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依頼内容は「記事名の変更」「パッケージ版『DX』に関する記述の追加」です。


初音ミク Project DIVA Future Tone Prelude / Future Sound / Colorful Tone

【はつねみく ぷろじぇくと でぃーう゛ぁ ふゅーちゃー とーん ぷれりゅーど/ふゅーちゃーさうんど/からふるとーん】

ジャンル リズムアクション(音楽ゲーム)
対応機種 プレイステーション4
メディア ダウンロード専売ソフト
発売元 セガゲームス
発売日 2016年6月23日
定価 『Prelude』:無料
『Future Sound』・『Colorful Tone』:各3,900円
追加楽曲パック1st/2nd/3rd:各1,500円(シーズンパス3,900円)
『拡張パック「DX」』:900円(税別)
※これらは2018年8月9日より4点セットの「追加楽曲パックセット」(190円)に移行
『拡張パック「MEGA39's」』:3000円(税別)
判定 良作
SEGA feat. HATSUNE MIKU Projectシリーズリンク


概要

初音ミク Project DIVA Arcade Future Tone』(以下AC版)の家庭用移植版。
無料ダウンロードの本体『Prelude』と、有料追加パック『Future Sound』と『Colorful Tone』で構成される。
『Future Sound』には、これまでの家庭用版『初音ミク -Project DIVA-』シリーズが初出である楽曲・モジュールを中心に収録。
一方の『Colorful Tone』には、AC版や『Project mirai』シリーズが初出である楽曲・モジュールを収録*1
また本体『Prelude』だけでも2曲がプレイ可能で、実質的に無料体験版に相当すると言える。
これらすべてを合わせると、2016年1月アップデートまでのほぼ全ての楽曲及びモジュールが収録されている*2
さらに、『追加楽曲パック1st/2nd/3rd』(合計12曲収録)が各1,500円or3点セット3,900円で配信された(現在の販売形態については後述)。

2017年11月22日にパッケージ版『初音ミク Project DIVA Future Tone DX』が発売、その後ダウンロード版にも『DX』の新機能と新曲を追加する『拡張パック「DX」』が900円で配信された(2曲収録、現在は単体での配信は終了し追加楽曲パック3つとのセット「追加楽曲パックセット」(190円)に移行している)。

2020年7月2日には姉妹作であるSwitch用『初音ミク Project DIVA MEGA39's』からの新規楽曲とモジュールを収録した『拡張パック「MEGA39's」』(3000円)の配信が開始された。*3


特徴・変更点

  • 基本となるシステムはAC版と同様だが操作は家庭用シリーズに近く、デフォルトでは○△□×がそれぞれ該当位置の方向キーに対応している。
    • キーコンフィグで操作ボタンを変更したり、一ボタンに同時押しを割り当てたりすることも可能。その他にも、同時押しに関してHARD以下ではガイドが一瞬表示されるオプションや、ボタン数が合っていれば押し間違えてもライフが減らないALMOST判定の追加オプションが利用できる。
    • スライド操作はスティック操作の他、DS4のタッチパッドや、モーションセンサー、指定したボタン等でも入力可能。
    • 本作の操作方法に慣れるためのチュートリアルも存在。曲は当然ながら『Ievan Polkka』。
  • 楽曲ごとに好きな開始点よりプレイが可能となるプラクティスモードが搭載。開始点は秒単位で指定でき、ワンボタンでリピートが可能。
    • AC版に存在したライフがゼロになってもプレイ可能な完奏モードや、リズムゲームオプションもそのまま収録。
  • PV鑑賞モードも健在。撮影も勿論可能で、ロード画面の画像に選んだり、PS4の機能でシェアすることも可能。ただし通常のプレイ動画をシェアした場合、音楽は流れない。
  • 『Future Sound』『Colorful Tone』両パックを購入すると、『初音ミク Project mirai 2』のようにモジュールの頭部を別モジュールのものと変更できるようになる。
    • ただし異なるキャラ同士の変更は不可能で、一部変更できないモジュールも存在する。
  • 同様に両パック購入特典として指定された複数の楽曲をライフゲージ及びコンボ数を継続してプレイするサバイバルコースに挑戦できるようになる。
  • コースは複数存在し、いずれも通常のスコア・達成率とは別に、サバイバル専用のランキングでオンラインランキングに対応している。
  • その他楽曲ごとのタイミング調整や、楽曲PVのプレイリスト作成もアップデートにより可能となった。

評価点

  • 両パックの合計収録曲数は224曲と、他の家庭用の音ゲーと比較しても随一といえる。
    • 『Prelude』収録の2曲を除くと『Future Sound』は127曲収録、『Colorful Tone』は95曲収録と、単体で見ても安価かつ大ボリューム。
      • 難易度も多様であり、プラクティスモードでクリアに向けての練習は勿論、HOLDによるハイスコアを目指すための検証を容易に行うことが可能になった。
    • モジュールに関しても両パック通じて345個存在。髪型変更やカスタマイズアイテムも併せて楽曲との組み合わせはまさに無限大。
      • 最近の家庭用版では有料DLCとなっている「亞北ネル」「弱音ハク」「重音テト」といった派生キャラも『Prelude』に収録されているので無料でも使用できる*4
      • なお2月以降AC版に追加された楽曲とモジュール、EXTRA EXTREME譜面はDLCの追加楽曲パックを購入することで入手できる。
  • 1080pのフルHD画質というAC版以上のグラフィックでありながら、60fpsでの安定したプレイが可能となっている。
    • PS4の性能を活かしてか、AC版では実現しなかった「夢の続き」や「DECOLATOR」といった4人以上の楽曲でも全てのキャラでモジュールやカスタマイズアイテムの設定が可能となった。
  • モジュールやカスタマイズアイテムのアンロックに必要なVPも、AC版と異なり通常のプレイで十分稼ぐことが可能。
    • それでも全てを入手しようとするとかなりの根気が必要。一応全モジュール・カスタマイズアイテムをアンロックするDLCも存在する。

問題点

  • AC版の譜面をそのまま移植しているため、通常のコントローラーでのプレイは家庭版・AC版いずれのプレイヤーでも慣れが必要となる。
    • また、スティックまたはタッチパッドを使用しての入力でのみスコアにボーナスが入るため、高スコアを目指す場合操作に制限が入る点で一部批判がある。
    • DIVA X HD』専用ミニコントローラーでAC版の操作系を再現する場合、ゲーム内のキーコンフィグではPS4の仕様上、十字キーの↑と↓および←と→の同時入力を受け付けない為に同時押しやHOLDに支障が出てしまうのでコントローラーのキーアサイン機能を使う必要がある。
    • 2020年に期間限定の受注生産とはいえ『MEGA39's』の発売に合わせてこちらでもアーケードタイプの専用コントローラーが発売され、配信開始から3年半を経てようやくAC版と遜色の無い環境でのプレイが可能となった。既にプレミアが付いてしまっている為に今からでは入手困難であるが。
  • デフォルトの設定では△と□がそれぞれ同色の↑と←にアイコンが変更されている。
    • 直観的に操作しやすいようにするための変更であろうが、家庭版に慣れたプレイヤーは同方向同時押しと、AC版に慣れたプレイヤーには(色こそ異なるが)スライドと混同してしまうため非常に紛らわしい。
      • もっともオプションで従来の表示に変更可能であり、実際左右で押すボタンを分担するプレイヤーにとっては便利なオプションであるのだが。
  • いずれの楽曲も最高難易度のEXTREME及びEXTRA EXTREMEをプレイするにはHARDをクリアしなければならない。
    • AC版は勿論のこと、家庭版の作品でもEXTREMEは最初からプレイ可能なためこの仕様は問題視されがちである。
  • 初期のバージョンではホールド中にポーズをかけてポーズメニューのボタン入力タイミングを変更すると通常のプレイでは不可能なホールドボーナスの取り方ができてしまう*5という現象があり、スコア競争の公平性が失われていた。
    • 現在ではポーズメニューでタイミング変更するとそのプレイでのスコアが無効になるようになっている。また、修正前のスコアはアップデート後もリセットされていないが、代わりにアップデート以後全てのスコアを1.1倍にするという措置が取られている。
  • AC版のトライアルにあたるシステムは非搭載。
  • 先述の繰り返しになるが、PS4のシェア機能でリズムゲームやPV鑑賞をシェアした場合、無音になってしまう仕様になっている。
    • これについては権利上の配慮と思われ、納得しているプレイヤーも多い。

総評

単なるAC版の移植にとどまらず、これまでの『初音ミク -Project DIVA-』シリーズの総決算であり最終保存版ともいえる作品である。
実質『F 2nd』までのDIVAシリーズ楽曲がプレイできる『Future Sound』と、クリエイターによる珠玉の作品が多数収録された『Colorful Tone』。
単独で見てもかなりの楽曲を収録していながら価格は他の音楽ゲームと比較して若干リーズナブルと言えるほど。
両方のパックを購入しなければ利用できない機能も存在するが、間違いなくそれらの機能はその価格に見合ったものだと言えるだろう。
いずれにせよ、まずは無料で遊べる『Prelude』に触れて、本作がどういったものか確かめてみるべきである。


余談

  • 本作の発売日は奇しくもAC版の稼働開始からちょうど6年後である。
  • 本作の発売に至った理由として、「いずれ時が経ち消えゆくAC作品を保存し、後世に残しておけるタイトルを作りたかった」ことがある。
    • 本作の開発に関するプロデューサー・ディレクターらの他のコメントはこちらのリンクを参照。
最終更新:2021年12月18日 19:07

*1 2分割した理由は「パックごとのコンセプト分け」「若い世代に向けて価格を抑えたかった」とのこと。詳しくは本ページ末尾のリンク先記事を参照。

*2 「saturation」「鏡音八八花合戦」が未収録。また、「サヨナラ・グッバイ」「恋ノート」「Holy Star -2010 DIVA mix-」はジャケット画像がゲーム上のPVのスクリーンショットを切り抜いたものに変更されている。

*3 『MEGA39's』とは異なり実機モデルPVのトゥーンシェイド化はされていない。

*4 当該作では「咲音メイコ」はMEIKOのモジュールの1つとして初期収録されている。

*5 通常ではコンボを切らないと取れないようなMAXホールドをコンボを切らずに取れるetc.