編集合戦が確認されています。当Wikiでは、大幅な編集を実行する場合、まず意見箱にて反対意見が無いか確認するのが望ましい、と規定されています。
規約を無視して編集を行った場合、予告なく規制処理が行われる場合があります。
また、編集の対立が発生した上で意見箱での話し合いを経ずに編集合戦に及んだ場合、同じく規制処理となります。


真・女神転生V

【しん・めがみてんせい ふぁいぶ】

ジャンル RPG

対応機種 Nintendo Switch
メディア Switch ゲームカード
ダウンロード販売
発売・開発元 アトラス(セガゲームス)
発売日 2021年11月11日
定価(税込) 通常版: 9,878円
限定版: 16,280円
レーティング CERO:C(15才以上対象)
判定 良作
ポイント 18年ぶりの据置機向け『メガテン』
シリーズ集大成の出来
ストーリー分岐やキャラ描写は薄い
女神転生シリーズ


概要

『真・女神転生』シリーズのナンバリング第5作。
前作『真・女神転生IV FINAL』から5年ぶり、据置機向けとしては『真・女神転生III』から実に18年ぶりとなる『メガテン』シリーズ最新作。
2017年1月に開催されたSwitchの発表会で「真・女神転生シリーズ最新作」のティザーPVが公開。
その後、同年10月に正式に『真・女神転生V』として発表されてから4年の歳月を経て2021年11月に発売された。


ストーリー

主人公は都内に住む高校三年生。全寮制の縄印学園に通いながら、平和な毎日を送っていた。
ある日、友人たちと共に下校路にある品川駅を通り抜けようとするが、近くで殺人事件が発生したらしく、駅は通行止めになっていた。
主人公は別行動を取った友人を探し、付近のトンネルを訪れる。そこで起こった崩落事故。
事故に巻き込まれた主人公は、気を失ってしまう。
目を覚ますとそこは、荒廃し砂漠と化した東京だった。そして主人公は、異形の存在<悪魔>に襲われる。
逃げ惑う主人公の前に突如として現れた謎の男。
「少年、死にたくなければ手を取れ」
その手を取った瞬間、二人はまばゆい光に包まれ融合を果たす。禁忌の存在<ナホビノ>へと変貌したのであった。
ナホビノの力を使い悪魔を撃破した主人公は、<ダアト>と呼ばれる砂漠の東京をさまよう。
ダアトには、巨大な龍や凶悪な魔法など神話の世界に存在する神や悪魔たちが跋扈し、お互いの存続をかけて熾烈な争いを繰り広げていた。
いったい東京に何が起こったのか?この姿、ナホビノとはいったい?
真実を求め進むうち、主人公は世界の未来を賭けた、神と悪魔たちの戦いに身を投じることになる。

公式サイトより


特徴

バトル

  • プレスターンバトル
    • 『真III』から始まった、今ではシリーズ伝統となったバトルシステム。
    • 弱点を突いたり、クリティカルが出ると行動回数が増えるが、回避されたり無効化されると一気に行動回数が減って不利になる。
      • 敵も同条件なので、いかに相手の弱点を突き、いかに相手の行動を減らすかが勝利への鍵となる。
  • スキル適性
    • 『真IVF』から引き続き登場した、「属性の得手不得手」を表すステータス。
      • 適性がプラスであれば威力が上がり、消費MPが削減される。マイナスであればその逆。
      • プラス適性は「○○の経典」を使用することで伸ばすことができるが、前作と同様に適性なしやマイナス適性は修正できない。
  • マガツヒスキル
    • フィールド探索やバトルで禍霊(マガツヒゲージ)を溜め、MAXになった際に戦闘で使用できる。今作初登場の特殊スキル。
      • ターンを消費せず強力な効果を発動可能で、簡単に言えばいざという時の必殺技。
    • クエストクリア等特定の条件で特殊なアイテム「護符」が手に入り、これにより使用できるマガツヒスキルが増えていく。
      • 各種「護符」は仲魔の種族に紐づけられており、護符持ち種族の仲魔を戦闘に出すと、その固有マガツヒスキルが使えるようになる、という仕様。
      • スキル内容は種族ごとに異なり、攻撃以外にも回復や補助といったバリエーションがある。
  • 悪魔会話
    • シリーズ伝統の会話による悪魔のスカウト。今回はダーク系悪魔とも話が通じる。
    • 月齢も影響しており、満月や新月時、悪魔ごとに機嫌が良くなったり悪くなったりする。
      • 機嫌が良い場合はこちらが悪魔会話を有利に進めることが出来るが、機嫌が悪いと全く会話が出来なくなる。
    • 特定の悪魔が仲魔にいる時、特殊な会話が発生する場合もある。
  • 難易度
    • デフォルトでは「Normal」「Casual」「Hard」の3種類。
      • 「Normal」「Casual」はゲーム中いつでも変更できるが、「Hard」はゲーム開始時と周回時のみ選択でき、後からの変更は不可能。

悪魔合体と成長

  • 邪教の世界
    • 従来の「邪教の館」に相当する場所。「ソピアー」という女性が管理している。
      • お馴染みの「二身合体」の他、手持ちの悪魔の合体結果から逆算する「逆引き合体」と全書も含めた「逆引き全書合体」が選べる。
      • また二身以上の悪魔を合体させ、強力な悪魔を生み出す「特殊合体」も。
    • 後述する「写せ身」を使ったり、「神意」を習得するのもここ。
  • 写せ身
    • 悪魔の能力を写し取った霊体。「ピクシーの写せ身」など悪魔ごとに存在する。
    • 仲魔に使用することでスキルを覚えさせることができる。
      • 主人公に使った時のみ、その悪魔の耐性をコピーするかも選べる。ただしスキルか耐性かで二者択一。
    • 所持可能な写せ身は一種につき1個のみであり、使用するとなくなるが、フィールドの宝箱から入手したり、レベルアップ時にもらえたりと手に入れる機会は多い。
    • 特定の宝箱からor極低確率で探索ポイントから「アオガミの写せ身」が入手できる場合もある。
      • 序盤から終盤にかけて数種類が存在し、全て何かしらの主人公専用スキルを有しているが、上記の通り入手機会は限られている。
  • 神意
    • 主人公が身につける固有のパッシブスキル。
      • フィールドの宝箱や、後述する「ミマン」を見つけることで手に入るポイント「御厳」を消費し、取得する。
    • スキルの例としては「仲魔のストック数の拡張」「悪魔会話を有利にする」「マッカ消費の割引」「主人公のスキル適性アップ」などがある。
      • 真・女神転生IV』の「バロウズアプリ」や『真IVF』の「ハンターアプリ」に相当する。
    • 従来の同様システムに対し、本作は「本来ナホビノになった際に取得していたはずの能力」という扱いであり、これらを全て取得した状態が本来の主人公のスペックということになる。
      • バロウズアプリなどでも獲得できていなかった能力などもあり、作中で「流石ナホビノ」「ナホビノ相手でさえなければ」と表現される能力の説得力にもなっている。
      • さらに、あらゆるシリーズにおいて管理者からの便宜であった悪魔全書の割引さえ、自力でやっているというのが驚異的。

フィールド

  • ダアト
    • 魔界となった東京。建物は倒壊して砂漠化し、悪魔が蔓延り人の気配は無いなど、完全に崩壊している。最初にいた「東京」とは別の世界。
      • ゲーム的に言えば広大な3Dフィールド。それが複数用意されており、今作はその中を縦横無尽に探検することとなる。
      • 他のゲームで例えるなら、スタイルとしては『ゼノブレイド』シリーズが近い形になっている。
    • 崩壊していない「東京」は従来的な「ラージマップ」になっている。
    • マップは広大だが、意外と遠くまでクエストなどのシンボルを表示してくれる。
    • 特定の悪魔を「クエストナビ」としてダアト探索時に連れ歩ける。
      • マップ上でアイテムを見つけて教えてくれるが、たまにアイテムではなく敵が出てくることも。
      • それなりの確率で香や経典が出現するので、狙う価値は充分。
      • ただし、この悪魔出現はDLCを導入してなくても御霊が出現しやすくなっており、レベルが上がれば奇襲もされにくくなるので純粋なデメリットというわけでもない。
      • 悪魔ごとにナビ時の特徴があるようだが、ほとんどはゲーム中では明言されていないが、悪魔の解説文がヒントになっていたりもする。
    • 各所の「龍穴」はセーブポイントとして機能するほか、龍穴から龍穴へのファストトラベル機能や、回復機能(要マッカ)も。
      • ミマン(後述)の報告をしたりアイテムの売買ができる「骸の隠れ家」や、先述した「邪教の世界」へアクセスするのにも利用する。
    • ダアト上には巨大で赤い障害物「マガツカ」が点在。マガツカを中心にマップの広範囲を不鮮明にされてしまう。
      • 周辺には強力な悪魔が現れるが、マガツカを撃破するとマップが鮮明になり、新たな神意を覚えることができるようになる。
      • また、マガツカ周辺に現れる悪魔は「エストマ」で戦闘を回避できないほか、マガツカの力に遮られるため会話をすることもできない。
    • マップ上に点在する自動販売機からは、『真IV』と『真IVF』にもあった換金アイテム「遺物」が入手できる。本作の主な金策手段の1つ。
      • 缶ジュースはともかく、ゲーム機やカラスのミイラが出てくるが細かいことは気にしてはいけない。
    • マップ上に落ちている3色の光「マガツヒ結晶」はパーティの回復効果があるほか、フィールド上の通路のヒントになっている場所も。
      • 緑色がHP回復、黄色がMP回復、赤色がマガツヒゲージの増加。
    • 巨大な「悪魔の石像」からは、悪魔の魔力を吸収することが可能。全ての仲魔にレベルが1つアップする分の経験値が入る。
      • 18年前の大戦の名残りらしい。
  • エンカウント
    • シンボルに接触するかこちらから切りかかると戦闘になる、シンボルエンカウント制。
      • 4とは違って悪魔ごとに固有のシンボルを持ち、それぞれ違う動きをする。
      • 悪魔はこちらのレベルによっては積極的に襲い掛かってくる。レベルが上がると逃げるようになるが、中にはレベルに関係なく襲ってくる悪魔もいる。
      • 本作の「エストマ」はレベル差を無視して敵シンボルを消滅させることができる。
    • 中には、フィールドでひと際目立つ巨大なシンボルの「強敵」も。
      • 初めて遭遇した段階のレベルでは到底敵わないような相手なので、近づかないようにしておきたい。
    • レア悪魔として、シリーズファンにもお馴染み「御霊」も登場。
      • フィールドで存在が見えていることもあれば、探索ポイントからも出現したり、普通の敵とのエンカウント時に敵パーティに紛れていることも。また、特定の場所には初回のみ確定で出現する。
      • 倒すと育成に便利なアイテムと大量の経験値、お金を貰える。ただしすぐ逃げようとする上、ほとんどの攻撃を無効とし、通るのは「いずれか1つの属性*1」と「万能*2」のみ。「万里の眼鏡*3」か、相性貫通のスキルを使うべし。
  • 月齢
    • ナンバリングタイトルでは『真III』以来となる月齢*4が登場。
      • マップを歩くことで満ち欠けが変化し、上記の通り悪魔会話に影響がある。
      • 満月の時にしか起きないイベントも一部ある。
    • 敵のリスポーン条件にも関わっており、新月になるかセーブデータをロードし直すかで敵が復活する。
  • ミマンを探せ
    • 骸の隠れ家の主人ギュスターヴの部下である「ミマン」たちを探すサブクエスト。
      • 見つけた数に応じてギュスターヴから褒美がもらえるほか、ミマンを見つけるごとに少量の「御厳」が手に入る。
      • フィールドのどこかにいる悪魔「チロンヌプ」にマッカを支払うことでも、マップにミマンの場所を印してもらえる。
    • 単なるマスコットキャラクターのようだが、実は世界観に関わる重要な設定を持っている。
      • 見つけた時は東京の豆知識を教えてくれたり、世界観について意味深なことを言ったり、時には重要な情報を言いながら去る者も。
    • 時々滑落覚悟でジャンプしないと届かない位置にいたりする。
  • クエスト
    • メインストーリー以外にも、ダアト探索中に悪魔から依頼を受けることがある。内容としては、「敵対する悪魔の討伐」や「アイテム収集」など様々。
      • 中には討伐ターゲットの悪魔の話を聞いた後、ターゲットに寝返って元の依頼主を狩りに行くことができる物も。
    • このケースだと、プレイヤーは「従来のルールに則って"外敵"を排除する」「革新を推奨し"老害"を排除する」のどちらかを選ぶ形となり、選択によってスタンスが少し変化する。

ストーリー分岐

  • シリーズ恒例の要素。選択によってクエストの進行やエンディングそのものが変化する。
  • ラージマップの主人公のシンボルの回転方向によって属性が判別できる。
  • 周回する際はクリア済みのセーブデータから「転生」か「新生」が選べる。
    • 「転生」は貴重品アイテム以外を持ち越すことができ、「新生」は悪魔全書以外は全てリセットとなる。
  • 本作のロウは、従来と比べると態度が緩い傾向にあるなど、新機軸の要素が見られる。
    • 主である法の神からして、設定上"唯一神"ではなくなったためか、世界の混乱を防ぐために助力していたり*5自力で神々の頂点に至っていたりなど、少なくとも傲慢な性格はうかがえなくなっている。
      • 王座を脅かされないように知恵を奪うなどもしているが、神々の存亡すら自由にできる王権を使ってその程度で済ませているのも事実。また、ナホビノに戻ることがあれば王座を目指してもいいという約束までしている*6
      • 作中でも一切唯一神とは呼ばれず、創造主・法の神という表現がメイン。王としての権利を行使しただけであるためか、実は作中でも知恵を奪ったこと自体を非難する悪魔はほとんどいない。
      • SJと合わせ、比較的穏やかな振る舞いをしてる時に限って盤外で酷い目に遭っていることになる。
    • 配下の天使たちも、主の意志を尊重しつつも自分なりに考えて行動している様子があり、人間に対しても信仰を強要するようなことは一切しない。
    • とどめに、かつての部下とはいえ、迷えるロウ担当にルシファーが助言を下すなどもはや従来とはまるで違う振る舞いとなっている。
    • 一方で、神の秩序を維持する為であれば非道な手段もとるため、「やっぱりロウはロウ」と言われることも。
      • ただし、こういう振る舞いが神の意図したものであるかは不明。それを気にするくらいなら知恵を得た時点でその人間たちを殺していたはずであるが…。「果たして天使たちは神の意図まで理解しているのか」はロウルートにおける重要なポイントである。
  • カオスもカオスで、法の神への敵意だけが先鋭化し、それ以外のことが胡乱になっている、という特徴が見える。
    • とにかく法の神のやることにケチをつけ、それ以外に何を考えているのかすら描写されることが少ない。唯一考えを語るイシュタルさえ、見当違いであることが暗示されている*7
    • これは味方のカオスルート担当にも言えることで、天使の言った神の意図に沿わない暴言を神からの侮辱として20年近く根に持ち、そのくせ神からの援助には敬意を払わない有様。そして、人間のカオス担当は目先のことに囚われ、やはりそれ以外のことに考えが及ばない。
      • エンディングも「そんな考えだったらそうなる」と言える内容であり、意図的なシナリオ構成であると窺える。
  • 従来作品では概ね各スタンストップの存在が「自分はこういう考えだから味方しろ」と導く内容だったが、本作は組織に所属して指示を受ける立場ではあるが主人公こそが立場上トップにおり、それを言える存在が全くいないというかなり異質な状況となっている。
    • 唯一言えるであろうルシファーは己の目的のためにほぼ高みの見物を決め込んでおり、他のラスボスたちもほぼ後追いでナホビノになった者たち、という構成。
    • そのためか、シナリオの受け取り方からして従来とは異なる認識が求められる形となっている。
      • ただし、そういう構成だったとしても、分かりづらいためプレイヤーは混乱することに(後述の問題点)。

DLC

  • 人修羅と九人の魔人
    • 「マタドール」などお馴染みの魔人たちと『真III』の主人公「人修羅」と戦える。
      • ただでさえ強いというのに、HPが減ると全体確率即死&次のプレスターン半減という悪夢のようなスキルを使ってくる。当然、主人公が即死されるとやり直し。
      • 主人公なら最大2回まで死亡に耐えられるが、開幕地母の晩餐で1回削られてしまうので、1回しか耐えられない。回避するためには状態異常・即死率を下げるパッシブスキルが必須。
    • 人修羅に勝利することで「人修羅の写せ身」が手に入る。
      + 人修羅の写せ身について
      • 人修羅が振るう数々の専用スキルまたは全属性無効というルール破りの耐性*8を獲得できる。
      • 人修羅は倒せないまでも、1つ手前のトランぺッターでもかなり優秀な耐性が得られるので、頑張る価値はある。
  • 女神の修行
    • 新規悪魔「アルテミス」と対戦できる。勝利することで仲魔となり、合体が解禁される。
      • イベント時、ゼウスが会話に割り込んでくるが、いくつかバリエーションがある*9。アルテミスは中盤で撃破できてしまうため、意外と気づかない人も。
    • 外見はほぼ青銅聖闘士。メインの固有スキルはあからさまに流星拳である。15回ヒットという文字通り桁違いのヒット数を誇る。1発1発は弱いものの、補正がなくともクリティカルが出やすい。
  • 女王の狂櫃
    • 『真IVF』にも登場した「クレオパトラ」と戦える。勝利することで仲魔となり、合体が解禁される。
      • 選択肢次第では死亡してしまうが、別途仲魔にできる。
    • 本作のCERO案件。なまめかしいポーズから繰り出される「ファイナルヌード」は全体魅了+攻撃と防御が各2ランクダウン、さらに消費もさほど多くない、という極めて凶悪なスキル。
      • 魅了無効だとデバフも無効だが、本作ではそもそも魅了はボスを含めたほとんどの相手に通じるのであまり問題にならない*10。流石にラスボスには効かないが、人修羅には有効。
  • 博士の最初で最後の願い
    • 『真IVF』にも登場した「メフィスト」と戦える。勝利することでイベント後に仲魔となり、合体が解禁される。
  • 御魂神楽富豪の舞、経験の舞、神意の舞
    • それぞれ導入することでレア悪魔「御魂」の出現率がアップする。
    • 出現率はオプションでそれぞれ個別に変更可能。
  • 難易度「Safety」
    • 無料DLC。「Casual」よりも易しい難易度。
      • 敵がとにかく弱体化し、本来なら即死スキルである人修羅の「地母の晩餐」も極端に火力が下がるため余裕で耐えられる。
      • 逆にこちらの攻撃は4桁ダメージがホイホイ出るなど、接待並みに難易度が下がる。
  • 上記DLCは個別に買うこともできるが、セット販売もされている。

評価点

シリーズの集大成的な作り

  • シリーズの長所を集め昇華させるだけでなく、新しい要素も取り入れ上手くまとめている造りは好評。
    • また本シリーズの取っつきにくい部分を柔らかく調整しており、シリーズ初体験のユーザーも入り込みやすいデザインにもなっている。
    • 以下に具体例を並べる。
  • 悪魔の表現の進化
    • 悪魔のモデリングは美麗であり、Switchの水準を十分満たしている。直近の3D作品である『ペルソナ5』と比較しても精細だろう。
      • 『真IVF』や『DSJ』が初登場の悪魔も3D化されたことを喜ぶファンも多い。
    • モーションも非常に凝っており、状況に合わせた動作パターンも多い他、専用技を持つ悪魔などはカッコいいモーションも搭載されている。
    • フルボイスではないものの、全ての悪魔に声が付くようになった。
      • 一部変わり種も居るものの、イメージに合った声の悪魔も多く概ね好評と言える。
  • 手応えのある戦闘
    • シリーズ特有の難易度、そして人気のプレスターンバトルを引き継ぎ、「厳しいバトルが続くものの工夫次第で切り抜けられる」という手応えを今回もしっかり実現している。
      • 例えば最序盤のボス「ヒュドラ」はシリーズ屈指の初見殺しのボスに数えられる強さだが、写せ身や仲魔、戦略を工夫すれば驚くほどすんなり勝てるというさじ加減。
      • その他のボスやフィールドの雑魚すらも、相手にターンを回したり会話に失敗したりするとあっさりゲームオーバーになるなど、なかなか気が抜けない。
    • ゲームバランスも基本的には適切で、極端に偏ったプレイをしない限りは、こちらのレベルの上がり方と敵の強さがちょうどいいバランスになる造り。
      • ただし、その極端に偏ったプレイ等をしてレベルを上げすぎると、難易度が激変するという難点はある(後述)。
  • 広大なフィールドとアクション性
    • 従来のように小さいエリアを繋げる形ではなく、1つ広大なマップにしたことでスケール感や探索の楽しみが増している。
      • 同じエリア内であれば基本的にはシームレスであり、龍穴を利用したファストトラベルもほぼロードなく快適。
    • 広大だが、主人公のダッシュが無限にできるのでダレることはない。
      • 「最後に利用した龍穴へ戻るアイテム」も序盤で入手でき、マップのどこでもボタン1つで使用が可能。
    • 操作性は非常に快適。従来よりもアクション面に寄っている本作だが、このおかげですんなりと入り込む事が出来る。
    • フィールドやダンジョンにあるマガツヒ結晶は単にHPやマガツヒスキルゲージの回復だけでなく、道しるべの役割がある*11
  • 豊富なボリューム
    • 上記の広大なフィールド各所に探索要素が詰め込まれており、寄り道だけで何十時間でも遊び倒せると言っても過言ではない。
      • 後述する賛否要素はあるものの、この大ボリューム自体は純粋な長所と言って良いだろう。
    • サブイベントも各ダアトに多数用意され、個性的な悪魔たちとの交流を楽しむこともできる。
      • 中には新規到達時点ではこなすのが難しいような高難度のクエストもあり、終盤まで飽きさせない工夫としても機能している。
    • 登場悪魔の総数が大きく減少してしまったことは残念だが…(後述)。それでも総勢200体を超え、少なすぎるということはない。
  • 特殊会話
    • 「特定の雑魚悪魔に対し、特定の悪魔を連れた状態で会話を持ちかける」という条件を満たせば悪魔同士の特殊会話が発生。
      • 神話の関係者であったり(スカアハ → セタンタ、ケルト神話つながり)、過去作での関係だったり(マーラ → スライム)、伝承的な共通点があったり(マーメイド → ケルピー)、と様々なパターンを押さえており、種類も豊富。
      • 中には、ケルベロスが兄弟たるヒュドラに対し「5にしてやっと出たのか」とメタ的な感想を漏らす等、はっちゃけた内容もあったりと、全体的にツボを押さえた内容として好評。トイレに座ったデザインのベルフェゴールの一連の会話も殺伐とした空気感の中笑いを誘う。
    • 会話の結果アイテムをくれる場合が多いが、逃げられたり襲い掛かられたりすることもある。
  • 悪魔の育成が容易に
    • 合体素材を考慮せずとも「写せ身」を使用し好きなスキルを覚えさせることができるため、簡単に弱点を消したり強力なスキルを覚えさせることができる。
    • クエストをクリアすると大量の経験値がもらえたり、悪魔の石像(フィールド上のオブジェクト)から経験値を得る事ができたり、レベル上げのアイテム「魔導書」が多数手に入ったり、とレベル上げもかなり楽。
    • ステータスアップアイテムの「香」「霊香」「経典」もクエストナビを引き連れてマップを周ればかなりの数が手に入る。
    • 特定の神意を習得すると、充分育てた悪魔を合体素材にすることで生まれて来る悪魔のステータスにボーナスが付くように。
      • これを利用すれば全パラメータ+30程度は軽くブーストされるため、手間と金はかかるがレベルの低い悪魔も手軽に採用圏内まで引っ張り上げることが可能。
    • 総じて、今作の悪魔育成はシリーズの中でもかなり簡単で自由度が高い。
  • スキルのバリエーション増加、仕様変更
    • 今までは「単純な攻撃」「攻撃+状態異常or弱体」「回復」「能力変化」「状態異常」程度だったスキルだが、それなりにバリエーション豊富に。
    • 目立つものとしては「確定クリティカル」の導入がある。当たれば必ず行動回数を増やせる驚異的なスキルである。
      • 「威力も充分にあるが命中率が低いタイプ」と「命中率は並だが威力は低く行動回数を増やす以上の役割を望めないタイプ」に分けられるが、専用スキルには「威力も充分で命中率も並」という恐ろしいスキルも。
      • 力依存攻撃なら何でもクリティカルにできるチャージスキル「会心の覇気」も導入された。
    • 過去作で猛威を振るった「貫通」スキルは、「〇〇貫通」というパッシブスキルとしてはリストラ。
      • 代わりに次の自分の攻撃を貫通させるチャージスキル「貫く闘気」が導入された他、貫通効果付きの汎用攻撃スキルが複数登場し、物理属性のものに関してはなんと序盤から使える。
    • その他、スキルの追加に加え既存のスキルにも仕様変更が入っている。
      • 大雑把に分けられていた「物理攻撃」「魔法攻撃」は「力依存」「魔依存」に再編され、力依存の魔法属性攻撃が導入された。力依存の場合、中威力の汎用版と特大威力の専用版、とかなり段階が少ない。
      • 力依存属性攻撃やマガツヒスキル「会心」により、クリティカルと弱点のダブル補正を受けられる機会もある。
      • 状態異常が全部パトラ、メパトラで治る。
      • ムド、ハマは『真IVF』同様ダメージ攻撃で、弱点を突いたときのみ即死判定に、などなど。
    • また「敵全体の中からランダムで攻撃対象を選び、高い威力で複数回攻撃する技」も増加。
      • 要するに「対複数の場合はランダム性ゆえに不安定で、普通の単体技や全体技のほうが使いやすい」「対単体の場合はランダム性が無くなるため、一転して安定して強力な技と化す」というタイプの攻撃技である。
      • 特に「過去作で猛威を振るったような専用技」は重点的にこの仕様に変更されており、強力な技というポジションは維持しつつ、特定の状況では最適解ではなくすことで他の技の出番も用意している。こういった程よい差別化の調整も好評。
      • こういったランダム多段ヒットスキルは単体相手だと最小ヒット回数に固定されてしまったり思った以上に回数が出なかったりするギャンブル性もあるが、固有マガツヒスキルによって強制的に最大数までヒットするようにできたりする。
      • 力依存の多段ヒット攻撃の場合、ヒットごとにクリティカル判定が行われるため、意外と総合的なクリティカル率が高いのもポイント。当然ヒット数が増えればクリティカル率も上がる。
    • 専用スキルも豊富で、低レベルの悪魔から専用スキルが用意されている。
      • 攻撃ついでにステータスを下げたり、回復しながらステータスアップするものなど多岐に渡る。
      • 専用スキルは合体や写せ身でも移行できないので、その悪魔を長く使っていこうという愛着も沸きやすい。
      • ただ、専用スキルが用意されているのが新規悪魔や人気悪魔に限られている点が少々残念。
    • パッシブスキルにも「攻撃をミスしてもプレスターンが減少量が増えない」「クリティカル時のダメージが大幅にアップしたりする*12」などが追加。
      • 先述した「属性付き物理スキル」「耐性貫通スキル」「クリティカル確定スキル」などの攻撃スキルの存在もあり、プレスターンバトルの幅が広がっている。
  • 良好なバランス
    • 上記のようにスキルのバリエーションが増加し、一見バランスを崩しかねない強力なものも多数存在するが、特定の戦法が強くなりがち*13な『メガテン』の中ではかなり良好な部類。
    • 特に崩れがちな魔法と物理のバランスも、下記の様に上手く整え、かつ差別化できている。
      • 「魔」依存攻撃は「弱点を突けば簡単に行動回数を増やせるので小回りが利く」「強化に必要なスキルも少なくスキル枠を自由に使える」というメリットがある反面、「弱点を突けない相手の対処がしにくい」「極めようとしすると伸びしろが少なく、最終的な威力は力依存攻撃に劣る」という短所がある。
      • 「力」依存攻撃は「クリティカルが出ればどんな相手でも行動回数を増やせる」「スキルの素の威力も強化の手段も豊富」というメリットの反面、「クリティカル率を強化するパッシブスキルを搭載しても運の要素が消しきれず、不安定な部分が残る」「不安定さを解消したい場合、攻撃前に補助スキルを使用する必要があり、小回りが利きにくくなる」「どちらにせよ攻撃補助のスキルで枠が埋まりがち」といった短所がある。
    • ボスには大抵耐性が備わっている状態異常も、通常個体の状態異常弱点がそのままなことが多いマガツカのボスでは有用。
      • ストーリー上の中ボスでも、耐性が「無効」以上へ強化されている者はおらず、元々無効特性を持っていない限りは耐性止まり。頑張れば意外と付与できたりする。
    • 総じて様々な戦法に等しくチャンスがある。後述するマガツヒスキルは別だが。
  • 前作の不満点の改善
    • シンボルエンカウント『真IV』では距離感が掴みにくい上にシビアだったが、今作は範囲も広がり補正が目に見えて働いてくれる。
      • 戦局が一気に崩れやすく大味だった「ニヤリ」のリストラ等、プレスターンバトルの面白さを改善している。
    • 「ペルソナに寄ったラノベ風味」とされたシナリオが、ドライな空気感に戻しつつもボイスを殺さない塩梅になった。ボス悪魔の台詞も口汚いものが多かったが*14、今作では貫禄を取り戻した。
      • 『真IV』の赤玉やカニバリズム、『真IVF』の喘ぎ声ボイスなど『デビルサマナー』シリーズからあった「生臭系描写」も鳴りを潜め、従来の「淡々とした恐怖感」となった。
      • 地味な所では今作では悪魔の進化は無いが、とあるクエストにてマスコット的悪魔のジャックフロストの上位がキングフロストに戻っている*15
    • 前作の「遺物」が換金レートが低めだったが同じ遺物でも今作は金策にストレスを感じることが少なくなった。
    • 悪魔の3D化で『真III』はエレメント系や不定形、デザインがシンプルなものが目立っていたが今作は満遍なく、過去作の人気悪魔も多数登場している*16
  • UI
    • 画面が大きくなったこともあって全体的にややこしさ・見づらさが減少し、シンプルに扱いやすくなった。
      • 例えばお馴染み悪魔合体。前作の「検索合体」にあたる「逆引き合体」は、候補となる合体結果を大画面から選べるため、とても見やすく扱いやすい。
      • また逆引き前にフィルターを挟むことなくシンプルに「逆引き合体」と「逆引き全書合体」を分けたため、ややこしさも減少している。
  • BGM
    • フィールドBGMの多くは、場所の雰囲気を殺さないように抑えたBGMが多いが、戦闘では一変、緊張感を煽る曲調で戦闘を盛り上げてくれる。
      • 特にボス戦については多くの専用BGMが用意されており、中ボス・大ボスの違いだけではなく対する状況や敵によっても曲が変化。そのどれもが高評価である。

その他

  • シヴァの活躍
    • 代々最強悪魔として君臨しながらもストーリーではいまいち存在感の薄いシヴァであったが、今作では専用のクエストで対峙し、破壊神として圧倒的な存在感を示す*17
  • 属性の解釈
    • シリーズも5作目でロウかカオスか、中庸かを繰り返してきたが*18、今作では少しマンネリ化脱却となっている。
    • 「ロウ側の堕天してまでも護る道」「カオス側の提唱する秩序」、ニュートラルについてもこれまでよりも険しい道…と、どの方向性も考えさせられる。
    • 最後の属性の選択から、秩序が「維持」と、混沌が「変革」と、中庸が「(人間の)独立」*19と捉えることができる。
      • また、これまでのロウヒーロー/カオスヒーローに値するキャラに「ニュートラルヒーロー」となるキャラクターが加わり、2方向に揺れ動く形から3種の方向性で揺さぶってくるという形となっている*20
    • 一方で、3つのエンディングはそれぞれ何とも不穏な言葉がつづられていたりする。
      • ただし、これは作中でもぼんやりとだが示唆されており、表面化しないまま進めた結果ともいえる*21
  • ヒロインがパーティーメンバーに
    • 派生作品である真・女神転生デビルサマナーなどでは仲間になっていたが、メインタイトルとしては実に『真・女神転生II』以来となるヒロインのパーティーメンバー入りが実現。
      • 『真IVF』では「パートナー」というNPCメンバーであったが、今作ではちゃんと戦闘メンバーの一員に。
    • 合体できない仲魔という扱いになっており、戦闘メンバーも最大4人のままである。
    • しかし、特殊な扱い故に後述する問題点も。

賛否両論点

シナリオ

  • ストーリー分岐に関しての賛否
    + ネタバレにつき格納
    • ストーリー分岐は終盤の1点のみ。『真IVF』のように終盤の選択肢1つでルートが確定する。
    • しかし、その先のストーリーに大きな違いがあるということもなく、ボスとエンディングが変わるだけ。そもそも分岐の時点でエンディングまでほんのちょっとしか残っていない。
    • 途中の選択肢や受けたクエストによって属性が変化するが、属性に合ってないルートを選択しても『真IVF』のような仲魔やアイテムを削除されるというような大きなペナルティはない。
      • ルート限定の神意が手に入らなかったり、クエストを受注するのに大金(666000マッカ)を要求されるといった地味なペナルティはある。
    • 『真IV』のルート確定がわかりにくかったという反省や複雑なシステムが忌避される昨今では仕方のないことと受け入れられている。
    • しかしながら複数の条件を達成して見られる「真エンド」があり、その条件は伏せられている。

ゲームバランスについて

  • 強力なレベル補正
    • 同じステータスで同じスキルを使っても、レベルによってダメージに差が出る「レベル補正」が導入されている。敵と10もレベル差があるとまずまとも戦えないほどだが、こちらのレベルが上回ると途端に楽になる。
      • レベルアップだけでさくさく進められるので、シリーズ初心者にはとっつきやすくなっている。
      • 逆にこちらのレベルを低く抑えておけば相応の苦戦を味わうことも可能ではある。
      • ただどちらにせよ、何も考えなくても戦闘が楽になるor与ダメージが減りすぎると爽快感が欠けるという面もあり、プレスターンバトルの「相手の特性を利用して戦闘を有利に進められる」という面白味が存分に活かされなくなるという意見も。
    • とは言え、普通に進める分には適正なレベルで進めるようにはなっているため、よほど偏ったプレイをしなければ上記のような状況は発生しづらい。
      • 敵を撃破した際の取得経験値にもレベル差の補正が強くかかるので、過剰にレベルを上げるのはそれなりに手間。
      • 主人公のレベルを強制的に上げる「福音書」というアイテムもあるが、これも(基本的には)大量入手は難しいし、気になるなら使わなくともよい。
      • 敵が急激に強くなる終盤のダアト「台東区」では、「福音書」「魔導書」を一気に使おうという誘惑に駆られる可能性もあるが*22、敵レベルよりこちらのレベルの方が低い場合は入手経験値が大幅に増えるため、レベル上げそのものはそれほど苦労はしない場合が多い。
    • ただし2周目以降は、レベルを引き継いでニューゲームを行う「転生」を選ぶと、このレベル補正のために(難易度を引き上げようと)どうしてもヌルくなりやすい。
      • そういった不満を見越してか、前回の周回における強化の多くを破棄する「新生」という周回モードも用意されている。こちらは逆に難易度を上げるとかなりキツくなるが。
  • 写せ身の所持上限は各1つまで
    • 1つしか持てない上に消費アイテムなので、他の悪魔にもスキルを写したい場合は再入手する必要がある。
      • 特殊な写せ身以外は「悪魔が全てのスキルを覚えてからレベルアップする際にランダムで貰える」という形で容易に再入手できるため、大抵の場合はそこまでの枷ではない。
      • だが、生み出した時点でレベルがカンストに近い悪魔は少し面倒。レベル上昇回数が少ない=貰えるチャンスが少ないため、マッカや時間を使ってのリセマラが必要になりやすい。
      • そういう最上位悪魔しか持っていない希少なスキルもいくつか存在するため、そういった状況に当たる可能性は高いと思われる。
    • 写せ身さえあれば便利なスキルもコピーし放題という都合上、写せ身が大量に持てると簡単になりすぎるので、このくらいの制限がちょうどいいという意見も。
      • 気になるようなら、希少なスキルは優先して素材に搭載しておくなどの運用も出来る。幸い「便利で所持者が多い」タイプのスキルは店売りの写せ身で回収できることが多い。
  • スキル適性値について
    • 真4Fから継続されたスキル適性であるが、適性を伸ばすアイテムが大量に手に入るために、+1でも適性があれば容易に最大まで伸ばすことができる。
      • そのため前作ほど+1の重みはない。アイテム集めが難しいストーリー攻略中ならまだしも、終盤ややりこみ段階になると多少の数値の違いなどあって無いような物。
      • システムの意義が薄れていると批判することもできるし、好きな悪魔を自由にカスタマイズしやすいと評価することもできる。
    • ただし、強力なスキルは最大値まで伸ばすことを前提にしているのか、消費MPがかなり重めに設定されている。
      • そのため、「元々適性がある物しか伸ばすことができない」という仕様上、逆に適性がない・マイナス適性は前作以上に重い欠点になっている。
  • とあるクエストのボスがラスボスより強い。
    • レベルを限界まで育成していても、ボスの挙動を理解していなければ敗北は必至…という強敵であり、これ自体は難易度の高いバトルを求めるユーザーからは好評。
      • またあくまでサブクエストなので、通常のクリアに必須のものではない。
    • では何が批判されているのかと言うと、隠しEDを目指すならば隠しボス撃破は必須であるという点。ここまで難しいクエストを条件に据える事はなかったのでは?という意見は見られる。
    • その上、隠しEDルートでは隠しルート限定のラスボスが登場するが、前述の隠しボスを倒せる戦力を持っているのならば余程の縛りプレイをしていない限りとんでもなく簡単なラスボスとなる。隠しボスを倒しているんだからもう少し強くしても良かったのでは…。
      • ラスボスより強い隠しボス、という例は過去にも存在しているが、シナリオに絡んでいる例は珍しい。
  • DLC「○○の舞」について
    • 「御魂」4種はどれもレアアイテムを落とすように設定されており、その報酬に見合った出現率の低さに設定されている。しかし、このDLCを適用するとその御魂が大量に出現するようになる。
      • これを利用すると「主人公や仲魔のレベルを強制的に上げるアイテム」すら大量に手に入るようになるため、本来のゲームバランスなど簡単に破壊することが可能。
    • 買った所で気になるならOFFにできるため、プレイヤーが自由に調整できる要素ではあり、あくまでプレイスタイルに幅を付けるための要素という解釈はできる。
      • が、それにしてもこれほどのバランスブレイカーを実装すること自体どうなのだ、といった疑問の声も見られる。
    • ただし、特徴欄で先述したように、DLC抜きでも御霊を出現させる方法自体はそれなりにある。攻略の知識さえあれば狙って狩る事は元から可能。
      • 本気で無理矢理御霊を狩るつもりであれば、このDLCを導入しなくても可能なため、最終的には出現頻度以外の差はない。

フィールド探索

  • 特定の悪魔が鬱陶しい。
    • こちらのレベルが敵を上回れば敵シンボルが逃げ始める…といった設定が施されている本作だが、飛行タイプなど一部の悪魔はその設定に当てはまらない。
      • 確かに飛行しているという都合上、こちらから触れることが難しいため、エンカウントを迫って来てくれないとむしろ戦えなくなってしまい、妥当な設定とも言える。
    • しかし、道を塞ぐような配置がなされている悪魔にこの仕様が施されている場合、避けようと思っても避けるのが困難となってしまうため、非常に鬱陶しくもある。
      • 特に多く出現する港区の「チン」や、狭い道の多い千代田区の「マカーブル」「アンズー」に、突然湧いてでる台東区の「スイキ」といった面々は槍玉にあげられやすい。
      • 一方で、同じ設定が施された「サキュバス」「モー・ショボー」といった悪魔は場所が広く避けやすいためか、そこまでの鬱陶しさはない。挙動と言うよりは配置の問題だろうか。
  • 高低差のある複雑なフィールド
    • ゲームが進むにつれてかなり入り組むようになっており、マップを把握するまで迷いやすい。
      • 一見目の前にあるように見える目的地に対して迂回が必要な場合も、しばしばある。
      • 多くはないが、一部「複数の目的物があるが、両方取りたい場合は一度崖から降りてもう一度迂回しなければならない」といった意地悪な配置の物も。
    • またその上で、画面上に表示されるミニマップがフィールドの立体性を明らかにしてくれない。
      • 立体的で入り組んだ構造なのに平面表示のみであり、(高低差の表現こそされているものの)上下に通路が交差している部分などの見分けが付かず迷いやすい。
      • マップ上のアイコンを目指して進行しても、いざ位置に辿り着いてみると高度が違う…ということも起こりがち。
    • こういった点が分かりにくいという不満意見もあるが、探索しがいがあると評価する意見もある。
      • 分かりづらいとは言え現地に行ってみれば理解できる程度の構造であり、また基本的に重要な探索物はアイコンで表示してくれるため探索のヒントもある。
      • ミニマップで全てを明かさない分、隠れたロケーションを見つけた時の驚きや喜びに繋がっている部分もある。
    • 昔のシリーズにもワープやダークゾーン満載の面倒なマップや、ものすごく広大で複雑なマップなども存在していたため、(立体的になったという方向転換こそあるものの)言ってしまえばいつも通りではある。
  • 探索形式の方向転換
    • 本作では探索要素のほとんどにダアト探索が据えられており、従来のシリーズのようなダンジョン中心の探索形式からは大きく方向転換している。
      • 先述しているようにダアト探索自体は好評な事もあり、「これはこれで」とこの方向転換を受け入れる意見も見られる。
    • 一方で、『メガテン』といえばギミック豊富なダンジョンを攻略するというイメージを持つファンもおり、ダンジョンが少ない点を気にするユーザーも。
    • 一応いくつかのダンジョンは存在するが、ギミックが豊富なのは「魔王城」ぐらいであり、他は1つ2つのギミックがある程度。
      • あまり凝ったギミックのダンジョンは過去作でも賛否出ていたとは言え、簡素だとそれはそれで寂しいという意見もあるなど、やはりユーザー間での意見のブレはあるようだ。
      • ダンジョンの敵シンボルは規則正しい動きをしているものが多く、ダアトのように単に主人公を見つけると追ってくる、という安直な挙動は取らない悪魔も。
      • そのため、敵の動きを読むことが重要になる局面も多く、こういった点でダンジョン攻略の工夫が求められる造りには一応なっている。
      • 順当に行けば主人公のレベルを大幅に上回る敵がたむろする、終盤のあるダンジョンでは特に回避が求められることに。
  • ミマン探し
    • 簡単に言えば、ダアト上(ダンジョンには居ない)に散らばる特定のNPCたちを探して回るサブイベント。
      • 見つけると主人公の強化ポイント「御厳」が貰える他、一定数見つけた時にショップでご褒美が貰える。ドラゴンクエストの「小さなメダル探し」の様なもの。
      • 探索は強制ではないため無視可能だが、特に最初のうちは「御厳」の貴重な入手元であるため、ある程度取り組んだ方が良い要素と言える。
    • この要素の賛否が分かれやすい点は、総数200体居る上に、配置が先述したフィールドの複雑さに直結している点。
      • 個体によっては割と簡単に見つかる一方(特に序盤)で、個体によっては入り組んだ道の先やマップの隅に隠れていたりと、初見で見つけるのは大変な者も(特に終盤)。
      • 怪しい場所には案の定居ることが多いため、好奇心旺盛なユーザーにとっては探索要素として機能しているし、ご褒美も美味しいため決して労力に見合わない要素ではない。
      • 一方でやはり数が多くてだるい、そもそもフィールド探索が大変で疲れが先に来る、といったユーザーには合わない要素にもなりやすい。
    • いちいち探すのが面倒というユーザー向けに、全てのミマンの場所を一括で教えてくれるNPC悪魔(チロンヌプ)も用意されている。マッカは要求されるが、大した金額ではない。
      • ただし場所を教えてくれるのみなので、結局自分で会いに行かなければいけないのは面倒…と感じる可能性はある。

問題点

シナリオ・設定面

  • メインストーリー、キャラ描写が薄い
    • 『メガテン』シリーズ自体ストーリーがあまり語られない傾向にあるが、本作はかなり顕著。本作で最も批判されやすい点と言える。
    • 全員がそうというわけではなく、登場人物の中でも、アオガミは交流が多いためその誠実さを感じやすく、太宰イチロウは悩みながら天使の思想に傾倒していく様子が丁寧に描かれる。
      • が、心情が比較的詳しく分かる造りになっているのは、彼ら以外だと太宰と絡むアブディエルぐらい。
    • 対照的に敦田ユヅルは描写がほとんどなく、「妹を守る」「東京を守る」と情熱を燃やす描写はあるものの、それ以外の心情があまり描かれず、踏み込んだ性格が結局良く分からない。
    • 例えば2つ目のダアトまでは太宰•ユズル共にバランス良く登場するが3つ目のダアトでは太宰の葛藤が丁寧に描かれ属性に傾く様子がわかるのにユズルは何故か「別行動」としてハヤタロウだけの登場となってしまう。そしてその後の4つ目のダアトは最終局面で明らかに出番が足らない。
      • ユヅルの妹のミヤズはサブクエストで出番があるため、妹より影が薄いと言われる有様。
      • 彼の仲魔であるハヤタロウはさらに出番が少なく、「パッケージを飾るほどの存在ではない」などと言われがち。
      • ただし、出番はともかくキャラとしての振る舞いは、周囲の環境に流され主体性に欠けるというスタンスは従来のロウに見られる展開で、それがカオスと入れ替わっただけとも見れる。
    • 八雲ショウヘイや相棒のジョカとも何度か戦うことになるが、「全ての悪魔を狩る」ぐらいしか主張しないため、それ以外の具体的な展望が伝わってこない。
      • であるのに、相棒のジョカから「八雲に同意できるか?」と聞かれたりもするため、何とも答えがたい。
      • 特にユヅルとショウヘイはシナリオ通して多少の会話がある位で、描写の機会自体がほとんど用意されていない。ショウヘイなどは本人より相棒のジョカのほうがこちらへ絡む機会が多いため、殊更印象が薄くなりがち。
    • ヒロインであるはずの磯野上タオも序盤から中盤にかけてあまり交流もない。
      • 中盤になると唐突に「親友のサホリを助けて」と一時的仲間になるがすぐにいなくなり、仲魔としては終盤にやっと正式加入なので思い入れが少ない形に。
      • それでもタオに関しては内面や葛藤を描くシーンが品川区エリアで幾分か用意されているため、ユヅルやショウヘイよりは多少分かりやすい。
    • 中盤から唐突に駆け足に物語が進むため置いてけぼり感が強い。
      • 主人公も天使と悪魔の戦争に巻き込まれるというのは従来通りではあるが、各ルートの描写が上記の通りなので選択に全く重みがない。
        + ネタバレにつき格納
      • 上述の通り、終盤にルート選択があるが、その後にルートごとのストーリーが全く展開されないため思想を貫く達成感やカタルシスが皆無である。
    • 一応まるで理解できないと言うほどのシナリオでもなく、最低限の情報を匂わせて来るぐらいはしてくれる。とは言え唐突に感じたり、キャラクターに感情移入しにくいといった点は拭いがたい。
      • 八雲の境遇などは東京のNPCらと細かく会話していないと知る事が出来ないため、ユーザーによってはその辺りが全く分からない可能性もある。また、分かってもそこまで大きな掘り下げではない。
    • 特徴欄で書いたように、神意の設定や各スタンスの悪魔の細かい言動など、全体を通じて眺めることである程度納得のいく内容になってはいるが、分かりづらい点は否めない。
  • 舞台の縮小
    • 東京が舞台と言っても23区内であることが多かったが、今作に出てくるのは山手線の東側である「港区」「品川区」「千代田区」「台東区」のみ。
    • 前作までは当たり前に出てきた「渋谷」「新宿」「池袋」方面は一切出てこない*23
    • 東京のラージマップは品川駅とその周辺のみ。規模としては『真1』の崩壊前吉祥寺2Dマップ程度しかない。
      • 社畜回廊こと「品川駅コンコース」や、お化けトンネルとして有名な「高輪橋架道橋」など、せっかく作りこまれてるのに一度しか入れないマップばかり。
    • 東京のラージマップはアイコンの回転での属性のチェックとしては有効だが、そもそも属性が傾いても『真II』までの様に呼び出せない悪魔とかは無く、最後の選択で決定するのでほぼ無意味。
  • 東京感の薄いダアト
    • ダアトは完全に崩壊してしまった東京のため、東京タワーや東京駅といったランドマーク以外では「ここが東京である」ということが実感しにくい。
      • ランドマークもなんとなく置いてある感が強く、『真4』や『真4F』のように東京の街並みを再現しているわけではない。
    • 建物もほぼ倒壊しているため、過去作のようなビル内部や駅構内がダンジョンというのは無い。
      • 東京のランドマークとされるものが序盤の東京タワー、国会議事堂、東京駅、浅草の雷門などわずか。上記の舞台の縮小もあるが今作の舞台がランドマークの少ない地域ばかりというのもある。
    • どのマップも倒壊した建物と道路や線路の瓦礫に壊れた車や電車があるだけの東京砂漠なのであまり変わり映えしない。
    • 魔界化した影響か、あるはずのない山や谷ができるなど地形も変わっているため尚更である。

システム面

  • 悪魔数の激減
    • 登場する悪魔は約230体ほどと、『真IVF』と比較して半分ほど。
      • ゲーム的に問題が出るほど少なすぎるわけではないが、シリーズファンからは批判も。
      • 新作に向けた作り直し、ボイス実装などの新規要素の調整の手間などを考えればやむなしとも言える。初めて3D化した『真III』でも数が減っていたため、今作もかなり減るだろうと予想はされていた。
    • またストーリーの設定に関わってくるため種族「天津神」は今作では登場しない*24
      • 他にも従来はあった種族がいくつかなくなり、他の種族へ割り振られた悪魔がいる。
      • また「合体事故限定」のような悪魔は本作では出てこない。
  • ハヤタロウが仲魔入りするタイミング
    • ユヅルの仲魔として序盤から登場する新しい悪魔であるが、仲魔になり、合体が解禁されるのが最終盤になってから。
    • それだけならいいのだが、初期レベルが40と明らかに戦力外。
    • 周回用と割り切るにしても転生だと他に強力な悪魔いるし、新生だと適正レベルになるまで合体を我慢するしかない。
    • 合体のレベル上限を撤廃する神意はハヤタロウが仲魔になるルートでは手に入らない。
  • マガツヒスキルの有用性の差
    • 初期から持っている「禍時:会心」が群を抜いて強い。
      • 魔法も含めて全ての攻撃がクリティカルになる効果。8回連続クリティカルを出せるというプレスターンバトルにおいて最高の有用性と汎用性を兼ね備えている。
    • その他強烈なものとして真っ先に上がるのは、凶鳥と霊鳥のマガツヒスキルである「呪毒散布」。
      • 全体確実に状態異常を付与(全状態異常無効の場合は除く)しついでに全能力低下。状態異常の優先度が高いものから順に付与判定を行い、引っかからなければ敵に付与できる中で最も優先度の低い状態異常を付与する、という仕組みのせいで、優先度は最低ながら行動の抑制としては最も確実な「技封」*25が物凄くかかりやすいのもポイント。こんなのが序盤から使える。
    • 中には特性を理解し、ピンポイントで使用することで有用となるスキルもあるが、大半はゲージを消費してまで使う必要のないスキルである。
    • 「禍時:会心」以外は特定のクエストなどで入手出来る護符というアイテムが無ければ使用出来ないのだが、これらのアイテムは周回プレイの際引き継ぐことができず、全て集め直しとなるのでますます会心以外の空気さに拍車を掛ける。
  • 月齢の用途減少
    • 基本的には一定周期による敵シンボルのリポップ、合体事故率の増減、エストマ効果時間、悪魔会話への影響ぐらい。
    • 月齢に関連したイベントは1つだけ、月齢に応じて威力の上がるスキルは今作には無い、と以前と比べると少々寂しい。
  • 仲魔入りしたヒロインの仕様
    • 登録時の育成状態のまま、いくらでも悪魔全書から呼び出せる他の悪魔と違い、シナリオとの兼ね合いのためかヒロインのみ呼び出しが出来ない。
      • さらに、シナリオの特定時期に強制離脱してしまう。そのため周回のたびに強化が全てリセットされる面倒な仕様。強化アイテムを使用していても、それらも全てリセットされる。
      • 「もしかして呼び出せるのでは?」との勘違いを防ぐためにも、最初から全書に登録できない仕様にしてくれれば良かった…という意見も。
    • ただし、本作は育成が容易かつ、強化アイテムの価値も低い。ほとんどの写せ身は消費しても再入手が容易であるし、ステータス強化アイテムは大量入手とまでは行かずともフィールド上で無制限に拾える。
      • そのためうっかり強化アイテムを消費しても取り返しは可能。
      • またヒロインの性能自体は有用。リセット承知でしっかり強化しても損はしない専用能力を持っており、特に高難度クエストに挑むなら育成を行う価値はある。
    • 正式に加入する際、ストックに空きがない場合は空きを作るよう要求されるため少し面倒。
  • エンドコンテンツ不足
    • DLCの人修羅を倒し、強力なスキルを得たとしても、それを駆使して挑むエンドコンテンツがない。
    • 人修羅まで倒せるようになるとHARDにしてもオーバースペックになる。かと言って新生にするとスキルが継承できない。
    • 人修羅撃破自体がエンドコンテンツであるため、その先に挑むものが無いのは当然と言えば当然か。しかしながらもう少し隠しボスのバリエーションがあっても良かったのでは?
  • ボタンコンフィグ(ボタン設定)が無い。
    • Switchの正規コントローラー(Joy-Con)が微妙に扱いづらい事もあり、操作しづらい場所にあるボタンの機能を入れ替えたかったなどの声は上がっている。
      • 例えばダッシュのホールドなどは、右スティック押し込みという少々特殊な操作であるため、解除したい場合に上手く止まれないという声も聞かれる。
      • その他、人によっては特定のボタンが暴発する、特定のボタンが押しにくい等の意見も見られ、やはりこの辺りの設定ができれば便利だったろう。

その他

  • 通行可なのか不可なのか分かりづらいオブジェクトが時折存在する。
    • 例えばジャンプで乗り越えられるか分かりづらい瓦礫、ガラスがほぼ崩れ落ちているのに通り抜けられない窓枠など。
    • 通れないと分かれば避けるだけの要素ではあるが、一見して分かりづらいため若干のストレス要素にはなり得る。
      • 反対に全体マップには何も無い所を通れる「隠し通路」的な箇所も存在する(例:品川区のイヌガミが沢山いる場所の上に到達する通路)。
  • 真IIIにあった「悪魔全書コンプリートの特典」が無い。
    • 厳密に言えば75%達成でとあるアイテムが貰えるが、途中経過の報酬であって100%のやり込みゴールが用意されていない。ミマン集めも200体集めても規定のアイテムもらう位。ライドウにあったクエスト達成率も無いなど、やり込みの目標が無くされている。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    

+ アップデートで改善した問題点
  • 魔王城のギミック
    • 定期的に出てくる風に当たると飛ばされるというギミックがあるのだが、一部に素早く正確にダッシュとジャンプを駆使しないと最初からやり直しになる箇所があり、タイミングもシビアだったため進むのが困難な箇所があった。
      • よほど批判があったのか発売から2週間ほどでギミックが削られ、簡略化されるアップデートが入った。
      • ちなみにこの場所は、最初の階段の隣に生えてる石から上の足場にぎりぎり飛び移れることに気づけば楽にクリアできるのだが、気づいた人はかなり少ない模様。
  • カメラが主人公に寄りすぎ
    • 3Dマップでカメラが主人公に寄りすぎている。
    • 周囲を見渡したい場面が多いのに、主人公が画面の中央にでかでかと映るため把握できないことが多い。
    • この点もアップデートにより、カメラの視野角を変更できるオプションが追加され解決された。

総評

『真III』以降は携帯機ばかりで展開していたシリーズの、約20年ぶりの据置機復帰作。
ストーリーの薄さには批判がある一方で、『メガテン』シリーズにしてはかなり遊びやすく調整されている。
また、悪魔のモデリングや育成要素・広大なフィールドなど、ゲーム性もハードスペックの向上とともに順当に進化し、おおむね期待に応えられたと言えよう。
強敵との死闘や好みの悪魔との冒険を楽しみたいユーザーにとっては良ゲー足り得る作品。


余談

  • ある場所に置いてあるターミナルが『真III』に出てきたものと似ていたり、劇中で「東京受胎」「創世」という単語が出てきたりと、『真III』とのつながりを匂わせる要素が随所に出てくる。
    • 劇中で東京が魔界となったのが18年前と説明されており、これは『真III』の発売が18年前であることを明確に意識していると思われる。
    • 地形も、アサクサのマップがすり鉢状の段となっていたりと共通点がある。
    • 中には『真IV』世界(Fの協調ルート)とも繋がっているように思える要素も。
      • とは言え、それら過去作と繋げて考えると整合性が無い部分も多く、実際に『真III』や『真IV』とどの程度の繋がりがあるかは不明である。
  • 日めくり悪魔動画」と称して毎日YouTubeで悪魔を紹介する動画を公開していた。
    • 当時から悪魔は200体以上と宣伝されていたにもかかわらず初公開から発売日まで200日を切っていたので途中から1日2体紹介になった。
  • 今作の制作発表から発売日決定告知までかなりの「間」があり、アトラスからは何の音沙汰も無い期間が長かった。
    • このおかげで不安を感じる空気がメディアでも出た程。関連で、四大天使や閣下のデザインが金子一馬氏のものに戻る事に安堵した…なんて声もチラホラ。
  • 制作発表のティザー動画ではダアトの景色らしき場面があるが、「薔薇の絡む薄暗い廃墟」と、本編にはどこのダアトでもない。
    • 薄暗い廃墟だけだと、3番目の千代田区あたりだともとれるが、どちらかというと『真IV』の東京の印象に近い。
      • この薔薇のつたが絡み花が咲きほこり、花弁が舞うシーンがとても印象的で3年以上前にもかかわらず覚えている人も。
  • 動画サイトで多くの攻略動画が作られているが、『真III』より後の作品では恒例の隠し(DLC)強ボスとされる人修羅の速攻撃破が発売して1ヶ月ほどで上がっている。アバタールチューナーの人修羅が倒すのに数ヶ月を要したのとは対照的。運が絡むが短いモノだとなんとワンターンキル。
    • さらに、公式攻略本でも短期集中攻略がこの動画サイトのものとほぼ同様の内容で紹介されている。ある意味アトラスが「強敵・人修羅の倒し方」の解答を出した形。
  • 今回は出てこないとされるマサカド公だが、カンダバシ辺りの実際の将門首塚があるあたりで右上に表示されている筈の地名が消える現象が起こる。地名が消えるのはこの箇所だけと思わせぶり。
    • また、この付近のミマンがマサカド公を匂わせることを言いながら去っていく。
  • サウンドトラックが2022年3月30日に発売。なんと、5枚組というボリューム。同日から配信も開始。
    • CD版は大ボリュームの全117各曲に解説を作曲者が語るメガテンサウンドトラックのお約束がある。
  • 世界同時発売ということもあって、売上はシリーズ最高の80万本を記録した。事前の期待が如何に高かったがうかがえる*26
  • アップデートされて色々改善されたが、1.01になってグラフィックが粗くなっている。見比べないと気付きにくい程度だが、このおかげでもっさり感が改善されている。

その後の展開

  • 2024年2月のニンテンドーダイレクトで本作のアッパーバージョンにあたる『真・女神転生V Vengeance』が発表された。
    • 対応機種はSwitch/PS5/XSX/PS4/One/Winで、2024年6月14日に発売された。
最終更新:2025年03月22日 12:47

*1 弱点扱い。物理・万能属性以外からランダムで選出。

*2 耐性扱いなので威力は下がる。

*3 敵の情報を開示する消費アイテム。

*4 『真III』では「カグツチ齢」であったが。

*5 配下である天使は「滅んだのは神の定めた運命だから知らん」と切り捨てていた。言った天使はとんだ道化である。

*6 誰が言い出した約束であるかは語られないが、神が殺された後に言いだしたのでは辻褄が合わないため、神も容認している話と思われる。

*7 曰く「女だから排除された」らしいが、実際はナホビノしか立ち入れないエリアに「過去に母であった存在」が眠りについており、劣らぬ神格のはずの彼女だけ排除されている状況。しかも、その中にはイシュタルの原型であるイナンナもおり、彼女が排除されたのは間違いなく「イシュタルだから」である。

*8 写せ身はあくまでその悪魔の耐性をコピーするもので、人修羅なら全属性耐性までのはずである。

*9 ゼウスと未戦闘・撃破後・仲魔済みといった具合。

*10 代わりに、従来は確定で利敵行為に走っていたのが、今回は確定ではなくなった。

*11 一部袋小路などにサークルを描いて置かれているダミーな配置もある。

*12 増加量は1.5倍とダブルプレロマ相当。もちろんダブルプレロマでさらに強化される。リスクとして、クリティカル時以外の威力は低下する。

*13 大体のボスに神経弾のBINDが効いたり、なぜかレベルを上げると魔法の威力が落ちたり、万能属性一強だったりなど。

*14 ナラクのメデューサやターミナルボスなど。

*15 前作でジャックフロストがウェンディゴに変化して強烈な違和感を産んだ。

*16 セイテンタイセイやクルースニクなど、後述の悪魔数減少もありリストラされた者もいるが。

*17 厳密には『真IV』でターミナルの番人がシヴァを召喚するが、多少苦戦はするものの存在感は薄い。

*18 『真III』ではシジマ、ムスビ、ヨスガ、それ以外。

*19 さらにどういう形でのものか分岐。

*20 ニュートラルは更に分岐を含むが担うキャラは同一。

*21 SJでも人類史のシャドウともいえるシュバルツバースから逃げる方向だった旧3ルートは全て破滅しているなど、かねてよりシリーズに存在している流れである。

*22 このダアト前のボスのレベルが58であるが、このダアトでは適正レベルの雑魚も居る一方で最大Lv70の雑魚がうろついている。

*23 解析によって新宿渋谷方面はデータがあることが判明したが、当然行くことはできない。

*24 フツヌシはクエストで天津神を名乗るが種族は「軍神」になっている。

*25 他の状態異常は一度でも攻撃すると起きる「睡眠」や命中率が落ちるだけの「幻惑」に加え、半分の確率で普通に動けてしまう「混乱」「誘惑」と行動阻害としては不安なものばかり。行動阻害を狙うならスキルは確実に阻止する「技封」がずば抜けて便利。

*26 バブル時代の「4大RPG」ともてはやされたDDS『女神転生II』ですら30万本前後で、namco開発の「100万本いかないゲームは要らない」発言でアトラス直々の真シリーズとなる経緯となる。