LEGO Dimensions

【れごでぃめんしょんず】

ジャンル フィギュア召喚アクションアドベンチャー
対応機種 プレイステーション4
プレイステーション3
Wii U
Xbox One
Xbox 360
発売元 ワーナーブラザーズ
開発元 TT Games
プレイ人数 1~2人(対戦モード時は最大4人)
発売日 2015年9月27日
レーティング ESRB:E+(10歳以上対象)
判定 良作
備考 国内未発売
別売拡張セット多数
ポイント おもちゃが生きて動き出す
フィギュア読み取りデバイスを駆使した様々な仕掛け
様々な有名映画やアニメ作品がレゴブロックになってクロスオーバー
登場作品の原作再現度が高い
キャラの能力差が激しい
現在はソフト、拡張パック共にどれも入手困難
レゴシリーズ


概要

レゴシティ アンダーカバー』等のレゴブロックを題材としたゲームを多く開発しているワーナー傘下のゲームメーカーTT Gamesのゲーム。
スカイランダーズ』『ディズニーインフィニティ』『仮面ライダー サモンライド!』のように連動玩具を使用し、それらをゲーム内に召喚して遊ぶゲームである。
プレイヤーは、ゲーム画面に表示されるレゴ組み立て説明書に従い、ソフトや拡張パックに同梱されている本物のレゴブロックを組み立てられる。「Toy Pad」と呼ばれる付属の読み取りデバイスを使い、そこにレゴのキャラクターやレゴの乗り物やアイテムを召喚する「Toy Tag」を置いて読み取らせる。
このゲームは『LEGO Dimensions(次元)』の名前の通り、映画やドラマ、アニメ、ゲームのキャラクターが次元を超えてレゴブロックになって登場しており、その数は30作品、プレイアブルキャラは70。一大クロスオーバー作品である。登場作品は後述する。

ストーリー

悪の皇帝Lord Vortech(ヴォルテック卿)は、全次元に散らばった「全ての時間と空間自体の基礎」と呼ばれている「Foundation Elements(ファウンデーション・エレメンツ)」を手に入れ、全次元を自分のモノにしようと企んでいた。
同じ頃ゴッサム・シティでは、建物の壁に突然謎の青い渦が現れ、バットマンの相棒ロビンがそれに吸い込まれてしまう。バットマンもその後を追うが、行き着いた先は、空虚な次元「Vorton(ヴォートンもしくはヴォルトン)」。
バットマンは、同じく仲間の「ロボヒゲ」を渦に吸い込まれた「ワイルドガール(2014年公開の映画『レゴ ムービー』より)」と「フロド」を吸い込まれた「魔法使いガンダルフ(映画「ロード・オブ・ザ・リング」より)」と共に、吸い込まれた仲間探し、ヴォルテック卿の野望の阻止、Vortonに壊れた状態で放置されていた、次元間を行き来出来る装置「Gateway(Toy Pad)」の核となる5つの「Keystones(キーストーン)」の回収をしに数々の次元へ冒険の旅に向かうのであった…
(英語から翻訳、要約)

特徴(ゲーム内容)

  • 複数のキャラクターや乗り物を使い分けながら、各地を周ってミッションをこなしていくシステム。
  • 玩具の世界なので、もし死んでもすぐに生き返る。(ゲームオーバーはない)
  • お金に当たるチップ(スタッドともいう。銀・金・青・紫の4種類。紫が1番価値が高い。)は道に落ちているほか、敵を倒すなどして入手出来る。ストーリー上で使う場面は少ないが、ビルドの時などに使用する。このお金のシステムは「レゴムービー ザ・ゲーム」など様々なレゴゲームと共通している。
  • ヴォルテック卿のメインストーリーの他に、各登場作品がモチーフのオープンワールド「Adventure World(アドベンチャーワールド)」、拡張パックを購入する事でアンロックされるミッション「Levels(レベル)」も遊べる。
  • Year 2以降のパックを購入すると、それらに加えて最大4人でプレイ出来るチーム制の対戦モード「Battle Arena(バトルアリーナ)」もアンロックされる。旗を取り合う、爆弾をなすりつけ合う…等、全部で21種類のステージが存在する。
  • 「Toy Pad」には、最大7つまでフィギュアを置いてゲーム内に登場させる事が可能で、スペースは3箇所に分かれておりToy Pad中央に1つ、左右に3つずつ置く事が出来る。
    • ゲームを進めていき「Keystones」を回収していくと、Toy Padを使って(フィギュアを置く位置を変えたりして)ゲーム内の仕掛けを解く事が出来る。
+ Toy Padを使う仕掛け、ギミック
  • Shift(シフト)
    • Toy Padの台が赤、青、黄色の3色に光り、ゲーム内の空間に3つのワープホールを作り出す。フィギュアを置いた台の色に応じた場所にキャラを別の場所にワープさせる事が出来る。
  • Chroma(クロマキー)
    • Toy Padを絵の具のパレットのように使い、赤青黄の3色を、指示されたヒントと同じ配色にすることで仕掛けを解除出来る。
  • Elemental(エレメンタル)
    • Toy Padの各箇所に火、水、土、電気の「エレメント」のうち3種類がランダムで割り振られる。使いたいエレメントにフィギュアを置くと、そのビームやバリアを使用出来る。
  • Scale(スケール)
    • Toy Padがオレンジ色と緑色の2色に光り、フィギュアをオレンジに置くとキャラが巨大化、重いモノを持つ事が出来る。緑に置くとキャラが小さくなり、狭い通路を通る事が出来る。
  • Locate(ロケイト)
    • バットマン達3人では解けないような仕掛けがあった時、他のキャラクターが一時的に駆けつけて自動で助けてくれる。

Year 2のStory Packで追加

  • Rip(リップ)
    • Toy Pad上のフィギュアを移動させることで、「別次元への転移」を可能にさせる。
  • Creation(クリエイション)
    • Toy Pad上のフィギュアを移動させることで、プレイヤーが事前に集めたオブジェクトから新しいモノを生み出すことができる。
  • Phase(フェイズ)
    • Locateに似ているが、こちらはキャラクターのみではなく「空間ごと」呼び出す。

Toy Tag(フィギュア)

NFC技術を利用した玩具商品で、プレイアブルキャラを召喚出来るタイプと、乗り物を召喚出来るタイプの2つが存在する。
ソフトには3体のプレイアブルキャラと、1つの乗り物(バットモービル)が同梱されている。これ以外は追加購入が必要である。

  • 別売拡張パックには種類があり、プレイアブルキャラ1体と、乗り物1つが同梱されている「Fun Pack」、プレイアブルキャラ1体と乗り物2つ+ 新ミッション1つがアンロック出来る「Level Pack」、プレイアブルキャラ2体と乗り物2つが同梱されている「Team Pack」、プレイアブルキャラ1~2体と6つの新ミッションがアンロックされる「Story Pack」の4種類がある。
  • Year 1のパックに付属するTag(ICチップが埋め込まれたフィギュアの台座)は青色で、Year 2は黄色である。表面には、それぞれのキャラクターに応じたかわいいイラストがプリントされている。

評価点

  • 多様なプレイアブルキャラ
    • 概要でも述べたが、本作は実写やアニメ作品の次元を超えてあらゆるキャラクターがレゴブロックになって登場している。
+ 全登場作品、操作可能キャラクター(発売されたフィギュアのラインナップ)一覧

Year 1

  • DCコミックス
    • バットマン、ワンダーウーマン、サイボーグ、スーパーマン、アクアマン、ジョーカー、ハーレイ・クイン、ベイン
      (バットマンはソフト同梱、ジョーカーとハーレイ・クインはTeam Packでセット販売、その他はFun Pack)
  • (Year 2で追加)グリーンアロー、スーパーガール(限定版ソフト同梱)
  • レゴムービー(2014)
    • ワイルドガール、エメット、バッド・コップ、ベニー、ユニキャット
      (ワイルドガールはソフト同梱、その他はFun Pack)
  • パック・トゥ・ザ・フューチャー
    • マーティ・マクフライ、ドク・ブラウン
      (マーティはLevel Pack、ドクはFun Pack)
  • Portal 2
    • Chell(チェル)
      (Level Packのみ)
  • ザ・シンプソンズ
    • ホーマー・シンプソン、バート・シンプソン、クラスティ
      (ホーマーはLevel Pack、その他はFun Pack)
  • ジュラシック・ワールド
    • オーウェン・グランディ、ACUトルーパー
      (Team Packのみ)
  • スクービー・ドゥー
    • スクービー・ドゥー、シャギー
      (Team Packのみ)
  • LEGO チーマ(神話モチーフのレゴシリーズ)
    • ラバル、クラッガー、エリス
      (全てFun Pack)
  • オズの魔法使い
    • 西の悪い魔女
      (Fun Packのみ)
  • ドクター・フー(イギリスの国民的ドラマ)
    • 主人公ドクター(初代から12代目)、サイバーマン
      (ドクターはLevel Pack、サイバーマンはFun Pack)
  • レゴ ニンジャゴー(忍者モチーフのレゴシリーズ)
    • カイ、コール、ジェイ、ニャー、ゼン、ロイド、ウー先生
      (カイとコールはTeam Pack、その他はFun Pack)
  • ゴーストバスターズ(1984)
    • ピーター・ベンクマン(レイモンド、イゴン、ウィンストンも操作可能)、マシュマロマン、スライマー
      (ピーターはLevel Pack、その他はFun Pack)
  • Midway Arcade
    • ゲーマー・キッド(本作オリジナルキャラ)
      (Level Packのみ)

Year 2

  • ゴーストバスターズ(2016)
    • アビー・イェーツ(エリン、パティ、ホルツマンも操作可能)
      (StoryPackのみ)
  • アドベンチャー・タイム(アニメ)
    • フィン(草のフィン)、ジェイク、ランピー、マーセリン
      (フィンはLevel Pack、ジェイクとランピーはTeam Pack、マーセリンはFunPack)
  • ミッション:インポッシブル(1996)
    • イーサン・ハント
      (Level Packのみ)
  • ハリー・ポッター
    • ハリー・ポッター、ハーマイオニー、ヴォルデモート
      (ハリーとヴォルデモートはTeam Pack、ハーマイオニーはFunPack)
  • 特攻野郎Aチーム
    • B.A.バラカス(ハンニバル、フェイスマン、マードックも操作可能)
      (FunPackのみ)
  • ファンタスティック・ビースト
    • ニュート・スキャマンダー、ポーペンティナ・エスター・ゴールドスタイン
      (ニュートはStory Pack、ポーペンティナはFun Pack)
  • グレムリン
    • ギズモ、ストライプ
      (Team Packのみ)
  • レゴバットマン ザ・ムービー(2017)
    • ロビン(ナイトウイング)、バットガール、エクスカリバー・バットマン(ゲームオリジナルキャラ)
      (ロビンとバットガールはStory Pack、エクスカリバーバットマンはFun Pack)
  • ナイトライダー
    • マイケル・ナイト
      (FunPackのみ)
  • グーニーズ
    • スロース(アンディ、ブランド、チャンク、マイキー、マウス、データ、ステフも操作可能)
      (Level Packのみ)
  • パワーパフガールズ
    • ブロッサム、バブルス、バターカップ
      (ブロッサムとバブルスはTeam Pack、バターカップはFun Pack)
  • ティーン・タイタンズGO!(DCコミックスのアニメ)
    • ビースト・ボーイ、スターファイヤー、レイブン
      (ビーストボーイとレイブンはTeam Pack、スターファイヤーはFun Pack)
  • ビートルジュース
    • ベテルギウス
      (FunPackのみ)
  • 各キャラの担当声優はとても豪華。
    例として、プレイアブルキャラの1人である「マーティ•マクフライ」「ドク•ブラウン」の声は原典と同じマイケル・J・フォックスクリストファー・ロイド本人がゲストとして演じている。
  • 一部のキャラクターの声は残念ながら、代役やアーカイブ音声だが、トム•クルーズの声のイーサン・ハント等、豪華なことに変わりはない。 代役が担当しているキャラも、原典とかなり近い声をしている。
  • フィギュアをあまり持っていなくても、ゲーム内通貨「スタッド」を支払う事で一部キャラを120秒だけ使える機能がある。
  • 登場作品の原作再現度が高い
    • 各登場作品の原作要素をレゴブロックながらどれも忠実に再現しており、その作品のファンならニヤリとする演出が盛り沢山。
    • アイドル時(何も操作を行わない状態)に発生する、キャラクター達のアニメーションも、原作をしっかり再現しており、マニアックな動作をすることがある。
  • 台詞も、名台詞からマニアックなものまでボイス付きで喋り、エリア移動の際のロード画面中までも喋る
  • 特定のキャラクター達を一緒に登場させると特別な台詞を喋ってくれる。

  • ホーマー・シンプソンとバート・シンプソンを置くと…
    ホーマー「Why You Little!(お前ってやつは!)」
  • ゲーマー・キッドとマーティ・マクフライ
    ゲーマー・キッド「ねぇマーティ、時計は集めなくていいのかい?
  • バットマンとマイケル・ナイト
    バットマン「余計なことするなよ。『ナイト』ライダー
  • どちらもクリス・ブラットが声優を務めている、オーウェン・グランディとエメットの声優ネタも扱われている。
  • 『ドクター・フー』主人公ドクターの「死ぬと容姿が変化し、復活する(Regeneration)」設定も再現されている。番組開始時の姿である初代ドクターからゲーム発売当時の12代目まで全てに変身出来る。初めは12代目ドクターしか使えないが、(原作同様)自キャラのライフを0にすることで他の代のドクターがアンロックされる。
  • 容姿が変わると、宇宙船「TARDIS」の操縦室も、その代に合わせた見た目に変わる。数話しか登場しなかったバージョンや、TVスペシャル版バージョンも用意されている。
  • とある代のドクターのTARDIS内にのみ存在する、あるLEGOオブジェクトを破壊すると、特殊演出を見られる。
  • TARDISに搭乗中は、番組の歴代テーマ曲をフルバージョンで聴ける。
  • Midway Arcadeの拡張パックを購入すると、『ディフェンダー』『ロボトロン』『ペーパーボーイ』等の名作アーケードゲーム20種類を遊ぶ事が出来る。全てハイスコアも残せる。
    • メインストーリーのステージや、他のYear1のLevel Packのステージをすすめるとさらにゲームの種類が増える。
  • ティーン・タイタンズGO!の拡張パックを購入すると、レゴブロックがテーマの描き下ろしオリジナル新エピソード(10分間)を視聴できる。 タイタンズの5人がレゴの世界に迷い込み、冒険するという内容である。
  • Toy Tagの乗り物モデルは自由にカスタマイズ可能
    • 乗り物モデルは、ゲーム内の通貨「スタッド」を支払って、「アップグレード」が出来る。
      • アップグレードをすることによって、乗り物の色を変えたり、新たに組み替えて楽しめる。
      • 例えば、ソフト同梱のバットモービルだと、アップグレードすると戦車のような見た目の「バットブラスター」、サソリのような見た目の「ソニック・バットレイ」の2種類に組み替える事が出来る。
  • BGMは、クロスオーバー作品らしくどれも壮大で印象に残る。映画やドラマが元の作品は、劇中で実際に使われた原曲やアレンジが主に使用されている。
  • また、本作のエンディング曲として、「Portal」の人気キャラGLaDOSが歌う「You Wouldn’t Know(あなたは知らないでしょうね)」が収録されている。作詞/作曲を、同ゲームの挿入歌「Still Alive」や「Want You Gone」を生んだJonathan Coulton氏が手掛けた。 Still AliveやWant You Goneのその後を歌った曲で、 原典と同じくGLaDOSのツンデレぶりが炸裂している
  • LEGO Dimensions限定のレゴパーツがある
    • 『Portal 2』のポータルガン、『パック・トゥ・ザ・フューチャー』のホバーボードといった、このシリーズでしか手に入れられないパーツが付属している拡張パックが多く、レゴブロックのコレクターにも嬉しい。

賛否両論点

  • 殆どの拡張パックに紙の組立説明書が付属していない
    • ソフト本体付属の「Gateway」などを除き、殆どの拡張パックに紙の組み立て説明書は付属していない。
    • 前述したようにゲーム画面に表示される説明書を見てモデルを作るのだが、それに気づかない人が「説明書が入っていない」といい欠陥品扱いして、通販サイトのレビューで低評価をつけていたことがあった。

問題点

  • 一部操作性が悪い
    • これはどのレゴゲームにも言える事だが、視点が固定される場所がある時は操作が難しい。
  • ロードが長い
    • これもレゴゲームの伝統だが、ロード中にキャラが喋ったり、ゲームの際に役に立つアドバイスを表示するなど、飽きさせない工夫をしている。
    • とあるキャラクターは、ロード中に「最高のロード画面だ!」と喋ることがある。
  • キャラクターの能力の差が激しい
    • 「ハーレイ・クイン」のように固有アビリティが1つ2つしかないキャラがいるかと思えば、「チェイス・マケイン」や「ジェイク・ザ・ドッグ」は固有アビリティを15以上持っていたりと差が激しく、不公平である。
      • チェイスやジェイクだけで、ゲーム内の殆どの仕掛けを解くことができてしまい、パックを集める楽しさが無くなってしまうという声がある。

総評

「本当に」レゴブロックを組み立てるゲーム。80年代の懐かしの作品から、バットマン等の人気作品のキャラが大集合。拡張パックの出来も良く、それだけでも遊べるレベル。日本ではあまり馴染みのない作品、吹替が存在しない作品がいくつか登場しているなどの理由で国内未発売だが、子供から大人まで楽しめるゲームといえるだろう。

余談

  • Youtubeやニコニコ動画では、本編に日本語字幕をつけた動画がいくつか投稿されている。
  • レゴ社製品は、一度売り切れたり発売から時間が経つと「廃盤」になり、取引相場が急激に高騰する傾向がある。
    • この「Dimensions」シリーズも、値段が跳ね上がり、かつては日本でも安値で購入出来たソフト本体が現在では中古でも5万円、拡張パックは1つ2万円をこえることが多く入手が困難になっている。
  • このゲームは、レゴブロックを本当に組み立てなくても一応プレイは可能だが、組み立てた方が何倍も楽しめるだろう。
+ タグ編集
  • タグ:
  • AADV
  • ワーナー・ブラザーズ
  • レゴ

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最終更新:2023年01月28日 10:51