【まざーつー ぎーぐのぎゃくしゅう】
ジャンル | ロールプレイングゲーム | ![]() 高解像度で見る 裏を見る |
対応機種 | スーパーファミコン | |
メディア | 24MbitROMカートリッジ | |
発売元 | 任天堂 | |
開発元 |
エイプ パックスソフトニカ ハル研究所 |
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発売日 | 1994年8月27日 | |
定価 | 9,800円(税別) | |
セーブデータ | 3個(バッテリーバックアップ) | |
配信 |
バーチャルコンソール 【WiiU】2013年4月27日/900円(税5%込) 【New3DS】2016年3月4日/926円(税8%込) |
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書換 |
ニンテンドウパワー 1997年9月30日/1,000円/F×6・B×4 |
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判定 | 良作 | |
ポイント |
グラフィック・音楽・ゲーム性・すべてが高水準の正統続編 ユーモアと切なさが同居する糸井節 |
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MOTHERシリーズ MOTHER / MOTHER2 / MOTHER1+2 / MOTHER3 |
西暦199X年のある夜。
イーグルランドの田舎町オネット郊外に住む主人公の少年は、裏山に落ちた隕石から現れた謎の未来人ブンブーンに出会う。
ブンブーンは未来の地球は「侵略者ギーグ」によって惨憺たる有様にある事、その未来を阻止するために10年後の未来からこの時代へとやってきた事、そして主人公が予言に記された「ギーグを倒す4人の子供たち」の一人であることを少年に告げる。にわかには信じ難い内容だったが、ブンブーンを追って現れたギーグの刺客「スターマンのむすこ」とブンブーンが繰り広げる激闘を目にした少年は、ブンブーンが語った内容は事実なのだと理解する他なかった。
少年はブンブーンの助言に従い、自身の中に眠る力を呼び覚ますカギとなる地球上に8つ存在する『パワースポット』と、共に戦う3人の仲間たちを探すため、住み慣れたわが家を旅立つのだった。
名作『MOTHER』(以下、『1』)から5年の時を経て発売されたシリーズ2作目。現代アメリカ風の世界を舞台に、主人公とその仲間たちによる戦いと冒険の旅を描いたコマンド式RPG。
プラットフォームをSFCに移し、前作の雰囲気を継承しつつ大幅にパワーアップして帰ってきた。
基本的な要素は前作を継承しているが、シナリオや世界観の面では繋がりはない。
これは本作が「(ハードの制約や技術的な面で)『1』でやりたくても出来なかったことを本作でやる」という意図のもとで作られており、初代の続編というより「独立した作品」としての位置づけが強いためである。
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本作の特徴は、前作から引き継がれているものが多い(詳細は『MOTHER』の特徴項を参照)。
一方で、他ではあまり見られない、本作独自の特徴的かつ意欲的な新システムが搭載されている。
ドラムロール式パラメータ
シンボルエンカウント方式
個性的な状態異常
味付け小物
どこでもアイテムの管理・売買が行えるシステム
エンカウントの煩わしさの解消
戦闘バランスの大幅改善
ゲーム進行の快適さの向上
グッズの効果について詳細な解説の追加と、遊び心溢れる『説明』
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ストーリー展開の説明不足感の改善
その他
シナリオの作風
一部の難所
回復系グッズ関連
本作には数多くの回復系グッズが登場するが、大半のグッズは実用性に乏しく、実用性のある回復系グッズは限られている。
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一部の厄介な敵
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主人公(ネス)の専用攻撃PSI
シナリオ進行に伴う行動可能範囲の制限
フィールド移動用PSI「テレポート」の欠点
メンバー一時離脱による難所
バランスブレイカーな要素
ゲーム進行につれて激しくなる敵の火力のインフレ
キャラクター専用コマンドの性能差
3人の仲間たちは、それぞれ特殊な専用コマンドを持っているのだが、全体的に性能が微妙であり、加えてその性能差もやや大きい。
その他
当時の標準的なRPG像と大きく異なる前作の特徴は、「MOTHERらしさ」という言葉でよく言い表される。その独自性を保ったままの完全新作が遊べる事を喜んだファンは多かった。
オーソドックスな戦闘システムは、一風変わった緊迫感のある戦闘システムへ洗練され、より広く深く掘り下げられた世界観もたっぷりと楽しめる。
他のRPGでは味わえない独自性と「少年少女の大冒険物語」という王道さを兼ね備えた、まさしく「大人も子供も、おねーさんも」楽しめる作品である。
*1 「ファミリーコンピュータMagazine」の付録ガイドブック内の糸井氏と木村初氏の対談より。木村氏によると「うちは1メガを少し超えた程度」とのこと。
*2 後に「サテラビュー」のダウンロードの待機画面で応用されている他、戦闘の雰囲気は『3』にもややマイルドながら受け継がれた。
*3 西の大陸。現実で言う所のアメリカのような世界観。
*4 イーグルランドから北へ遠く離れた国フォギーランドの一地方。
*5 装備品は非売品でプレゼントの箱に入っており、武器のみ特定の敵からのドロップで入手できるレアアイテム扱い
*6 彼の祖国ランマ王国の村で手に入る回復アイテム「やぎバターがゆ」でもなぜか回復量は低下する
*7 ポーラの加入以降は乗ることができなくなり、仲間が全員気絶していた場合などでも乗れなくなる。また、ポーラ加入以降に借りようとしても断られてしまう。
*8 プレイヤーに取り付いた幽霊が戦闘中に妨害を加えてくる状態異常。
*9 終盤の「ファイアスプリング」では全体攻撃する敵が多いため、幽霊が倒されることも珍しくない。
*10 「ペンシルロケット20」は「ペンシルロケット」20発分の攻撃なので、命中した数が少ないとその分ダメージが落ちる。ちなみにペンシルロケットのダメージは120前後で、ペンシルロケット20が全部ヒットすれば2400前後になる。
*11 「かぜぐすり」「けっせい」以外の状態異常回復グッズは対象外で、「すっきりハーブ」や「いのちのうどん」といった食べ物のような名前でも盗まれない。
*12 相手全体をランダムで状態異常にするPK。上位のものになるほど即死効果が発生する確率が増える上に、敵のPKフラッシュで即死効果を引いた場合、ドラムロールによるHPの減算処理をカットし一瞬で戦闘不能になってしまう。
*13 ジェフ以外の武器で手放せないのは、ネスのラストダンジョン前最強装備の「マジカントバット」とラストダンジョンで入手する「でんせつのバット」、プーの唯一の武器「おうじゃのつるぎ」のみなので、まず問題にならない。
*14 一般車両が走り回っているRPGというのは珍しく、それをネタにしている。なお本編では飛び出しをしても車が止まってくれるので大丈夫。
*15 その完成後には更に半年の調整期間を設け、入念なブラッシュアップを行った。
*16 実際、同年にはオウム真理教が引き起こしたテロ事件の影響で不自然な作風転換が行われた特撮番組が存在する。
*17 この場合、本業のコピーライターやゲーム以外
*18 他の雑誌がファミ通やファミコン必勝本等なにかと物議を醸すからで特別善良とか公平というのでは無い。
*19 (ただし、商品名上はサウンドトラックをうたっている。
*20 ネームエントリーで入力した言葉は例外なくそのまま主人公の関連したものになる。「カッコイイと思うもの」は、主人公の必殺技「PK○○」の○○の部分になる。デフォルトは「キアイ」など。
*21 SNES版『EARTHBOUND』は攻略本を同梱するなど、大々的な販売促進キャンペーンが行われたが売上不振だった。しかし上述の魅力に惹かれた熱狂的なファンを獲得し、わざわざ糸井氏に面会するファンまでいる程。
*22 なおSMAP及び木村含むメンバーは本作でデフォルト名一覧としても採用されている。当時SMAPに在籍していた森且行も「好きな食べ物(もりソバ)」として入っており、森の脱退後にリメイクされた『1+2』でもそのままになっている。