【ぷろじぇくと・うぃんぐまん】
ジャンル | フライトシューティング | |
対応機種 |
Windows 7/8/10 64-bit (Steam) Xbox Series X/S プレイステーション5 |
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発売元 |
Sector D2 Humble Games |
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開発元 | Sector D2 | |
発売日 |
【Win】2020年12月2日 【XSX】2021年7月29日 【PS5】2023年10月4日 |
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定価 |
【Win】2,570円 【XSX】2,900円 【PS5】2,970円 |
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判定 | 良作 |
RB-D2(Abi Rahmani)氏によって制作されたインディーゲーム。
内容は、『エースコンバットシリーズ』のフォロワーゲームと言えるフライトSTG。同シリーズの影響を強く受けつつも、独自の世界観で展開されるストーリーや、意欲的なゲームモードが導入されているのが特徴。音声は英語のみだが、字幕や一部UIは日本語表記に対応している。
HOTAS(*1)式のフライトコントローラーに完全対応。VRデバイスにも対応している。
2015年11月に開発が開始。2017年5月にはKickstarterでクラウドファンディングが行われ、目標額35,000豪ドルの3倍以上となる114,544豪ドル(約900万円)が集まった。
その後、体験版の配布を挟み、2020年12月にSteamで販売開始。
2023年10月には新モード「第59戦線キャンペーンモード」が追加されたPS5版『Project Wingman: Frontline 59』が発売。同時に、Steam版では新モード以外をPS5版準拠にする大型アップデート版がリリースされた。
Steam版における新モードは2024年12月2日にDLCとして580円で発売、これに対応したバージョンアップも行われた。
本作の評価点や魅力を一文に集約するならば「エースコンバット(それもPS2三部作)に限りなく近い感覚でプレイできる」である。
他のフライトSTGの場合、エースコンバットとの差別化によって独自の面白さを持つ一方で、自由度や快適性などを犠牲にしているものが多く存在した。
本作ではシステムや作風が似通っているだけでなく、それらを構成する素材のクオリティが高い。そして、ゲーム面で明確に負けている要素がほぼ見られないほどの内容に仕上がっている。
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エースコンバットファンによるエースコンバットファンのためのゲーム。
総じてインディーゲームとは思えないほど作り込まれており、一つのフライトSTGとしての完成度は並みのコンシューマゲームを超えている。
特に評価すべきはエースコンバットに対するオマージュ要素の多さであり、同シリーズのファンが喜ぶような内容で構成されている。
とあるレビュアーの言葉を借りるならば「遠い異国の地で味噌ラーメンを注文したら、思っていた通りの味噌ラーメンが出てきた」ようなもの。
有名シリーズ物の単なる模倣では終わらず、中身のクオリティでもそれに匹敵し、さらにはオマージュ元の良さを潰さない独自要素も兼ねた作品となった。
*1 「Hands On Throttle And Stick」の略称で、パイロットがスティックやスロットルレバーから手を離す事無く、レーダーや兵装の操作を行えるように作られた操縦装置のこと。
*2 字幕表示なし。『AC04』では「くたばれ!」と表記。
*3 難易度マーセナリーでは護衛機を引き連れてくるため、厳密には一騎打ちではなくなる。
*4 他のフライトゲームでは、確実にミサイル回避できるが弾数制限あり(エースコンバット、サイドワインダーなど)、無限に撃てるが本当に効果があるのかまるで実感できない花火同然の存在(エアロダンシング、エナジーエアフォースなど)のどちらかであり、高性能と弾数無限を兼ねることはまずない。
*5 文字通り桁違いの再生数であり、共に100万再生を突破。
*6 UAVの15機撃墜はそのミッションの最高ランク獲得に必要な最低条件で、難しさの方向性がこれにかなり近い。
*7 時期的には00年代前半辺りから航空機メーカーが機体の著作権を主張し出したため。極端な例としてPS2の『エアフォースデルタ ブルーウィングナイツ』では「ゲーム本編で普通に登場する一部の機体が攻略本では権利許諾が得られなかった影響によりその情報が記載されていない」ことが挙げられる。余談ではあるが、『アフターバーナークライマックス』では、実在の戦闘機を名称も含めて収録する際にボーイングとノースロップ・グラマンにライセンス料を支払った上で公式に使用許諾を得ている。
*8 例えばAV-8B ハリアーIIは本作では「ACCIPITER」という名称になっている。一見元ネタに一切関係ないように見えるが、「ACCIPITER」は猛禽類の一種である「ハイタカ」を意味し、同じ猛禽類の「チュウヒ」から取られた「ハリアー」にかけたネーミングであると思われる。
*9 全体的な機体形状はF-22よりむしろ中国のJ-20に近く、J-20の機首及びエンジンノズル周りをF-22のそれに置き換えたような機体となっている。