【どらごんくえすとびるだーず あれふがるどをふっかつせよ】
ジャンル | ブロックメイクRPG | ![]() ![]() |
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対応機種 |
プレイステーション4 プレイステーション3 プレイステーション・ヴィータ Nintendo Switch |
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発売・開発元 | スクウェア・エニックス | ||
発売日 |
【PS4/PS3/PSV】2016年1月28日 【Switch】2018年3月1日 |
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定価(税別) |
【PS4】7,800円 【PS3】6,800円 【PSV】5,980円 【Switch】4,800円 |
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廉価版 |
2016年12月1日 【PS4】3,800円 【PS3】3,480円 【PSV】2,980円 |
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レーティング | CERO:A(全年齢対象) | ||
判定 | 良作 | ||
ポイント |
ドラクエ版『Minecraft』 初心者にも遊びやすい作り |
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ドラゴンクエストシリーズ |
「物作り・町づくり」という新しいテーマの『ドラゴンクエスト』シリーズ作品。
『ドラゴンクエスト』の世界観と、広大なフィールドを自由に駆け回って冒険するサンドボックス要素を融合させたゲーム性を持つ。
サンドボックスゲームに代表される自由度と、RPGに代表されるストーリー性の両方を兼ね備えており、『ドラゴンクエスト』シリーズの名を冠するにふさわしい作りとなっている。
「ブロックメイクRPG」という公式ジャンルが示すように、サンドボックス系ゲームの著名作『Minecraft』の「ブロックを積み上げて物を作る要素」が取り入れられている。
全てがブロックで構成された広大なフィールドでアイテムを集め、それを組み合わすことで新たなアイテムを生み出し、ブロックを積み上げて街造りを行うことにより、ストーリーを進めていく。
本作の物語は初代『ドラゴンクエスト』のIFストーリーとなっており、同作の最終盤において発生する「竜王の勧誘」イベントにて、主人公が竜王の誘いに乗ってしまいバッドエンドを迎えてしまった後のアレフガルドが舞台となっている。
プレイヤーは『物創りの力』を持つビルダーとなり、荒廃したアレフガルドを復興させつつ竜王討伐を目指す。
アレフガルドに侵攻する竜王の魔の手を食い止めるべく旅立った勇者ロトの血を引く若者は、
竜王の罠にはまり行方知れずとなった。
竜王の手に落ちたアレフガルドはモンスターが跋扈する闇の世界と化し、
人々は物を創造する力を奪われ、年月と共にその数を減らしていった。
それから数百年後。精霊ルビスの加護の下、絶望にまみれた大地に一人の若者が降り立った。
アレフガルドから失われた「創造する力」を備え持つ存在「ビルダー」であるその若者は、
持ち前の能力を駆使してアレフガルドを復興させ、世界を支配する竜王を打倒すべく奮闘していくのであった。
物作り
街作り
戦闘
章構成のストーリー
知られざる島
RPG×サンドボックスという試み
クラフトゲー初心者にも優しい作り
街の設計等の自由度の高さ
可愛らしいキャラクター
違和感のない綺麗なグラフィック
初代ドラクエのプレイヤーをにやりとさせる演出
+ | ネタばれあり |
おつかい要素が多い
最序盤のストーリー展開とモチベーションへの配慮不足
防衛戦や竜王軍バトルの存在
チャレンジの存在
章ごとにデータが分かれている
カメラワークが悪い
ストーリーモードの物作り、街作りの自由度の限界
公式ジャンルがあくまで「ブロックメイクRPG」であり、元からストーリー性を重視している作風なので、上記の点はストーリー展開の都合上の措置であるとも言え、仕方ない側面もある。
「ストーリーモード=クラフトスタイルのドラクエを楽しむモード」「フリービルドモード=クラフトを楽しむモード」と割り切った方がいいだろう。
痒いところに手が届かない仕様
住民のAIの性能が悪い
ハマりを起こすバグ(改善済み)
「サンドボックス系ゲームの有名作『Minecraft』の要素を取り入れたRPG」という試みに賛否両論が多数上がった本作。
ドラクエそれ自体が入門者や初心者に馴染み易い作りを心がけているシリーズだけあり、サンドボックス系ゲームに馴染みの無い層にも受け入れられ易くなるよう、ゲーム性の要となる土台をしっかり作りこんでいる。
第1作ということもあってやはり細かい不満点が多々存在し、改良の余地が多分にある事は否定できない。
だが、異なるジャンルであるこの2つの要素をしっかりとまとめ上げており、『ドラクエ』としても『マイクラ』作品としても違和感や破綻のない仕上がりと言える。
少なくとも「RPG+クラフト系ゲーム」という化学反応の結果として、成功と評価可能な作品であることは間違いない。
ストーリー性を含んだサンドボックスゲームということで、自由度の高さの面では本家に一歩譲る点はあるが、その分、初心者や興味のないプレイヤーにも入門編的な位置づけでおススメできる。
サンドボックスゲームに興味のある初心者や、『マイクラ』が好きで『ドラクエ』も好きというプレイヤーにはぜひとも触れてみていただきたい1作である。
*1 とはいえ最高64ブロックまで積み重ねることができ、部屋として認識されるには壁の高さ2(+床1)ブロックあればいける(+床面積9~99マスであることと、ドアと室内に明かりがあるのが条件)ので"上"方向には理論"上"21階建て+平たい屋根までは行ける。尤も部屋が1つの島(マップ)で100個まで制限なのでそんなに詰めて作る意味は薄いが。
*2 FC版『III』における主人公の父親のキングヒドラとの戦闘中のグラフィックが「盗賊カンダタ(グラフィックは殺人鬼系モンスターの流用)」の流用だったため。ROM容量の不足による代用だったが、海外版やリメイク版では新規のグラフィックが作られている。
*3 第一章の舞台となるメルキドは「魔物の侵入を許さぬ堅牢なシェルターを作って閉じこもったため作物すら作れぬまま飢えに苛まれ、疑心暗鬼から互いに醜い争いを繰り返した末、城壁の門番であったゴーレムに街を脅かす敵と認識され滅ぼされた」という顛末を辿っており、その経緯を知っているあるNPCが序盤から街の発展に反対している。