【ろっくまんえっくすふぉー】
ジャンル | アクション | ![]() ![]() ![]() |
対応機種 |
プレイステーション セガサターン Windows 95/98 |
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発売・開発元 | カプコン | |
発売日 |
【PS/SS】1997年8月1日 【Win】1998年12月3日 |
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定価 |
【PS/SS/Win】6,090円 【PS/SS】限定版:7,140円 |
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レーティング |
CERO:A(全年齢対象) ※ゲームアーカイブスで付与 |
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廉価版 |
【PS】PlayStation the Best for Family 1998年11月26日/2,940円 |
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【Win】ULTRA2000シリーズ メディアカイト発売 1998年12月3日/2,000円 |
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【SS】サタコレ 1998年12月10日/2,940円 |
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【PS】PS one Books 2003年9月13日/1,890円 |
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【Win】遊遊 メディアカイト発売 2004年7月16日/1,980円 |
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配信 |
ゲームアーカイブス 2014年12月17日/617円(税込) |
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判定 | 良作 | |
ポイント |
次世代機への移行に伴いグラフィックを一新 ゼロがゲームを通して使用可能に キャラボイス・アニメーションの追加 エックス、ゼロのそれぞれ異なる能力・シナリオ |
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ロックマンシリーズリンク |
ヒーローはそれぞれの戦いを選んだ。
93年以降毎年発売されていたロックマンXシリーズであったが、本作は前作から1年半以上空け、プラットフォームをセガサターンとプレイステーションに移しての発売となった。
翌年にはWindowsでも発売。イージーモード、一部BGMの差し替えなどの変更点がある。
主人公はエックスまたはゼロの選択制で、それぞれ異なるストーリー展開となっている。ストーリー中で両者が絡むことはほとんど無い。
シリーズ初のキャラクターボイス搭載ソフトであり、アニメパートも挿入される。旧作に比べ、ストーリー性が重視されていることも大きな特徴。
西暦21XX年。
完全な人間的思考の高度AIロボット:レプリロイドの普及により、人類を取り巻く環境は良くも悪くも大きく様変わりし、その暮らしはレプリロイドの力で支えられていた。
中でも戦闘用レプリロイド部隊で構成された二大組織は、社会治安の維持に大きく貢献している。
犯罪行為に及ぶ危険レプリロイド:イレギュラーを破壊・抹消する警察機関「イレギュラーハンター」。
大規模災害などに対応する軍隊「レプリフォース」。
両組織は協力関係にあり、形は違えど共に人類の平和を願い活動していた。
しかし、巨大メカニロイド「イレギオン」によって引き起こされ大惨事となった「スカイラグーン落下事件」によって状況は一変。
事件の首謀者がレプリフォースではないかという容疑により、レプリフォース全体にイレギュラー化の嫌疑がかけられてしまう。
荒唐無稽だと憤るレプリフォースに対しイレギュラーハンターは、武装解除と出頭の要請を送るも、レプリフォース側はこれを拒否。
やむを得ずイレギュラーハンターは遂に、レプリフォースをイレギュラーと認定するに至ってしまうのだった。
この一連の事態を受け、レプリフォース最高司令官「ジェネラル」は正式にイレギュラーハンターとの全面対決の意向を表明。
レプリロイドが統治する独立国家を建国する声明と共に、これは自由と安全を勝ち取るための戦いであるという宣戦布告の後、世界各地で軍事クーデター作戦を実行に移した。
かくしてエックスとゼロは、クーデター実行部隊の鎮圧へと出撃。後に「レプリフォース大戦」と呼ばれる熾烈な戦いへとその身を投じる。
当時、講談社の児童誌「コミックボンボン」には、岩本佳浩氏による本シリーズのコミカライズが連載されており、児童誌の作品としては非常にハードな内容で好評を博していた。
本作の発売に合わせて同誌に掲載されたプロデューサー、稲船敬二氏のインタビューには
「ボンボンさんで岩本先生がXの漫画をとても熱く描いて下さっている。ならば予め熱いストーリーを用意しておいたら、漫画はどれだけ熱くなるだろうか」という発言があった。
本作がストーリー性を重視した内容になっているのは、こういった背景があったことも影響していると考えられる。
+ | ネタバレになりそうなところもあるので格納 |
巨大な軍事力を持ったレプリフォースが、最高司令官の「ジェネラル」をリーダーとして、いっせいにクーデターを起こし、各地を占拠してしまった。 イレギュラーハンター司令部は、ただちにレプリフォース全体をイレギュラーと認定し、エックスおよびゼロに出撃命令を下した。となっている。ジェネラルは「今や我々レプリフォース全員がイレギュラーと決めつけられた。だが我々もこのまま汚名を着せられているわけにはいかない。」と演説しているが、ストーリーの文章に基づけば演説時点ではまだ嫌疑だけでイレギュラーとはされていなかったことになる。
旧作と同様、複雑な操作はなくシンプルな仕上がりとなっている。致命的なバグもないため、従来作と同じく気軽にプレイできる。
本作の最大のポイントは、なんといってもダブルヒーロー制の導入だろう。近接攻撃を扱うキャラクターが使えるようになったことは、シリーズに新たな境地を見出したと言える。
以降のXシリーズでプレイアブルキャラクターが複数存在することが当たり前になったのも、本作の遺した大きな成果である。
演出面では、開発スタッフが目指したかった世界観を提示できた一方で、エックスの扱いが今一つだったり、旧作の硬派なイメージにそぐわなかったりしたため、眉をひそめる旧作ファンもいる。
とはいえゲームとしては総合的によくまとまっており、後の作品に与えた影響も含め、良作と呼べる作品だろう。
*1 前作まではビームサーベルという名称だったが、今作から名称変更。
*2 例えばクジャッカーとキバトドスは共に「龍炎刃」が弱点
*3 ゼロはエックス編のエンディングに登場するが、ゼロ編でのエックスは登場しない。一応エンディング以外にも出ているムービーが一つあるが、声のみである。
*4 ゼロ編では中間ステージにムービーがある他、ラストステージでもED以外のムービーが二つ存在するが、エックス編ではラストステージの突入時しかない。
*5 ゲームクリア時のムービーでアーマーの無いエックスが映るが、続編での説明を見ると戦いの中で破壊されたようである
*6 テキストの量自体はエックスとゼロで大差ないが、内容的にはエックスの方がボスから名指しされる機会も多いなど。
*7 これに関してはミスリードを誘うことやネタバレ防止もあるのだろうが
*8 但し本編でも続編のエンディングにて回想の様な形でチラッと出演したりもしている
*9 成功時はエックスなら上腕・太腿が紫色になり、ゼロなら一目で分かる
*10 「謎の軍隊」によるテロが発生した事でレプリフォースに疑惑が持ち上がり武装解除を要請するも、レプリフォースはこれを軍人への侮辱として拒否、イレギュラーハンターと決別に至っている。人類が無関係な上、独立に際し人類側の対応も描写されていない。
*11 アイリスの台詞からは「レプリロイドだけの国を作りたい」事が示唆されているが、当初の武装解除要請からあまりに突飛し過ぎて動機が異常になっている。
*12 設定上ではレプリロイド工学の権威であるキャラクター。シグマの生みの親でもある。
*13 回想なので時系列は『X1』より前だが
*14 『X1』リメイクの『イレギュラーハンターX』では特典OVA『The day of Σ』で登場している(原作では名前のみの存在であり、本編には原作同様登場しない)。ただし『X2』〜『X3』に比べると身体の衰えが進んでおり、終盤ではシグマのミサイル攻撃に巻き込まれて爆死したかのような描写になっている。
*15 森久保氏は声質はともかく「エックスのイメージに合わない」という意見があった。本作で伊藤氏のイメージが付いた為という事も考えられるが、森久保氏の演じるキャラクターはイケメンだが癖の強いキャラが多いためと思われる。
*16 このボイスの担当声優については関係者間で証言が食い違っており、真相は不明。
*17 プロローグだけに2話費やした程。このプロローグでは本作のゼロがなぜエックスとは別に戦っているのか、なぜバスターを使わなくなったのかを独自設定で描いている。