スーパー マリオパーティ

【すーぱーまりおぱーてぃ】

ジャンル パーティゲーム
対応機種 Nintendo Switch
発売元 任天堂
開発元 エヌディーキューブ
シーエイプロダクション(開発協力)
発売日 2018年10月5日
定価 6,578円(税込)
【Joy-Conセット】10,978円(税込)
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
備考 Nintendo Switch Lite単体ではプレイ不可
判定 良作
ポイント 歴代最多のプレイアブルキャラ
『8』以前のボードルールに戻った
シリーズ初のオンライン対戦可能
完全新規のミニゲームは高評価
ボードゲームの戦略性は高いがボリューム不足
マリオシリーズ


概要

マリオパーティ10』に次ぐ、据置機のマリオパーティシリーズ11作目。
据置機で発売されたマリオパーティシリーズの中で初めてとなるナンバリングされていないタイトルである。

マリオパーティシリーズは、『9』にて大幅なルール変更が加えられたが、本作ではそれ以前の従来の『マリオパーティ』を踏襲したシステムとなっている。

ストーリー

これまでのマリオパーティで誰がスーパースターか散々争ったマリオ達。
未だに決まっておらず、今度こそ本気で本当のスーパースターを決めるためのパーティを始めることにした。
キノピオとキノピコがオーナーとなって始めようとすると、クッパがクッパJr.とその部下を連れて、「我々にもスーパースターになる権利がある」と発言し飛び入り参加。
またクッパはキノピオ達では頼りないと言うことで厳しくジャッジする為にカメックをオーナーに指名した。
そしてキノピオ達は会場を作り、ここで本当のスーパースターを決めるパーティが始まった。

特徴

マリオパーティ(ボードゲーム)

  • 今回は、「一人一人順番にサイコロを振っていく」「コインを集めてスターと交換する」と、『8』までのマリオパーティのルールに回帰している。
    • それに伴い、アイテムショップやターン終了時のミニゲームなど復活した要素も多い。
  • ゲーム開始時点では、1~6の出るノーマルサイコロとキャラクターごとに異なるキャラサイコロを所持している。キャラごとに異なるサイコロでは、出目の確率が違っていたり、コインを取られてしまう目も存在する。
  • 仲間マスに止まるとプレイヤー以外のキャラクターが仲間になってくれる。仲間になったキャラクターは、出目を増やしたり、特定のミニゲームで加勢してくれる。
    • 仲間キャラクターも全員参加する「ぞろぞろミニゲーム」では、当然仲間が多い方が有利になる。もちろんプレイヤーの実力次第では人数差を跳ね返す事も可能。

マリオパーティ 2 on 2

  • 過去作の『タッグマッチ』のように二人でチームを組んで戦うルール。二人同時にサイコロを振り、出目の合計分だけ進める。
  • このルールではマップが一歩通行ではなくなっており、動ける範囲であれば出目の数だけ上下左右自由に移動することが可能。
    • マップにあるマスに止まるとマスによって様々なイベントが発生する。また、ドッキリマス等、一部のマスは隠れている。
    • 相手チームのキャラクターがいる場所を通過すると、そのキャラクターを踏んづけてコインを奪うことができる。
    • 仲間はマップ上におり、通れば自分の仲間にすることができる。

チャレンジロード

  • いわゆる『一人用モード』ミニゲームを指定されたお題でクリアしていく。全てのミニゲームが解放されるとプレイできるようになる。

オンラインアスロン

  • シリーズ初のオンライン対戦モード
  • 10種類のミニゲームの中から5つを選択し、連続でプレイしスコアを競うモード。
  • 世界中のプレイヤーと対戦する「ワールドマッチ」、離れたフレンドと対戦する「フレンドマッチ」の2つのモードがある。

リバーサバイバル

  • 4人で協力し、オールに見立てたJoy-Conを漕ぎながら川を下っていきゴールを目指すモード。
  • 途中のバルーンを割ることで発生するミニゲームをするとクリアタイムや獲得得点により、制限時間が延長される。

なりきりビート

  • Joy-Conを使い、ポーズを取ったり身体を動かしたりして遊ぶリズムゲーム。

トイパーティ

  • スイッチ本体を2台使って遊ぶミニゲーム。本体は、ミニゲームによって多種多様な使い方をする。

ミニゲーム

  • 本作では、全部で80種類のミニゲームを収録。
  • 『マリオパーティ』『リバーサバイバル』『なりきりビート』で一度プレイしたミニゲームは『ミニゲームモード』でプレイ可能。
    • 好きなミニゲームを遊ぶ『フリープレイ』の他に、ミニゲームを5連戦して総合得点を競う『ミニゲームアスロン』、ミニゲームとリバーシを掛け合わせた『陣取りバトル』といったモードもある。

評価点

歴代シリーズ最多のプレイアブルキャラクター

  • 11年に渡って最多を維持してきた『8』の14人を大きく上回り、マリオ側とクッパ側から10人ずつ、計20人のキャラクターを使用することが可能。
    • 『10』ではクッパパーティで使用できたクッパが、今回はなんと全てのモードで使用可能に。待ち望んでいたファンから歓迎された。
    • そしてまさかのクリボーやチョロプー、プンプンといった敵キャラクターの初参戦にも衝撃を生み*1、SNSでは大きな話題を呼んだ。また、ヘイホーやカロン、ディディーコングなど過去作で参戦したキャラクターも復活している。

仲間になる時の豊富な掛け合い

  • 仲間マスを含めたルーレットで操作に選ばれなかったキャラクターの中から一人同行してくれる。通常は汎用のセリフを言うが、特定のキャラクターで仲間にすると専用セリフが発生する。
    • マリオとルイージはもちろん、クッパ親子とその部下達。数少ないマリオとワリオや敵対同士のマリオ(ピーチ)とクッパ親子の掛け合いも用意されており、ファンからも歓喜。
    • 特定のキャラを操作する条件の上にルーレットのランダム性が強いので見られる機会は少ないが細かいところまで作り込まれている。

戦略性が戻ったマリオパーティ

  • 『9』のルール変更以来、戦略性が減少やマップやルールで勝敗が大きく左右する運絡みに過去作ファンからすれば不満要素の一つだった。不評を受け止めたのか『8』以前での従来ルールに戻ったことやアイテムショップの復活などによって、ある程度戦略性が求められるものとなった。
    • 今回では普通のサイコロに加えてキャラ固有のサイコロがいつでも使用可能に。状況によって使い分ける事でゲームを有利に進めることが可能。
    • 仲間キャラを増やすことで、使えるサイコロの個数や進める歩数も増えてくるため、如何にして仲間を多く集めるかも重要になってくる。
    • 一部キャラのサイコロの目には「0」や「コイン増減」が登場。キャラクターがマスを進まなかった場合、今いるマスの効果がもう一度発動するという面白い仕様となっている。
  • カメックのゴージャスタワーでは、ドッスンが戦略の幅を広げてくれる。
    • ドッスンの下を通過する為にはコインが必要なのだが、通過する度に要求される枚数が増えていくという仕様。支払える枚数は「要求された枚数+4枚まで」。多く支払うことで、次に通過する人の妨害が可能となっている。
  • 『2 on 2』ではさらに戦略性が高い。
    • このルールではマップが自由に進むことのできる碁盤の目状なっており、サイコロの目だけ自由に動くことが可能。更には『相手キャラを踏んづけてコインを奪う』といった要素もあるため、『どう進んで相手の邪魔をするか』『どう動けばスターが取れるか』と考えてプレイをする事となる。

高品質なミニゲーム

  • 本作で収録されているミニゲームは全て新作、Joy-ConのHD振動やモーション操作などを最大限活用されており、非常に楽しい物になっている。
  • 前作の『10』ではミニゲームの詳細なルールや仕様の説明が足りてないことが問題視されていたが、今回ではしっかりと説明が入る。
    • 更に、説明画面を見ながら練習をする事が出来るため、非常に分かりやすい。
  • シリーズとしては珍しく、完全な「運ゲー」が1つも収録されていない。
    • 一応「おこさないでハナチャン」はどのタイミングで起きるかの運が、「クラッシャー軍団から逃げろ」は二択のどちらが複雑な道かという運が絡むが、ある程度実力や思考でカバーできるようになっている。
  • また、『トイパーティ』ではNintendo Switch本体を活用したゲームが収録。TVモードと携帯モードとでカメラアングルが変わる、スイッチの画面をつなぎ合わせる等、Nintendo Switchでしかプレイできないユニークなゲームがプレイできる。
  • ミニゲーム終了時の、敗者が敵キャラに追いかけられるなどバラエティ豊かな演出が『8』以来の復活を遂げた。

その他にも色々なゲームモードが充実している。

  • 四人で協力してクリアを目指す『リバーサバイバル』、全身で楽しむ『なりきりビート』などは一つのゲームモードとしてしっかりとしたボリュームがあり『みんなで集まってワイワイ楽しむ』という要素もパワーアップしている。

賛否両論点

操作性

  • サイコロを振ったり、ハイタッチをしたりと、Joy-Conの機能を使った操作が多い。
    • 実はサイコロを振る動作はAボタン、ハイタッチはXボタンに該当するボタンを押すことでボタン1つで行うことができる。しかしゲーム中ではその説明がない。
    • ハイタッチはチーム戦のミニゲームで勝利した場合(1vs3ミニゲームでは3人側のみ)に行うことで2コインを追加で獲得することが出来る。無視し続けるとキャラクターのシュールな表情と共にそのままリザルト画面に移行する。
    • もっともJoy-Conの性能上、『8』のようなレスポンスの悪さは無い。

ミニゲームの結果による獲得コイン変更による影響

  • 『9』『10』を除く従来のマリオパーティ方式では初めて、全てのミニゲームで勝たずともコインが獲得できる可能性がある。
    • 4人用ミニゲームでは2位や3位でも多少のコインを獲得でき、2vs2ミニゲーム、1vs3ミニゲームでは負けたチームも2コインを獲得することが出来る。
    • そのため、今までのマリオパーティで頻繁に遭遇した「このミニゲームに勝たないと目の前のスターを買うコインが足りない」「あのプレイヤーを負けさせないとスターが買われてしまう」といった戦況の判断が複雑なものとなってしまった。
  • ミニゲームでほとんど勝てなくても、それ以外でコインを入手する手段はたくさんあるため、コイン不足に悩まされることはあまりない(2on2に至っては、コインが100枚近くまで普通に貯まる)。
    • コインを使う場面は主にスターを貰う時と、アイテムを買う時のみ。奪われたりすることはあるが、自分からコインを使う場面があまり多くない(アイテムもスターも高額ではない為、そこまでコインが必要ではない)。
    • コインが多いに越したことはないが、前述の通り使う場面があまり多くない。それに加え、ミニゲームで負けてもスターが取れる可能性は十分ある。結果的にミニゲームで勝つ必要性が薄れてしまった
  • これはミニゲームが苦手なプレイヤーにとっては優しい仕様であり、4人用ミニゲームで2位狙いを目指すような戦術が可能になったのは一概に悪い事とは言えない。
    • 今作では操作が難しいミニゲームもいくつかあるので、救済措置の可能性も考えられる。

その他


問題点

マリオパーティ関連

  • ルールが原点回帰した事による弊害か、本作のボードゲームのテンポが悪くなっている。
    • 1ゲームのプレイ時間は最低でも60分(10ターン)。1人プレイであれば途中でセーブできるとはいえ、最短で30分程度で終わらせられた『9』や『10』に比べると長すぎである。
    • CPUの行動や中間報告などの演出がスキップできないこともテンポが悪くなっている一因。スキップできるようになっていれば多少テンポは改善していたのかもしれないが…
  • 発見!巨大フルーツの島は運が勝敗に大きく絡む
    • 他のマップでも運が勝敗に絡むことはあるが、このマップは特に運による部分が大きい。
    • このマップは4つの島を移動してスターを集めることになるのだが、左右の島の移動は橋、斜めの島の移動は土管、そして前後の島の移動手段が無いという設定である。
      • 土管での移動は入るかどうか選択肢が出される仕様ではなく、土管手前に配置されている2マスの!マスに止まることで移動するという仕様。つまり!マスに止まれなければ島間の移動をしたくてもできず、逆に移動したくない場合でも止まってしまえば強制的に移動させられる。
      • 橋での移動に関しても、上の橋は!マスに注意すれば問題ないが、問題は下の砂の橋。5回ほど渡ると崩れてしまうのだが、 以後復旧されることがない 。すると下の2つの島は出立経路が土管のみになり、最悪延々とぐるぐる島を回るハメになってしまう。
      • そのため、移動が困難な島にスターが配置されるということも時々起こる。特に、今いる島の前後の島にスターが配置されるとほぼ諦めざるを得ない。
    • こういった状況を打破してくれるのが「金のドカン」や「ぴったりサイコロ」。入手方法はショップでの購入かアイテムマスでの入手。
      • ところがなんとこのマップ、それらが売られているショップは左下の島のみに限定されており、しかもアイスのギミックによって利用できる回数が制限されている。アイスが溶け切ると、このショップは閉店してしまい、こちらも 以後復旧することはない 。 前半に早々に橋やショップを封じてしまうと、島をぐるぐる回るだけのゲームになってしまう恐れがあるのだ。何故ターン経過で復旧する仕様にしなかったのか。
  • 「2on2」について
    • 2on2のみ、スターのマスを通過するのではなく、止まらなければ買えないというルールが加わっている。これだけでもだいぶ面倒なのだが、移動できるのが「2キャラの出目の合計」である以上、低い数字が出にくい。結果的に「近くにいると取りにくくなる」という問題が生まれてしまった(移動の仕方次第では取れたりするが)。
      • 上述のルールにより、「1ターンで2つスターを取る」というのも難しくなっている。
    • アイテムは3つまでしかストックすることができず、入手できる個数の割にストックできる個数が少ないと感じる(戦略上、ガンガン使えば良いというものでもない為、やや不便に感じる)。
  • マップの数も隠しステージを含めて4種類と『10』の5種類よりさらに少なくなってしまった。
    • マップの作りも全体的にコンパクトになっているため、いまいちボリュームに欠けるものとなっている。
  • 「VSマス」について
    • このマスに誰かが停まると、これまでの作品の「バトルミニゲーム」のように一定数のコインを全員から集めて争うイベントが始まる。
    • 行われるのはミニゲームではなく「振動がしたらボタンを押せ」「強い振動の時にボタンを押せ」「風船をふくらませろ」といった非常に簡素なもの。とんでもない枚数のコインが動く重要なイベントの割には一瞬で勝負が決してしまう。
      • このイベントはミニゲームのような練習は出来ず、コントローラーの振動設定がオンになっているかを確認する注意も出ない。
      • 「風船をふくらませろ」では空気を入れ過ぎると風船が割れてしまい最下位になってしまうルールなのだが、この説明がないのは致命的。
  • 「ラッキーマス」について
    • このマスに止まると、スロットで当てた何かしらの良いこと(コインが貰える、コインが周囲にばら撒かれる、アイテムが貰えるなど)が起こるのだが…
    • いずれも微妙と言わざるを得ない。今作では前述の通り、ミニゲームで負けたり、2位・3位を取ったとしてもコインが貰える上に、コインを使ったり、失う機会も少ない。その為、意識的に使ったりしない限りコイン不足に陥ることはあまりない。
    • また、貰えるアイテムはスーパーキノコとパワフルダッシュキノコが多いのだが、今作のマップは狭めな為、移動マスが増える恩恵はあまり感じられない。

キャラサイコロの格差

  • 本作では『スターラッシュ』と同様、キャラごとに専用のサイコロが存在するのだが、『7』と同様にキャラクターごとに性能差があり、パーティゲームでありながらキャラごとの格差が存在する。
    • これだけならまだいいのだが、本作では出目の時点で明らかに優遇・冷遇されているキャラが多い。
+ 強キャラ・弱キャラの例(太字は特に強いor弱い)
  • 強力なサイコロを持つキャラ
    • デイジー(3,3,3,3,4,4)
      • 3が4つ、4が2つで、「確実に3以上進める」「確実に1と2を回避できる」「3分の2という高確率で3を出せる」という安定感抜群の性能を誇っており、出目の合計値も20と通常サイコロの合計値である21に大して劣らず、キャラサイコロを振り続けていても進み負けることが然程ない。
      • 似たようなキャラとしてヘイホー(0,4,4,4,4,4)がいる。あちらは4が5つも入っており、仲間がいない状態なら止まりたいマスを確実に指定でき、失敗してもそのまま足踏みできる。逆に仲間が多いと安定感が下がるため、最初から使うリーダー向き。
      • 隠しキャラのプンプン(0,3,3,3,3,8)もデイジーと同じく3が4つあるが、あちらは残りの2つが0と8で、それなりの安定感と爆発力を兼ね備えたといった印象。
    • クッパ(コイン-3,コイン-3,1,8,9,10)
      • コイン-3が2つと1が入っているが、それ以外の目が8,9,10と非常に高い。出目の合計は28と圧倒的に高く、爆発力はとにかく圧倒的。仲間の数にもよるが、回避できる出目が非常に多いのも地味にメリット。
      • コイン-は一見リスクがあるように見えるが、結局のところマリパはスターで勝ち負けを決めるゲームなので、そこまで大きなダメージにはならない。出目の合計さえ大きければ十二分にカバーできる。
      • 因みに最大で10が出る共通点ならノコノコ(1,1,2,3,3,10)がいるが、あちらは10以外の目が1,2,3のみとなっており、狙って出すのは難しい。
    • ワリオ(コイン-2,コイン-2,6,6,6,6)
      • コイン-2が2つある代わりに、通常のサイコロの最高目である6が4つもある。出目の差が大きいため、仲間が居ても特定の目を回避しやすいのは大きな強み。
      • ほぼ同性能のキャラとしてテレサ(コイン-2,コイン-2,5,5,7,7)がいる。あちらはコイン-2,5,7が2つずつとやや振れ幅があるため、爆発力はあるが安定感では劣る。
    • ルイージ(1,1,1,5,6,7)
      • 1が3つある代わりに、残りが5,6,7と2分の1で高い出目を出せる。最大で7を出せる割に0とコインマイナスの目がなく、比較的ローリスクで高い目を狙うことが出来る。流石に上記のメンバーには及ばないものの地味に有用。
      • ほぼ同性能のキャラとして隠しキャラのカロン(1,1,1,6,6,6)がいる。あちらは1と6が2分の1ずつで出るようになっており、爆発力は劣るが安定感では勝る。
      • 1が3つあるという共通点ならクッパJr(1,1,1,4,4,9)がいる。あちらは最高で9を出せる爆発力がある一方、他の2つの出目が4のため、上記2人と比較して出目の合計が1つ低い。
    • ドンキーコング(コイン+5,0,0,0,10,10)、ディディーコング(コイン+2,0,0,7,7,7)
      • どちらも隠しキャラで、0が多い代わりに通常サイコロよりも大きい目を高確率で出せるサイコロ。それ自体は『スターラッシュ』と同様なのだが、本作ではなんとコイン+の目が追加された。後述の通りコイン+は大してメリットにならないが、それを出目の合計が充分あるキャラが持つのはさすがに反則としか言いようがない。
  • 使い勝手の悪いサイコロを持つキャラ
    • チョロプー(コイン+1,2,3,4,5,6)
      • 通常サイコロの1の目がコインを貰える目に変わっただけ。しかもコインは1枚しかもらえない。
    • ワルイージ(コイン-3,1,3,5,5,7)
      • 出目の合計値が通常サイコロと同じ21にもかかわらず、コイン-3の目が混ざっている。一応2分の1の確率で5以上進める利点はあるが、あらゆる面でより確率の高いワリオやリスクの低いルイージ等の下位互換。コイン-はあまり大きなダメージにならないと前述したが、出目の合計が通常と変わらないこのキャラだけは別。
      • 余談だが、『スターラッシュ』でのワルイージのサイコロは、今作のワリオのものと同じだった。なぜワリオのものになったのかは不明。
    • ヨッシー(0,1,3,3,5,7)
      • 出目の合計が19と、コインプラスを持たないサイコロの中では最も低く、比較的出やすい3の確率は3分の1しかない*2。一応最高で7は出るが6分の1で、さらに0も出ることから、火力・安定性どちらも中途半端な性能。
    • クリボー(コイン+2,コイン+2,3,4,5,6)
      • コイン+2が2つあるが、それ以外の目が通常サイコロと同じ3,4,5,6。コイン+は一見強そうに見えるが、スターで勝敗を決めるこのゲームではコインを増やしたところで恩恵が低く、逆に1マスも進めないというデメリットが勝る。
      • 同じくコイン+持ちのロゼッタ(コイン+2,コイン+2,2,3,4,8)やハンマーブロス(コイン+3,1,1,5,5,5)が、8という爆発力や5の出やすさなど、全キャラ中最低の合計を逆手に取ったピンポイントで使える性能になっているのも逆風。
    • ピーチ(0,2,4,4,4,6)
      • 4を2分の1の確率で出せるので安定性はあるが、最高でも通常サイコロと同じく6。偶数のみで構成されているため、出目の合計も20とやや物足りない。
    • マリオ(1,3,3,3,5,6)
      • 通常サイコロの2と4の目を3に変えただけ。上記のキャラとは異なり出目の合計は21を維持しているが、逆にいえば通常サイコロと大差がないと言うことでもある。おかげで有野氏に「数字ヘタな人みたい」と突っ込まれてしまう羽目に。
  • ただし、いずれもアイテムの使用や仲間次第で改善できる為、ゲームの攻略難易度が劇的に変わる程ではない(そもそも、キャラサイコロに不満があるのであれば、最初からノーマルサイコロを使えば良いだけである)。
    • 2on2であれば2キャラの合計になる為(組み合わせ次第だが)デメリットをあまり感じない。

ミニゲーム

  • 『9』や『10』ではほぼ全てのゲームが最初からプレイ可能だったが、今回では『8』および『DS』までと同様、一度『マリオパーティ』等々でプレイしないとプレイできなくなってしまったミニゲームが存在する。
    • そして、これをコンプリートしないとチャレンジロードが解放できず、隠しキャラやエンディングが見られない。
    • 加えて、歴代の作品に比べて明らかに1回のパーティで同じミニゲームが出やすくなっている。コンプリートの邪魔になるだけでなく単純なパーティゲームとしても致命的。
    • 特に、「ぞろぞろミニゲーム」はある程度仲間を連れていないと出てこない上、候補に選ばれても引けるとは限らないので、より一層この問題点が目立つ。
  • 説明画面で練習が出来るためであろうか、今作でもミニゲームの説明文はかなりシンプルなものになっている。細かいルールや勝利条件の説明が足りていないゲームがある。
    • 例を挙げると「キノピオマトリョーシカ」では選択が早いもの勝ちである点について説明がない。
    • 『10』にもあった問題点だが、残機があるゲームの順位決定について説明がない。この手のミニゲームでは基本的に生き残ったプレイヤーはライフにかかわらず(同率)1位となる。
  • 1VS3ミニゲームの「カニカニハンマー」は3人側ほぼ必勝のミニゲームとなっている。ハンマーのスピードが早い上に、30秒と長い時間避けるのは非常に困難。

隠しキャラについて

  • 今作の隠しキャラは4人いるがオープニングの時点で全員登場している。オープニングとキャラクター選択画面を照らし合わせれば誰が隠しキャラなのかは一目瞭然であり、これでは何のために隠しキャラが存在するのかが分からない。
  • 隠しキャラの4人はそれぞれ参戦する直前に「遅れたけど参戦する」旨の台詞を発するがオープニングの時点で(ry。なぜ遅れたのかについては誰からも説明がないため、パーティ開始直前に急用ができて一時的に離脱していたとでも解釈しないと辻褄が合わないことになっている。
  • また攻略本が発行されていない点も相まって隠しキャラ4人の出現条件が不明瞭。一応目安となる出現条件はあるものの満たしていても出現しない場合も多く、ある程度運が絡んでしまっていると思われる。

掛け合いの問題点

  • デイジー、ワルイージ、ロゼッタの3人は特定のキャラに対する専用セリフが無く、たとえ関係性の深いキャラで仲間にしても汎用セリフしか言ってくれない。
    • また、ワルイージはチャレンジロードで何故かマリオに対する専用セリフがある。本来ならルイージをライバル視しているはずだが…

アップデートにより改善

オンライン要素

  • シリーズ初のオンライン要素だが、選べるミニゲームは10種類と他のゲームモードに比べるとボリュームに欠ける物となっていた。
    • 2021年4月のアップデートにより、体感系のミニゲーム10種類を除く70種類のミニゲームとマリオパーティ、マリオパーティ2 on 2がオンラインでプレイ可能になった。

総評

従来のマリオパーティに原点回帰しつつ、Nintendo Switchならではの遊びも追求したマリオパーティ。
完全新作のミニゲーム等々力を入れている部分はあるが、一方でボードゲームのボリューム不足など問題点も見られる作品となった。
とはいえ、『大人数で楽しめるパーティゲーム』としての魅力はタイトル通りスーパーになっており、十分に満足できる作品と言えるだろう。


余談

  • 2023年12月時点での日本での売上は312万本、世界での売上は2,034万本(任天堂公式
    • これは日本・世界においてマリオパーティシリーズ最多の売上となっている。
    • Switch本体の好調なセールスに加え、年末商戦に比較的近かった時期に発売された事が要因とされる。
  • ミニゲームのナレーションが『7』以前と同様に女性ボイスになっている。懐かしさを感じる人もいるだろう。
  • クッパのプレイアブル化に伴ってか、本作ではほとんどのプレイヤーキャラにテキストによるセリフが加わった。
    • ピーチがやたら「〜ですわ」を付ける、デイジーが勧誘された時に敬語で喋るなど、違和感が強いセリフも。
    • 他の作品と同様に、マリオとルイージは直接喋らず、キノピオを通じて会話する形となっている。

その後の展開

  • 2021年10月29日に同じくSwitch向けのマリパ第2作として、64ステージのリメイクと歴代作品から厳選した100種のミニゲームを収録した『マリオパーティ スーパースターズ』が発売された。
最終更新:2024年11月24日 15:23

*1 クリボーやチョロプーは進行役やイベントで既に出演しているが、操作キャラとしては初。

*2 『スターラッシュ』では3よりも5の方が出やすく、合計値は21だった。