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ゲームブックDS ソード・ワールド2.0
【げーむぶっくでぃーえす そーどわーるど2.0】
ジャンル
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ゲームブック型アドベンチャー
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対応機種
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ニンテンドーDS
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メディア
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256MbitDSカード
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発売元
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ブロッコリー
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開発元
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日本アートメディア
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発売日
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2009年10月29日
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定価
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5,040円
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判定
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クソゲー
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ポイント
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説明すべき項目を全然書いていない説明書 携帯アプリにも劣る快適さ、まさかのセーブデータ1つ 下手したら詰む。詰んだら最初からやり直し キャラクターメイキングの意味は殆どない テストプレイをしていない事が丸分かりの誤字・脱字・誤変換の嵐
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ゲームブックDSシリーズ ソード・ワールド2.0 / 鋼殻のレギオス / アクエリアンエイジ
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概要
ブロッコリーの『ゲームブックDS』シリーズ第一弾。テーブルトークRPG(TRPG)「ソード・ワールド2.0」の世界観を借りた2章構成のアドベンチャーゲーム(AVG)。
最初に戦士か魔法使いを選んで冒険を始める。辿るルートが微妙に異なり、違った冒険を楽しめる。
問題点
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説明書が説明すべき項目をちっとも説明していない。
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スキップ機能などに関わる十字ボタンの使い方すら説明されていない。
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習得できるスキルや魔法についても説明がないため、経験値を得た時にどのスキルを伸ばせばよいのか分からず混乱を生ずる。
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そしてゲーム中に出てこないアイテムを説明していたりもする。
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2009年のアドベンチャーとしては信じられない、まさかのセーブデータ1つ。
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それ故、致命的な選択肢(ゲームオーバー直行コース)をうっかり踏んでセーブした場合、最初から(文字通りに第1章の最初から)やり直すしかない。
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誤字・脱字・誤変換が多い。また文章と背景が食い違う事も非常に多い。特に第2章になるとやたら目に付く。
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そのため第2章のダンジョンは同じところをぐるぐると回らされ続ける事もざら。
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ゲームのシステムにも首をかしげるものがある。
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最初のキャラクターメイクの影響はHP以外全くない。魔法使いでもMPを使わず魔法を使え、能力値は戦闘の修正になるわけでもないので全く無意味。
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基本的なシステムの説明がされていない。こればかりはこのソフトのみでTRPGを遊べてしまうことを防ぐためだろうが、どの能力がどう影響するかは最低限の説明が欲しいところ。
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上記の通り、基本ステータスはほとんど反映される機会がないので、説明する意味がないともいえるのだが……ダミーのフレーバー要素だったら、なおさらその雰囲気を説明しておくべきだともいえる。
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敵と戦う事で経験値が得られることは少なく、読み流した文章での行動で経験値が入ったりする。
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原典のTRPGの経験値システム(戦闘経験値は低くシナリオクリア時の経験値は高く)に倣って設定したのだろうが、ここは他の経験値システム付きゲームブックの方式(戦闘経験値が高い)にしても良かったのではないだろうか。
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シナリオにも粗が見られる。
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状況の説明がおかしい(例:ある三叉路のどの方向から入っても同じ死体をまたがないと中間地点へ行けない)。
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これもまた、TRPGの性質上「同じシナリオを何度もやりなおす」といったことが出来ないのを利用してダミーのルート分岐を作る手法に似てはいる。別にTRPGでも褒められるような手法というわけではないため、それをわざわざコンピュータゲームで再現することにはあまり意味などないのだが……。
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戦士1章の敵陣営がよりにもよって人族であるエルフである。
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ソードワールド2.0の世界である『ラクシア』は簡単に言えば人間やエルフやドワーフといったプレイヤーサイドの種族である「人族」と、エネミーサイドの「蛮族」に分かれている(ここで言う蛮族とは、辺境部族では無く、人族の神と対立した神の恩恵を受けているゴブリンやオーガなどの妖魔種を総称する)。
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にもかかわらず、序盤で主人公が捕まる敵はエルフの姉妹が率いてる山賊。無論人族でも悪に手を染める者はいないわけではないが、いささか世界観を誤解される恐れがある。
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人族同士の確執というドロドロした題材ももちろんあるが、そういった題材は比較的世界観やゲームに慣れた、中級者向けの遊び方ではある。
総評
TRPGが元になっているとはいえ、TRPG版のルールの再現などは本当に一切体感できない。あくまで同じ世界観を舞台にしているだけのAVGである。
ゲームブックを名乗ってはいるが、出来は上記の通り。
余談
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『ゲームブックDS』シリーズは、違う作品を下敷きにした続編も出ている。そちらの評価は各ページを参照。
最終更新:2018年03月26日 21:04