天外魔境 第四の黙示録 ~The Apocalypse IV~
【てんがいまきょう だいよんのもくしろく じ あぽかりぷす ふぉー】
ジャンル
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RPG
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対応機種
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セガサターン
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メディア
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CD-ROM 2枚組
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発売元
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ハドソン
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開発元
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ハドソン レッドカンパニー
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発売日
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1997年1月14日
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価格
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6,800円(税抜)
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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セガ審査:全年齢推奨
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判定
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良作
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天外魔境シリーズ
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概要
PCEを中心に展開していた『天外魔境』シリーズの8作目。
「西洋人から観た誤った日本観」をコンセプトとするジパングを舞台としたこれまでのシリーズと異なり、本作では「日本人から観た誤った西洋」をコンセンプトとしたアメリカを舞台としている。
そのため、実際のアメリカの大陸や都市をモチーフとした舞台を、主人公と数々の仲間たちが冒険を繰り広げていく。
ストーリー
見習い魔物ハンターの雷神は師匠のレッドベアに連れられニューオーリンズの街にやってきた。
子供たちを柵の内側に隔離している不思議な街…そこにはエデンの火と呼ばれる祭壇があった。
エデンの火は平和の象徴として、その聖なる光でアメリカを照らしていた。
しかし、近年この周囲で魔物が増え始めているという。
一説にはエデンの火自身が魔物を生み出しているとも…
1893年 ニューオーリンズ.物語はここから始まる。
基本システム
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戦闘は従来のPCE版『天外魔境』シリーズ(カブキ伝を除く)のようなトップビューになっているが、ボス以外の敵キャラが動くアニメーションを施している。
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また、ボスキャラクターのHPが0になると、いずれかの味方キャラクターが技を出すアニメーションムービーが挿入される。
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雷神が戦闘不能に陥ると他の仲間が生き残っていても敗北扱いになり、最後に立ち寄った宿屋に戻される。
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しかし、制限時間が0、ラストダンジョンでの戦闘に敗北するなどでゲームオーバーとなり、タイトル画面に戻される事がある。
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敵を倒しても金銭は手に入らず、代わりに特定の戦利品(牙や皮など)を「ギルド」で換金もしくは装備品に加工する。
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通貨単位は「ドル」で、戦利品は場所によって相場が異なる。
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宝箱にも金銭は入っておらず、入っていた品物を道具屋・武器屋で換金する(中には売れない特定の物もある)。
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魔法も自動的に覚えて行くのではなく物語最初のイベントが終わり、あるアイテムを貰い そのアイテムの中に各地の「長(おさ)」から譲り受けた「魔法の種」を入れることで入手する。
評価点
演出
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本作の特徴はなんと言っても会話シーンの多さとアニメーション。ザコ敵との戦闘までフルアニメーション。
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ごく一部のイベント、ミニゲームを除いて3Dポリゴンは使われていない。3D表現の苦手な代わりに2D処理の得意なSSの特性を逆に利用していると言える。
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さらに、会話シーンで表示される顔のアップ。ほぼ画面全体に渡って表示されるので、詳細な描き込みがなされていて表情豊かに展開する。これによってキャラクターの存在感がかなり増すので感情移入し易くなっている。
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戦闘ではダメージを与えていく度に画面の紋章の色、ダメージの効果音が変わり、敵があとどれくらいで倒せるのかある程度把握できる。
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グラフィックの作り込みが尋常でなく、色違いの雑魚敵はほとんど存在しない。主人公たちにもイベント用の履物を脱いだり、服を脱いだりといったグラフィックが存在する。ダンジョンも絵本を表現したダンジョンを始めバラエティ豊か。
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仲間の1人である禅剛の屋敷は女湯を覗け、間違った日本由来の品々を閲覧できるいろいろと必見の場所。
ストーリー
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王道なストーリーだが笑いあり感動ありで、天外らしく「人の死」からパロディまでしっかり網羅されている。
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風刺や皮肉ったボスの台詞、ブラックユーモアを随所に織り交ぜたシナリオそして端々の村人のセリフが異常に深い。
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広井王子氏によると、敵である暗黒教団の幹部・審判の十二使徒は全員が「アメリカの社会問題」を体現しているようである。そして人間と変わらない姿をしているものがほとんど。
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一番怪物然とした狂楽のスカルビートと獣神ロゴスでさえ人間同様に二本足で立ち、人間そのままな体格を有し、そして人間の言葉を流暢に喋る挙句、どちらも一人称が私。これは「アメリカの社会問題の体現者」であると同時に「人間の最大最恐の敵は人間」であることも体現しているためである。
音楽
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サントラはプレミア化し、相場は万単位になっている。
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名曲揃いのなかでも「十二使徒バトル」は特に素晴らしい出来でまさに神曲と言って差し支えない。
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OP及びEDはヒロインの声を演じた桜井智氏が担当。
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『カブキ伝』で登場したミュージカル要素も健在。流石に全てのボスでないもののコミカル系ボスは歌を歌ってくれる。どれも、中毒性の高い名曲揃いで必聴の出来。
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また、本作に登場する「ゲイシャロボ」には「ブリキ大王」もびっくりな影山ヒロノブ氏が歌う挿入歌が付いている。
キャラクター
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英語や英単文からもじって付けられた名前の人物が多く、「雷神 → RIZING」「夕能 → You know」等、ゲーム中でも数例は原文がそのまま登場している。
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キーワードは「キャラの成長」
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他の『天外魔境』と比べて仲間の出入が非常に頻繁に行われ、仲間となるキャラクターほぼ全員に何かを乗り越えるシーンが用意されている
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そのキャラたちを支えるのは下手な声優ゲームを笑って蹴飛ばせる程の豪華な大物声優陣であり、端役にいたるまでほぼ聞いたことのない声はいない。10年以上経過した今では既に伝説級になっている(実際に鬼籍に入って伝説になっている)人もおり、まさにドリームチームといえる。
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ボブとサネトモというキャラだけは登場期間が長いにもかかわらず、担当者が本職の声優でないため棒読みが気になるものの、両者とも特徴的な話し方をするキャラなのでスタッフが意図して配役したのかもしれない。
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実際、後者のキャスティングは広井氏の「見た目も口調も厳ついボスより、その逆の方が怖い」という発想の結果らしい。
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声優陣も相変わらず豪華
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主人公の雷神に関智一氏、ヒロインの夢見の櫻井智氏、禅剛に中嶋聡彦氏、夕能に笠原弘子氏、エースに山口勝平氏などという構成となっているのが特徴。
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本作は『天外魔境』シリーズ常連のとあるキャラを明確に敵として倒す作品である。
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なお、十二使徒の1人、キャンディは天外シリーズで唯一化け物に変身しなかった(人間の可能性ある)女敵キャラで妙に人気がある。
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ただし、この作品で最も人気があるとされるキャラは敵、味方の誰でもなくアラスカ編に登場する女の子ミューリエ。しかし、何故かこのキャラだけスタッフロールで誰が声優をやっているのか表示されない。
賛否両論点
難易度
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本作は『天外魔境』シリーズ中で最も戦闘難易度が低い。ひとことで言うと親切すぎる。
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特に魔法が万能すぎる。
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戦闘終了ごとにMPが全快するため、戦闘中に魔法でHPを完全回復できる。そして補助系は移動中にも使用可能.従ってボス戦前にドーピング可能であることは言うまでもなく、ザコ敵がフィールド上で見えているこのゲームにおいてはザコ敵との戦闘直前に全員の攻撃力と素早さを上げておいて先制攻撃 → 1ターンで敵はほぼ壊滅状態といった方法も取れる。
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極め付けなのが、敵弱体化の魔法。魔法によっては命中率100%。効果もきっちり3ターン持続。
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中でも『ウィークマン』は凶悪。効果は、攻撃力激減(5割強)、命中率100%。消費MP2。本作の敵は防御力無視攻撃を一切持っていないので、これを掛け続けられたボスは戦闘終了まで実力の半分も発揮できないまま倒される。
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これの使用を縛れば、ある程度シビアに戦えるので初心者に対する救済措置ともいえる。ただし、後述するカルベだけはウィークマン使用を前提にしなければ勝てないほどの強ボスになっている。
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一方で敵が持っていない防御力無視攻撃を味方側にはつかえる者が1人いる。
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終盤のボスの強さが横一列なのも考えもの。
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スカルビート、Dr.M、TVマン、ドラクロア(全員十二使徒)は全員同じレベル。
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専用デモのある奥義を相手は各1回ずつしか使ってこない。見応えもあるので難易度、演出の観点から複数回使用してほしかったとの声もある。
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しかも一部ボスについては奥義の方が弱い。
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上記の魔法ほどではないが他にも難易度を下げている原因として、以下の事などが挙げられる。
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1ドルで買える回復アイテムが序盤から存在し(回復量が5倍のグッド丸の1/350の値段)、中盤くらいまで戦闘中以外の回復はそのアイテムで十分なこと。
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何ならそのアイテムを買わずに沢山拾うことができる場所まで存在する。
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二人技が「レッドサン」を筆頭にどれもかなり強い。
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ほとんどの状態異常が歩いているうちに自然回復する。
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ボスを倒すと必ずレベルが上がってHP及びTPが全回復するため、連戦でも全く怖くない。
詰め込み感
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全体的にいろいろ詰め込みすぎた感があり、後半に行くにつれて駆け足気味になっていく。
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そのため、十二使徒は序列が上の者ほど「戦闘要員か?」というほど印象が薄くなりがち。
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詳細
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行っている悪事の非道さはスカルビート、Dr.M(大体中堅所)ぐらいまでがピークで、カルベに次ぐ実力であるTVマンは卑怯な分(+声質で)、余計に小者感が漂う。 その次に戦うドラクロワはひとつの村をおかしくして、主人公たちに精神攻撃したくらいで、後半なのにたった二人にやられる。
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十二使徒で最後に登場するロゴスに至ってはサネトモの影の腹心で、カルベよりも位が高いにもかかわらず、実際は時間かせぎの召喚獣扱いで終了。
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PSP版ではシナリオが追加されて流石に召喚獣扱いはなくなったが、その中でもエース一人にいやがらせしたぐらい。
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また、氷の塔に入るために蘇り、氷柱にぶつかり出番を終える伝説のバッファロー「デナリ様」、影山ヒロノブの歌とともに合体し、イベント後に破壊される「ゲイシャロボ」等、出オチ感が否めないものが多い。
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『ZERO』で採用されたPLGSシステムが本作にも導入されているが、SFCと違ってSSでは自由に時間が変更できるため、時間を大幅に変えて簡単にお金が稼げたり、イベントを進めることができてしまい、今一つSSとの相性が良くない。
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自分で街を発展させてそこの学校にいる3人の少女キャラクターのうち1人の「あしながおじさん」になって成長させるシステムがあるが、特定の1人からもらえるアイテムが非常に役に立つため、実利をとるとそのキャラクター一択になってしまう。
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DISC2枚組となっているが、DISC2に突入しても、DISC1で訪れた町に入るためにはDISC1に入れ替えなければならない。
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プレイヤーの手でキャラの名前と顔を作るイベントがあるのだが、1つダンジョンをクリアした段階で消滅。せっかく作り込んでもあまり意味がない。
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魔法をプレイヤーに入手させるためにまとまってインディアンの村が複数存在している地域があるが、「この規模でこの距離なら一緒に住めばいいのでは?」と思わずにいられない。
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ちなみに、インディアンは毎回主人公たちにフレンドリーだがその理由は要訳すると、主人公たちが最初に訪れるインディアンの村から「よろしく」とのろしがあったから。
ホラー要素
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B級ホラーチックな要素を加味した作品となっている。
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詳細
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人間を缶詰にしたり、心臓を抜き取ってゾンビにしたり。1日たつにつれて人が1人ずつ死んでいく、犬が子供の手首を咥えてやってくる上におばあさんの首がもげる街等がある。
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なお、上記の街で別荘を建てると各町の人を誘致して住ませることができるが、人が1人ずつ死んでいく街では該当者(少年)以外を全員時間経過で殺さないと別荘に来てくれない仕様になっている。
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その他
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シリアスとギャグの落差が激しく、人によっては世界観に軽薄さを感じる。
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特に、故広川太一郎氏の演じるDr.Mはセリフの各所に広川氏のアドリブが入っており、ほとんど文字と声が一致していない。
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『天外魔境』の常連であるアドリブの帝王・千葉繁氏や、アドリブ王子・山口勝平氏が一緒に出演してる上、松尾銀三氏演じるチーフ・ブルも声と字幕が一致していないシーンが多いのに、こんなことが書かれるあたり相当なもんである。
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印象的なことは間違いないのだが、人によって「物凄くサムい」か「腹が捩れる」かで完全に割れてしまう。
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最終メンバーが固定。サブキャラ(有能なことが多い)も、ずっと最後まで戦闘に参加させたかったという声が多い。
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2000年前に絶対神を倒した伝説の武器がそれほど強くなく、せいぜい進行状況上で購入・作成可能な最良武器より若干上程度の性能。アンチ『ドラクエ』ということだろうか?
問題点
レスポンス
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ハドソン製にはつきものだがレスポンスが悪い。
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作りこみが細かすぎるせいかロードがかなり長く、特に敵アイコンに接触してから戦闘が始まるまでや終了してから敵アイコンが消えるまでが妙に長く、テンポを削いでいる感がある。その点を考慮してか1回の戦闘あたりの獲得経験値は比較的多い。
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当時のSSやPSのRPGはロードが長いのがある程度当たり前だったが、今やると少々つらいかもしれない。
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また、アイテムの使用や扉の開く判定が妙に厳しく「ここで使うんじゃないの?」となりがち。
描写不足
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上記のとおり、詰込み感があるため、本編で語られず攻略本で補完しないと分からない点が存在する。
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各キャラの背景についてあまり深く掘り下げて描写されておらず、例えばエースと禅剛が火の勇者として覚醒したどうかがスルーされたままで終わる。
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どうやら、構想が膨大すぎて1/3程度が開発の際削られたらしい。
演出と強さのギャップ
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演出上、見た目の強さと実際戦った時の強さとのギャップが激しい。
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詳細
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特に最初に戦う十二使徒「純銀のブリザード」は主人公の師匠であるレッドベアを倒して氷漬けにしているのだが、3、4レベルの雷神にタイマンで負けるブリザードに主人公の師匠であるレッドベアが負けるとは思えない。
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雷神が少年時代にNPCとして加入した時のレッドベアのHPは200弱で、本編ならDISC1終了位までは1人で攻略できるほどの能力値。
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一方ブリザードの攻撃は奥義を繰り出しても最大8ダメージ程度(それも低レベルの主人公に対して)。
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レッドベアが負けたのには一応の理由はあるもののそれでも不自然さがぬぐえない。
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また、ビッグフット(序盤の雑魚で毛むくじゃらの雪男)の太腕のパンチよりアイドルであるキャンディ(15歳の小娘)の細腕のビンタの方が威力が上なのもゲームとしてはともかく現実的に考えておかしい。
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防御力に回避の要素を含むのであれば前述のレッドベアの件も解決するが、今度は空振りについて少し疑問が残る。
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ラスボスの絶対神は奥義を持たず、主人公雷神が得意とする属性を弱点としており、見た目に反して異常に弱い。 ある意味主人公が選ばれた者だともいえるが…。
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これに対し、カルベは(本作の中では)異常な強さ。特にフォトン(特殊技:通常攻撃の4倍ダメージ)が雷神に直撃すると一撃で雷神がやられて敗走になる可能性がある。奥義でないため、運が悪いと何度も頻繁に使われる場合もあり、「ここだけ運ゲー」とよくいわれている。
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設定上も強いため、不自然ではないのだが、倒すために仲間も一人犠牲になるため他の敵(特に終盤の)を完全に食っている。
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通り名のとおり正に「偉大なる」カルベである。
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総評
サクサクと進む感じでやりやすくそれでいて、シナリオのボリュームがあるので長く楽しめる。
やたら難しいRPGとは違い、ダンジョンも何かのアイテムが無いと目の前が見えずに駄目等の弊害は無い。
ただし、RPGに対して難易度を求めたいユーザーには不向き。
オートイベントが多いのでやりこみ派は記録(セーブ)をこまめにしておくとよい。
ある意味、2Dグラフィックの到達点ともいえるRPG。3Dポリゴンを使ったムービーゲーは数あれど、(原作なしの)アニメゲーRPGは非常に珍しいのではないだろうか。
SSのRPGといえば、『グランディア』や『デビルサマナー ソウルハッカーズ』が有名だが、それらに負けず劣らずやる価値のあるRPGである。
ハード入手のハードルが高かい『II』やバッテリーの不安がある『ZERO)』等、他の『天外魔境』シリーズと比べて基のソフトで遊びやすくSS版なら100円前後で購入できる。
余談
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『第四の黙示録』というタイトルは、当時発売が予定されていた『天外魔境III NAMIDA』を踏まえたシリーズ4作目と位置づけられているためで、要するに「3がなかなか出せないなら4を出してしまえ」ということである
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第五、第六の黙示録も構想ではあった(元々『天外魔境』は3作で1部構成)ようだが、実現はされていない。
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グラフィックの作り込みや声優の起用具合からみて素人目にもお金がかかっていることが容易にわかる出来だが、その割には売り上げが残せなかったことが原因ではないだろうか(約24万本)。
その後の展開
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本作発売から6年後にGC/PS2版『天外魔境II 卍MARU』が発売され、さらに8年後の4月にようやくPS2で『天外魔境III NAMIDA』が発売した。
天外魔境 第四の黙示録 ~The Apocalypse IV~(PSP版)
ジャンル
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RPG
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対応機種
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プレイステーション・ポータブル
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メディア
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UMD 1枚
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発売元
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ハドソン
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開発元
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ハドソン レッド・エンタテインメント
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発売日
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2006年7月13日
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価格
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5,040 円(税込)
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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備考
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ハドソン・ザ・ベスト 2008年7月31日/2,940円(税込)
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判定
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良作
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評価点(PSP)
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シナリオの主な追加部分としてSS版では戦闘のみであった、最後の審判の十二使徒 獣神ロゴスを相手取ったニューヨーク編と、その最中で禅剛とエースが火の紋章を発現させ火の勇者に目覚めるイベントなどがあり、それに伴って新キャラ・新技が追加されている。
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ただし、経年で声が変化している声優もおり、特に主人公とヒロインは新録と旧録の差が大きい。
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画面の表示比率をハードに合わせ16:9のワイド表示となり、画面は小さいものの明るくきれいになっている。
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大容量のUMDになったことでCDを入れ替える必要がなくなった。
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いつでもどこでもセーブができるため、真実の書(セーブポイント)がなくなった。
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AI設定がこまかく、わかりやすくなってはいる。
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ただし、魔法を使っても台詞を言わなくなった(奥義は言う)。
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絶対神のHPが若干上昇している(焼け石に水程度だが)。
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かなりあっさりだった最終決戦後のエンディングが変更された。
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SS → マイナーキャラのその後(ミューリエ、カレン等)をタイプライターのように文字でやったあとにエンディングテーマへ。
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PSP → 主人公たちのその後を映像できちんとやったあとにエンディングテーマへ。
賛否両論点(PSP)
主に戦闘についてのシステム変更が大きいため、それに関するものが多い。
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本編のムービーを切り貼りして編集したSS版ムービーに変わり、新規OPムービーが追加。
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ただし、新規描き下ろし故、本編との絵の違いからあまり評判は良くない。
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敵のHPゲージが個別で出るようになり、攻撃時にしかゲージ見えなくなった。「○○の攻撃」等が表示されなくなり、レベルアップしても「○○はレベルアップ。HP、TPが回復した」という表示は無く、単に「LEVEL UP」という文字が出るだけになるなど若干分かりづらい。
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戦闘自体はスピーディーになったが、それに合わせて通常戦闘のBGMが編集されている。SS版のファンの中には、これをよく思わない人もいるようだ。またこれによって、後述の止めがなくなっている。
問題点(PSP)
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人種差別の観点から「インディアン」が「赤き民」に変更。
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それに伴いチーフ・ブルの声優が故松尾銀三氏から茶風林氏に変更されている。
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元々、ひょうきんな話し方やアドリブなどで評価が高いキャラだったため、良くも悪くも真面目になってしまったことでSS版プレイヤーからは不満の声が上がっている。
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また、一部テキストに対して「インディアンと表現しているからよかったのに…」といった意見もある。
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ラストダンジョン内でセーブしたらもうラスボス戦しかできない(SS版では町に戻れた)。
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本作には裏ダンジョン等はなく、エンディング後にセーブデータがラスボス戦手前に戻されるため本当にやれることがない。
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音声がSS版そのままなので、一部の音声の問題点がそのままである。
総評(PSP)
アドリブやとどめのムービー等、演出面で優れているSS版に対して、シナリオの追加・プレイの快適さ等、システム面に優れているのがPSP版といったところ。
ただし新たに攻略本は出ていない。もっとも、追加シナリオ以外はほぼ代用できるだろうが。
余談(PSP)
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タイアップとしてゲーム中のアイテムとして登場していた井村屋と秋山食品の商品が削除された。
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戦闘時の味方のステータス(HP等が表示されるもの)が横ではなく縦に並んでいる。
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戦闘曲が若干短くなっている。
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戦闘のテンポが早くなったためそれに合わせて編曲されている。
最終更新:2024年07月31日 20:40