本稿は『Splash PLUS』アップデート以前を基準としています。
その為、『Splash PLUS』に関しての情報が未掲載です。
2021年9月17日以降の状況については別ページを参照してください。


maimai でらっくす Splash

【まいまい でらっくす すぷらっしゅ】

ジャンル 音楽ゲーム
対応機種 アーケード
使用基板 ALLS HX2
発売・開発元 セガ
稼働開始日 Splash 2020年9月17日
Splash PLUS 2021年3月18日
プレー料金 通常プレー:100円(1台につき2人まで)
フリーダムモード:200円(1人プレー専用)
でらっくすパス:100円~300円(CARD MAKERでの購入)
判定 シリーズファンから不評
ポイント システムがCHUNITHMにさらに近づく
上級者向けのチャレンジ要素が登場
ゲキ!チュウマイ
maimai(旧筐体): 無印 / GreeN / ORANGE / PiNK / MURASAKi / MiLK / FiNALE
maimai でらっくす: でらっくす / Splash / UNiVERSE


概要

筐体を刷新して再始動した『maimai でらっくす』としては初の大型アップデート。
本稿では変更点などを中心に扱う。

主な変更点

  • メンバー編成とそれによるでらっくすパワーの計算式が変更。
    • 得意ちほーなら2km、苦手ちほーだと1kmに統一。
    • リーダーを指定できるようになり、相性関係なく4kmで扱われる。
    • おまかせで設定すると、リーダー以外は得意キャラ優先でレベルの低いキャラから順に設定される。
    • また、曲プレーごとにフルコンボやALL PERFECTでもボーナスが加算される。これとちほーごとに設定されたボーナス対象曲によるボーナスを加算した後最後にでらっくすパスによる倍率をかけるのは旧仕様と同様。
      • 達成率によるボーナスは廃止された。
  • レベルアップのタイミングが曲ごとからプレー終了時一括に変更。
    • 加算される値自体はプレー曲数(通常3曲、2人プレーおよび1日の初回プレーにおける有料コース特典は4曲)と同じ。
    • 1クレジットの途中で編成を入れ替えた場合、最後に編成していた5名しかレベルアップしないため注意。
  • でらっくす初代のオリジナルちほーは「BLACK ROSEちほー」以外削除。
    • これらのちほーで解禁できた楽曲は無条件解禁移行しているとのこと。
  • 一部ちほーではパーフェクトチャレンジが登場。
    • 指定された難易度の譜面を「GREAT以下の判定を一定数出したら強制終了」という条件で完走するとクリア。
    • 登場直後はMASTER譜面のALL PERFECTがクリア条件となる(ライフ1)が、週ごとに順次緩和されていく(MASTER譜面ライフ10→EXPERT以上ライフ50→難易度不問ライフ100→ライフ300)。
  • コレクションにフレームが追加。
    • 上画面*1の背景部分。主に各ちほーを最後まで進めることで獲得できる。
  • なんとHARDCORE TANO*Cの「BATTLE NO.1」が登場。
    • 解禁条件はオトモダチ対戦で「拾皆伝」のボスを撃破するか、もしくは撃破者を起点とした伝導。
  • 新規版権曲のラインナップはその他にも(『CHUNITHM CRYSTAL』で削除された)『ご注文はうさぎですか?』の「ノーポイッ!」*2や最近の音ゲーでは定番クラスの「紅蓮華」「Pretender」などバラエティに富んでいる。
    • また、オリジナル曲ではホロライブのそらみこ(ときのそら&さくらみこ)が歌う「マイオドレ!舞舞タイム」も。

評価点

  • 曲間のゲームテンポが改善
    • つあメンのレベルアップがゲーム終了時にまとめて処理されるようになったため、リザルト画面から次の選曲までの待ち時間が大幅に短縮された。
    • Splash PLUSではロード時間が短縮されたほか、フリーダムモードにおいてちほーの進行を廃したことでさらに早く回すことができる。
  • リザルト画面の演出が強化
    • Splashのテーマに合わせる形で透明感あふれる背景にリニューアル。さらにRANK S以上、RANK SSS以上を達成することで画面全体の色が鮮やかになっていく。
    • 画面のレイアウトが刷新され、判定を詳しく表示した状態でもパートナーが大きく表示されるようになった。お触りも健在。
    • レーティングが上がったときとレーティングの色が変更されたときに派手な演出が追加され、達成感が大きくなった。
  • リーダー設定によりちほー後半の解禁キャラでも推しキャラとして常用可能に
    • 旧仕様ではちほーごとの相性および覚醒によるでらっくすパワーへの影響の関係上後半の解禁キャラは出番がないという問題があったが、本作では相性無関係のリーダー枠が用意されたことでそこに配置すれば常用可能になった。
    • 表示も他の枠とは違ったものになるため「推しキャラ」の表明にもなる。
  • 上級者向けのチャレンジ要素
    • でらっくす以降削除されていた上級者向けの要素が登場し、上級者にとっての目標ができた。
      • パーフェクトチャレンジは旧来のチャレンジトラックの復活である。これを早期に突破できれば名人。当初のMASTER譜面ALL PERFECTは当然だが、翌週のMASTER譜面ライフ10での突破でも結構な腕前といえる。
      • 後述の問題もあり、プレートよりも「BATTLE NO.1」自力解禁の方が腕前の証拠としては強いといえる。
    • Splash PLUSではさらに段位認定が追加された。
    • 一部の追加曲には初めからRe:MASTERの難易度が用意されるようになり、MASTERに慣れたプレイヤーの選曲の幅が広がった。

賛否両論点

  • でらっくすパワー計算式変更
    • リーダー以外はちほーとの相性でのみ決まるようになったため、アイコン収集目当ての使用頻度分散はやりやすくなった。
      • Lv9での初回覚醒でそのキャラのアイコンを入手できる点は変わらず。おまかせ選択で低レベルの得意キャラをピックアップしやすくなったこともあり、思い入れのないキャラならそこまで行ったあとはお払い箱穴埋め役になってしまう。
    • 一方で、レベルを上げても進行距離が変わらない点は面倒になったと解釈されやすいうえ、育てる価値がなくなったとも言える。
      • もっとも、コラボちほーの長さはPLUSまでより短縮されている傾向があり、GOLDパス使用で7クレジット程度(開催期間が1か月程度の場合)……だったのだが、末期には開催期間は1か月半程度に対し総距離は2倍クラスのものが登場し必要プレー密度はやや多くなっている。
  • 一部コラボちほーでの過去イベントキャラの扱い
    • 「プロジェクトセカイちほー」「東方Projectリバイバルちほー」「オンゲキちほー2」では、過去のイベントちほーで解禁できたキャラも得意キャラに設定されている*3。該当するキャラを入手済ならば新規イベントちほーにおいて序盤はアドバンテージになる。持っていない場合は序盤伸び悩むことに(といってもこちらの伸び率がデフォルトなのだが)。
    • 参考までに、常設の「しゅわしゅわちほー」でも「はじまりのちほー」「はじまりのちほー2」のキャラが該当する模様。
      • 新規プレイヤーは初回プレー時に「はじまりのちほー」の5キャラが解禁されるようで、「しゅわしゅわちほー」についてはペースの心配は必要ない。

問題点

  • オトモダチ対戦関連
    • でらっくすからそうなのだが、段位はレーティングにも反映されることによる弊害が存在している。
    • そもそものシステム上勝てる相手を探すことにこだわりやすく*4、対戦相手の変更が1曲プレーするごとに1つだけであることなど面倒な点が多い。
      • 後半となると13+のつよさMAX(記録されているスコアがランクSSS+)というケースもザラであり、昇格戦のほうが緩いという事態も起きる。
    • さらにでらっくす PLUS以降実装された昇格戦の課題曲が変更され、初段のボスからMASTER譜面が登場
      • 数値としても上がっている上に最初からMASTER譜面ということで、(一応前半はMASTERに登場する複雑なSLIDEノーツの入門的な選曲がされているらしく、でらっくす PLUSの七段ほどの理不尽さはないものの)クリアできずPLUSより段位を落とす人も。
    • そういったことからスルーするプレイヤーも多く、低レーティングでありながら神プレートといった腕前とレーティングや段位の乖離が進んでいる。
      • Splash PLUSにおいてオトモダチ対戦の段位はレーティングに一切影響しないよう仕様が変更された。
  • パーフェクトチャレンジが作る(中級者までにとっての)ちほーコンプリートへの壁
    • CHUNITHMの課題曲のような任意に難易度を下げる救済措置が用意されておらず、クリアできなければ難易度が下がるまで数週間待つしかない。
    • 3週間経過しBASIC譜面でも完走で解禁できるまでに緩和されれば問題なく完走できる可能性が高まる。それまでは他のちほーを進めるといいだろう。
      • ただそうにしても1プレーにおける最後の曲を終えた時に到達したのであれば問題ないが、プレー途中で到達した場合無意味なプレーを強いられることにもなる。
    • 後半のちほーではパーフェクトチャレンジ出現までの距離が長くなり、腕前に自信があるのに期間内に到達できないプレイヤーが現れるという上記とは逆の問題も起こっている。
  • まだ粗がある難易度調整
    • 本作でも難易度調整が行われているが、まだ粗があるものとなっている。
    • 「オーディエンスを沸かす程度の能力 feat.タイツォン」MASTER(12→13+)や「絡めトリック利己ライザー」「Bad Apple!! Feat.nomico (REDALiCE Remix)」MASTER(13→12)のような「以前は適正値と比べると若干ずれていた程度(前者はやや詐称、後者はやや逆詐称)だったのに、(方向は正しいのに)修正幅が大きすぎる」というケースがある。
    • 「ウミユリ海底譚」「フィクサー」MASTERが13に昇格した結果「頓珍漢の宴」MASTER(13据置)が詐称と評されるようになった、といった他譜面の変更で相対的に変動したケースもある。
      • この3曲の例では、表に出ない小数点以下の部分(+なしならx.0~x.6、+付きならx.7~x.9)まで込みの値*5で比較するとそれぞれ「12.8→13.0」「12.6→13.0」「13.3→13.5」となっており、前2つが13下位に対して「頓珍漢の宴」が13上位という解釈*6ができる状態ではあるが、小数点以下が確認できないため見た目上は同列と認識され「頓珍漢の宴」のみ詐称と解釈される、というものである。
  • さらに悪化した旧作キャラの扱い
    • でらっくすちほーが削除されたことで旧作キャラのつあメンの解禁が不可能になった上、でらっくすパスの絵柄の選択肢からも消えてしまった。これによりただでさえ影の薄い旧作キャラの影がさらに薄くなるという事態に。
      • Splash PLUSでは旧作キャラの新規描き下ろしつあメンが用意され、さらに新衣装の乙姫がパートナーとして選べるように改善された。

総評

チャレンジ要素が追加されるなど、システム面では『でらっくす』ではないがしろにされていた感のある上級者を意識した変更が目立つ。
だがその一方で、キャラ格差の拡大やより『CHUNITHM』に近づき面倒になったシステム変更点が不評。

余談

  • 2021年1月21日以降、「Alea jacta est!」をプレーすると『CHUNITHM CRYSTAL』でも同曲が解禁される(でらっくす譜面は追加されていないので、スタンダード譜面のプレーで解禁)。
  • 海外版
    • アジア版は2021年1月29日に『maimai DX スプラッシュ*8』として稼働開始。
  • 2021年3月18日より『maimaiでらっくす Splash PLUS』が稼働開始。
    • 3月4日の「オンゲキちほー2」開始告知において18日の楽曲削除の告知も含まれていたが、これが『Splash PLUS』を示唆していたのかは不明。
    • なおイベントちほーは「オンゲキちほー2」のみ継続となる。
最終更新:2022年06月30日 07:26

*1 実際には旧筐体同様プレーにかかわる部分も含めて1つのモニターで賄われている

*2 「Daydream café」もでらっくす譜面追加となっており、両曲を同じプレーでプレーするとあの称号も……

*3 順に「Project DIVAちほー」「東方Projectちほー」「オンゲキちほー」

*4 昇格戦以外は負けると進行ゲージが戻ってしまう

*5 プレイヤー間では「譜面定数」と呼ばれている

*6 『BeatStream アニムトライヴ』では9~10において(+付きだけでなく)-付きの難易度表記も存在していたが、それに合わせると前2曲を13-・「頓珍漢の宴」を13と表記する形になる

*7 基板やリーダーの仕様上致し方無い『CHUNITHM』と違い、こちらはハードウェア的にはデフォルトで対応可能である。

*8 日本版とは異なりバージョンタイトルが日本語カタカナ表記