Star Wars Jedi Knight II: Jedi Outcast
【すたー・うぉーず じぇだいないと つー じぇだいあうときゃすと】
ジャンル
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FPS/TPS
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対応機種
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Windows Macintosh ニンテンドーゲームキューブ(海外のみ) Xbox Nintendo Switch PlayStation 4
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発売元
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Activision LucasArts サイバーフロント(日本) 【Steam】Disney 【Switch/PS4海外版】Aspyr 【Switch/PS4日本版】THQ Nordic ジャパン
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開発元
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Raven Software Vicarious Visions(Xbox/GC移植) Aspyr(Switch/PS4移植)
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発売日
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2002年3月26日 2002年4月26(直輸入版) 2002年8月30日(日本語化版) 【Switch/PS4海外版】2019年9月24日 【Switch/PS4日本版】2021年12月23日
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定価
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8,800円(日本語化版) 【Steam】1,010円 【Switch/PS4】1,320円
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配信
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Steam/gog.comにてダウンロード販売中
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判定
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良作
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ポイント
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『スター・ウォーズ』FPS第三弾 ライトセーバーが大幅強化 FPS要素は控えめに
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スター・ウォーズシリーズ
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ジェダイナイトシリーズ Dark Forces / 1 / MotS / 2 / Jedi Academy
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ストーリー
A Long Time Ago, in a Galaxy Far, Far Away...
遠い昔、遥か彼方の銀河系で…
皇帝を失った銀河帝国軍が敗北し、新共和国の統治が始まって8年後。
帝国の不在によって混乱した秩序の回復に努める新共和国だったが、依然として銀河の平和への道のりは長かった。
帝国軍残党からジェダイの谷を守り抜きながらも、その生い立ち故にダークサイドへと一度は落ちてしまった元ジェダイ「カイル・カターン」。彼はその過ちを二度と犯すことのないようライトセーバーとフォースの力を封印し、相棒ジャン・オースと共に傭兵として新共和国の依頼をこなしていた。
フォースの封印から2年が過ぎたある日。カイルは新共和国のモン・モスマから依頼を受け、遺棄されたはずの帝国軍基地へと向かう。秘密裏に稼動していた研究所の奥地に向かったカイルは緑色の謎の結晶「アルトゥシアン・クリスタル」を共和国へと持ち帰り、分析の結果それがフォースの力を蓄積する物質であること、帝国軍残党がクリスタルへのフォース・パワーの蓄積を試みていたことが突き止められる。
クリスタルの採掘を止めるべく惑星アルトゥス・プライムへ向かうカイルとジャン。新共和国航空部隊の支援を得て採掘の阻止と囚人たちの脱出を成功させたカイルだったが、脱出しようとした矢先に「デサン」と名乗るダーク・ジェダイに行く手を塞がれ、カイルは為すすべもなく首を絞められたままジャンを殺害されてしまう。
復讐に燃えるカイルは、フォース・ゴーストとなった父親の説得にも耳を貸さず再びジェダイの谷でフォースの力を得てしまう。不安定な感情を抱きながらも、カイルはデサンを止めるべく再びジェダイとしての力を解放していく。
概要
『Star Wars: Dark Forces』から続く『ダークフォース』時系列の4番目の作品であり、『ジェダイナイト』シリーズのナンバリング第2作。
ストーリーは『Star Wars Jedi Knight: Dark Forces II』の後日譚である拡張パック『Star Wars Jedi Knight: Mysteries of the Sith』の二年後を描いており、これまで同様にカイル・カターンが主人公を務める。
製作は前作までのLucasArtsに代わり、FPS『Heretic/Hexen』『Soldier of Fortune』などを開発していたRaven Softwareが担当。動作エンジンも前作の「Sith engine」から「QUAKE III engine(id Tech 3)」へと移行している。
ゲームシステム
操作方法
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視点変更キーはF1からPに変更された。また前作ではオプションであったライトセーバー使用時のTPS視点の切り替えはデフォルトで有効化され、何もしなくてもライトセーバー使用時にTPS視点へと移行するように変化した。
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WASDで前後左右への移動を行い、マウスで視点操作を行う。Spaceキーでジャンプし、Eキードアやスイッチを稼動、Shiftで歩き、Cでしゃがみ・潜水。
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マウス左クリックで射撃(プライマリ)を行い、右クリックで射撃(セカンダリ)、数字キーまたはQ/Rキーで武器選択を行う。前作同様射撃はある程度のオートエイムが働くが、前作と比較すると有効距離・範囲は狭い。また、リロードの概念は存在しない。
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[/]キーでアイテムを選択し、Enterで選択中のアイテムを使用する。回復に利用するバクタタンク、視界を確保するゴーグルなどがあるが、前作のようなイベント必須アイテムは排除されている。
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tabキー・Mキーでミッション内容やフォースレベル、インベントリ、所持武器の解説などが確認可能。『Dark Forces』に存在していたパスワードシステムが復活しており、取得したパスはミッション画面に表示される。
ゲーム進行
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全9章のチャプター方式。各章は複数のレベルで構成され、チャプターによっては複数レベルに渡って達成目標が継続される場合もある。
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マップは前作同様のパズルを多く含む直線構造。各種ミッションをこなし、チャプターの最後を目指す。
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任意セーブだが一部チェックポイントが導入。回数自体は少ないため、基本的にはクイックセーブを多用して進むことになる。
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道中では頻繁にライトセーバーを所持したダーク・ジェダイとの戦闘が行われる。ダーク・ジェダイにはビーム系兵器がどの方向であっても効かないため、ライトセーバーによる一騎打ちを行うことになる。
フォース
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Z/Xキーで選択してFで実行する、もしくはファンクションキーで実行するおなじみの特殊能力。ヤヴィン4での訓練時に基礎能力系フォースが解禁され、その後チャプターを進めるごとにライトサイドやダークサイドのフォースが自動的に会得される。
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任意強化方式は撤廃され、チャプター終了時に所定のフォースのランクが上昇する。
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フォースの現在のランクやその効果は随時Mキー・tabキーで確認できる。本作ではライトセーバー関係の能力もフォースの一つとして扱われ、物語が進むにつれて威力や防御能力が強化されていくようになった。
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フォースとその性能一覧
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ヒール
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体力を回復する。ランク1ではその場でしゃがんでしまうが、最終的には移動しながらの高速回復が可能になる。
ジャンプ
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ジャンプキーと併合され、跳躍時に常時発動するように変化。またジャンプキーの入力時間によって高さも調節できるようになった。
スピード
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移動速度が速くなる方式から、周りの時間を遅くする方式(『MAX PAYNE』のバレットタイムに近い)に変化。ランク上昇によって時間がより遅くなる。
プッシュ
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敵や一部オブジェクトを押す。押された敵は転倒するが、リボーン相手には抵抗されることも。
ランク2で複数体への同時攻撃が可能になり、利便性が高まる。
プル
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敵や一部オブジェクトを引く。ランクが上がることで武器を剥がすことが可能になり、無防備となった敵は武器を探すか逃げ惑う。
ランク3で複数体への同時攻撃が可能になり、利便性が高まる。
マインド・トリック
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敵を催眠にかけ、一定時間プレイヤーを視認不可能にさせる。ステルスステージなどで利用するほか、一部ステージでは催眠状態にさせることでドアの開錠を行わせる。
最大ランクでは15秒間、味方として催眠することが可能。
グリップ
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敵を持ち上げて喉を絞め、音を立てずに窒息させる。一人しか有効でなく窒息までの時間もかかるが、最終的に首を掴んだ状態で自在に放り投げることができるようになる。
ライトニング
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敵複数に対し電撃攻撃を行う。リボーンなどのダーク・ジェダイが干渉できないため、決闘中でも利用が可能。最終的に吹き飛ばし効果が付与され、ザコ敵であれば一瞬で複数体を殲滅可能になる。
セーバースロー
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ライトセーバーのセカンダリ攻撃に昇格。燃費が上がり、戦略に組み入れやすくなり使い勝手が向上した。使用中は防御できないという欠点があるため乱闘中は不向き。
セーバーディフェンス
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防御能力。初期は前作よりやや強い程度だが徐々に防御能力と反射性能が上がっていき、最終的には視界内からのの全ての機銃連射をも反射することが可能となる。
セーバーオフェンス
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攻撃能力。レベルが上がることでライトセーバー戦闘スタイルの数が増え、ライトセーバーで相手の防御を打ち破る確率に影響する。
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使用武器
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武器とその性能一覧
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ライトセーバー
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通常状態で視界内のビームを弾き、攻撃で相手の腕を切り飛ばす、映画でおなじみの近接武器。一般兵相手にまともに使用するのは難しかった前作とは異なり、攻撃範囲の向上や防御範囲が拡大、セーバーを主力としてのクリアが想定されたマップ構成となるなど利便性が大幅に強化された。ダーク・ジェダイとの決闘において強制的に利用しなければならなくなるため、使用頻度は非常に多い。
前作では取得可能フォースの一つに過ぎなかったセーバースローがセカンダリに常設され、燃費も大幅に向上、遠距離攻撃が簡単になった。また、Lキーで攻撃スタイルを変更可能。
スタンバトン
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初期装備のスタンガン。ライトセーバーが使用可能になるまでの近接攻撃担当。有効射程が極めて短く、ダメージも大きくないため使いづらい。
ブライアー・ピストル
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初期装備の拳銃型ブラスター。ブレは少ないが連射できず火力に欠けるプライマリショットと、最大まで溜めた状態でヘッドショットすれば一般兵を一撃で倒せるセカンダリ攻撃が可能。
E-11ブラスター・ライフル
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ストームトルーパーの使用する機関銃。連射力に欠けるが集弾性の高いプライマリ攻撃と、ブレは激しいものの連射速度が高いセカンダリ攻撃が可能。
DXR-6ディスラプター・ライフル
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ローディアンが使用する狙撃銃。プライマリで連射し、セカンダリで狙撃スコープを展開する。
セカンダリ長押しでズーム、ズーム倍率を任意に上下できないなど制限は多いものの、チャージ状態で命中すれば相手を蒸発させることが可能。
ボウキャスター
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ウィーキーが主力として利用する、狙撃に利用可能なウーキー族の高威力エネルギー兵器。チャージすると弾丸が拡散する。セカンダリは壁に当たると反射する弾となる。
インペリアル・ヘビー・リピーター
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ダーク・トルーパー用のマシンガン「インペリアル・リピーター・ライフル」の強化版。プライマリで連射し、セカンダリで爆発弾を発射する。
後にこの銃は『スター・ウォーズ バトルフロント (2015)』で「TL-50 ヘビー・リピーター」という名前で登場した。
ディストラクティブ・エレクトロマグネティック・パルス2・イオン・カービン
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機械に対して特に有効な銃。連射でAT-STをも沈める高威力なプライマリ攻撃と、チャージで着弾時に爆発するセカンダリ攻撃を持つラッパ型の銃。
FC-1フレシェット・ランチャー
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ショットガンのような性能の銃。セカンダリ攻撃では威力の高い曲射弾を二発放つ。
PLX-2Mポータブル・ミサイル・ランチャー
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高威力なミサイルを発射する武器。命中時に爆発を起こす。
サーマル・デトネーター
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グランが多用する手榴弾。プライマリで時限式に、セカンダリで着発になる。チャージによって飛距離が伸びるが、投げる高さも高くなるため天井が低いと自爆する。
トリップ・マイン
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レーザー感知式の壁設置爆弾。地面に設置した場合は頭上にレーザーが張られ、地雷として機能する。
後にこの地雷は『スター・ウォーズ バトルフロント (2015)』にも登場した。
デトネーション・パック
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遠隔操作爆弾。プライマリで設置し、セカンダリで起爆する。
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評価点
グラフィックの向上
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エンジンの変更によりグラフィックが向上した。前作では棒状だったライトセーバーも残像表現が美しくなり、環境光の表現なども向上している。
ライトセーバーの大幅強化
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FPSからジェダイ要素の濃い3Dアクションゲームへと方針が転換され、主にライトセーバーに大幅な調整・強化が加わることになった。
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初期状態の時点で前作より強い上、ライトセーバーの能力が成長していくシステムに変更。防御能力が上がったことでフォース選択の余裕も生まれるようになり、戦略性が向上した。
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待機中のライトセーバーにも常時当たり判定が発生するようになり、弾丸を弾きながらセーバーの先端を当てて密接しているだけで無人機銃も無傷で破壊できるという地味に便利な特性も追加。
当たり判定の細分化
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正確な狙撃が意味を成さなかった前作と異なり、ヘッドショットが有効になった。これにより前作にあったFPS部分の適当さは薄れ、現代FPS的なプレイ感覚に近づいている。
フォースの利便性の向上
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フォースエネルギーの回復速度が上昇したほか、フォースによって干渉可能なオブジェクトに照準を合わせると、照準が青く変化する機能が追加。フォース・プルで足場を引きずり出したり、フォース・プッシュでトロッコを押し出したりといった謎解きがノーヒントだった前作よりも分かりやすくなった。
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また能力が被っていたり使い勝手の悪かったフォースは全てリストラされ、戦闘や謎解きで使えるフォースのみ残っている。このため各フォースの特性を理解しやすく、利用するのが簡単になった。
システムの解説テキスト増加
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現在のフォースの効果や武器の性能などが全てテキスト化され、いつでもメニューから見られるように。どういった性能なのか把握しやすくなった。
良質なレベルデザイン
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プレイヤーのゲームスキル向上やフォースの強化に沿って、擬似ダーク・ジェダイであるリボーンたち敵勢力も着実に強化されていく。しかしそれとはお構いなしにストームトルーパーたちも出没してくるため、圧倒的な火力で敵を易々と薙ぎ倒していく快感が最後まで途切れない。
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リボーンやシャドウ・トルーパーも防御が多く攻撃は入りにくいがやりかた次第で一瞬で決着がつくこともある絶妙なバランスとなっており、うまく一瞬で止めを刺せる爽快感は維持されている。HPが多すぎる敵といったストレス要因はほぼ存在しない。
映画本編キャラクターとの競演
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ルーク・スカイウォーカーとの共闘やランド・カルジリアンの救援といった、映画本編キャラクターとの競演が可能に。
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モデルはしっかりと似せられており違和感はあまりない。当時EP6のその後が描かれることは少なかったため、数少ない彼らの動向を描いたという点で好評を得た。
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カルリジアンの声は映画本編の担当俳優であるビリー・ディー・ウィリアムズが演じている。
良好なオンライン対戦
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サーバー方式のオンライン対戦となり、ライトセーバーの仕様変更もあって人気を得た。
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特にライトセーバーのみ利用可能とするオプションが人気であり、現在現存しているサーバーの多くがライトセーバーのみの方式となっている。
特殊な戦闘シチュエーションの登場
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乗れる場面は限られるが、帝国軍の二足歩行兵器であるAT-STを乗り回すことも可能。また固定砲台も幾つか設置されており、的確に運用することで高い威力を発揮する。
チュートリアル的なライトセーバー戦の登場
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ボスでのみ強制的に近接決闘を行うことになった前作とは異なり、本作では序盤から量産型ダーク・ジェダイ『リボーン』が、後半では『シャドウ・トルーパー』が登場。これにより通常プレイで何度も難易度が低めのライトセーバー戦を行うこととなり、ライトセーバーを利用するボス戦へもゲームシステム的な違和感無くシームレスに繋がるようになった。
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唐突に挿入される形であった前作よりも慣れるまでの時間が長いため、道中で培った技術をボス戦に生かすことが可能。これらのレベルデザイン変更により、結果として難易度がやや軽減されている。
賛否両論点
設定上の問題
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クリスタルにエネルギーを充填することで擬似的にダーク・ジェダイとなる…という設定が、ゲーム的には面白いもののスター・ウォーズ世界観としてはやや異質な内容と捉えられる場合も少なくない。
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もっとも、EP4のコンセプトアートの時点で「ライトセーバーを持ったストームトルーパー」という概念は登場しており、シャドウ・トルーパーはそのオマージュなのではないかとする意見もある。現在では本作の設定はレジェンズとして非正史に分類されており、正史のシャドウ・トルーパーは「光学迷彩で姿を消すストームトルーパー」という解釈で落ち着いている。
FPS要素の欠如
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ライトセーバー所持後は大抵の場面でライトセーバーだけでどうにかなるように作られており、遠距離狙撃や大型兵器の爆破といったピンポイントでしか銃を利用しなくなる。
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フォースとライトセーバーはリソースを消費しないため詰む可能性が限りなく減少したものの、ゲーム性は大きく変化しているため前作に慣れているとやや違和感が強い。
エンディング分岐・フォース育成の自由度がない
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プレイスタイルによって展開が分かれた前作から変更され、シナリオは一本道となった。周回の面白みは減ったものの、シナリオの制限無くダークサイドのフォースを使用できるという利点も存在するため一長一短。
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本作を経た続編の『Jedi Academy』では本作と前作の中間を取り、フォース育成の自由度は取り入れながらもストーリーの分岐はプレイスタイルではなく本編内の選択によって変化するという方式を取り入れることで自由度とマルチエンディングの共生を図ることとなった。
問題点
難易度の高い謎解き
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発想力に起因するため人による部分ではあるが、地形やフォースを利用したパズルはシビアなものが多め。察しが悪いと先に進めずに同じマップを延々と彷徨うことになる。
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イベントアイテムは廃止されフォース利用可能部分も見えるようになったものの、破壊可能オブジェクトは強調されないため分かりにくい。一部オブジェクトは一撃では壊れないため、何度か攻撃を加えて壊れるかどうか確かめなければならない。
レーザートーチとしての機能の省略
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前作のライトセーバーは周囲の一定区間を照らすレーザートーチとしての利用が可能であり、ライトの充電が切れてもある程度は探索が可能だった。しかし本作ではレーザートーチとしては利用できず、暗闇の中でもライトセーバー本体の光しか見ることが出来ない。
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幸い、ゴーグルを長時間使用しなければならないほど暗い場所はほぼない。ゴーグルの再充電もゴンク・ドロイドから可能なため、極端に詰むような場所はない。
NPC死亡による強制失敗要素
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NPCと共闘するミッションではそのNPCが死亡すると失敗となる。ランド・カルジリアンとの共闘と、扉の開錠を担うドロイド「R-5ユニット」の防衛の二箇所で初見殺し並みのNPC防衛ミッションが発生する。予め対策を練ることで有利に立ち回ることは出来るが、初見プレイでのノーミス突破は難しい。
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いずれもセーブポイントが直前にあるため、再挑戦は容易。
特殊な行動パターンで動く敵AI
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ストームトルーパーなどのザコ敵は「ライトセーバーで斬りやすい」行動パターンで動く性質がある。銃を持っていてもライトセーバーの届く位置までわざわざ接近してくるため、一般的なFPSのAIを想像していると逆に行動パターンが読めずにダメージを食らうことがある。
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リボーンを初めとするライトセーバーを所持したNPCのAIは優秀であり、歯応えのある戦闘が楽しめる。良くも悪くもライトセーバーを用いた戦闘を想定しており、それに沿った調整となっている。
ライトセーバーの接触ダメージ判定
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ライトセーバーは起動中の棒立ち以外であればほぼどんな状況でもダメージを与えることができる。起動時のモーションやブラスター偏向中の構えでもダメージが与えられるため、接近できる雑魚敵は近づくだけで攻撃せずとも倒せてしまう。
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固定砲台やAT-STといった兵器類も例外ではなく、ライトセーバーを収容して近づかないと兵器類が思わぬダメージを受けることも。兵器類自体は無くてもクリアできるステージ構造になっているため、ダメージを負ったからといってもゲーム進行上はあまり問題にはならない。
AT-ST操作中の視界が悪い
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歩行兵器であるAT-STの搭乗時はFPS視点にできないため、背後からのカメラ視点のみで進んでいくことになる。しかしサイズが大きすぎるためその巨体で画面中央が覆い隠され、直進中は前が見えない。
ボス戦の減少
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道中のリボーン及びシャドウ・トルーパーとの戦闘で補ってはいるものの、ライトセーバーによる決闘を行うボス戦はデサン・タビオンの2回、そうでないボス戦は1回と少なめ。前作ではラスボス含めて合計6回のライトセーバーによる決闘が行われていたため、それと比較するとややボリュームに欠ける。
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もっとも、ジェダイの設定上は複数人の弟子を持っていた前作ボスのジェレクのほうが珍しい存在であり、本来であれば本作のデサンのように師匠ひとり・弟子ひとりが教義としては正しい。デサン、タビオン、リボーン、シャドウ・トルーパー共に戦闘には歯応えがあり、ライトセーバー戦が少なくて物足りない、といった事にはなっていない。
総評
ライトセーバーが主力武器として大幅に強化され、銃撃主体のFPSからメレーコンバット主体のTPSとして再構築された作品。フォースとライトセーバーを組み合わせた戦闘は戦略性が高く、シングルプレイ・マルチプレイ共に高く評価された。
FPS要素は少なくなったものの、前作におけるジェダイ要素の問題点の多くを解消。ライトセーバー主体の良作3Dアクションゲームとして、後の複数のシリーズ作品に影響を与えている。
余談
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北米では人気の高さもあり、マルチプレイを含めてPS4/Switchに移植された。しかしPC側からコンシューマ側のマルチプレイサーバーにアクセスできる手法が発見されたことで熟練プレイヤーによる初心者狩りが横行し、問題となった。
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初期のゲームでは頭を切り落とすゴア表現が実装されていたが、経営陣の要請によって排除されたことを発売後にゲームプログラマーのマイク・ガンメルトが明かしている。本編では首は飛ばないものの、前作同様に一定確率で腕が切断されるようになっている。
最終更新:2021年12月26日 20:08