ロックマンX4

【ろっくまんえっくすふぉー】

ジャンル アクション
対応機種 プレイステーション
セガサターン
Windows 95/98
発売・開発元 カプコン
発売日 【PS/SS】1997年8月1日
【Win】1998年12月3日
定価 【PS/SS/Win】6,090円
【PS/SS】限定版:7,140円(各税込)
レーティング CERO:A(全年齢対象) ※ゲームアーカイブスで付与
廉価版 PlayStation the Best for Family:1998年11月26日
サタコレ:1998年12月10日/各2,940円
PS one Books:2003年9月13日/1,890円(各税込)
配信 ゲームアーカイブス:2014年12月17日/617円(税込)
判定 良作
ポイント 次世代機への移行に伴いグラフィックを一新
ゼロがゲームを通して使用可能に
キャラボイス・アニメーションの追加
エックス、ゼロのそれぞれ異なる能力・シナリオ
ロックマンシリーズリンク

概要

93年以降毎年発売されていたロックマンXシリーズであったが、本作は前作から1年半以上空け、プラットフォームをセガサターンとプレイステーションに移しての発売となった。
翌年にはWindowsでも発売。イージーモード、一部BGMの差し替えなどの変更点がある。

主人公はエックスまたはゼロの選択制で、それぞれ異なるストーリー展開となっている。ストーリー中で両者が絡むことはほとんど無い。
シリーズ初のキャラクターボイス搭載ソフトであり、アニメパートも挿入される。旧作に比べ、ストーリー性が重視されていることも大きな特徴。


誕生の背景

当時、講談社の児童誌「コミックボンボン」には、岩本佳浩氏による本シリーズのコミカライズが連載されており、児童誌の作品としては非常にハードな内容で好評を博していた。
本作の発売に合わせて同誌に掲載されたプロデューサー、稲船敬二氏のインタビューには
「ボンボンさんで岩本先生がXの漫画をとても熱く描いて下さっている。ならば予め熱いストーリーを用意しておいたら、漫画はどれだけ熱くなるだろうか」という発言があった。
本作がストーリー性を重視した内容になっているのは、こういった背景があったことも影響していると考えられる。


特徴・評価点

ダブルヒーロー制の導入

  • 前作では限られた場面でしか扱うことができなかったゼロだが、本作から完全なプレイアブルキャラクターとなった。
    キャラクターによって性能が異なり、それぞれの特性を生かした攻略方法が必要となる。
    • エックスはバスターによる攻撃を主体とする。攻撃範囲は狭いが遠距離から攻撃できる。
      • ボスを倒すと多彩な特殊武器が得られ、全てのボスに対し何らかの特殊武器で弱点を突くことができる。
      • パーツによって基本性能を強化できる。
    • ゼロはゼットセイバー*1による攻撃を主体とする。攻撃力・攻撃範囲に優れるがリーチが短い。
      • ボスを倒すと特殊攻撃と特殊能力を得られる。特殊能力は一部エックスのパーツ効果に相当する。
      • 特殊攻撃の数が必然的に少ないため弱点を突くことができないボスが存在するが、1つの特殊攻撃が2体のボスに有効な場合がある*2
    • 「ゼロの方がやや難しい」と評されるものの、ボスやステージの構造はほぼ共通であり、難易度に極端な差はない。このシステムは翌年の『ロックマン&フォルテ』にも採用された。

演出の強化

  • 前作に比べキャラクターが大きくなり、画面表示範囲が相対的に狭くなった。これによりキャラクターの動きがより鮮明になった。
  • キャラクターボイスを搭載しており、主人公以外にもボスやサブキャラクターが攻撃時などに発声する。
    • ゼロ役の置鮎龍太郎氏、シグマ役の麦人氏は定番となり、シリーズ作品や外部出演でもこの2名が演じるようになった。
    • エックスは今作のみ伊藤健太郎氏が担当。エックスの声優については詳しくは余談にて後述。
  • ボスとの戦闘前に会話が追加され、各ボスの個性や主人公との関係が際立つようになった。また、ボスのライフゲージには二種類の記号が表示されており、レプリフォースかシグマ傘下のイレギュラーかはっきりわかるようになっている。他のシリーズでも記号が複数使われる場合はあるが、基本的にラスボスとそれ以外のみの区別でしかなく、本作独自の仕様と言える。
  • ボスとの戦闘直前に「WARNING」の警告メッセージが表示される演出が追加された。以降この演出はシリーズの枠を越え、ロックマン関連作には必ずと言っていいほど使用されるようになった。
  • 前年末~年明けにかけて発売された『ロックマン8』と同様、オープニング、エンディング、中間イベントにはアニメーションが導入されている。作画も良し。
  • 本シリーズでも今作からOPとEDにはテーマソングが採用された。
    • OP曲「負けない愛がきっとある」及びED曲「One More Chance」は当時ブレイク前であった仲間由紀恵が歌っており、説明書には顔写真も掲載されている。珍しい事に「One More Chance」は発売当時放送していたアニメ『みすて・ないでデイジー』でも同様にED曲として使用された。
    • ファミ通の記事では声優時代(黒歴史)の仲間由紀恵の記事でも有名。但し、これら曲自体は人気。
  • BGMは全体的にアニメミュージックの色合いを強くした曲調となっているが、従来のメロディアスなデジロックも継承している。
    • OPステージとステージクリア時のBGMはエックスとゼロで異なる。また、それぞれのシナリオのキーキャラクターであるダブルとアイリスや、シグマにも専用のBGMが与えられている。
  • 強制スクロールステージが初登場。
  • ステージ中に破壊可能な障害物(コンテナや氷ブロック)が設置されているステージがあり、爽快感を強めている。
  • シリーズ初の女性キャラクターであるアイリスが登場。彼女の最期はシリーズ屈指の名シーンとされている。ちなみに女性キャラを登場させた理由は「男性キャラばかりで暑苦しいから」とのこと。
  • エックスのアーマーパーツはこれまでは一度取得すると四六時中装備し続けていたが、本作からは「非戦闘時は外しており、現場(ステージ)に降り立った時に装着する」という設定が確立した。

2種類のアームパーツ

  • 既存キャラ、エックスの今作での目玉は異なるチャージショット(ストックチャージショット、プラズマチャージショット)が撃てる2種類のアームパーツが存在し、所定のカプセルに入り直す事でそれらを任意に切り替えられるシステム。
  • ストックチャージショットはチャージショットを4発分ストックしておける能力。
    • 通常のチャージショットとは違う独特の操作が必要なことや、中チャージショットと同じSE、弾の小ささなど、いまいちお手軽に得られる爽快感に欠けるパーツだが…
    • 見た目に反して威力や貫通力は高く、直線状に存在するザコの群れやボスの攻撃を一網打尽に出来る。
    • 無敵時間の短い敵には4連射(+豆連打)、無敵時間の長いボスには、無敵の切れ目切れ目に1発ずつ浴びせていくのが基本。
    • ホバリングで敵との高さを合わせることで、高い位置にいる敵にも連続して弾を当てることが出来る。ラストボスのとある攻撃パターンに対しても非常に有効。
    • ストックさえあればチャージの必要がない為、チャージしながらの操作が緩和され、さらにボス戦においてはプラズマチャージより秒間威力に優れる。
    • 弾が小さい為、段差下などの窪んだ位置の敵に対してやや弱いのでそういった場面では特殊武器に頼っていくことになる。
    • 前作までに準じたピンク色のチャージモーションが採用されている。このチャージモーションは今作が最後となってしまった。
  • プラズマチャージショットは貫通能力が高くヒットさせた敵に最大3つまでプラズマを発生させ、追加ダメージを与えられるショット。
    • 通常のチャージショットと同じ感覚で使用出来て、弾が大きく貫通力もストックチャージより更に上の為、ステージ攻略時には無類の強さ、爽快感を誇る。
    • 停滞するプラズマの連続ダメージは無敵時間のない中ボスなどに絶大な威力を発揮する。
    • 無敵時間の長いボス戦では毎回チャージが必要な以上、秒間威力ではストックチャージに劣ってしまう部分がある。
    • しかし停滞プラズマのおかげで、ストックチャージやゼロでは手も足も出ないラストボスのとある攻撃パターンに対して余裕で追撃が可能。
    • ボス戦では特殊武器を使用すれば良く、ステージ攻略に比較的有利で、何よりお手軽感が強いため、こちらの方が使用率は高い。
    • アルティメットアーマーにはこちらのパーツが搭載されており、後続作でもアルティメットアーマー用として第一線で活躍し続ける名アームパーツ。
  • この発想が後のアーマープログラム制による、複数のアーマーシステムやニュートラルアーマーへ繋がっていく。

その他の変更点

  • 旧作と比べアクション面・システム面共に意識的に難易度が下げられている。ライフアップ等も前作以前と比べかなり見つけやすくなった。
    • ゼロの操作に慣れてもらうためだと思われる。
  • ハードの変更に伴い、途中再開する方法が、従来のパスワード方式からセーブ&ロード方式となった。
  • ボス戦前の会話時やボス部屋へのシャッターを通過する際など、操作できない場面でもチャージが出来るようになった。
  • サブタンクの数が従来の4つから2つに減少し、ライフが満タンでなくとも蓄積されるようになった。
    • 更に「武器エネルギーのサブタンク」が追加された。
  • エックスは特殊武器を選択した状態でも通常のバスターが使用できるようになった他、前作までの無駄に長い最大ショットまでのチャージ時間が短縮され、二種類のアームパーツを有効利用しやすくなった。
  • フットパーツに新たに追加された滞空能力(ホバリング)は扱いやすさで賛否があるが、使いこなせばボスの攻撃の誘導など痒い所に手が届く性能を持つ。
    • ストックチャージ派のプレイヤーにとっては高度調節のためになくてはならない存在だったりする。

賛否両論点

エックスの扱い

  • シナリオや演出面でゼロにはかなり力が入っている一方で、エックスはムービーに登場するのがエンディングのみだったりと今一つな印象を受ける*3。ムービー自体もエックス編とゼロ編でそれなりの数の差がある*4。発売時期のゲーム雑誌でも「影が薄くなった」と指摘されていた。
    • プロデューサー自身が「『X4』の主人公は完全にゼロ」と述べた通りの内容で、SS版のジャケットがゼロな事からも察することができるし、ゼロを最初から最後まで使える点が売りである事は推察できる。とは言え、エックスの扱いについて不満を持つプレイヤーはおり、賛否の種となっている。
    • なお、ムービーにエックスがほとんど映らないのは、プレイ状況によってアーマーの装備により外見が変わる事も一因だと思われる*5
      X1での会話シーンではアーマーを絶対装備していないオープニングステージでのみ顔グラフィックが表示され、本作ではアーマーに合わせて顔グラフィックが変わるなど、ちゃんと外見の整合性に気を使っているのである。
  • 尚、 批判の多くは演出面についてであり、システム面で冷遇されているという訳ではない。
    • ゼロはボスに対して弱点技が機能していないものが多くあるが、エックスはすべて機能しているため、ボスに対してはエックスがかなり有利である。
    • ゼロ編でのアイリスに当たる立ち位置のダブルは実際、かなりの初見殺しで強敵。しかも弱点武器を使った方が難易度が高い攻撃パターンに入るという厄介な相手で、BGMも相まってエックスのシナリオに合った狂気的な強さを見せ付けてくれる。
    • ステージボスを4体倒すとエックスはカーネルと戦闘になるが、ゼロは専用アニメが表示されて終わり。つまりゼロの方が演出面で優遇されているが、エックスの方がゼロより1戦多く戦闘を楽しめることになる。カーネルは終盤でゼロでも戦うことになるが、このエックス専用のカーネル戦は左右に壁が無い為、戦略が全然違ってくる。
    • アームパーツを二種類から選択できるという新たな試みもある。
  • この辺りは Xシリーズに何を求めているか で評価が変わるだろう。

全体的なボリューム不足

  • シリーズ初の上位ハード移行作品ではあるが、丁寧な作りに裏打ちされた良質な作品に仕上がってはいるものの、容量の割にはステージの規模や探索要素が小さく、2人の主人公それぞれでクリアしても総合的なボリュームは物足りなさが目立つ。全体的な難易度が低く、アイテムの隠し場所がセオリー化していたり、アーマーの新能力が地味だったりと新鮮味に欠けている事も拍車をかける。
  • ゼロについては接近戦仕様のアクションもありこの限りではないが、エックスではどうしてもマンネリ感が漂う。
  • 従来のSFC作品と同程度のプレイ時間となるため、後の作品よりも何度もプレイするには手に取りやすいボリュームとも言える。
  • エックス編+ゼロ編に加えて、エックスは2種のアームパーツや裏技アーマーなどもある為、周回プレイを行なう楽しさは十分にある。

ヘッドパーツや各種武器のバランス

  • 頭部パーツは従来までの微妙な性能とは打って変わり、「特殊武器の通常使用のエネルギー消費がなくなる」というシリーズ屈指の高性能さで、使い勝手が非常に良い。
    • しかしこの仕様に合わせてか、特殊武器の威力を全体的にかなり低く調整されてしまった。
      • メットールやバットンボーンすら一撃で倒せないものや、効果範囲の狭さの割に合わない威力のものばかり。武器自体の性能は面白いものが揃っているだけにかなりもったいない。
      • チャージ版は「エイミングレーザー」などの強力なものもあるが、エネルギーがフルの状態からに4~8発しか打てず(8発のものは威力が低い)、他の作品と比較しても燃費が悪い。
    • 一応効ボス以外にも弱点武器が設定されているものもいる為、敵やシーンに合わせて使い分けていくことも可能。
      • 基本的にストックチャージやプラズマチャージがほぼすべての敵に対して有効なので、そちらをメインで使ったほうが早かったりする。
    • そんな特殊武器もボス戦では無類の強さを誇る。
  • 2種類のアームパーツもプラズマチャージの方が何かと便利に感じる部分が多く爽快感も大きいため、ストックチャージが通好みなパーツと言う扱いをうけてしまっている。
    • プラズマチャージが今作では強すぎだったという判断からか、次回作のプラズマチャージは性能の下方修正を施された。

その他

  • 今作はスペースポートを除くすべてのステージがエリア1とエリア2の2部構成に分かれており、エリア2に入るとライフ・武器エネルギー共に全回復する。また、エリア2以降でゲームオーバーになってもエリア2の最初からコンティニューできるようになった、
    • アクションゲームが苦手なプレイヤーに易しい仕様ではあるが、シリーズ経験者からは「ヌルゲー」という声も。
  • ゼロにはキャンセル技が存在する。例として技の出の隙を省略したりする事が可能など見るべき点はあるが、問題は通常攻撃の2段目までは常に簡単なアクション動作でキャンセルでき、かつ対象が無敵状態にならないため、特にボスに対してダッシュと斬撃を小刻みに行うだけで凄まじい時間火力を発揮してしまう。
    • もちろんボスが動きを止めている隙を突く必要があるが、人力でも一度の攻撃機会でゴッソリ削り取れてしまう。
  • X3での意欲的な新要素の数々が、ゼロプレイとライドアーマー複数化以外全て削除されてしまった。
    • 確かにX3の時点では洗練されていなかったが、十分にブラッシュアップすればクオリティ向上に繋がるものも含まれていた。それらを玉石混淆のまま捨ててしまったことは大変もったいない。
    • X3の意欲的な取り組みをブラッシュアップした結果、ゼロのメインプレイヤーキャラ化や近距離攻撃に特化させたことによるエックスとの差別化、能力の全く異なる厳選された2種のライドアーマーとチェイサーのステージ、ボス4体撃破後のカーネル戦、2種のアームパーツ切り替えなどといった発想が生まれたとも取れる。
  • 敵に細かなバグ(?)らしき不自然な動作が見受けられる。
    • スパイダスステージのキングポセイドン(半魚人のレプリロイド)はゼロの空円斬を受けても何の変化も見受けられないが、通常のジャンプ切りを当てた場合は大きくよろめく特殊動作をする。
    • 通常ボスは体力が半分になると攻撃パターンが変化するものがほとんど(変化しないものもいる)だが、スプリット・マシュラームだけは一度7体の分身をぶつける攻撃を仕掛けた後、すぐに攻撃パターンを変えてしまう。

問題点

アクション面

  • 動作スピードが若干低下した。
    • SFC作品からスピード感そのものが減少。画面全体に占める主人公の割合が大きくなったことへの調整だと推察されるが、それを考慮しても少々遅い。
  • ダッシュ関連のアクションが劣化した。
    • ダッシュ速度が遅くなり、エアダッシュの飛距離が縮み、エアダッシュ後の加速が残らなくなった。
    • モーション描写が細かくなったため、ダッシュ後にブレーキが加わった。このためダッシュ開始時とブレーキ時に立ち判定が残るようになり、姿勢の低さを利用した回避が難しくなった。
  • 効果音の変化。
    • エックスの着地や壁蹴りなどが鋭い音から半濁音が含まれるような音に変わったり、チャージショットの効果音がSFC時代から劣化したとの意見がある。
    • ボスの無敵中や雑魚のガード中に起こる、跳ね返し音のキンキンした金属音が耳に障るなどの賛否がある。特に当たり判定が連続で長く残るエックスのプラズマチャージショット、ゼロの雷神撃などで顕著。敵に攻撃を与えた時の爽快感を薄くしているとの声も。
  • 一部ボス戦の賛否。
    • 物語のキーの一人であるジェネラル戦では、ジェネラル自身の攻撃方法が地味かつ単調な面が目立ち、特にゼロの場合は攻撃タイミングも待ちが多くなりがちで冗長になってしまっている。

ストーリー・演出

  • 「レプリフォースは独立する」と作中で述べているが、イレギュラーハンターとレプリフォースの対立から何がどうなって独立国家の樹立に思い立ったか噛み合っていない*6。地球を攻撃できる最終兵器を盾にしてまで宇宙に建国しようとした理由も判然としない*7
    • レプリフォースの司令官はOPで、「イレギュラーハンター=人間に尻尾を振ってレプリロイドを破壊する奴ら」「イレギュラー判定基準=人間のいいなりになるかどうかに過ぎない」「やられる前にイレギュラーハンターをやれ」、と吹き込む黒幕に対して人間への裏切りになるからと断っている。しかし各地を占拠するようなクーデターを起こす際にはどういう理論武装なのか「ただしこれは人類に対しての敵対ではない」と言っている。黒幕が言ったように心変わりにしても、伏線も描写もなく早過ぎる。
      • イレギュラーハンターから干渉を受けず誰からも指図されることなくそれでいて従来の災害派遣などは宇宙から出動して引き続き行う立場か、あるいは人類ともイレギュラーハンターとも関わりを絶った立場か、ジェネラルがどのような形の独立を目指していたのかもハッキリとしない。(アイリス個人が最期に夢見たのは後者のようではあるが)
    • 公式のストーリー文章では
      巨大な軍事力を持ったレプリフォースが、最高司令官の「ジェネラル」をリーダーとして、いっせいにクーデターを起こし、各地を占拠してしまった。
      イレギュラーハンター司令部は、ただちにレプリフォース全体をイレギュラーと認定し、エックスおよびゼロに出撃命令を下した。
      
      となっている。ジェネラルは「今や我々レプリフォース全員がイレギュラーと決めつけられた。だが我々もこのまま汚名を着せられているわけにはいかない。」と演説しているが、ストーリーの文章に基づけば演説時点ではまだ嫌疑だけでイレギュラーとはされていなかったことになる。
      • 実際イレギュラーハンター側が動いたのもクーデター後。
      • なお『X5』において、ジェネラルに賛同せずクーデターに参加しなかったレプリフォース所属のレプリロイドは普通にレプリフォースを引き継いでいる。
  • 前作まで進行役だったDr.ケイン*8が未登場。
    • 一応、攻略本付属の設定資料では新型ライドチェイサー「アディオン」の開発者として名前が挙げられていたり、本編でもアニメムービー中でシグマの台詞として名前が出ていたりするので、出番こそないものの存在が全く忘れ去られている訳ではない。
    • 後に発売された番外編『サイバーミッション』では普通に登場したものの、それを最後に何の言及もないままシリーズから姿を消してしまった*9
  • 前作の『X3』でドップラー博士の作ったアンチウィルスプログラムで消滅したはずのシグマが何の説明もなく復活している。
  • エックスプレイでのゼロ、アイリスの扱い、ゼロプレイでのエックス、ダブルの扱いが不明瞭。

総評

旧作と同様、複雑な操作はなくシンプルな仕上がりとなっている。致命的なバグもないため、従来作と同じく気軽にプレイすることができる。
本作の最大のポイントは、なんといってもダブルヒーロー制の導入だろう。近接攻撃を扱うキャラクターが使えるようになったことは、シリーズに新たな境地を見出したと言える。
以降のXシリーズでプレイアブルキャラクターが複数存在することが当たり前になったのも、本作の遺した大きな成果である。
演出面では、開発スタッフが目指したかった世界観を提示できた一方で、エックスの扱いが今一つだったり、旧作の硬派なイメージにそぐわなかったりしたため、眉をひそめる旧作ファンもいる。
とはいえゲームとしては総合的によくまとまっており、後の作品に与えた影響も含め、良作と呼べる作品だろう。


余談

  • 本作の発売後はしばらくの間シリーズ新作が制作されなかった。3年後にようやく『ロックマンX5』が世に出たのだが…。
    • ファンの間では「制作側の力の入れ様とは裏腹に売り上げ実績を残せず、シリーズが一時凍結されたのではないか」とする見方が多いが、ハッキリとした理由は不明。
    • ちなみに本作の売り上げはPS版のみで約20万本。数字だけ見れば初作の半分以下であるが、元々続編が発売される度に売上は落ちており、本作で急激に悪化した訳では無い。
      • Xシリーズはこの作品以外12月前後に発売されているが、この作品だけ8月発売になっており、そうしたマーケティング戦略のミスも要因となっているように思える。
  • CV担当の変遷
    • 本作でエックスを担当したのは伊藤健太郎氏だが、『X5~X7』では森久保祥太郎氏が担当し、2004年に発売された『ロックマンX コマンドミッション』以降は櫻井孝宏氏が担当している。2度の声優変更があったのはエックスだけ。*10
      • 不思議なことに海外版ではエックスの吹き替えをなんと 女性 が担当(!)しており、ムービーシーンでは 声色も完全に少女のそれ である。……向こうではエックスの内面を「女性的」と捉えているのだろうか?
      • ちなみに日本でも『X1』にて波動拳使用時に甲高い掛け声を発していた(声優は諸説あり詳細不明)。そちらはまだ「少年」らしい声質なのだが。
    • ゼロ役の置鮎龍太郎氏とシグマ役の麦人氏はシリーズ通して演じ続けている。VAVAは『X8』で麦人氏が演じていたが、イレハンでは下崎紘史氏に交代した。
  • ボンボンとの決別
    • 本頁冒頭で述べたプロデューサーの発言に応えるかのように、コミカライズ版『X4』はそれまで以上にハードな展開を続けていた*11
      しかし1998年7月15日、突然誰が見ても打ち切りにしか見えない形で終了した(8大ボスのうち3体が、戦闘シーンも無くいきなり死体になっているなど)。
    • 続いて本家『ロックマン』の連載も打ち切られ、以降同誌からロックマン関係の記事が一切姿を消した(正確にはGBA版『ロックマン&フォルテ』までは、新作ソフトとして紹介されたが…)。
      これは当時の誌面刷新の一環であり、岩本氏も後に自身のサイト上で「大人の事情があった」と答えている。
    • 後に復刊.comにて要望が募り、旧作及び本作の新しい単行本化が実現した。旧単行本未収録話も収録、ボスとの戦闘シーンなどが加筆されている。
  • 限定版には当時販売されていた玩具シリーズ「メガアーマー」が付属していた。
    • 素体にアーマーパーツを取り付けることでエックスの武器チェンジやアーマー換装を再現するシリーズで、ゼロや『X3』の敵キャラ、ライドアーマーまで立体化されていた。
    • 本作に付属したのはエックスの専用素体と隠し装備であるアルティメットアーマー。設定イラストにあるアーマー単独での飛行形態も再現できる優れものであった。しかし、これを最後に国内での展開は終了している。
      • 海外では『X5』や『DASH』のシリーズも展開された。
  • PS版には『ロックマンDASH 鋼の冒険心』の体験版が付属していた。
    • 通常、おまけディスクは配信されないゲームアーカイブス版でも収録されており、珍しい例となっている。同内容を収録した『ロックマン バトル&チェイス』にも入っている。
  • ネットメディアでの扱い
    • とある動画投稿者によって作られたMAD動画の影響か、回想のイレギュラーハンター隊長だった頃のシグマがイレギュラー時代のゼロに挑むシーン(通称:部下と隊長)やゼロがカーネルに挑発するシーン(通称:見損なったぞカーネル)等のムービーが妙な人気になっている。
      特に後者は同名のキャラクターが登場するエグゼ5エグゼ6の動画でもネタにされる事がある。


*1 前作まではビームサーベルという名称だったが、今作から名称変更。

*2 例えばクジャッカーとキバトドスは共に「龍炎刃」が弱点

*3 ゼロはエックス編のエンディングに登場するが、ゼロ編でのエックスは登場しない。一応エンディング以外にも出ているムービーが一つあるが、声のみである。

*4 ゼロ編では中間ステージにムービーがある他、ラストステージでもED以外のムービーが二つ存在するが、エックス編ではラストステージの突入時しかない。

*5 ゲームクリア時のムービーでアーマーの無いエックスが映るが、続編での説明を見ると戦いの中で破壊されたようである

*6 「謎の軍隊」によるテロが発生した事でレプリフォースに疑惑が持ち上がるも、レプリフォースはこれを軍人への侮辱として拒否、イレギュラーハンターと決別に至っている。人類が無関係な上、独立に際し人類側の対応も描写されていない。

*7 アイリスの台詞からは「レプリロイドだけの国を作りたい」事が示唆されているが、当初の武装解除要請からあまりに突飛し過ぎて動機が異常になっている。

*8 設定上ではレプリロイド工学の権威であるキャラクター。シグマの生みの親でもある。

*9 『X1』リメイクの『イレギュラーハンターX』を除く。

*10 森久保氏は声質はともかく「エックスのイメージに合わない」という意見があった。本作で伊藤氏のイメージが付いた為という事も考えられるが、森久保氏の演じるキャラクターはイケメンだが癖の強いキャラが多いためと思われる。

*11 プロローグだけに2話費やした程。このプロローグでは本作のゼロがなぜエックスとは別に戦っているのか、なぜバスターを使わなくなったのかを独自設定で描いている。