デビルワールド

【でびるわーるど】

ジャンル アクション
対応機種 ファミリーコンピュータ
発売元 任天堂
開発元 任天堂
岩崎技研工業
発売日 1984年10月5日
定価 初期型:3,800円
後期型:4,200円
プレイ人数 1~2人(同時プレイ)
レーティング 【VC】CERO:A(全年齢対象)
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2008年1月22日/500Wiiポイント
【3DS】2013年4月17日/514円
【WiiU】2014年11月5日/514円
判定 なし
ポイント 強制スクロール型ドットイート
デビルの方向に難があり
BGMとイラストとグラフィックは好評


概要

1984年に任天堂からリリースされたドットイートアクションゲーム。
パックマン』スタイルのオーソドックスなルールに「ドットを食べるのに特定アイテムの取得が必要」「強制スクロールで常時フィールド自体が動く」という独自のルールで個性付けられている点が大きな特徴となっている。

2人同時プレイが可能。原則として協力プレイだが、プレイの仕方によっては妨害、対戦プレイになる可能性も秘めている。

特徴

  • 全3つのステージ構成があり、3ステージをクリアする毎に迷路の形状が3パターンに変化して合計9ステージで1ループする。
    • ループとは別に難易度も上昇していく。各ステージはクリア条件が異なる。
    • 3パターンある迷路の中では、画面のスクロールにより袋小路になる危険性の高い2パターン目が最も難易度が高い。
  • 全ステージに共通する事項として、「常時画面が強制スクロールしている状態」である事が挙げられる。
    • スクロールの向きは上下左右のどれかで、常にスクロールの方向切り替えが行われている。
      • 方向は画面上部の「デビル」が指さしている。どの方向にスクロールするかは完全にランダムであり、向きのパターンを記憶する攻略法は通用しない。
    • 向きを変える際は一時的に停止するが、その後以前と同じ方向にスクロールさせてくることもある。
    • フィールドは上下と左右がそれぞれつながったループ構造になっている。
  • プレイヤーである「タマゴン」は初期状態では一切の攻撃手段を持っていないが、下記のアイテムを取得する事により攻撃が可能となる。
    • 敵に触れる、スクロールと壁に挟まれるのいずれかにてミスとなる。
    • タマゴンはゲーム開始、もしくはミス後の復活時では、「タマゴ」状態であり一切の行動ができず無敵状態である。タマゴをタマゴンにするには十字キーのいずれかを押す必要がある。
      • 但し、近くに敵がいる状態でタマゴンになると、それに触れて即効でミスとなる恐れがあるので、起動するタイミングが重要である。

ステージ構成

  • 1つ目のステージは「ボワボワ」というドットを全部拾うのがクリア目標。ボワボワは初期状態では一切取れず、所々に存在するアイテム「十字架」を取得している状態になると回収できる。
    • 十字架は一定時間が経過すると消えてしまうので、再度取得しなければならないが、地面に置かれている十字架の方は取得しても消えないので、同じところから繰り返し取得する事もできる。
    • また、十字架取得中はタマゴンの前方に攻撃が可能となり敵を倒せる。倒した敵は「目玉焼き」に変化し、アイテム同様に取得して食べてしまう事ができる(食べるとボーナス点が貰える)。
      • 目玉焼きにして食べる事で敵を「倒した」事になるが、恒久的に消滅させてしまう訳ではなく一定時間後に復活するので、いくら倒しても敵がいなくなることはない。特に高次面では復活のサイクルが短く、目玉焼きを食べるとすぐに敵が復活してしまうので、あえて食べずに放置しておいた方が楽になる。
    • ときおり出現する「ソフトクリーム」を取る事でもボーナスが得られる。
  • 2つ目のステージは上下左右四方向に挿し穴がある「デビルホール」に、周囲に四冊浮遊しているアイテム「バイブル」を取得してすべて挿し込む事でクリアとなる。
    • 挿し穴一つにつきバイブル一冊しか挿せないので、上下左右すべてにバイブルを挿し込む必要がある。なおバイブルを所持している状態でミスをするとその地点に置かれる。
    • バイブル所持中は十字架同様に攻撃が可能。十字架と違い、バイブルは所持している間は自然消滅する事はないが、一冊ずつしか持てず、デビルホールに穴を挿し込めば消滅してしまう(すなわち攻撃不能の無防備状態に戻る)。
    • このステージをクリアすると画面上部にいる敵の親玉「デビル」は次の迷路に逃げ出してしまう。
  • 3つ目のステージはいわゆるボーナスステージに相当。このステージには敵はおらず、ミスをしても残機が減る事はない。
    • 画面内に6つの「ボーナスボックス」が浮遊しており、これを取得するのが目的。ボーナスボックスを全て取得する、制限時間が終了する、ミスをするのいずれかで次のステージに進む。
    • ボーナスボックスは取ると基本的にボーナス点が貰えるが、6つのうちの1つはボーナス点ではなく取った側のタマゴンを1UPさせるレアアイテム「たまご」が入っている。
    • このステージも強制スクロールするが、スクロール方向を指示するデビルがいない代わりに、地面の各所に矢印マークがある。これを踏むとスクロール方向が変わる。通常ステージのスクロール方向と若干違い、踏んだ時点で新しい方向へのスクロールが即座に始まる(デビルの時は指示ポーズによって一時停止していたタイムラグが無い)こと、矢印マークを踏まなければ同じ方向へのスクロールがずっと続く事が通常ステージとは異なる。

評価点

  • 既存のジャンルに独自要素を加え、きちんと差別化を施したところ。
  • BGMが個性的。
  • グラフィックも可愛いらしくキャラクターが個性的に描かれている。

問題点

  • 常時強制スクロールがかかる仕様のため、自分のペースを確保しづらい。
    • そこが本作独自の仕様であるのは確かなものの、忙しなく動かなくてはならない。
    • また、その強制スクロールによってタマゴンが入り込めないフィールドの端にボワボワが行ってしまい、ステージをクリアできない状態になることが頻繁に起こる。しかもスクロール方向はランダムなので運が悪いとそのクリアできない状態が長く続いてしまうこともあり、プレイヤーは自分でどうすることもできないだけに多少の理不尽さを感じられる局面もある。

総評

「フィールドのスクロール」という概念を組み込んだドットイートアクションとして既存のジャンルに新しい味付けを施しており、作品自体の知名度こそ他の有名ゲームには劣るものの、当時の基準としてはそこそこ良く作られた佳作となっている。

余談

  • スーパーマリオが誕生していない当時のファミコンソフトにおける人気タイトルは、アーケードからの移植である『ドンキーコング』や『マリオブラザーズ』などが主要であり、特に前評判が良かった訳ではないオリジナルの本作はかなり地味に見られがちな存在であった。実際、今現在でも本作を知るファミコンゲーマーはあまり多くない。
  • ソフトの価格が2種類存在する理由は、1984年に任天堂がソフトの価格を急遽引き上げた事により、引き上げ前と後の2パターンの定価が発生してしまった事が原因である(ソフトの内容は両者全く同じ)。
  • 本作のボスであるデビルは、任天堂マイナーオールスターズであるソフト『キャプテン★レインボー』に出演している。
    • しかし、このゲームの特徴の例に漏れず、かなりキャラが豹変している。
  • 続編の類は一切存在しないが、バーチャルコンソールにて配信されている。
  • バッジとれ~るセンター』に本作のカセットがバッジとして登場する他、『テトリスDS』にも本作品のゲーム場面の一部が登場する。