【ぐろーらんさーすりー ざ でゅあるだーくねす】
ジャンル | ノンストップドラマチックRPG | |
対応機種 | プレイステーション2 | |
メディア | CD-ROM 1枚 | |
発売元 | アトラス | |
開発元 | キャリアソフト | |
発売日 | 2001年12月6日 | |
定価 | 7,140円(税込) | |
判定 | なし | |
ポイント |
RPGに回帰 ダンジョンもフィールドも独特 フリーダムな選択肢 駆け抜け過ぎたドラマチック |
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グローランサーシリーズリンク |
ドラマチックを駆け抜けろ!
世界では太陽が異変を起こし、地上に降り注ぐ陽光が減少していた。
そのために作物は育たなくなり、人類の版図は減り、
食料を求めて国どうしの戦争まで起こり、破滅の道をたどり始めていた。
物語は異変の影響をあまり受けていない土地「キシロニア連邦」からはじまる。
記憶をなくし、倒れていたところを
キシロニア連邦議長の娘・アネットに助けられた主人公を中心に、
登場人物たちのさまざまな思惑が複雑に絡み合い、たどり着く先は…。
(公式サイトより抜粋)
ノンストップドラマチックRPG「グローランサーシリーズ」の第三弾。
前作『グローランサーII The sense of justice』と同時製作であり、前作の僅か数ヶ月後に発売された。
その為、UIやグラフィック、サウンド、バトルシステムの多くは流用となっているが、
ファンディスク寄りの内容だった前作と違って一本のRPGとして作られており、基本システム面では別物と言えるほどの出来になっている。
舞台は前作、前々作の1000年前。過去作で語られた人類の故郷である「死の世界」。
一部の人々が滅亡を逃れる為に移住した新天地が過去作の舞台であり、本作は移住計画の前後とその後の死の世界を舞台に
前作で語られたグローランサー(光の救世主)の元祖となる少年の物語を描く。
+ | クリックして展開 |
システム面
シナリオ面
+ | 更にラストシーンは(ネタバレ) |
+ | ネタバレ |
シリーズの特徴的な戦闘システムを更に完成に近付け、様々な要素も盛り込んだ意欲作。
主人公の性格変化など、以降のシリーズに受け継がれた要素もあり、シリーズの中でも重要な位置付けの作品である。
反面、新要素の幾つかは空回り気味で、結果として本作のみの独自要素となっているものも少なくない。
同時製作という都合もあって前作の路線を相応に引き継いでいるので、原点に回帰しきれていない部分も多く、
ストーリーもボリューム不足且つ尻すぼみな点もあって手放しでは褒められない。
決して悪い作品ではないのだが、どうしても「前作よりは良いが『I』には及ばない」という評価に行き着いてしまうのが残念なところ。
本作と前作で築いた基盤を昇華し、反省点も活かした『IV』にてシリーズは一つの結実を迎える事になる。
*1 主題歌「君のあしたへ」も歌唱。作中でもモニカがこの曲を歌うシーンがある。
*2 モニカはイベントを進めて精霊使いに覚醒すると会話できるようになる。
*3 他作品の妖精は何かしらの使命か理由があって付いてきている場合が殆ど。『V』の「コリン」も同行の動機は「何となく」ではあるが、ストーリー後半に主人公にとって非常に重要な役割を果たしている。
*4 召喚に必要なアイテム2つのうち1つはラストダンジョン直前の街で、もう1つは闘技場でかなり戦わないと入手できないので召喚自体も容易ではない。
*5 ストーリー上は拠点に戻る必要性が減る為、仲間が集合するシーン自体が少ない。
*6 そのキャラは『IV Return』にも登場し、過去の行いを恥じている事は描かれるのだが、咎めを受けた様子は無い。尚、小説版では殺害される。
*7 『I』ラストバトルもカウントダウンはあったが、これは手遅れになる前に目的を果たそうとする主人公達にラスボスが道連れにするべく追い縋って来るというもので、流れが全く違う。
*8 過去二作とも最終決戦の場となった建造物。
*9 その為か、『I』のPSP版ではかなり後付けだが設定が追加されており、カーマイン達の活躍が無ければ別の要因で世界は滅びていたという事になっている。
*10 ようやく身体を取り戻したら幼馴染はスレインとくっついていた、という展開なのだが、それに対するフォローや「スレインにアネットを任せる」というようなやり取りも無いので、ただ立場が無いだけになってしまっている。
*11 アネットを誘い、且つ例の装置が無い所為でソロエンドを迎えた場合、グレイとの再会を果たすのだが何とも言い難い雰囲気で終わってしまう。
*12 公式設定なのかは不明だが、小説版ではラスボスの行動を裏付ける悲劇が描かれている。
*13 精霊使いの主が事件のもみ消しを図り、秘密裏に処理しようとして失敗したという体たらくで、しかもそれを二代も繰り返している。その次の代でやっと重い腰を上げたのが今作のストーリーの始まりという事である。
*14 攻略本やPSPリメイク版の説明書には載っているが、イラストは完全にラミィの流用である。
*15 勿論、『Return』でも個別の後日談が用意されている。