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かんしゃく玉なげカン太郎の東海道五十三次

【かんしゃくだまなげかんたろうのとうかいどうごじゅうさんつぎ】

ジャンル アクション
対応機種 ファミリーコンピュータ
メディア 384KbitROMカートリッジ
発売・開発元 サンソフト
発売日 1986年7月3日
定価 4,900円
プレイ人数 1~2人(交互プレイ)
配信 バーチャルコンソール:
【Wii】2008年10月14日
【3DS】2013年9月18日
【Wii U】2015年10月7日
プロジェクトEGG:
2010年3月30日
コンソールアーカイブス:
【Switch2】【PS5】2026年6月4日/800円(税込)
判定 ゲームバランスが不安定
ポイント 徹底的にこだわった世界観と和の雰囲気
完全一撃死制でコンティニューもなし
癖の強いキャラの挙動とかんしゃく玉による攻撃
最弱のザコ敵でさえ動きがトリッキー
必須なアイテムが手当たり次第に爆破しないとわからない


概要

1986年にサンソフトから発売された「東海道五十三次」を題材にしたアクションゲーム。
前年に発売された同社製和風アクションの『いっき』(AC・FC)に続く時代劇アクションゲームであり、そちらから一部キャラクターが引き続き登場している。


世界観

京都で新式花火を発明した花火師のカン太郎は、それを手土産に許嫁のももこが待っている故郷の江戸へと向かう。
彼の持つ火薬製造技術を鉄砲の密造に利用しようとする悪徳商人「井ノ国屋・剛左衛門」は製造法を記した巻物を奪うべく様々な刺客を差し向けてくる。
そんな数々の刺客たちを、カン太郎は花火片手に追い払いながら東海道を縦断し、ももこの前で花火を打ち上げるために隅田川を目指す。


特徴

  • カン太郎がかんしゃく玉を武器に、京都を出発して花のお江戸を目指し、東(画面右上の全体地図上の右端)に向かって行く。全21ステージ。
    • 常に右へ向かって進む一方通行の任意スクロールで、区画を行き切ってゴールすることでステージクリアとなる。
      • ゴールまでの距離は「あと〇り(里)」の単位で画面上のスコア欄の下に表示される。ミス後の復帰地点も一里ごとに設定されている。
      • ゴール地点到達時にはカン太郎がジャンプして1回につき1,000点のボーナスが入る。通常は3回だがジャンプ中に到達することで1回分増やすことも可能。
    • ステージ1を除いてステージ開始時に東海道の地名が読み上げられる。
      • 各ステージの地形や背景などは、その場所ごとの実際の特徴が再現された地形や建造物で構成されている。
    • 一撃死&残機制で敵に触れる・敵の飛び道具に当たる・川に落ちるとミスになり、残り人数が全て無くなるとゲームオーバーとなる。
      • 制限時間の概念はない。
  • Aボタンでジャンプし、Bボタンでかんしゃく玉を投げて攻撃。弾数に制限はない。
    • かんしゃく玉は基本的に山なりに飛んで敵に当たるか、一定距離飛ぶと爆発するが、下を押してしゃがみながらBボタンを押すことで『ボンバーマン』の時限爆弾よろしくその場に設置することもできる。
      • 御神一刀(編笠浪人)のように直接ぶつけても斬り払ってしまう敵には、この設置が有効な場合もある。
    • かんしゃく玉は攻撃だけでなく、後述の消耗品アイテムを出現させる用途もあり、特定の箇所を爆破すると出現する。
  • 一部の空や雲にジャンプで頭突きをしたり、特定の地蔵にかんしゃく玉をぶつけると1000点が入る。
  • 無限湧きするタイプの敵を一定数倒すと、後ろから無敵キャラの岩が転がってきたり、野良犬が襲ってくる。
    • ステージをクリアせず、そのままさらに無限湧きする敵を倒し続けると、敵が大量に出現したり空から上記の無敵キャラが大量に降ってきたりする。
  • 残り人数のエクステンドは初回2万点、以降は4万点ごとに発生する。
  • エンディングで所持アイテム1つにつき1万点が加算される。
    • エンディング終了間際にスタートボタンを押すことで残り人数とスコアを引き継いで周回プレイを始められる。
+ 敵・お邪魔キャラの紹介
  • 忍者:黒丸/ごろつき:ゴロ太郎(100点)
    • 全てのステージで登場する雑魚キャラで、ステージによって黒丸とゴロ太郎のどちらかが出現する。
    • 攻撃手段は体当たりのみだが、カン太郎よりも移動スピードが若干速く、ランダムなタイミングでジャンプする。倒してもさほど時間を置かずに無限に湧いてくる。
  • 仕事人:リョウ(200点)
    • 橋の下で待ち構え、カン太郎が真上に来ると刀で刺してくる。
    • カン太郎が橋を渡りきると今度は上がってきてジャンプしながら襲ってくる
  • 仕事人:シゲ(300点)
    • 木の上や屋根の上などの高所で動かず待ち構え、カン太郎が近づくと短刀を連続で投げつけてくる。
    • 無視して下を通ろうとすると飛び降りて襲ってくる。
  • 鳥使い:鳥飼源司(300点)
    • シゲと同様に高所で待ち構え、カン太郎が近づくと鷹をけしかけてくる。
    • 鷹はかんしゃく玉では倒せないうえ、源司本人を倒しても周囲を飛び続ける。
  • 編笠浪人:御神一刀(1,000点)
    • 敵の中で最も動きが遅いが、投げつけられたかんしゃく玉を斬り払って不発にしてしまう。上記の通りかんしゃく玉を設置しての攻撃が有効。
    • ジャンプで飛び越えようとすると、それに反応してジャンプして迎撃してくるが、この習性を逆に利用してフェイントをかけて下を潜り抜けることもできる。
  • 坊主:天海(2,000点)
    • 念力を飛ばして攻撃してくるほか、御神一刀と同様にかんしゃく玉をガードしてくる。ジャンプこそしないものの、動き自体は素早い本作最強の敵。
    • かんしゃく玉で倒すには玉がガードされないギリギリの範囲で爆風を当てるしかない。
  • 井ノ国屋剛左衛門(3,000点)
    • カン太郎と相対すると短筒を等間隔で3発撃ってから逃走する。かんしゃく玉を2回当てないと倒すことができない。
    • 敵の親玉だが出現する頻度が多く、倒されても同じステージで何事もなく再登場することもある。
  • 凧乗り忍者
    • 画面上部を左右に移動しながら、真下にいるカン太郎に手裏剣を投げてくる。かんしゃく玉が効かない無敵キャラ。

以下はお邪魔キャラ。触れてもミスにはならないが、重いペナルティが発生する。各種アイテムで追い払うことが可能(1,000点)。

  • 留女:お民
    • 小判4枚*1で追い払えるが、無い場合は約7秒間ジャンプ不能・移動速度低下状態になる。
    • お邪魔キャラの中では比較的に回避がしやすく、川に誘導して落としたりもできる。
  • 役人:中山主水
    • 手形1枚か小判6枚*2で見逃してもらえるが、両方とも無い場合は約7秒間攻撃とジャンプ不能・移動速度低下状態になる。
    • ジャンプで躱しつつ逃げ切れることもあるが、動きは素早く関所周辺は登れる場所が少ないので難しい。
  • 幽霊:お石
    • 小判1枚で追い払えるが、無い場合は約6秒間移動速度低下状態になる。
    • 空を飛んでカン太郎に取り憑いてくるが、お邪魔キャラの中ではペナルティが最も軽い。
  • 盗賊:三太
    • 刀1つで追い払えるが、無い場合は約7秒間攻撃とジャンプ不能になるうえに身ぐるみを剥がされて全てのアイテムを奪われてしまう。
    • 中山主水と同様に動きが素早く回避が難しい。

アイテム

  • おにぎり(出すと150点、取ると1,000点)
    • 取るとカン太郎が丸まってコロコロ転がる「地獄車の術」が発動*3し一定時間無敵状態になる。発動中は体当たりで敵を一撃で倒したりお邪魔キャラをアイテムなしで追い払えるが、操作不能のまま前進するため場所によっては川に落ちて1ミスになってしまう。
      • 移動距離は取得時のカン太郎の移動の勢いで変動するため、ジャンプして垂直落下中に取ると全く移動せず効果が一瞬で切れる。
  • 刀(出すと150点、取ると50点)
    • お邪魔キャラの盗賊「三太」を追い払うのに必要(恐らく護身用)で、これが無いと身ぐるみを剥がされて全てのアイテムを奪われてしまう。
  • 手形(出すと150点、取ると50点)
    • 特定のステージにある関所の役人「中山主水」から逃れるために必要で、これが無い場合は小判6枚で見逃してもらうことになる。
  • 小判(出すと150点、取ると50点)
    • ジャンプで飛び越せない川にギリギリまで近づくと、2枚消費して足場になる渡り石を出現させられる。このためクリアには必須のアイテム。
      • 必要な区間では必ず小判が2枚分隠されているため、いわゆる詰みは発生しない。
    • 4枚でお邪魔キャラのお民を追い払える。
    • 取得した時点で10枚以上になった状態で画面を進めると「裏街道」への入口が出現し、10枚消費して入ることができる*4
      • 裏街道はいわゆるワープゾーンで、「敵は黒丸のみでアイテム豊富、クリアすると3ステージ先へワープ」「強敵が多数出現してアイテムもまったくないが、クリアすれば6ステージ先へワープ」の2パターンがランダムで選ばれる*5
  • お札(出すと150点、取ると50点)
    • お邪魔キャラの幽霊「お石」に取り憑かれるのを防ぐほか、下記の下駄を出すために必要。
  • 1UP
    • カン太郎の残り人数が1人増える。このアイテムのみ特定の場所を2回爆破して出す必要がある*6
  • 下駄(取ると1,000点)
    • お札を2枚以上持っている状態で、さらに取得すると空から下駄が落ちてくる。お札を3枚消費して取得することができる。
    • 雲に乗れるようになるが、敵の黒丸とゴロ太郎も雲に乗れるようになってしまう。1回ミスすると効果は消失する。
    • 特定の雲に乗ると大量に得点が加算(最大で約13万点)される「千点雲」と呼ばれる場所がゲーム中に何か所かある。

評価点

  • 徹底的に作り込まれた和の雰囲気。
    • 忍者・浪人・幽霊といった時代劇の定番キャラクターがコミカルな2.5頭身で表現されている。
      • 敵は物騒な連中*7なのだが、やられアニメーションの間抜けさもあって、どことなく憎めない印象を受けやすい。
    • アイテムも小判や手形といった世界観に合ったものが用意され、それぞれが明確な役割を与えられている。
      • その中でも小判の比重が高い点はやはり「世の中、銭」といったところだろうか?
    • メッセージはすべてひらがなで、当時のファミコンのメインターゲットの児童層にもわかりやすくなっている。
    • ボーナス点や敵の撃破時に表示される点数表示も「100」「200」といった普遍的なアラビア数字ではなく「百」「百百」といった漢数字が使われている。
    • 後述のBGMや史実に基づいた背景グラフィックなども含め、当時の標準以上のクオリティに仕上がっている。
  • 普通にプレイしていると一見では気づきにくいところではあるのだが、「東海道五十三次」の再現度が高い。
    • 容量の問題もあって使いまわしも多いが桑名城や吉田城などの城、熱田神宮や三嶋大社などの神社なども鳥居で再現されている。
    • 止め女が出現するステージは遊郭や飯盛女*8で栄えた場所であったり、関所の役人が出現するステージには史実上関所があった場所であったりする。
    • 天竜川などの東海道上の大きな川が再現されており、ゲームで川を渡る方法は「小判2枚払って渡り石を出す」だが、史実では渡船でなければ渡れなかった川であり、その代替表現と考えられる。
      • 大井川や酒匂川などの人足による徒歩渡しが行われていた川は、ゲームではジャンプで飛び越えられるようになっていて、上記の川との差別化がされている。
  • BGMは『いっき』とはまた違った和の雰囲気で、ドタバタなイメージに合っている。
    • 他に中山主水、お民、幽霊のお石などのお邪魔キャラそれぞれに個別の曲が用意され、出現が分かりやすくなっている上、それぞれのキャライメージを演出している。
  • 後述の通り主人公は弱く、ミスの可能性を少しでも減らすために小判などの有限な命綱的アイテムが欠かせないが、プレイヤーの腕前でカバーすることができる。
    • 留女のお民をうまく誘導して川に落としたり、役人の中山主水、盗賊の三太なども難しいながら逃げ切りができたり、これらを駆使することで見つけにくい消耗品を節約できる。
    • 下駄を取ってすぐに幽霊のお石に触れて、下駄を取るのに必要なお札が3枚になるところを1枚に抑えるといったテクニックもある。
  • 主人公キャラは弱いものの世界観などを踏まえて俯瞰すると自然な形で整合が取れている。
    • 後述の通り最弱のザコに対してすら、まともに戦おうとするとかなり難儀するほどカン太郎のスペックは弱いのだが、彼自身はただの花火師でしかないので弱くても何ら不思議ではない。
    • 方や敵は侍や忍者のような戦いを本職とする者ばかりなので、普通に戦えば花火師よりは強いはずで、そう考えれば自然な表現になっている。
      • 当時のゲームでは「長く楽しませるために難易度を高くする」というゲームバランス調整の都合により、プレイヤーキャラが弱く設定されることは珍しくなく、特に人気アニメのタイアップモノでは本来強いはずの主人公がゲームでは弱くなってしまうことで原作イメージに合わないことへの不満も少なくはなかった。

賛否両論点

  • 爽快感とは無縁のストイックなゲーム性。
    • 後述の問題点の項で詳しく述べるが、操作性の快適さに乏しく、隠されたアイテムの場所の把握が攻略上で半ば必須となっている。
    • 厄介な敵を逐一対処する必要もあり、敵をなぎ倒したりステージを速く駆け抜けるといったアクションゲーム的な爽快さはまるで感じられない。
    • 「それも本作の醍醐味」と前向きに捉えられる人にとっては上記の世界観の良さもあり、肌に合う可能性があるが、そうでない人にとっては苦痛なだけのゲームと捉えられても仕方がない内容になってしまっている。
  • 「千点雲」による残り人数稼ぎおよび無限増殖。
    • 下駄を入手し雲に乗れるようになったあと、特定の雲の上に乗ると「千」の文字が表示され大量に得点が加算される通称「千点雲」と呼ばれる場所が本作では何か所かある。
    • お札とこの千点雲が同じ区間にある場所はお札を大量に用意し、わざとミスをした後に再度下駄を入手し残り人数を大量に稼ぐことができるようになっている。場所によっては残り人数の無限増殖が成立する。
    • 高度なテクニックを要求される技ではないのでやりかたさえ知っていれば、完全一撃死制でコンティニューなしの高難度の本作における救済要素となっている。
    • ただし、残り人数を増やしすぎて127人を超えるとオーバーフローが発生し、以降は残り人数ゼロ扱いとなるため1ミスで即ゲームオーバーとなってしまう。
    • また、この千点雲は一度に最大で約13万点以上のスコアを稼げるようになっているため、スコア稼ぎには必須技になってしまっている。場所によっては無限増殖も可能なので永久パターンも成立する。
      • 細かい部分でスコア稼ぎのテクニックが複数あるゲームなのだが、上記の点でそれが台無しになっている感が否めない。

問題点

正攻法でプレイした場合、難易度がかなり高い
主に下記の理由から、ゲームが高難度になっている。

  • 完全一撃死&コンティニューの概念が無い。
    • スーパーマリオブラザーズ』や『魔界村』のような「1回までならやられても大丈夫」な形態もなく、下記の敵の強さもあってとにかく敵にやられやすい。
      • デフォルトの残り人数も2人しかなく、1UPなしなら3回ミスでゲームオーバーなので、ゲームに慣れるまでのハードルが高い。
    • 当時の同時期のゲームは裏技でならコンティニュー可能なものが比較的多く、無限コンティニューを正式に導入していたゲームも複数見られた*9が、本作と同年発売・同じサン電子の『アトランチスの謎』のようにコンティニュー自体が無いゲームもまだ散見された。
      • 上記の「下駄と千点雲」による大量1UP・残り人数無限増殖のような救済措置の裏技もあるのだが、やはりコンティニュー自体がないのは当時でも不親切だろう。
  • カン太郎の動きの癖。
    • 特別鈍くはないものの、全体の挙動については癖があり、思うように動かせるようになるには慣れがいる。
    • 移動速度が一定でダッシュの概念が無いため、常に先読み気味の動きが求められる。
      またジャンプ中の方向制御は効くものの、横方向への飛距離が小さいため、目測を誤って敵に接触したり穴に落ちたり、運悪く着地点に敵が移動してくるといった要因でミスしやすい。
      ジャンプ力自体は高いものの、ジャンプの挙動がゆったりとしている上に慣性が働くため挙動が重く、建物や木の上のなどに素早く駆け上がることができないので全体的に隙も大きめ。
      また、屋根や松の木、地蔵や石塚の上からジャンプせず飛び降りた場合は垂直に落下し、その間攻撃や方向制御ができなくなり大きな隙を晒すことになる。
    • こうした点から動きの素早い敵に対して立ち回るのが難しい。
  • カン太郎の武器のかんしゃく玉攻撃の癖が強い。
    • 画面中に2個まで出せるうえ、爆発音が鳴りやまない程度には連射が効く(秒間約1.5発程度)のだが、軌道が山なりで飛距離もカン太郎の動きで変動するため、思うように敵に当てるには慣れがいる。
    • 熟練すれば「移動しながら一瞬だけ振り向いて後方に投げる」「遠投で仕事人シゲや鳥飼源司を反応させず倒す」「対空カウンター気味に敵に体当たりされる前に当てる」といったこともできるのだが、プレイヤーの熟練度やアクションセンスに左右されやすい。
  • カン太郎のキャラ性能に対して敵が強い。
    • 無限湧きのザコである黒丸・ゴロ太郎はカン太郎よりわずかであるが移動スピードが速く、ある程度法則性があるものの、出現パターンや挙動にランダム性がある敵になっている。
      • 上述のカン太郎の動きの癖や攻撃の当てづらさも相まって、固定配置の他の敵との連携に見舞われると対処が難しくなり、不利になってしまう。
      • ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境』のように屋根や鳥居などの上から下へそのまま降りる動作ができず、かんしゃく玉の軌道が下方向に弱い点もあってジャンプを多用する黒丸・ゴロ太郎の動きとは根本的に相性が悪いものになっている。
      • 「カン太郎の向いている方向から現れる」という法則性があり、これを知っていないと他の敵との間合いを取ろうとして画面左端に下がったら、いきなり現れた黒丸・ゴロ太郎と衝突するという事態も起きやすくなる。
      • こういった点から本作の最強の敵は天海ではなく黒丸・ゴロ太郎とも解釈できるほどまでに、無限湧きのザコが厄介な存在になっている。
    • 仕事人のシゲはあらかじめ出現場所を把握して、かんしゃく玉の遠投で倒さないと短刀を連続して投げられ一気にピンチになる。
      • ステージ14ではシゲへの対処が異様に難しい場所に配置されているため、このステージは裏街道を使ってスルーするのを推奨されるほど。
    • 他にも対処法が分からなければ強敵と化す御神一刀、分かってても手ごわい天海といった敵の存在もあり、何度もプレイして立ち回りを身につけることが必須となっている。
  • アイテムは完全ノーヒントで見つけなければならない。
    • 当時のゲームでは「ノーヒントの隠しアイテムや隠し通路を手当たり次第に探る」といった要素は普遍的にあり、本作だけの問題ではない。
      ただし、攻略に必須な小判や大きいペナルティを回避する刀・手形、裏技にも用いられるお札と重要なものばかりで、それらが全て隠されているのは理不尽に近い不親切さが感じられる。
    • 一応、ステージ中の地上部分に隠されているアイテムが全体の約半分以上はあり、ヘタな鉄砲も数撃ちゃ当たると言わんばかりに移動しながらボタン連打でかんしゃく玉を投げ続ければ、多少は見つけられるようにはなっている。
      • 地蔵や石塚の上など目星をつけやすい場所にも隠されているが、自力でゲームクリアを目指すならば、それらの場所をある程度覚えるかメモを取るのは必須だろう。
  • 無敵アイテム「おにぎり」に難がある。
    • 『スーパーマリオブラザーズ』のスーパースターなような普遍的な無敵アイテムと違い、操作不能になるので扱いづらい。
      • 効果が切れたと同時に敵の攻撃を受けてミスすることがあるうえ、移動の勢いをつけて取ると落下ミスが確定してしまう罠のようなおにぎりもある。
    • また、ほとんどが空中を爆破して出す必要があるため、アイテムの中でも特に出しづらいものになっている。
  • お邪魔キャラの盗賊・三太のペナルティがえげつない。
    • 前述の通り、刀がない状態で触られると攻撃不能にさせられるだけでなく、最後にアイテムを根こそぎゼロにされるというのはやりすぎな感が否めない。
    • 隠されている仕様上、消耗品アイテムがただでさえ手に入りにくいため、なおさらである。
    • 一応、出現するステージでは刀が必ずステージのどこかに隠されてあり、中には三太の出る直前に隠されているものもある。
      • また、身ぐるみを剝がされている最中も移動を続け、ミス後の復帰時に三太がもう出てこない区間まで到達する。そのうえで、アイテムがゼロになる処理が行われる前にわざとミスをする、という刀がない場合での突破方法もある。
  • 渡り石で落下ミスしやすい。
    • 半キャラ分しかないサイズの足場が出現するため、操作の癖もあって上に乗るのが難しくミスしやすくなっている。せめて1キャラ分のサイズは欲しかったところ。

その他の問題点

  • お邪魔キャラを追い払う条件に一部説明書との食い違いがある。
    • お民と中山主水(手形未所持の場合)を追い払うのに必要な小判の枚数はそれぞれ4枚・6枚だが、所持数ぴったりでは追い払えず、実際には+1枚の5枚・7枚以上所持している必要がある。
  • 敵やお邪魔キャラの数が画面上に表示できる最大数の4体の状態でかんしゃく玉を投げ続けていると、BGMがおかしくなるうえにフリーズが発生することがある。
    • とくに鳥飼源司の鷹や天海の念力といった敵の弾が複数出ていると発生しやすい。

総評

和の雰囲気をふんだんに取り入れ、同社過去作の『いっき』とはキャラクターを一部共有しながらも、まったく異なるゲーム性に仕上がった。
このような新しい和風アクションの味を打ち出したことは十分評価に値する。
『いっき』の農民一揆や『忍者くんシリーズ』のような忍者アクションとは一味も二味も違う独自性があり、プレイヤーに真新しい体験を与えてくれるだろう。

その反面、やはり当時のファミコンソフトの例に漏れず難易度がかなり高く、完全一撃死制かつコンティニューなしですぐゲームオーバーになりやすい。
操作性の癖の強さと敵の挙動のいやらしさも合わさって、プレイ自体が苦痛になることもプレイヤーによっては考えられる。
加えて本来攻略に必須に近いアイテムが軒並みノーヒントで隠し要素になっている点は特に不親切。
このあたりは当時のファミコンソフトによく見られた「ゲーム誌の攻略情報*10・ゲーム攻略本ありき」のゲームデザインになっていたとも考えられる。
せめてアイテムの存在がもっとわかりやすいものだったならば「難しいながらも名作」になりえたかもしれない。


移植

  • 21世紀に入りさまざまな形で移植がなされている。
    • 2001年6月29日にWindows用『Ultra2000シリーズ』の『サンソフトクラシックゲームズ2』に『いっき』とともに移植再発売。
      • 後の2004年7月2日に同じくWindows用ソフトの『サンソフト傑作選2』として同じ形で発売され、こちらの方が若干安価となっている。
    • 上記の同年にあたる2001年の12月29日にはプレイステーションソフトの『メモリアルシリーズ サンソフト Vol.3』では『マドゥーラの翼』と同時収録で発売されている。
      • 2007年9月27日にはゲームアーカイブス版が配信。
    • 2024年4月18日に発売されたオムニバスソフト『SUNSOFT is Back! レトロゲームセレクション』に『マドゥーラの翼』『リップルアイランド』ともに移植された。対応機種はSwitch/PS5/XSX/Win。
    • 過去にはWii、ニンテンドー3DS、Wii Uのバーチャルコンソールにて本作の配信が行われていた(現在はeショップ閉鎖につき購入不可)。
    • D4エンタープライズの運営する配信サービス「プロジェクトEGG」にて2010年3月30日より本作が配信がされている。
    • Nintendo Switch 2、PlayStation 5にて、ハムスターが展開する「コンソールアーカイブス」シリーズの1作品として2026年6月4日に本作が配信開始。サンソフト参入第一弾となっている。

余談

  • 本作で登場する留女の「お民」は『いっき』に出てきた腰元と同一人物である。
    • 『いっき』時点では名前はなかったが、本作で正式に名前が付いて、後に同じサンソフトの時代劇原作ゲーム『天下の御意見番 水戸黄門』にも登場する。
    • カン太郎自身も水戸黄門1と2の両方にゲスト出演している。2ではなぜかイタリアにいたりする。
  • ゲーム中に表示されるキーワード(ステージ3~7の開始時に表示)をソフト同梱の応募ハガキに書いて送ることで先着順で300名にサンソフトオリジナルロボット時計、1,000名にサンソフトオリジナルテレホンカードがプレゼントされた。
    • 先着順から漏れても、ダブルチャンスとして抽選で500名にオリジナルテレホンカードがプレゼントされた。
  • 徳間書店の月刊誌『わんぱっくコミック』ではしごと大介によって漫画化されている。
    • ゲーム漫画兼攻略本的な位置づけの『必勝テクニック完ペキ版』の6巻として単行本化もされているためレアには違いないが比較的入手しやすい。
  • 小学館の攻略本『東海道五十三次 完全攻略法〈ファミコン必勝ブック〉』において、「カン太郎の必勝テーマソング」として、ステージBGMの歌詞が掲載されている。
    • 奇数ステージBGMは『ももこちゃん恋唄』、偶数ステージBGMは『それ行けカン太郎行進曲』という曲名。
      • 『ももこちゃん恋唄』に関しては、後述する『ゲームセンターCX』内で歌い上げていた他同番組スタッフのカバーが公式の許諾の元に音源化、『ゲームセンターCX 10thアニバーサリーサウンドトラック』に収録された。
      • また、サン電子の創業時の本社があった*11愛知県江南市において、2015年に盆踊り曲『ももこちゃん音頭』がサン電子の許諾の元、江南青年会議所によって制作され、地元の盆踊り大会で使われている。振り付けはタレント兼振付師のラッキィ池田氏が担当。
  • 米Google社が提供するWebマップサービス「Google Map」を利用し、有志が制作した本作の攻略マップがかつて公開されていた。(参照)
    • ゲームの攻略情報だけでなく、各ステージの題材になった場所の歴史や観光スポットの解説情報が添えられていた。
    • 現在は公開終了となっている。
  • CSで放送中の番組『ゲームセンターCX』の第8シーズン(2008年1月9日 第30回)で有野課長が本作に挑戦している。
    • この回は2026年現在Youtubeの同番組公式チャンネルで公開されている挑戦回の一つでもある。
最終更新:2026年09月12日 16:39

*1 消費するのは4枚だが、実際には5枚以上持っていないと追い払うことができない。

*2 消費するのは6枚だが、実際には7枚以上もっていないと見逃してもらえない。

*3 説明書ではおにぎりにつまずくことで発動するという設定。

*4 無視しても条件が合っていれば、小判を再取得するたびに入口が出現する。

*5 最終ステージでも入れるが、クリアしてもステージの最初に戻される。

*6 1回目の爆破はアイテムが出現する音だけが鳴る。

*7 説明書で敵は「カン太郎を殺そうとする敵たち」と明確に殺意を持っていることが書かれている。

*8 近世日本の宿場に存在した売春婦。飯売女、宿場女郎とも呼ばれる。

*9 ディスクシステムの『スーパーマリオブラザーズ2』、『悪魔城ドラキュラ』など。

*10 発売当時に創刊したファミコン通信は創刊号から3号連続で攻略記事を掲載していた。

*11 2026年現在は本店所在地。