いただきストリートDS

【いただきすとりーとでぃーえす】

ジャンル ボードゲーム
対応機種 ニンテンドーDS
メディア 512MbitDSカード
発売元 スクウェア・エニックス
開発元 THINK GARAGE
トーセ
発売日 2007年6月21日
価格 5,040円(税込)
判定 なし
ポイント マリオとドラクエが初共演
キャラゲーとしては良い点も悪い点も
いたスト自体の完成度は高い
いただきストリートシリーズリンク
ドラゴンクエストシリーズ関連作品リンク
マリオシリーズ・関連作品リンク

概要

  • DQとFFとのコラボにより半ば「いたスト」がキャラゲー化しつつある中、続いてコラボの対象に選ばれたのは、ご存じ『スーパーマリオブラザーズ』だった。
    • タイトルのDSはハードの「ニンテンドーDS」と『Dragonquest&Supermario』のダブルミーニングとなっている。
    • ボードゲーム故か、マリオ側からはデイジーやワルイージなどといったパーティーゲームで顔を出すキャラも参戦している。
    • マリオは以前にもFFと共演しておりスクエニとは繋がりを持っていたが、DQと共演するのはこれが初。
    • 基本的にこういったコラボ作品は任天堂側が招待することが多い為、このように任天堂が招待される側になる事は稀である。

特徴

  • 基本的なルールは「いただきストリート」と同じ。
    • 銀行からスタートし、サイコロを振ってマップを進む。
    • マップ上のマーク(スペード、ハート、ダイヤ、クラブ)を全て集めて銀行に戻ると賞金がもらえる。
      • マークマスやチャンスカードマスに止まるとチャンスカードを引くことができ、何かしらイベントが発生する。
    • 初期資金や賞金を元手にマップ上のお店を買っていく。自分の店に誰かが止まるとその相手から買い物料を徴収できる。
    • マップにはいくつかのエリアが存在し、同一エリア内に多くの店を持っていると増資できる上限額も増え、買い物料も跳ね上がる。
    • 株を買ったりエリア内の店の総額が増資などによって増えたりすると株価が上がる。株を買ってから増資することで相当な利益を生み出せる。
    • これを繰り返して、目標金額に到達した状態で銀行に戻ると優勝。*1また、総資産がなくなってしまうと破産となり、初期状態であれば誰かが破産した時点でゲーム終了、資産の多い順に順位が決まる。
  • 今作のプレイヤーキャラは専用のアバターキャラとなっている。
    • ゲームのプレイ成績に応じて得られるコインを元手に着せ替えショップのアバターアイテムを購入することで見た目を変えることができる。その種類も豊富で、登場キャラクターの衣装から伝説級の武具まで色々。
  • 前作までの一人用モード「トーナメント」は本作では「ツアーモード」となっており、全部で10のツアーがある。クリアすることで新しいNPCやマップが解禁されていく。
    • ツアーモードクリアで得られるアバターアイテムもある。
  • 「逆交渉」システムが登場。交渉を受けた時に、店と一緒に受け取る・支払う金額を変更してこちらから交渉し返す事ができる。
    • 対人戦は元より、交渉の機会が少ないNPC相手にも使える。
  • 低いランクのキャラは一度にできる増資額や購入できる株に限度が設定されていたり、特定のテクニックを使用してこなかったりと、システム的な制限をかけられており従来のシリーズから大幅に弱体化した。
    • それでもハマると負けるので気を抜いてはいけない。
+ 参戦キャラ

出典作品はコレクションから参照

ドラゴンクエストサイド
出典作品 キャラ ランク
ドラゴンクエストシリーズ全般 スライム D
ももんじゃ*2 C
ドラゴンクエスト 竜王 S
ドラゴンクエストII 悪霊の神々 プリン(ムーンブルク王女) C
ドラゴンクエストIV 導かれし者たち アリーナ B
クリフト C
ドラゴンクエストV 天空の花嫁 ビアンカ B
ドラゴンクエストVI 幻の大地 ハッサン C
ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君 ククール A
ゼシカ S
ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン ヤンガス D
スーパーマリオサイド
出典作品 キャラ ランク
スーパーマリオブラザーズ マリオ A
ピーチ S
キノピオ C
クッパ A
スーパーマリオブラザーズ2 ルイージ C
スーパーマリオUSA キャサリン D
スーパーマリオワールド ヨッシー B
スーパードンキーコング DK*3 D
スーパーマリオランド デイジー C
スーパーマリオランド2 6つの金貨 ワリオ B
マリオテニス64 ワルイージ C

非プレイヤーキャラ

  • おどるほうせき
    • チャンスカードの効果で一時的に出現。『ジュエル』という名前で、関西弁で喋る。
    • 高額店に止まる様に動くボーナスキャラ。
  • ホイミン
    • DQ4に登場した、人間に憧れライアンの味方になったホイミスライム。チャンスカードの効果で一時的に出現。
    • ホイミンの横を通過した時に、好きなマークを1つ貰える。すべて揃っている時はどのマークの代わりにもなる「どこでもカード」を1枚貰える。
  • ジュゲム
    • チャンスカードの効果で一時的に出現。ジュゲムが通った店はすべて休みになる。
    • 休みが解除されるタイミングの関係で、ジュゲムの直後にサイコロを振るキャラクターには一切デメリットがない。

評価点

  • システム面においては少なくとも旧作いたストシリーズの上位互換である。
    • バランスは非常によく取れており、どの戦法でも優勝を狙う事が出来る。
    • サイコロ運に多少左右されるのは一緒。
  • マリオが喋る。
    • マリオ以外のキャラはともかく、ゲーム内でマリオ自身にはっきりと台詞が付けられる事はほとんどない。しかし本作ではピーチやクッパと同じぐらいペラペラと喋るマリオの姿を見ることが出来る。他にはっきりとした台詞があるのは『ルイージマンション』『マリオvs.ドンキーコング』ぐらいである。
    • ちなみに説明書や公式サイトを含めたら『スーパーマリオランド2 6つの金貨』や『マリオゴルフGB』など、少数ながらも存在する。
    • ただしその内容はやや賛否両論気味。(後述)
  • キャラクターの再現性が高い。
    • ゲーム中でのキャラクターの説明はそれなりに凝っている。
    • 特定の状況専用の台詞が一生かかっても発掘しきれないほど無尽蔵に用意されている。
      • ただし狙ってやらないと出せないほど条件がキツイものも。
  • ワープマスがDQマップでは旅の扉、マリオマップでは土管といった具合に、それぞれの世界観の住み分けはハッキリ出来ている。
    • ただしそれは後述の問題点の原因にもなった。
  • チャンスカードで、歴代DQ・マリオシリーズのゲーム画面が表示される。しかも100種類全部違う。本家ファンには嬉しい仕様である。
    • なお、種類は少ないがカジノでもDQやマリオに沿ったイベントが出現したりする。
  • 音楽は原曲に忠実だったりアレンジだったりするが、いずれも元が名曲なので概ね好評である。
    • New スーパーマリオブラザーズ』のお城BGMのように気付きにくいアレンジもある。
    • ちなみにDQ・マリオ両者ともBGMは16曲ずつ。ツアーモードを全てクリアするとBGMコレクションで聴けるようになる。
    • BGMの著作権が厳しいとされるドラクエシリーズの楽曲が自由に聞けるのは珍しい。後に発売された音ゲー『シアトリズム ドラゴンクエスト』でもこのようなモードは搭載されていない。
  • テンポは良い。
    • 悪い点はほとんどなく、強いて言えばレベルアップの演出が飛ばせない事ぐらい。

賛否両論点

  • 従来のいたストからの新規要素は、ゲーム部分においては逆交渉ぐらいしかない。
    • 従って、小さいマップや、短期決戦であるほど運要素が強くなると言ういたストのあまり良くない伝統を引き継いでしまっている。
      • 上手い人ほど、目標金額が低いツアー序盤でコテンパンにのされる事もある。但し序盤は4人中3位以内とクリア条件は甘い。
    • 元々完成度が高いゲームなので、下手に増やせばバランスを悪くすることになるが。
  • 着せ替えアイテムはほとんどがコスプレ。
    • カジュアルな服もあるが種類は圧倒的に少ない。
    • 特定のコスプレをしたり、手にアイテムを持ったりしていると、NPCがいろいろ感想を言ってくる。
      • プレイヤーと異なる性別用の服も一様に着れる。男が女物の服を着るとNPCからキツイ一言が……
  • サイコロを振る前に中断セーブができるが、振った後に電源を切ってロードしてやり直すとサイコロの出目が変化する。
    • これを利用すれば、買い物料が高い店を回避するまでやり直したり、賞金稼ぎなど好き放題できる(当然COM戦のみ)。
      • もちろん使わなければいいだけの話だが、この技は『いたスト2』など使えない作品もあったため、余計目立つ。
  • 普段喋ることのないマリオキャラの言動に違和感を覚えるプレイヤーは少なくない。
    + 一例
  • マリオ
    • 台詞に「ハッハー!」や「ヒア ウィ ゴー!」など、任天堂マリオで使っていたボイスをカタカナ語にして混ぜている。ちょっとしたエセ外国人のような感じに。(ちなみにルイージの喋り方は普通)
    • 時々「マリオマス」「マリオ伝説」などのかなりアレな単語を発したり、関所を「マリオだから」タダで通ろうとする事もある。自己顕示欲が強いのだろうか……
      • 一応、前述のマリオゴルフGBのサイトを見るとそれに近いナルシストな台詞を放っている。単にプレイヤーにとっては馴染みが無いというだけで、本作の性格は公式設定に近い……と言えなくもない。
    • ヨッシーアイランドでの赤ん坊時代の冒険を「全然覚えていない」と全否定する。(確かに赤ん坊だったから覚えていないかもしれないとはいえ)そりゃないですよマリオさん。
  • ピーチ姫
    • 口調が「~ですわ」と露骨にお嬢様口調になり、かなり天然ボケな性格になっている。一見成立しそうだが、実は本家マリオでこのような性格だったことは一度もない
      • ゲーム内文章では「芯の強い女性」と紹介されているが、実際のプレイではそれらしい印象をあまり受けないのが問題。
      • マリオRPGシリーズなどをやれば分かるだろうが、本来は本作のような捉えどころのない発言はしないキャラである。
    • ピーチとクッパが対戦相手にいる時、女プレイヤーで目標金額に到達すると、ピーチがクッパにプレイヤーをさらってしまうよう命令する。*4ここまで腹黒いキャラだったか?
  • ワルイージ
    • サイコロを振る度に一々すっ転ぶ。どちらかというと間抜けなのはワリオであり、ワルイージは狡猾と言う印象が強い為、この異様に間抜けな動きが鼻につく。
    • 全ツアー制覇時、唯一プレイヤーの偉業達成を喜ばないキャラクター。かなり浮いている。
    • 余談だがキャラ説明で手足が長いことをやたら強調されている。シュールすぎる……
      • たしかにコロコロコミックで出ていた時に、ワルイージが出てくる度にアゴに「長っ!」とか書いてあったが……
  • ……等々。
  • Aランクまでは堅実な戦法を取る者が多いが、Sランクになると相乗り、10株売り、独占崩しの5倍買いなど嫌らしい戦法が目立ってくる。その割に自力で稼ぐ方はそこまで上手くない。
    • どちらかというと相手の足を引っ張るより、綿密な計画を立てて強固なプレイをするAIにしてほしかったと言う声はある。

問題点

  • 折角マリオがまともに会話できる作品でコラボしたにもかかわらず、DQキャラとマリオキャラの直接的な会話や掛け合いがほとんど見られない
    • 一応、それぞれのキャラに対してそれなりに思うところはあるらしく、店に止まったり目標達成時等に特定の台詞を言ったりはする。
    • 逆に、DQ同士、マリオ同士の会話はやたらパターンが多く充実している。そのため、作品内での掛け合いを見たい人にはお勧め。
      • DQキャラはシリーズ全般から登場している為、「どのキャラとどのキャラの掛け合いが存在するか」という予測はかなり付きにくい。
    • 要するに、両者の住み分けがハッキリしすぎていてコラボと言う印象をまるで受けない。
  • DQキャラやマリオキャラはCPU専用であり、プレイヤーの駒にすることは出来ない。
    • 『Special』などの過去作では出来ていた。
    • ただでさえNPCがペラペラ喋るので、掛け合いによるキャラ崩壊を防ぐと言う意味もあるだろうが……
  • キャラごとにポリゴンの動きが設定されているが、どの動きも同じ動きをループするタイプの為、「驚いて(何度も)杖を落とす」「悲しんで(何度も)頭を抱える」など違和感のある部分が多い。
    • DQの人間キャラのポリゴンが全体的に雑。特にアリーナやハッサンなどの動きが多いキャラを見れば分かりやすい。
      • 対してマリオキャラのポリゴンは(本家マリオ並に)出来がいいので、技術不足という訳ではなさそうだが。 
  • 着せ替えショップの問題点。
    • 普通にプレイして、優勝することで得られるコインが100~150枚程度なのに対し、一部アイテムが500~1000コイン、物によっては1500以上という異様な額に設定されている。しかもアイテムはランダムに日替わりである。
      • 一回のプレイだけでも相当な時間を費やし、さらにゲームの仕様上CPU相手に確実に優勝できるとも限らないのにこれである。
      • アイテムを売ってコインに変えることもできる。ただし買い取り価格は半額どころか3分の1である
    • 安いアイテムもあり、一部アイテムはツアーモードクリアの報酬としてもらえるものの、なにしろアイテム総数は180種と多い為、コンプリートに必要なプレイ回数は100をゆうに超える。
      • 着せ替えはおまけ要素に過ぎず、コンプリートを視野に入れなければいいだけの話なのだが……
  • ステージが少なく単調。
    • 収録マップ数は14。過去作のいたスト3が31、Specialが18であることを考慮すると少ない。またギミックも「なし」か「変形」位で、過去作にあった「マスが凍る」「渡し舟」「買い物料を上げる」などが廃止されている。
    • 但し、この傾向はPSP版のポータブルにも見られる。据置とスペック差があり仕方ないとも捉えられるが、それでも各マップにもっと個性をつけるやり方はあった筈。
  • NPCの思考ルーチンに穴がある。
    • Bランク以上のNPCとの店の交換は、エリア内の持ち店の数が同じで差額を0にすれば容易に成立する。
      • 実際には持ち株・立地・株価・増資あまりなど他にも考慮すべき要素は多い。逆にCランク以下は断ったり逆交渉で現金を求めてきたりと厳しい。
    • 旅の扉を極端に避ける。分岐があるのに高額店舗に突っ込むことも。
    • 10株売りを行う状況が限定的。
      • 10株売りは、自分も損をするが他のプレイヤーをそれ以上に引きずり降ろす手段として重要である。しかし、本作では「Sランクが」「株資産が一定以上の」「トップに」対してしか行わない。10株売りが有効な場面は3位が2位に対して行う、トップが迫る2位を引き離すなど他に幾らでもある。
  • DQ7のキャラがいない。
    • この当時はDQ7がすごく冷遇されており、こういった派生・外伝作品ではプレイヤーキャラや作品固有モンスターがことごとくハブられていた。
    • さすがにSpecial及びポータブルのFFシリーズほど偏ってはいない。

総評

マリオとのコラボにより、いたストというブランドをよりキャラゲーとして印象付けた作品である。
しかしその実、内容は「ただマリオが来ただけ」であり、マリオと言うブランドを利用していたストの宣伝活動を行った様に見えなくもない。前作Specialほど細かな原作ネタを拾っている訳でもなくキャラゲーとしては並の出来といったところ。
ただ、DSで普通のいたストができるという点は大きく、完成度も高い。特にテンポの良さは歴代随一。入門編としてはちょうど良いだろう。


その後の展開

再びDQとマリオのコラボによる『いただきストリートWii』が2011年12月1日に発売された。