10秒走
【じゅうびょうそう】
| ジャンル | 10秒アクション |  | 
| 対応機種 | ニンテンドーDS(ニンテンドーDSiウェア) | 
| 発売元 | Gモード | 
| 配信開始日 | 2010年4月28日 | 
| 価格 | 200DSiポイント | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 1箇所 | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 制限時間10秒のランニングアクション 競走というよりはジャンプアクションゲームのノリ
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| 10秒走シリーズ 10秒走 / RETURNS
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概要
旧データイーストのゲーム権利の一部を持つ事で知られるメーカー、GモードがリリースしたDSiウェアソフト。
ゲームタイトルが示す通り「10秒走」がプレイできる内容である。それ以上でもそれ以下でもない。
本作はDSiウェアのダウンロードランキングにおける上位クラスの常連ソフトとして知られる。今もなお、3DSのDLランキング全般の上位をキープしているあたり、その人気の凄まじさが窺える。
主なルール
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赤い棒人間(以下:棒人間)を操作し、横視線のフィールド内に設置されているゴールに到達すればステージクリア。
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残機の概念はなく、ミス後はそのステージ最初からのやり直し(もしくはリタイア)となる。
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オートセーブ方式。
 
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十字ボタン左右で左右移動、Aボタンでジャンプ動作。
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ボタンを押す長さによってジャンプ力が若干変わる。
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棒人間の前方に隙間程度の落とし穴があった場合、移動だけでそれを通り抜けられる(いわゆるBダッシュ効果)。
 
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該当ステージをミスすると、ステージ内でミスした数がカウントされていく(マラソンに関してはステージを進めてもカウントが溜まり続ける)。
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ミスカウントによるペナルティは特にないが、上級者はこれを溜めないプレイを求められるだろう。
 
モードについて
なお各モード共に全50ステージ構成であり、プレイできるステージに一切の差異はない。
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「トライアル」
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ステージセレクト方式。なお、ステージは初回からすべて選択可能である。
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制限時間10秒。ゴール到着でそのステージがクリアとなり、ステージセレクト画面の該当ステージ欄にクリアの証である「メダルマーク」が付く。
 
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「マラソン」
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ステージ1から始まり、全50ステージをぶっ続けでプレイしていく。
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トライアルとは違い、制限時間は設けられていない(経過時間のみが表示される)。
 
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「トレーニング」
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原則的にはトライアルと同じだが、各ステージの制限時間はない(マラソンと同じく経過時間のみが表示される)。
 
この他、隠しモードが数種類存在するが、解説は割愛。
仕掛け
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各ステージには以下の仕掛けが配置されており、これらを利用(回避)する事が求められる。
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「動く敵」「炎」…いわゆる障害物。触れてしまうとミス。
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「落とし穴」…落ちてしまうとミス。
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「動く床」…常時上下左右のいずれかへと動いている床。床の動きを把握し、タイミングよく棒人間をジャンプさせなければならない。
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「消える床」…棒人間がこれを踏むと消えてしまう。よって、踏み次第、別の地形へ移動(ジャンプ)する事が求められる。
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「ゴール」…これを踏めばステージクリア。
 
評価点
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至ってシンプルなゲーム内容。
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基本的なルールは「棒人間を左右移動とジャンプで操作してゴールを目指す」。本当にこれだけの内容である。
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あまりにもシンプルなルールであるが故にこれといった特色が思いつかない。強いていうならば、その最低限のゲーム性のみで形成されたシンプルさこそが、ある意味特色といえるかもしれない。
 
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コンパクトにまとまったジャンプアクション。
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本作のゲームタイトルから察するに「ハイスピードで10秒走を駆ける」系等と思われる方もいるかもしれないが、実際はさほど駆け抜ける疾走感は持っていない。
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むしろ本作のゲーム性は「障害物や落とし穴を避けて地道にゴールを目指す」系統であり、例えるならば「制限時間10秒のジャンプアクションゲーム」といった趣旨が強い。
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制限時間10秒以内でクリアできるバランス調整がなされている為、各ステージの構造はゴールが目先に見える程に短い。しかし、ただ短いだけで終わらせてくれないのが本作である…。
 
 
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短いながらも手応えある難易度。
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先ステージへ進むにつれ、確実にゴールへの道が険しくなってくる。
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前半ステージはまだ楽にクリアさせてくれるが、後半ステージからは障害物などの配置が陰険となり、そう簡単にはクリアさせてくれない。
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終盤ステージは露骨なまでの初見殺しが点在する為、何度も死んでパターン把握しないとミスカウントが延々と溜まり続ける可能性が高まる。
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しかし、各ステージが短い故に繰り返しプレイの負担が少なく、だれる心配が抑えられているのは嬉しいところ。
 この手短さと手強い難易度が見事にマッチしており、「ミスを連発しても何度でもチャレンジしたくなる」という意欲に駆られる。
 
 
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200円相当にしてはそこそこなボリューム。
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価格を考慮すると、全50ステージ収録というのは多い部類に入る。
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いくら各ステージが10秒以内でクリアできる難易度とはいえ、50ステージもあれば暇潰し位には楽しめるだろう。
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モード数もそれなりに多彩ではあるが、若干水増し気味なのが気になる。トライアル・トレーニングの差がステージにおける制限時間の有無しかないのがまさにそれ。
 
 
問題点
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10秒走であるが故の難点。
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ステージ開始前に必ず3秒のスタートカウントがされる演出があり、10秒走の前に3秒余計な待ち時間を消費してしまうのがもどかしい。
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これが他のゲームならばさほど批判はなかったのかもしれないが、本作においてはカウントも含めると13秒走になってしまう矛盾がある訳で…。
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マラソンに関してはスタートカウント演出が1回(ステージ1開始前)しか入らず、それ以降のステージは一切のノーウエイト進行となる。
 
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実は明確な意味で10秒走といえるモードはトライアルだけである。
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マラソンとトレーニングは制限時間がないので10秒走ではない。隠しモードに関しても10秒走関連のゲームは全くない。10秒走とは何だったのか…?
 
 
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グラフィック・BGM周りもシンプリー一色。
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画面は常時白背景で、本当に必要最低限の着色しかされていない。
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ある意味DSiウェアらしい素朴さで独特の味があるともいえなくもないが、やはり殺風景で寂しい感は否めないところだろうか。
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殺風景な空間の中で赤一色の棒人間がゴールを目指して走る様が、どことなくアーティスティックに見える。
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同社リリースの『鳥魂』の終始無音状態よりはマシだが、楽曲自体は環境音といえる程に地味である。
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トライアルのプレイ中に流れる楽曲は時間が経過するにつれテンポが上がってくる。制限時間が0に近くなった状態の楽曲テンポは軽くパニックになりそうである。
 
 
総評
200円相当だからこそ許される素朴な楽しみを持った作品といえる。
小粒ボリュームでありつつも、短時間・簡単操作で黙々と遊べる気軽さこそが人気の秘訣なのかもしれない。
余談
最終更新:2021年07月14日 06:10