ファンタジーゾーンII オパオパの涙
【ふぁんたじーぞーんつー おぱおぱのなみだ】
| ジャンル | シューティング | ASINが有効ではありません。 | 
| 対応機種 | セガ・マークIII | 
| メディア | 2MbitROMカートリッジ | 
| 発売・開発元 | セガ・エンタープライゼス | 
| 発売日 | 1987年8月1日 | 
| 定価 | 5,500円(税抜) | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 配信 | バーチャルコンソール 【Wii】2009年1月13日/500Wiiポイント
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| 判定 | なし | 
| ポイント | 良質なBGMとグラフィック 「ワープゾーン」で迷子になりやすい
 謎解き要素あり
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| ファンタジーゾーンシリーズ | 
 
概要
セガから発売された横スクロールシューティング『ファンタジーゾーン』の続編。家庭用専用としてセガ・マークIIIで発売された。全8ラウンドの1周エンド。
初代をベースに「ワープゾーン」という新要素が盛り込まれている。
ストーリー
宇宙歴6226年「ファンタジーゾーン」に平和が戻ってから10年が過ぎたころ。
新たな侵略者が現れたとの情報を聞き、オパオパは行方不明になった父の手がかりを求めて再び戦いに挑む。
特徴
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ワープゾーン
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一つのラウンドに複数のゾーンが存在しており、各ゾーンに前線基地とショップが配置されている。
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特定のゾーンにある赤のワープゾーンからボスの所に行けるが、全ての前線基地を破壊しなければ入る事が出来ない。
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ボス戦でミスした場合は通常のゾーンから再開となるので、ボスとの再戦に備えてショップに行き直せる。
 
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お金の種類の追加
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お金の種類にお札が追加。前線基地やボスを倒した際に出てくる。
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コインよりも滞空時間が長いため、お金の回収については前作とは若干異なるプレイ感覚となる。
 
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ライフ制
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「パワーメーター(POWER)」が表示されており、敵の弾に当たると半分減り、体当たりを受けるともっと大きなダメージを受ける。
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ゾーンの何処かに隠れているボトルを取ったり、後述の隠しショップで販売されているボトルを購入することで、上限を増やしたり回復する事が出来る。
 
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ショップ
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本作は風船ではなく特定のゾーンにある雲形の物になる。
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前作はどのショップでも品揃えは同じだったが、本作ではショップによって品揃えが異なる。
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パーツの種類も前作に比べて増加している。
 
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訪れた後に消滅する事は無く、何度でも入れるので安心。
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通常ショップとは別に、最初は見えておらず特定の箇所をショットで撃ち込む事で出現する隠しショップや隠しアイテムも存在する。
 
評価点
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グラフィックが相変わらず可愛い
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前作のアーケード版のグラフィックをベースにセガ・マークIIIの性能の限界を越えたレベルに達している。
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前作移植版では全くアニメーションしなかった前線基地も本作ではしっかりアニメーションするようになっている。
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またワープゾーンの採用によって同じラウンドでもその惑星の雰囲気に合った複数の世界が展開されるため、各惑星の世界観的な広がりも感じさせてくれる。
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こういった同じラウンドで違った世界観を見せてくれる作品はシリーズ中本作が唯一ともいえる。
 
 
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ショップが無くならない。
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前作では買い物が終わった後元の画面に戻ると消滅していたが、本作は消滅する事無く何度でも買い物に行ける。
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ライフ制になっていることも相まって、ミス復帰後の立て直しが前作に比べ容易になった。
 
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前作同様、高い評価のBGM。
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本作はFM音源ユニットにも対応しており、接続することでさらに高クォリティのBGMにすることができる。
 
問題点
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敵の個性が強烈すぎる。
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上から降ってくるデンとラーコ、高速で襲い掛かるガバリンとクルンとウィンとジッピーが前線基地の破壊と謎解きを妨害されやすい。
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HIYARIKA以降の前線基地の耐久力が高くなる。
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BOWBOWのボムドランの速さがすっぴん状態でも追いつく事が出来ない。
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CHAPRUNのブーブマンの速さが最初は遅いけど最終的にはボムドランを上回る速さになってしまい、エンジンシリーズでも追いつけない。
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WOLFINの最後のネノンの誘導がオパオパだけ狙うようになり、連射で瞬殺が出来ずブーブマン並みの速さで襲い掛かる。
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これだけ敵の個性が強烈になった背景にはライフ制になって被弾前提・パーツ再購入可能前提のバランスで構築している影響もあるので仕方ない面はあるのだが...
 
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エンジンシリーズのバランスが大味。
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前作同様ジェット以降の物になると速すぎて敵や前線基地にぶつかってしまいやすい。
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特にロケットエンジンは予想外の敵にぶつかりやすく、前線基地に近づきにくい。
 
 
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一部のアイテムが高額。
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特に通常のショップのロケットエンジンと隠しショップ限定のボトルシリーズとコンティニューゲームの値段が非常に高い。
 
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ワープゾーンは迷子になりやすい。
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HIYARIKA以降はゾーンの数が5つに増える為、分かりにくくなる。
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アーケード版や3DS版ではレーダー表示という新機能が追加された。
 
総評
高評価の『ファンタジーゾーン』の家庭用機向け進化版として謎解き要素が追加され、BGMとグラフィック面でも底力を見せつけたものの、前作ほどの新鮮さがなく地味な扱いになってしまった。
また、前作アーケードからのファンにとっては家庭用向けに特化した本作の構成について違和感を感じていることも多いのも評価の向かい風となっている側面もある。
とはいえ、前作の良い点を踏襲しつつ新要素も導入もきっちり行っており、作品の世界観の広がりも十分に感じさせてくれるため、作品の完成度自体は決して前作に劣るものではない。
幸い移植やアレンジリメイクは積極的に行われているほうではあるので、前作とは一味違ったファンタジーゾーンの世界を本作で楽しむのもいいだろう。
移植
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FC版
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前作と同じくサン電子(サンソフト)から発売。登場する敵のスピードが遅く、BGMが短縮されている他、SEの質が劣化しており、残念移植となってしまった。
 
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アーケード(システムE)版
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セガ・マークIII版のグラフィックとバランスをそのままにした移植。パワーメーターが制限時間になり、前線基地のレーダーが追加された。そもそもシステムE基板自体マークIIIの上位互換基板だが、搭載されている音源がPSGのみなので評価は低い
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ラウンドクリアの際には残り制限時間がスコアと所持金に加算される。
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一撃死ルールに変更された上にセガ・マークIII版で発生してた処理落ちが軽減されてるため、結果的に難易度が上昇している。
 
 
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MSX2版
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前作と同じくポニーキャニオンから発売。横方向へのスクロール機能を持たないMSXで1ドット単位の滑らかな横スクロールを実現している。
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ウッドポールの攻撃が強化されている他、当たり判定がおかしなことになってたりと、バランスがあまりよろしくない。
 
 
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3DS『セガ3D復刻アーカイブス2』版
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リメイク版とセガ・マークIII版を収録。
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セガ・マークIII版では新規で3D化されており、レーダー表示とヘルパーモードか追加された。
 
最終更新:2022年10月19日 11:12