Call of Duty: Modern Warfare 3
【こーる おぶ でゅーてぃー もだん うぉーふぇあ すりー】
ジャンル
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FPS
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対応機種
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プレイステーション3 Xbox 360 Windows
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発売元
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Activision スクウェア・エニックス
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開発元
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Infinity Ward Sledgehammer Games Raven Software
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発売日
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【PS3/360 字幕版/Win】2011年11月17日 【PS3/360 吹替版】2011年12月22日
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レーティング
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CERO:Z(18才以上のみ対象)
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判定
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良作
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ポイント
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『Modern Warfare』旧3部作の最終章 物語の舞台はついに第三次世界大戦へ 吹き替えのクオリティは大幅に向上 サポートキルストリークでバランス崩壊
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Call of Dutyシリーズ
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世界を破滅へと導くこの戦争は、
たったひとりの男の意志によって引き起こされる。
ストーリー
西暦2016年8月17日、アメリカ。
ロシアとの全面戦争を画策していたシェパード将軍を死闘の末に殺害したプライスらタスクフォース141の働きによって、最悪の事態こそ免れたアメリカ合衆国。
しかし依然としてアメリカ沿岸都市はロシア軍からの激しい攻撃に晒され、戦火は二大国のみならずイギリス・パリ・ドイツ、そしてアフリカへも拡大、ついに第三次世界大戦が勃発してしまう。
戦争の早期終結のためハンブルグでの和平交渉へ向かっていた大統領専用機もハイジャックされ、負傷した大統領は黒幕であるロシア超国家主義派リーダー、マカロフに拉致されてしまう。
マカロフの目論見通りに戦火は広がっていき、もはや誰も止めることはできないかのように思われた。
シェパードの追撃で重傷を負ったソープを隠れ家へと運び込んだプライスは、新たなメンバーであるユーリと共にマカロフの追っ手を退けて隠れ家を脱出。
世界大戦勃発の真相を知る、そしてマカロフに対抗できる唯一の部隊となった彼らは、全てを終わらせるべく行動を開始する。
概要
『Call of Duty 4: Modern Warfare』から続く『MW』シリーズの第3作であり、同シリーズの一応の完結作となる作品。『CoD』全体としては『Call of Duty: Black Ops』に続いて8作目となる。
メイン開発はシリーズおなじみのInfinity Wardに加え、かつてEA傘下のVisceral Gamesで『Dead Space』を手掛けた一部のメンバーが独立して興したSledgehammer Gamesが共同で行っている。
また、DLCやマルチプレイパートの開発には前作『BO』に引き続きActivision傘下のゲームスタジオであり、後に『CoD』主要開発スタジオの1つとなるRaven Softwareが参加している。
米・英合わせて初日で650万本以上というとんでもない大ヒットを遂げ、最終的な出荷数は2000万本を超えることとなった。
ゲームシステム
キャンペーン
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本作のメインとなる、完全シングルプレイのゲームモード。全3章、16ステージで構成されている。
基本システム
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操作スタイルはこれまでのシリーズと同様のものを採用しており、新要素は存在しない。
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体力も前作同様回復式となっており、遮蔽物などに一定時間隠れることで回復する。
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武器の携行可能数はプライマリとセカンダリの2つで、プライマリにはアサルトライフルやマシンガン、ショットガンなどの主力火器、セカンダリにはマシンピストルやハンドガン、ロケットランチャーなどサイドウェポンや特殊兵器が該当する。
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武器は章開始時に自動的に供給されるほか、道中で敵を倒して鹵獲する、または設置されているものを拾うことで変更が可能。
ゲーム進行
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章や演出ごとに非正規部隊タスクフォース141、米陸軍特殊部隊デルタフォース、英陸軍特殊部隊SASなどといったさまざまな勢力の視点となり、第三次世界大戦下の各地で任務をこなしていくFPS。
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マップはこれまで同様に直線型で、敵を倒したり、或いはやり過ごしたりして目標地点へと進んでいく。
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登場する舞台はアメリカ・ニューヨークからイギリス・ロンドン、フランス・パリ、アフリカ、チェコ・プラハなど多種多様。
収集要素
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これまで同様、マップのそこかしこに敵の機密情報が収められたケースが配置されており、これらを収集していくことができる。その数合計46個。
スペシャルオプス
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シングルプレイ・協力プレイ用のゲームモード。スコアによるレベルアップシステムが存在し、敵を倒すなどの行動ごとに経験値が加算、一定以上稼ぐことで昇進し、利用可能武器やマップが解禁されていく。
サバイバル
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その名の通り、どれだけ長く生き残れるかが目標となるゲームルール。ハンドガン一丁のみを持った状態でスタートし、箱型マップの四方八方からスポーンしてくる敵を倒し、レベルと資金を稼いで武器装備を強化していく。
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敵はウェーブ形式となっており、ウェーブごとに一定数の敵が出現、敵を倒し切ると次のウェーブまで30秒ほどの空き時間が挟まれ、その後次のウェーブが開始される。
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武器弾薬や装備の購入・強化は各所に配置されているPC端末で行う。購入には資金が必要なほか、強力な武器はプレイヤーが一定以上のレベルに達しないとアンロック不可能。
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ただし、敵が落とした武器に関してはアンロックされていない武器であっても拾って使うことができ、端末を使ってのアタッチメント増設も可能。
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初期ウェーブでの基本的な敵は犬や通常兵士、自爆兵などだが、一定ウェーブごとにヘリコプターや重装甲兵士といったボス格兵士が参戦する。これらは装甲が固く、爆弾やロケットランチャーなどといったアイテムを購入して対策する必要がある。
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また、高ウェーブになると自爆犬や毒ガス兵などの厄介な敵も登場し、更に生き残り続けると通常のウェーブでも一般兵士と同時に重装甲兵士やヘリが出現するようになる。
ミッション
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キャンペーン同様の形式で進めていく短編ステージ集。1ステージ毎に最大☆3つで評価され、より高難易度をクリアする、またはより迅速にクリアすることで高評価を獲得できる。
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各種マップはキャンペーンの流用。一部シナリオはキャンペーンとリンクしており、部分的にネタバレを含むものも存在する。
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CO-OPに対応しており、一部シナリオは協力プレイが必須となる。
マルチプレイ
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シリーズおなじみ、対戦プレイ用のゲームモード。
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用意されたモードは通常の難易度で遊べるスタンダードプレイリストが12、少人数や変則ルールが適用された上級者向けルールのアドバンスドプレイリストが8の合計20個。
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ルールによって変動するが、最大対戦人数は12人までとなっている。
Perk
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プレイヤー個人が適用可能な特殊能力。
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リロード時間・構え時間の短縮やダッシュ向上といった単純に機動性を上げるものから、航空支援対象外、各種レーダーやセンサーから認識不可、敵位置の表示といった隠密行動や索敵を補助するもの、爆発武器の威力上昇や弾薬鹵獲、爆弾や閃光ダメージの軽減といった攻撃・防御面を強化するものなど、さまざまなPerkが存在する。
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強い効果を持つPerkであればあるほど解禁の条件が難しく設定されており、また一部Perkは一定条件を満たすことで、より効果が増加した「プロ」が利用可能になる。
Proficiency
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武器に適用するPerk。
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反動軽減や貫通力向上、有効射程増大、ダメージ増加など、こちらは単純に武器の性能を向上させるものが多い。
キル・デスストリーク(ポイントストリーク)
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シリーズおなじみ、ストリークポイントを稼いで利用できる特殊システム。
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ストリークポイントは敵をキルすることによるポイント取得の他、フラッグ確保、爆弾設置・解除、タレット撃破といったチームへの貢献でも増加。3種類を選択して設定することができる。
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ストライクパッケージにはそれぞれ必要コストが設定されており、より強力なものほど呼び出すのに必要なストリークポイントが増加する。例えば敵の位置を突き止めるだけのUAVはコストが3しかないが、敵を圧倒的火力でなぎ倒すヘリコプターなどの各種航空支援は必要コストが10を超える。
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申請可能なストライクパッケージは効果ごとにそれぞれアサルト・サポート・スペシャルの合計3つのカテゴリに分かれている。
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アサルトは偵察機を飛ばすUAV、ストリークガチャが引けるケアパッケージ、地雷、セントリーガン、ミサイル、戦闘ヘリ、ドローン、重装備一式、ガンシップからの攻撃など攻撃的なもので、反対にサポートはボディアーマー、偵察機ジャミング、航空機やタレットや電子機器を全て無力化するEMP攻撃、ヘリを打ち落とす対空攻撃機などの味方を支援するもの。スペシャルは支援の代わりに特定のPerkを取得することができ、必要コストは大きいが全Perkの有効化も可能。
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また隠しキルストリークとして前作における戦術核と同等のポジションである超大型爆弾M.O.A.B.が存在。放つと敵個人の装備からヘリコプターなどの航空支援までを含めた全てを纏めて吹き飛ばし敵全員を殺害するが、戦術核とは異なりマッチが強制終了することはなくなった。
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本作のサポートストリークは味方の支援効果であり直接的な攻撃には利用されないが、連続キルを狙えないプレイヤーでも戦績に貢献できるように死亡してもポイントがリセットされない仕様となっている。しかしこれにより、後述の問題点が生じている。
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スペシャルストリークは2キル毎にPerkを追加で装備可能。ただし仕様上オーバーキルは追加不可。ハードラインでキル要求数低減可能。8キルストリークで全Perk装備+Proficiencyも一部を除き、全て適用される。
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殺害回数を消費して発動するキルストリークとは反対に連続して一定回数殺害された時に発動するデスストリークも用意されており、どれか1つだけを選択することが可能。一度効果が発動すると、誰かをキルするまで死ぬ度に効果が再発動する。
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効果は復帰直後の機動力向上、自分を殺した敵の位置の表示、ダウン中に敵をキルして復帰、死亡時に手榴弾で自爆、ダメージ上昇、C4を装備した自爆兵になるなど、復帰直後に巻き返せるようなもので構成されている。
マップ
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戦場はデフォルトで16個存在するほか、DLCでも合計7つの新マップが追加された。
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デフォルトマップはサバイバルで使用するものと共通している。
評価点
美しいグラフィック
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グラフィックは同ハードというのもありそこまで進化を感じられるわけではないが、前作同様のリアルな質感はしっかりと維持。
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湿った泥に照りつけるサーチライトの照明や、数メートル先も霞むアフリカの砂嵐、爆撃や銃撃で見る影もなく破壊しつくされた市街地など、緻密なグラフィックはそこにいるかのような臨場感を演出するのに一役買っている。
第三次世界大戦を彩る派手な演出
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第三次世界大戦というこれまでで最も戦火の大きい題材を扱っているだけあり、映像表現は圧巻。倒壊するビルや海岸に結集する戦艦の合間を縫っての爆走、地下鉄のカーチェイス、ハイジャックされた航空機の墜落、果てはエッフェル塔倒壊まで、世界規模の戦いを堪能することができる。
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前作同様にロード画面を除けばほぼすべての物語が各個人の主観視点のみで描かれており、臨場感は抜群。敵の大群を纏めて吹き飛ばす航空支援要請や爆撃機操作など、爽快感のある展開も多い。
真っ当な翻訳とキャスティング
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前作で大問題となった日本語版字幕には『亡国のイージス』などの軍事小説で知られる小説家・福井晴敏が起用された。
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本作ではどれも問題なく遊べる真っ当な翻訳内容となっており、前作のように問題を引き起こすことはなかった。
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また、吹替キャストに関しても当時ほとんど無名や素人の声優を起用していた前作とは異なり、石塚運昇氏や藤原啓治氏、大塚芳忠氏といった洋画吹替やアニメで有名な実力派声優をキャスティングしている。
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一方、字幕版の英語音声では『ブラック・ホーク・ダウン』でもデルタフォース役を演じたウィリアム・フィクナー、『パシフィック・リム』のイドリス・エルバ、実写版『HITMAN』の主演で有名なティモシー・オリファントと非常に豪華なハリウッド俳優の面々が起用されている。両バージョンを買って声を聴き比べるのも面白いだろう。
怒涛のストーリー
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傷つき、多くを失いながらもザカエフから続く因縁に決着を付けていくタスクフォース141編は熱い展開続きで、敵対するマカロフのキャラクター像も狂暴な一面が掘り下げられ更に強烈に。
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世界各地で戦うデルタフォース編、SAS編もジェットコースターの如き目まぐるしい展開となっており、プレイヤーを終始飽きさせない。
改善された規制
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キャンペーン道中、市街地や民間ホテルでの激戦などが複数回挟まれるのだが、敵と間違えたり前を横切られたりして一般市民を誤射・殺害してしまった場合でも即座にゲームオーバーになることがなくそのまま続けられる。『MW2』での民間人に関する中途半端な規制と比較すると改善したと言える点。
賛否両論点
やっぱり過激な一部演出
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とあるキャラクターの回想シーンとして、前作において「No russian」問題を引き起こした空港テロが別視点ながら再現されているほか、観光客家族の父親が妻と娘を動画撮影していたところを、直前までプレイヤーが追いかけていたトラックが到着してしまいトラックの爆発で娘が消し飛ぶといったショッキングな演出も存在する。
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前作同様、ゲーム開始時にこれらの演出をスキップするかどうか選択することができるため、そういった演出が苦手な場合はスキップすることができる。
ストーリーの粗さや説明不足
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前作同様に怒涛の激戦で押し切った作風は好評ではあるのだが、冷静に考えてみるとやっぱり本作にも突飛な部分が多い。ドンパチ賑やかなのでプレイ中は気にならない、というより気にしている暇がないが
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ネタバレを含むので格納
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アメリカどころか全世界を敵に回してなお勢力を保ち続けるロシア軍や、ただの超国家主義派テロリストの身でありながら彼らを思うがままに操れるマカロフ、大統領機のハイジャックの手際の良さやそんな想定外の事態が発生しても普通に侵攻を続けるロシア軍など、突っ込みどころや説明不足の箇所が複数存在する。
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また、シリーズ過去作における世界情勢(インナー・サークルの組織規模など)を把握した上でないと状況を把握しづらい部分もあるため、一見すると単なる大国間の戦争ではあるもののその背景は非常に複雑。
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前作でメンバーの殆どが殺害され、アメリカ陸軍の中将殺しの汚名を背負ったプライスらタスクフォース141は本作においてはお尋ね者の非正規部隊であり、サンドマンら正規部隊側の協力者の存在こそあれど味方はPMCや反超国家主義者のレジスタンスグループなどかなり国籍の入り混じった存在となっている。敵国としてロシア軍は登場するものの、味方メンバーや味方NPCにもロシア人が多く登場するため状況を理解しないと混乱しがち。
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新主人公の1人であるロシア人・ユーリの背景も、シリーズ最初期からの因縁の持ち主のため本作の回想だけでは不十分なところも多い。3部作の最終作というのもあって、前作までのストーリーの熟知を前提とした展開が続く。
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ユーリの過去に関しても、空港でデザートイーグルで腹をぶち抜かれたのに、その1週間後にはタスクフォース141に加わり元気に戦っているというとんでもない治癒力の持ち主としてよくネタにされる。
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死なせすぎなメインキャラクター
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ネタバレを含むので格納
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IW製『CoD』にはありがちではあるが、本作でもメインキャラクターのほとんどが死亡してしまう
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ソープやユーリといった主人公、デルタフォースのサンドマン、トラック、グリンチ。『CoD4』から登場していたカマロフやグリフェンも死亡する。
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ユーリやデルタフォースの面々はプライスらを助けるために尽力して死亡したためにまだ意義があるが、カマロフは突拍子もなく爆殺、ソープに関しては崩落に巻き込まれて『MW2』で負った傷口が開いて死亡してしまうため、完全に犬死にである。
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ユーリがデザートイーグルの一撃を1週間で完治したにもかかわらず、ソープは傷口が開いて死んでしまうというのは今まで主人公で超人だったのもあるがかなり違和感が強い。
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そして、最後は『CoD4』で死ぬ予定だったプライス大尉だけが生き残る、というエンドもかなり皮肉である。
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やや奇妙な各種装備
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前作でもあった問題ではあるが、ロシア超国家主義派の占拠する要塞に潜入するシーンで、一部警備兵からなぜか自衛隊の9mm機関けん銃(PM-9)を鹵獲することができたり、スペツナズがAK以外ほぼ西側銃器を使っていたりとおかしな部分がある。
問題点
オンラインのゲームバランスのさらなる悪化
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マルチプレイに関しては過去シリーズ同様に高い人気とプレイ人口を誇った本作だが、それ故にプレイヤーからの不満点も数多く寄せられることとなった。
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本作の「サポートストリーク」はデスでリセットされないため、これを利用してサポートキルストリークの一つである偵察機UAVを常時飛ばし続けることが可能。この仕様上常に敵に自分の位置が露呈してしまう状態となっており、それを無効化する隠密Perkである「アサシン」の重要度が増加した。
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また、後半になるとUAVに加え、航空機・タレット・電子機器(照準など)などを1分間もの間全て無力化できるサポートストリーク「EMP」が発動できるようになる。敵に発動されると実質的に1分間全てのストリークが使えなくなるという先に発動した方が圧倒的に有利な仕様に加え、このEMP攻撃の個人ジャミング効果はほぼPerk「アサシンプロ」でしか対処することができないため、アサシンが非常に強力なPerkとなっている。
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このため、アサシンPerkでUAVやEMP攻撃を掻い潜り、音で位置を特定されにくいサプレッサーを武器に装着した「アササプ」と呼ばれる戦闘スタイルを選ぶプレイヤーが続出。マルチプレイで猛威を振るってしまい、通常装備でのプレイを楽しむプレイヤーから嫌悪されしばしば論争に発展した。
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これ以外にも上記アサシンプロを貫通してダメージさえ通ってしまえば問答無用で10秒リアルタイムにレーダー表示させてしまうリーコンプロ、デッドサイレンス持ちですら通常と同レベルの足音として聞こえるシットレッププロなども強力。プロ化Perk基準でいうならほぼ全部何かしらぶっ壊れで一周して変なバランスが成り立っている。
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かといって「キルストリーク」が劣っているわけではなく、キルに直結する要請はほとんどこちらに集中している。UAVの至ってはサポートより1キル少なく呼べる。
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UAVのみセットし、Perk「ハードライン」をセットすれば2キルストリーク毎にUAVが呼べる。プロ化していれば2アシストが1キル扱いとなるため、高回転のUAV要請装置としてサポートすることも可能。
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武器バランスも色々おかしく、高レートと低反動でSRすら食えるサブマシンガンのMP7などどのカテゴリにもだいたい壊れた性能の武器がある。
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一方で前作で猛威を奮った武器の1つであるAA12はPerk補助がないとやや厳しい武器も存在する。
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リーサルですらフラグと同等の範囲を持つセムテックスなどシリーズ他作品からするとちょっとおかしい物がある。また、前述リーコンプロはこれら投擲物にひっかかっただけでレーダーに10秒映るため、非常に危険となった。また、アサシンとブラストシールドがPerk群競合しているため、爆発物キルはとりやすい傾向にある。
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狭めのマップが多い。そのため、ややSRが活躍しづらく近距離が強いカテゴリが強くなりがち。前述のリーコンプロ投擲物に引っかかりやすい。
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当たり判定がホスト判定だった『BO』からクライアント判定に戻ったため、状況によっては明らかにおかしい位置でも当たる判定詐欺状態が続出。これにより、セカンダリウェポンのマシンピストルによる弾丸のばら撒きが想定以上に猛威を振るった。
字幕関連の問題点
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字幕版のみの問題点だが、キャンペーン最後のミッションである「DUST TO DUST」のある場面において、「プライス大尉」とすべきところが「プライス中尉」となってしまっている。
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大尉と中尉は英語での表記がかなり違ううえ、これ以前のミッションでは問題なく「プライス大尉」となっているため、誤訳というよりは誤植と思われるが、よりによってこの誤植が出てくるのがクライマックスのシーンであるため非常に痛いことになってしまっている。
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日本語吹替版では修正されており、字幕音声共に正しく「大尉」となっている。
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日本語吹替版は字幕版と吹替版で翻訳が異なる部分があるにもかかわらず字幕版の字幕がそのまま流用されている。文章の意味は変わらず言葉の順序や細かな言い回しが違う程度ではあるが、場面によっては文字送り等の関係で字幕と音声が全く一致しない箇所もみられる。
その他の問題点
総評
ついに世界規模の戦争がテーマとなった、『Modern Warfare』シリーズの第3作にして最終章。
さらなる演出強化によって前例のないクオリティで描かれた第三次世界大戦は多くのプレイヤーから絶賛され、同シリーズの人気を崩すことなく維持した。
やはりオンラインのバランスに問題はあるが、それを差し引いても充分に良作といえる完成度を持つ、シリーズの最後を飾るにふさわしい作品と言えるだろう。
余談
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PSIDの変更機能実装に伴い新たにサーバーに接続できなくなるバグが発生したため、現在のPS3版『MW3』では2019年以降に作成したPSアカウントを利用しているとマルチプレイが利用できない。
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既に十分古い作品のためさほど問題ではないが、万が一マルチプレイを目当てに中古で購入する場合などは注意が必要。
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これまでの『MW』シリーズと同様に本作もDSへ強引に移植されており、開発はInfinity Wardではなくn-Spaceが担当している。
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キャンペーンは『MW2』と『MW3』の間に行われた米国本土での戦闘を描いており、アラスカ、ネバダ、ボルチモアといった戦場を州兵として潜り抜けていく内容。
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このため、タイトルは『Modern Warfare 3 Defiance』に改められている。なお、本作以降は移植は行われなかったためこの『Defiance』がDSで最後の『CoD』となった。
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ちなみに海外では本作のWii版が発売されているが、こちらもWiiで最後の『CoD』となっている。
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開発にInfinity Wardと共同参加したSledgehammer Gamesは本作でその実力を認められ、2014年に発売された『Advanced Warfare』よりシリーズの開発サイクルに新規参入した。
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その後は、第二次世界大戦を舞台とした『CoD』の単発作品である2017年の『World War II』及び2021年の『Vanguard』を開発している。
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そして、2023年にはリブート版『MW』シリーズの第3作で本作と同じタイトルの作品『Call of Duty: Modern Warfare III』を手掛けている。
最終更新:2024年07月01日 20:00