストーリーを追体験する。
その際は精神と肉体が分裂する。
アニメ版では実態化した創作キャラはブレた感じで表現され、精神を引きずり込まれた人間は声にエコーがかかるなど、表現が解りやすくなった。
要はアニヲタのWiki篭りはもちろん、世界中のオタクが願ってやまないであろう二次元との直接的交流を可能とするのである。
様々なエロゲー
が実現化して諸君が主人公に納まった日には、ヒロインたちを間違いなく食い荒らすことだろう。(もちろん性的な意味で)
当然直接触ることもペロペロすることも
もっと先に進むことも可能である。
……ふぅ……
ボヘミアン・ラプソディーで非実在青少年は実在青少年になる。
いいか悪いかは考えれば分かるはずだ!!
そして最高だぜ…「ボヘミアン・ラプソディー」…………
このオレを今までコケにしてくれた社会が
「希望」のない暗黒に落ちて行くのを見るのはよォオオオオオオ─────ッ
……物事には得てしてメリットとデメリットの両方がつきものである。ボヘミアン・ラプソディーも例外ではない。
能力にかかったら肉体と精神が分離され、お互いが勝手な行動をとるので肉体が勝手に事故る。万が一戻ってきたらどうなることか…。
なにより「ボヘミアン・ラプソディー」により実現化したキャラクターは、能力が解除されない限り二度と現実に帰ってこない。
例えば現実世界でケンシロウがラオウをやっつけてしまったせいで、『ジョジョ』世界の『北斗の拳』は二度と読めなくなってしまった。
つまり、「ボヘミアン・ラプソディー」が解除されるまで世界中の様々な芸術作品は見ることも読むこともできず、下手をすれば「全人類の遺産」「私たちの心の宝」は失われる。
劇中でも言及されたが、欧米はもちろん二次元産業が盛んな日本は無論大損害を被ることになる。
ウンガロにしてみればこのデメリットこそ『ボヘミアン・ラプソディー』の本命たる能力となる。
そしてこの能力の根幹にあるストーリー参加であるが、
肉体と分離した『魂』はその物語と同じキャラクターの結末を何をしてもたどることになる。
しかもどんな物語に入るかは、潜在意識で決まる節があり自由にならない。
さらに諸君が好きなキャラになれるとは限らず、脇役とか
モブになったり、死んだりするキャラに変身する可能性もある。
白雪姫に憧れて王子になったチョコ屋のオヤジならまだいい。
しかし、ゴッホになったウェザーは
ピストル自殺しかけ、狼になったアナスイは
どこまでも追いかけてくる母ヤギに腹を切り裂かれて石を積められかけた。
要するに諸君が
残酷なバッドエンドを迎えて死亡してしまうこともあるのだ。
童話で例えると、さるかに合戦の猿にされて臼に潰されるかもしれないし、
ロミオとジュリエットにされて毒を飲まされるかもしれない。
二次元ならば、『
School Days』に入ってしまい、
最悪Nice boat.な目にあうかもしれなかったり、そのせいで誠◯ねと言われ続けたりするだろう。
『
ひぐらし』なんか
時報がきたならほとんどはバッドエンドだし、『
Fate』は
道場送りにされたまま一生を道場で送ることになるかもしれない。
『
遊戯王5D's』の世界に入ってしまったら、諸君は
地縛神の生贄にされる可能性もあるし、『
装甲騎兵ボトムズ』の世界で
キリコに関わったら何らかの形で死亡することが確定してしまう。
そして希望通りのキャラに会えるわけもないので、もし新宿にいたら北斗の
モヒカン達に遭遇し、
ミスミのじいさんにされてしまうかもしれないし、逆にモヒカンになったらなったでケンシロウ達の手で「
あべし」「
ひでぶ」されるかも…。
この能力の弱点は
- 実体化させた創作物をウンガロが操ることはできない。自身も巻き込まれる可能性がある。
- スタンド固有のビジョンがなく、本体を狙われた場合に守ることができない
の2つの点にある。
しかしウンガロはその弱点を知り尽くし、ウェザー・リポートでも届かないような速度のジェット機に乗って逃亡を続けており、本体を叩く手段はなかった。
飛行機の中で何か実体化していたら詰んでいた可能性もあるが
結末
ジェット機に乗り込むことで「高みの見物」をして機内に流れていたファンタジーヒーロー達による世界中でのパニックや戦いによる破壊事件のニュースを聴いては歓喜していた。
ウェザーもこの手段には手を出すことが出来ずにアナスイ共に死ぬ寸前になっていたが、とっさの機転で「全てのファンタジー・ヒーローを元に戻す能力を持つ」という「ストーリー」を持つ都合の良い「ヒーロー」プット・バック・マンをゴッホに描かせる。
ウェザーは賭けたのだ……そう、ボヘミアン・ラプソディーの能力がたった今創作されたキャラクターにも無差別に、そして即座に適応される可能性に。
果たして新たなるファンタジー・ヒーロー「プット・バック・マン」は狙い通りに現実化、その能力でもってアナスイが殺したピノキオを除き全てのキャラクターを作品に返した。
ピノキオの場合は人々から忘れることなく、いた箇所が白い空白になっていた。
再びボヘミアン・ラプソディーを使用してもプット・バック・マンの能力によって元に戻ってしまうために、ボヘミアン・ラプソディーは二度と使用不能となった。
ボヘミアン・ラプソディーの効果が失われたことを知ったウンガロは希望のない人生に戻ったことを悟り精神崩壊したことで「再起不能」になった。
ファンタジー・ヒーロー事件は収束に向かうのだった…
余談・考察
同部に登場した
メイド・イン・ヘブンや
ヘビー・ウェザー、また第5部の
グリーン・デイと同じく世界を崩壊しかねない可能性を持つスタンドであるが、
「ジョジョ以外の他作品のキャラクターを実現化させてしまう」という能力だけに、ジョジョファンの間で話される
「最強のスタンドは何か?」という会話で挙げると
他作品まで風呂敷を広げて「フィクション史上最強のキャラクターは誰か」というテーマになって話がこじれる可能性もあるので、
このスタンドを挙げるのはやめておこう。
6部がアニメ化した場合、全てのキャラクターを出せるのか?
殆どの読者が疑問......というより心配した点。
ボヘミアン・ラプソディーは上記の通り童話から歴史的な芸術作品、果ては世界的に有名あるいはマイ既に誰もが皆聞き慣れているもののためアニメに出すことは可能だが、後者はミッキーマウスやスパイダーマン、スヌーピー等のにはそれぞれ出版社・制作会社の著作権が付いてるため安易に出すことは不可能。
そして6部がアニメ化製作されると読者や視聴者は「吉良吉影の勃起発言をはじめとした過激な言葉、アバ茶をも採用していたアニメスタッフでも版権問題だからなぁ…」と危惧していた。
集英社のキャラなら恐らくOKと思われる。
……が、アニメ版の製作会社がワーナー・ブラザースの日本支社であるワーナー ブラザース ジャパンなので、スパイダーマンをバットマンといった具合でワーナー関連のキャラに置き換えることでこの疑問点は解消された
そしてアトム・マジンガー・鉄人28号は原作同様、各プロダクションに許可を取って出すことが出来たので無事にアニメでも三機の飛行シーンが描写され、その回のEDのクレジットには版元が掲載された。贅沢なゲストキャラ達。
なお、アニメ版では南新宿で『北斗の拳』のケンシロウとラオウが戦った際のニュース音声がテレビアニメ版『北斗の拳』でナレーションを当時担当していた
千葉繁氏が演じている。
ノーモア! 希望なき追記・修正!!
最終更新:2025年03月23日 17:17