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摩訶摩訶 - (2017/07/11 (火) 22:21:58) の編集履歴(バックアップ)


摩訶摩訶

【まかまか】

ジャンル RPG
※重大なバグあり、購入時要注意!
対応機種 スーパーファミコン
メディア 8MbitROMカートリッジ
発売元 シグマ商事
開発元 ショウエイシステム
オフィス恒環
発売日 1992年4月24日
定価 8,700円(税抜)
判定 クソゲー
怪作
ゲームバランスが不安定
ポイント 人類には早すぎる
摩訶不思議なCM・パッケージ・ゲームプログラム
パロディを通り越して著作権侵害疑惑
致命的なバグだらけ
ゲームバランス適当すぎ
バグさえ無ければクセのあるバカゲーとも


概要

ギャグ漫画家の相原コージ氏がキャラクターデザインを担当したRPG*1
「お笑いRPG」と銘打たれていたが、その出来は…。

ストーリー

地球を侵略しにやって来た悪の帝王・マカマカ。手始めにマカマカは手下のモンスターたちを差し向け、日本(たぶん*2)を襲撃する。主人公は何とか難を逃れたが、呪いにより両親が巨大なミジンコに変えられてしまった。呪いを解いて両親を元に戻すため、主人公は旅を続ける。


特徴

  • 胡散臭さ全開でまったく購買意欲をそそられないCMと相原氏自らが手がけた濃すぎるパッケージイラストが、人類には早すぎるゲームであることを警告してくれていた。
    • 淡いながらもサイケデリックな色彩の説明書表紙もまた、本作の摩訶不思議っぷりを仄めかしている。
    • CMも(精神的にも著作権的にも)あまりにヤバいためか、どこかの動画サイトでも削除されるシロモノである。
  • ゲーム自体も(イカ○た販促通りの)カオスなRPGである。グラフィック・ストーリー・テキスト・アイテム・キャラクターの全てに奇天烈なネタやギャグが大量に盛り込まれている。いわゆる狙い澄ましたバカゲーである。
    • 基本システムだけは、俯瞰視点のマップ+サイドビューの戦闘を軸にした、オーソドックススタイルである。

バカゲー要素

  • 基本的にイベントというイベント全てが超展開満載であり、ここには書き切れない。
    • オープニングから唐突に両親がミジンコに変えられてしまうという展開であるが、誇張抜きにこんなのは序の口である
    • 序盤から、段ボールに入ったキザな優男「ジョニー」が仲間に、荷物に紛れて密航した飛行機が空中分解、漂着した島で島一番のブサイク王女*3と結婚されられかけるなど魅力的なイベント目白押し。
    • その後もコロッケにされてグルメ姫に食べられる「はりてババア」の攻撃で主人公の顔がデカ顔になる、最速の乗り物が「高射砲による射出」…など奇怪なイベント内容は枚挙に暇がない。
  • パロディ系の描写も多い。
    • 代表的なのが、「ウルウル星」及び、仲間の一人「ウルウルボーイ」関連のイベント。
      • 名前からだいたい想像できるかと思われるが、ウルウル星の住人やウルウルボーイの容姿が某特撮ヒーローそのまんまである。
      • ウルウルボーイの必殺技で氷を溶かしてもらうことになるのだが、その必殺技が「シュババ光線」
      • なお、ウルウルボーイの初登場イベントでは、「修行」と称して某ラ●ダーにしか見えない仮面姿の男たちと戦っている*4
  • 敵の名前・容姿も、あまりの適当さに脱力させられること請け合い。
    • 最初あたりにいる敵の名前が「ザコ」。
      • その後にイベントで対戦するのが「スチュワーザコ」と「ザコパーサー」等々…敵の名前も適当すぎる。
      • レベルの上がったステージで見張り番として「ザコ」が登場する(勿論、そこに辿り着く頃にはワンパンでオーバーキル可能になっている)という脱力展開もある。
      • ちなみにこの「ザコ」シリーズ、この先何度も登場し、20種類くらいのバージョン違いがいる。「デザートざこ」などという見た目も名前も危ないヤツもいる。
      • 一応解説しておくと、この「ザコ」シリーズは地球侵略を狙うマカマカ団の戦闘員であり、話が進むほどに階級が高く強力な「ザコ」たちが増えてくる。
    • 他にも、大半のモンスターが「人面蛾」「バナナ男」「ピラミッド男」などの容姿がアレ系か、「じへい男」「むきだし」「ヨクアル1号」「マンボナンバ5」「とうめいおかま」などの名前がアレ系に分類される。
      • というか、想像がつくとは思うが両方に分類されるモンスターも多い
      • 「とうめいおかま」に関しては、本当に姿が見えない*5。なのにも関わらず、主人公達の攻撃が普通に当たる。他には「とうめい男」やら、「とうめい女」やら…ってか、姿見えないんじゃ、男かも女かもおかまかもわからないんじゃ…と思うかもしれないが、攻撃が命中した瞬間だけ下着が見えるので性別がわかるのだ。考えたのは深夜テンションだろうか。
      • 「マンボナンバ5」は、キューバ音楽・マンボのスタンダードナンバーであるペレス・プラード楽団の「Mambo No.5」に掛けた敵。姿はマンボウ(魚)の腹に「No.5」と書いてあるだけだが、「Mambo No.5」をアレンジした専用戦闘曲を持つという人を食った作り込みをされている。
    • 投げ銭で攻撃してくる「ヘイジ」やら、ジャイアント馬場にしか見えない「スロー男」など、ここでもパロディ完備。
    • しまいにはピンク色の文字の姿をした「 アソコ 」という敵まで。
    • 主人公の覚える特殊攻撃に「ざこダスト」というなげやりな名前の技があり、これを使えば自分より低いレベルのキャラを一撃で全滅させることが可能。
      • ドラクエでいう「メタルスライム」みたいな奴が、登場することがある。名前は「トメさん」。というどこにでもいそうな人の名前。
      • HPは2000だがじつはこの「ざこダスト」で一発で倒せる。経験値を10000もくれる。下記のゲームバランスの調整用だろうか?
      • ちなみにある場所では高確率でトメさんが出る。ここで経験値稼ぎをしてもいい。…のだが(問題点に続く)
  • ちなみに「あんどう」という、同じくどこにでもいそうな人の名前の敵も登場する。
    • こちらはHPが1。経験値も1と、最弱の敵である(もっとも、経験値もらえるぶんラスボスよりましかもしれない)。だが上記の「トメさん」と同じく、HPを回復してくれるお助けキャラ。
    • だが、このHP回復。こちらの最大HP以上回復されると、ダメージを1でも受けたら、そのキャラが死ぬ
    • 対策はHPが1なので、まさに「やられる前にやれ」である。
  • また、トメさんとあんどうとは別に「はぐれザコ」「プラチナザコ」「はしりサル」というメタルスライムに相当するモンスターもちゃんと登場している。こいつらはトメさんやあんどうとは違い、出現する地域が決まっている。
    • はぐれザコは防御力が高く経験値が多いが下記のボムころがしと同じく自爆することがある。プラチナザコは防御力が高く落とす金が多いザコ。はしりサルは一見経験値も金も少ないが、低確率でミッチーの最強武器「スーパーヨーヨー」を落とすことがある。
  • 装備品も一部バカゲー要素あり
    • 「ブリーフ」「トランクス」「ふんどし」「ブラジャー」「パンティ」防具じゃなくて小物であるのが唯一の救いだが、そんなものをわざわざ装備品にするなんて・・・
    • これらを装備していない状態ってもしかして(ry
    • 「パンティ」に至っては、なんと主人公のベッドの中から見つかるのである。一体誰がこんなアイデア出したのだろう。
    • 主人公の武器は剣だが、序盤で手に入るものは「ろうざいくのけん」「おもちゃのけん」「セラミックのけん」など、斜め下な名称。こんなのでやられる敵も敵である。
  • 地の文も色々と酷い。
    • 特に味方キャラが戦闘シーンで倒された場合はへたり込むグラフィックが描かれるのだが、その際の地の文は「ジョニーはボロクズになった・・・」「ウルウルボーイはホシになった・・・」などあまりに容赦がない。一部キャラに至っては下ネタに見えなくもない。
  • 狙ったバカゲーであることを含め、当時としては実験的な試みや斬新な点が散見された。そういった点を評価する向きは発売当時から存在する。一部では不具合さえなければ、名作バカゲーになれただろうとも言われている。
    • シナリオのぶっ飛び具合は、人を選びはするが、それほど悪いものではない。本気でくだらないことをやっているスタイルのため、突き抜けた魅力があるといえる。
    • 随所に隠されたアイテムや2回調べることでさらにアイテムが手に入る宝箱、鑑定によって真の力が引き出されるアイテム、前世に変身して技を使う設定などは、当時のSFCまでのRPGでは他に類を見ないものになっている。
    • 「ラスボス第2形態の最大HPが1」という拍子抜けな設定も。ただし、その前の小さくて貧弱な第1形態は充分に強い。巨大で恐ろしげな第2形態が弱いという、ある意味このゲームのラストを飾るに相応しいネタと言える*6
      • ちなみに、この件には「HPを10000に設定しようとしたが、プログラムが4桁までのHPしか扱えない仕組みのため、限界突破して1に帰ってきた」という噂があったものの、実際は相原氏が考えたアイディアだと、『イデアの日』の攻略本で語られている。
      • そもそも終盤のボスには万単位のHPを持つ者も存在しているし、SFCは16bitマシンのため65535までは簡単に表示可能。65536は0になってしまうが。
    • しかし、本作は常人には理解困難な バグ 仕様と他に類を見ないネタ性ゆえに、SFC屈指のクソゲー・伝説のクソゲーと評価されることが多い。

問題点

仕様

  • バグだらけ
    • フィールド上で変身技(いわゆる魔法)が使い放題というお得なものから、お助けキャラの回復技で逆に瀕死になる、特定のイベントバトルに負けると進行不可能になる等の手ごわいもの、更にはコマンドウィンドウの開け閉めを繰り返すと画面全体がバグり、マップの地形がマス単位でシャッフルされると言ったゲーム崩壊技まで無数に存在する。
    • 良作である初代ポケモンなどもバグだらけのゲームとしても有名であるが、当然ながら初代ポケモンの「けつばん」などといったバグとは比べ物にもならないくらいの恐ろしさを誇るものが多い。
  • そんなバグ満載のプログラムに「狙い澄ましたバカゲー」のネタ要素が渾然一体となっているため、何が仕様で何がバグなのか判断しづらいほど内容が混沌としている
    • 前述のラスボスHPバグ説がまことしやかにささやかれたのもこのためである。
    • 発売元のシグマは本作の不審な挙動を「全て仕様です」と言い切った。そのため、上記のバグもこれから列挙する奇態も、公式にとっては仕様という事になる。
      • ちなみにまぎれもない仕様と分かるものでさえ、本来ラッパが必要な所で「焼き芋(を食ってそれで出たオナラの音)で代用する」という狂ったものがある。*7
  • 移動中は、どのキャラクターも本来主人公が使う変身(魔法)*8しか使えない。
    • そのため、主人公以外のキャラが覚える移動中専用魔法が使えない。特に序盤、ジョニーの「だっしゅつのちえ」(ダンジョン脱出)が使えないのは嫌がらせとしか思えない。
    • 序盤に毒を食らうことがあるが、このバグによりジョニーの「いがくのちえ」(状態異常治療)がフィールドで使えない。治療せずに戦闘を終わらせてしまうと、アイテム「げどくざい」がない限り、フィールドで治療はできない。ちなみに毒は1歩ごとに1ダメージ。
    • しかも説明書にも攻略本にも「移動中に使えるのは主人公の魔法だけ」と明記されており、仕様であるかのように言い切っている。…まぁ結局公式では、バグ=全部仕様と言い切ったのだが。
    • しかし仲間が揃った後はメニューに「パーティ」が追加され、その中の「たいれつ」を選択すると並び替えができる。それで主人公を一番前にしなければ、主人公以外の魔法を使用することも可能。
      • だがウルウルBはバグにより移動中は変身技そのものを全く使うことができない。ウルウルBの変身コマンドを選択するとカーソルがあらぬ場所に移動してしまいメニュー画面がバグってしまう。キャンセルボタンを連打すれば通常の画面に復帰し、進行不能等にならないのがせめてもの救いか。
  • 「エナジー男」というザコ敵は、こちらのレベルをダウンさせる「エナジードレイン」と、逆にレベルアップさせてくれる「エナジーギフト」という技を使う。しかしこのエナジーギフトで、新しい魔法を覚えるはずのレベルに上げられてしまうとその魔法を習得できない
    • エナジードレインでその下のレベルまで下げてもらい、経験値で上げなおせば習得できるが、煩わしいことこの上ない。
  • 特定のダンジョンで最短ルートで進もうとすると謎のバグ画面に飛ばされたりもする。遠回りすると発生しないため、このバグのみはスタッフが意図的に仕組んだのではないかとも言われている。事実であれば大変悪質である。
  • 終盤に登場するボス「バセラン」との戦闘に敗北するとゲームが続行不可能になる。具体的には、ボスと戦闘する前に仲間と別れて一騎打ちになるのだが、戦闘に敗北すると別れた仲間が道を塞いでしまい、戦闘場所へ入れなくなる。話しかけても無反応。
    • 一応、ボス戦の前にセーブしておけばリセットをすることでやり直すことができる。しかし入れなくなった状態でセーブしてしまうと、そのセーブでゲームをクリアすることは不可能になる。
    • 初見では結構な強さのボスなので、敗北後何も知らずにセーブデータを上書きしてしまったプレイヤーは多いのではないのだろうか?
      • 実は主人公が使う「氷系の変身(魔法)に弱い」という弱点があり、Lv35で覚える最強氷魔法「ブリストーム」を2回使えば確定で倒せる。しかしLv34以下の場合は2番目に強い氷魔法「メガトンアイス」を使っても撃破に最低4ターンかかるため、運が悪いと負けてしまうことがある。
    • ケ○ブンシャ発行の攻略本ではこの戦闘について「1度で倒せ!!」と遠まわしにバグについて記載されている。
  • 基本的に各種ステータスの数値がオーバーフローするとバグる。そのため、何気なくステータスを見たら主人公の守備力が0になっていた、なんてことが平然と起こる。
    • ヒロインやジョニーでも同様のバグが発生する事も。しかもジョニーは元々弱いため、このバグのおかげでさらに冷遇される始末。
    • そもそもストーリー中盤でステータスがオーバーフローって・・・どうしたらそんなにステータスが上がるんだ?
      • 厳密にはレベルアップの際に守備力が特定の値になった時に装備を変更すると守備力が0になる。そのため装備を変更して守備力が0になったらリセットをし、レベルを1上げればバグを防ぐ事ができる。ちなみにその値は128~255と不確定。
    • ちなみにシンシアをLV最大まで上げると最大HPがオーバーフローして、11になってしまう・・・と思いきや、表示が11になっているだけで実際は1011ある。
  • イベントで必須のアイテムが売却できる(しかし売値は0)。
  • エンディングのスタッフロールまでもバグっており、字が証拠隠滅のごとく崩れて読めない
  • グラフィック関係のバグも非常に多い。メッセージウィンドウが変色したり、仲間キャラと同じ姿の町人が大量発生したり、氷漬けの博士に話しかけたら酔っ払いのおっさんに変化したりと際限がない。もっとも、上記の深刻なバグに比べれば笑って済ませられるレベルのものであるが。
  • 主だったものは記述したが、まだまだ書ききれないほど大量に「仕様」は存在する。こちらのページが詳しいので興味がある方はどうぞ。

その他

バグ以外にも不備が多い。

  • フィールドから街への移動やイベントなどで、頻繁にシークタイムが入る。光学メディアにはままあることだが、何故ロムカセットでそんなことになるのだろうか。
    • カセットの中にCD-ROMが入ってるんじゃないか」というネタまで作られるほどで、多くのプレイヤーをうんざりさせた。
    • ちなみにパーティメンバーの数が多いほど、フィールドから戦闘や街へ切り替える際のロード時間が長くなる(主人公1人のときはそれほど長くない)。切り替えの際にわざわざアニメパターンの読み込みでもしているのだろうか?読み込んでいるにしてもロムカセットなのに(ry
      • 一説によると、どうやらロム内のデータ配置に問題があるらしい。どれだけ無茶な詰め込み方をしたのやら。
  • BGMの音源が悪く、折角の良メロディーラインの魅力を半減してしまっている(全体的に音が軽く、深みがない)。これも仕様なのだろうか。
  • 効果音の使い回しが多い。
    • 決定したときの効果音が回復などのエフェクトに使い回されていたり、敵を殴る効果音が扉を開けるときの音に使い回されている等。
  • 狂ったエンカウント率
    • 歩数によってエンカウントが完全に決まっていて、余計なところを歩くと余計にエンカウントしやすいように感じる。
    • 一応、主人公の移動中専用魔法である程度の緩和はできる。が、覚えるのは物語の中盤~後半。
  • 戦闘で攻撃する敵の直接指定ができない。敵は「ザコ/2」といったように同種でグループ化され、グループ中のどれを攻撃するかは指定できない
    • 後半に出現する敵の「ぶんしん男」(白●三平の漫画に出そうな忍者)はこの仕様を利用したやっかいな敵である。分身は無敵で攻撃しても全くダメージが与えられないのだが、敵グループ内で1体から2体に分身するため、本体を選んで攻撃することができない。分身ばかりを攻撃して全くダメージを与えられないターンがあることもザラ。グループor全体魔法で攻撃すればいいのだが、TPがもったいない。
  • ゲームバランスもかなり大味。
    • ダンジョンの一部雑魚敵が、雑魚じゃないぐらい異常に強いことがある。自分の受けたダメージを無条件で相手に与える「オームガエシ」やらありえない威力の自爆を行う「ボムころがし」*9防御力と耐性の低さを考慮しても高すぎるHPと全体攻撃を持ちながら複数体で出現する「たいく女」*10やら、下手するとあっという間に全滅に追いやられてしまうことも珍しくない。
      • 序盤に訪れることになる南国の島が特にシビア。仲間が少なくパーティーも貧弱な状態で、やたらと強力な雑魚敵たちを相手にしなくてはならない。前述のエンカウント率の高さもありかなりの鬼門である。
      • 前述の通り、南国の島のダンジョンでジョニーのだっしゅつのちえ、いがくのちえを移動中に使えないのが非常に痛い*11*12
      • 本作では、全滅すると所持金が半分になりセーブ地点に戻される所謂ドラクエ形式のシステムを採用しているのだが、出現する敵が強すぎてあっという間に金欠になってしまうことも珍しくない。
      • 下記の「オームガエシ」やら、全体攻撃かつ攻撃が強い「ティラノソウ」やら、攻撃力が高く2体出現する「シシドガエル」辺りが出てくるのもここ。
      • 唯一救いなのが「モモンガ」という顔が桃、動きはモモンガという軽いシャレの敵が「もも」を落とし、これが100シルバーで売れる*13。シシドガエルとティラノソウは耐性が低いため主人公とジョニーの変身(魔法)で簡単に倒せるのが救い。オームガエシは、ジョニーのツインナイフで全体攻撃ならOK。
  • パーティキャラのウルウルボーイがレベルで覚える技「フィールドバリア」がチート性能すぎる。何故ならこの技は味方全員に3ターンの間4属性+物理攻撃無効という効果を与えるため、ごく一部の攻撃でしかダメージを受けることがなくなる。これを使えばラスボスすら雑魚敵と化してしまう。
    • バランスに関してはフィールドバリアがよく話題に上がるが、実はそれ以前に覚える「オーラバリア」も大概な性能であり、こちらも味方全員に3ターンの間4属性無効という効果を与える。フィールドバリアから物理無効を取っ払っただけであり、一部のボスやザコには普通に有用。フィールドバリアより消費TPが少ないためTP節約にもなる。
    • 無論、ウルウルボーイがパーティーいる間のみ成り立つ技であり、彼が外れている間はまたハンパない強さのザコと戦うハメになる。要は難易度高すぎと低すぎの不安定要素両方を持っているのである。
  • ゲームを始めて最初の町でヒロインの最強手前の防具「ぱわぁどドレス」が入手できる。これにより序盤のバランスを大きく崩壊させることも可能。
    • 一応、二重底の宝箱に隠れている「かわのドレス」を鑑定しないと手に入らないため、気づきにくいように配慮はされているが…。
    • 実際、1周このゲームをプレイした人でも気付きにくい。鑑定するとパワーアップするアイテムは、だいたい「ふるびた剣」「へんな剣」などといかにも使えなさそうな名前のため、「かわのドレス」という名前ではまず気付かない。
  • 街やダンジョンでの移動速度が非常に遅い。エンカウント率の高さも相まってストレスが溜まりやすい。

評価点

  • 戦闘時のグラフィックはアニメパターンが豊富。味方は勿論、敵は全ての種類が何かしらのパターンが用意されているなど凝っている。
    • 持たせる武器を変えると、戦闘中のグラフィックも変化する。
    • クリティカルヒット時の台詞や、戦闘不能時のメッセージなどもパーティーメンバーごとに用意されている。
      • なお、ゲーム開始時に主人公のみクリティカルヒット時の台詞を変更することが可能。カッコよく決めるも、変な台詞にしてネタに走るも良し。
    • ヒロインを始めとした女性キャラの戦闘時のグラフィックは(パーティ二人と一部の敵は除いて)可愛いと評判。
    • ザコ戦闘員を思いっきり使い回しているので気付きにくいが、それ以外の魔物は使い回しや色違いは少ない。それらの魔物全てにアニメパターンが用意されているのは十分評価点である。
  • 世界観やキャラクター、各種イベントなどはとにかくブッ飛んでいるものの、「前世の力を借りて悪の組織の野望を打ち砕く」というストーリー自体は決して破綻しておらず、何だかんだでしっかり形になっている。また、仲間キャラ一人ひとりにもエピソードや見せ場があり愛着が湧く。
  • 前述したように、他のRPGとは違ったアイデアや前衛的な要素を評価する声もある。基本的な作り込みそのものも妥協はしてない。一部要素は『イデアの日』でも採用されている。
  • 最終的には主人公さえいればPT編成が自由。しかも象さえいればいつでも編成が可能なうえ、経験値がPT外にも入るため育成が楽。
  • ボス戦の曲などは短いながらも癖になる格好よさがあり、BGM自体は評価されている。
    • 作曲したのはあのJ-WALK(後のJAYWALK)の知久光康。
  • 移動中にxボタンを押すと、コントローラーの設定が以下の様に切り替えられる。
    • ノーマル・・・Aが決定、Bがキャンセル
      フリッパー・・・Rが決定、Lがキャンセル
      ワンハンド・・・Lが決定、SELECTがキャンセル
    • 役に立ったかどうかはともかく、当時は滅多に見られない試みであったことは確か。 
  • プレイ中に数々の摩訶不思議な現象に巻き込まれるであろうが、一応最後まで進められる。クリアも可能。
  • これだけ数多くのバグや不具合を実装しておきながら、他作品ではバグれば真っ先に発生するであろう『セーブデータ破損』が滅多に起こらない。…これは逆にすごい。

総評

とにかく多いバグのせいで、SFC屈指のクソゲーとして名前が挙がることが多い作品。
しかし、変身技や大きく描かれた魅力的なキャラ、二重底の宝箱など、当時としては画期的なシステムに加え、爆笑確実なぶっ飛んだシナリオにBGM等は評価されており、今でもカルト的な人気がある。
『バグが無ければ純粋に良作、良いバカゲー』などとも言われており、ただのクソゲーとは違う『デスクリムゾン』と同様に非常に愛されたクソゲーと言えるだろう。


余談

  • クソゲーの話題やランキングになると、たいていSFC代表として本作の名前が挙がる。例えば、クソゲーを扱う某ランキングでは、唯一ファミコン以外でトップ10にランクインした。
  • クソゲーオブザイヤー2006動画でBGMが使用されている。
  • キャラデザインが同じのため『イデアの日』の姉妹品と誤解されがちだが、実際はそうではない。当該項目も参照の事。
    • なお、同作の攻略本によると、この『摩訶摩訶』にも第2作が予定されていたのだが、シグマ自身が家庭用ゲームから撤退したため、実現しなかったという。
    • しかし、シナリオは6~7割完成していたらしく、このサイトで読むことができる。
    • 発売元のシグマは、後にサウンドノベル『』の開発に係わっている。
  • 締め切りに間に合わなかったのでバグROMをそのまま任天堂に送りつけたら、なぜかOKが出てしまい、そのまま発売になったという逸話がある。
    • その結果、シグマはライセンスを剥奪されたとの噂も。
    • プレイヤーが苦情を言おうとシグマに電話したら無音だったという逸話もある。
  • あまりのバグの多さから「デバッグが行われなかったのではないか」と言われることがあるが、一応デバッグ用のコマンドは存在するようである。
    • 同時に、幻のアイテムとなっていた主人公の最強防具の入手方法が見つかった。実に発売から21年後のことである。
  • そのほか、狙ったバカゲーだが結局クソゲー判定になったものにはこれこれがある。
    • ただこれらはゲーム内のネタが全然面白くない上ゲーム自体の面白味も薄いため「バカゲーとしての評価」も極めて低く、今尚ひたすら罵声を浴びせられるだけの作品である。
  • 2ちゃんねるのスレに当時社員だったと思われる人物が降臨しており、摩訶摩訶IIやゲーム内の仕様などについて触れている。トリップは◆NbAmusYUtA。
    • また、上記の逸話もここが元だと思われる。
  • 尚、相原氏自身は絵を描いたのみで、シナリオ自体にはほとんどノータッチである。
    • 内容がギャグだらけのため、誤解を受けやすいのも確かではあるが。
  • noteにて「相原コージ スーパーファミコン全仕事」というタイトルで、本作と『イデアの日』のイラスト、キャラデザ原画、ラフスケッチ等計455ページに及ぶ資料が販売されている。
+ バグを使った動画

バグだらけ