ウィザードリィ・外伝 ~五つの試練~ Five Ordeals
【うぃざーどりぃがいでん いつつのしれん ふぁいぶ おーでぃーるず】
ジャンル
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RPG
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対応機種
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Windows 2000/XP/Vista/7
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発売元
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株式会社IRI-CT
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開発元
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59 Studio
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発売日
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2006年6月8日
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定価
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9,240円
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判定
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良作
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Wizardryシリーズ
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概要
タイトルにその名を冠している通り、コンピューターRPGの傑作である『Wizardry』を源流とした派生作品の一つ。
『世界樹の迷宮』や『エルミナージュ』など、「現代の感覚でWizを表現すればどうなるか」という試みで生まれた作品が数多くある中、
本作はあくまでも「原点回帰」をコンセプトとし
「可能な限りWizの要素をそのまま引き継いだ上で拡張性を模索している」
という点が特徴となる。
副題の『五つの試練』とは本作に収録されている5つのシナリオの事を指すが、これは決してそれらが本作のメインコンテンツである事を意味しているわけではない。
本作の目玉は
「有志が作成したシナリオを共有できる機能」
であり、これが先述の拡張性を担う肝の部分に当たる。
システム
前述の通り、システムの根本的な部分は所謂オールドWizとりわけ、『V』に準拠している。
なのでその辺りはリンク先を参照して頂くものとし、本作ならではの特徴についてのみ言及させてもらう事にする。
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シナリオ共有機能
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有志が「専用のエディタ」で作成・公開したシナリオをダウンロードし、プレイする機能。
但し、エディタは
「本作とは別物」
なのでこの作品でシナリオを作成したり、既存のシナリオを改造するような真似は出来ない。
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エディタは「ダンジョン」「モンスター」「アイテム」はいうに及ばず、実は「ゲームシステム」にもある程度干渉できるので、設定次第では従来のWizとはかなり異なるテイストのシナリオを作成する事も可能。
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具体的な例。エディタの機能であり本作自体のではないが、後述する評価点を言及するのに必要な為ここで紹介
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「魔法の効果設定」
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既存魔法の効果・属性・及び対象範囲、所属先の魔法レベル、習得難度、登場の是非等に変更を加える。
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「魔法ボーナス」の有無
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これを有効にすると、魔法習得率意外に影響がなかった「知恵」「信仰心」のステータスに魔法の与ダメージ・被ダメージ補正効果が付与されるようになる。
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更に属性が付いたダメージ魔法に「弱点2倍」「耐性半減」「装備品によるダイス面強化」の概念も加わる。
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「魔法効果AUTO」
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これを有効にするとドロップした装備品に付与されている魔法効果がランダムになる。(効果固定のアイテムも個別に設定可能)
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「攻撃回数」
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職業毎に「レベル1時の攻撃回数」「回数を1増やす為に必要なLvup量」「最大攻撃回数」を設定できる。
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「特性値設定」
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各種族の「基本特性値」及び「Lvupによる上限」「特別な方法による上限」を設定できる。
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また特定の職業に就く際に必要な特性値も変更する事が出来る。
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「二刀流攻撃設定」
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これを有効にすると『VI』のような「補助武器による二刀流」の概念が追加される。
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「地上に戻るとHP/MP回復」
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これを有効にするとダンジョンから帰還した時点で冒険者のHP/MP(或いは両方)が全快する。
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キャラクター転生機能
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あるシナリオのキャラクターデータを別のシナリオに移動させる機能。
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引き継がれるキャラ要素は「名前」「種族」「性別」「性格」「職業」「総Kill数」。
各特性値は移動先のシナリオの「該当職の要求値」か「種族基本値」のいずれか高い方が適用される。
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殆どフレーバーに近い機能だが、上記の仕様を利用して「最初から特性値の高いキャラ」や「本来の性格では就けない職業のキャラ」を登場させることもできる。
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職業選択機能
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新規キャラクター作成時、
「ダイスロールで必要特性値を満した職にだけ就ける」ルールと
「先に職業を決定してから特性値のダイスロールを始める」ルールを
ゲーム中任意に切り替え可能。
従来の「最初から上級職を使用したい場合、ダイスのリロールを繰り返す必要がある」問題が解消された。
ただ、後者の場合は作成職業を問わず年齢に約5年分のペナルティがある他、適用されるのはあくまで「新規作成時」のみで「転職時」に一定の特性値を要求される点は変わらない。
評価点
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シナリオの数だけある「Wizardryの顔」
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一言で「Wizardryの顔」といっても、その「どの顔」に楽しみを見出すかはそれをプレイする人によって異なる。
一手しくじれば即全滅&キャラロストの危険があるスリリングな戦闘を好むという人もいれば、
緻密なマップ作成やメモ取りを行い、複雑に入り組んだダンジョンを踏破する事にチャレンジしたい人、
頭を思いっきりひねらないと解けない難解極まるリドルの数々を求める人、
といった具合に色々なニーズがある上にそれらは両立どころか競合すらするので、一つのシナリオで全ての人の欲求を等しく満たす事は不可能に近い。
このジレンマを解消するのが「多数の製作者によるシナリオを持ち寄る」本作の形式である。
当然質は玉石混淆になるが、
「一つの要素にフォーカスし、コンセプトがはっきりしたシナリオ」や、
「贅沢にもあれもこれも詰め込んだ大長編」
「エディタの機能を最大限生かして新しい試みを行った意欲的なシナリオ」
等々、様々な特色を持った作品が収録されており、現在その総数は優に100を超えている。
また、これはあくまで製作者の任意ではあるが、「予想プレイ時間」「難易度」「アイテム・モンスター総数」「コンセプト」等の大まかな概要を表示する機能も備えている。
よって、本作一本あればプレイヤーはきっと「自分がやりたいWizardry」を見つける事が出来るだろう。
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沢山のシナリオがあっても、ずっと同じシステムで繰り返し遊んでいれば流石に飽きが来るのでは?という意見もあるかもしれない。
その点は先述のゲームシステムに干渉する機能がある程度緩和してくれている。
例えば「魔法効果AUTO」をONにした作品であれば、同一アイテムであっても取得する毎にその性能が変わってくるので、ハック&スラッシュ要素がよりディープなモノへと変化する。
魔法の設定を弄って、従来ならば後半にはお役御免である筈の魔法に活躍の場を与えたり、逆に便利すぎる魔法を自力で使えなくして戦闘に緊張感を与えたり、魔法のリストから敢えて外す事で「レジストを貫通する魔法」を登場させたりしている作品も多い。
特性値や攻撃回数を弄れば、種族・職業毎の差別化も促進する為「特定の種族・職業が優遇されている、或いは半ば使用を強制されている」変化球シナリオなんてのも存在する。
元々マップの構造とモンスター・アイテムが変化するだけでゲームバランスがガラリと変わるのがWizの特徴ではあるが、これらの要素が組み合わさる事でそのバリエーションの幅が更に広がる事になる。
賛否両論点
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簡素な戦闘
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元々オールドWizの戦闘過程は文章による表現だけで、近年のRPGの様な「ド派手なエフェクト」というのとは無縁な存在であった。
本作も当然その流れを汲んでおり、戦闘中のエフェクトは少々のSEと敵キャラの振動だけという非常に簡素な作りとなっている。
これは「戦闘が味気ない」という欠点に繋がる一方で「戦闘が超高速化する」という利点も持っている。
特にハック&スラッシュ要素が備わっているゲームにおいてこの高速化は非常に重視される要素であり、一概に問題点として扱う事は難しい。
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Wizの常識のアレコレ
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「原点回帰」を標榜としている関係上、所謂
「Wizにおいては常識だが、一般的なRPGに照らし合わせると非常識」
という独特の仕様も多数継承している。
これはWizで慣らしたプレイヤーにとってはファンサービスや「原作に忠実な要素」として受け止められるが、
シリーズに馴染みのないプレイヤーにとっては不可解、或いは理不尽な要素として取られるだろう。
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知らないとちょっと損するWizの常識の一例
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アイテム使用は例外なく「魔法扱い」
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魔法使用を封じられる状態異常に罹った時は実質アイテムの使用も封じられる。(正確には使用しても無意味)
「魔法のスクロール」といった魔力が関わっていそうな代物は勿論「傷薬」や「毒消し」といった明らかに「関係無いだろ!」と言いたくなるような品物においても例外はない。 よって一般的なRPGにありそうな「魔法が封じられた時の保険としてアイテムを用意する」という発想はここでは通用しない。
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では魔法とアイテム使用は全く同じなのか?というとそうでもなく、
「先制攻撃時、味方は魔法は使えないがアイテム使用は可能である」というルールが設けられている。 先制攻撃時に手持ち無沙汰にならない様、魔法が行使できないと役立たずになる職業にはアイテムを常備させる事がある。
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また、厳密に言うと、呪文封じの状態では呪文を「唱えることができない」が、アイテムを使用した場合は「呪文を唱えたが発動が阻害された」ことになる。傷薬や毒消しなど発動対象が味方である場合はシステム上の呪文阻害確率は最大95%(19/20)となるため、アンチスペルゾーンで回復アイテムを使用した場合「5%の確率で効果が発動する」。
そのため、アンチスペルゾーンの探索では毒消しを大量に持ち込み、状態異常時には発動を祈りながら何度も使用すると言う戦略もありとなり、逆にこれを知らないとアンチスペルゾーンの探索難度がはね上がってしまう。 何度使っても絶対に壊れないアイテム(ウィザードアイを使える指輪など)は発動するまで何度でも繰り返せばいいので、アンチスペルゾーンを実質無効化できる。
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キャンプ終了時は必ず「再びそのタイルに侵入した扱いになる」
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「キャンプ」とはキャラのステータス確認や、アイテムのやり取り、魔法の使用などを行うメニューの事。
これを「侵入する事でなにかしらの発動フラグが立つタイル」の上で行うと、上記のルールにより侵入時とキャンプ終了時で二回発動条件を満たす事になる。 初心者が最も陥りやすいのが「回転床の罠」。これは発動する事でパーティの向く方向をランダムに変化させるものだが、対処がわからないと 「向きがわからなくなる」→「キャンプを開いてマップ表示魔法発動」→「キャンプ閉じる」→「再び回転床発動」… というループに陥ってしまう。 この場合、別メニューである「魔法の使用」を選択しキャンプを開かずに調べる、といった面倒な区別が必要になる。
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また「タイルを守っている固定敵との戦闘」→「勝利&キャンプで回復処理」→「また固定敵と戦闘開始」という罠もWizではよくある光景。
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イベント進行フラグが「該当アイテムの有無」のみ
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イベント進行において"大半"のフラグは「特定のアイテムがインベントリにあるかどうか」でのみ管理される。
これを悪用して「ストーリー上一品物扱いの伝説級アイテムを量産」したり、「特定の敵を何度も討伐」したりといった光景がWizではよく見られる。 これは意図せずに起こってしまう事もあり、「死力を尽くして倒したラスボスが何事もなかったかのように再び立ちはだかる」様を見て噴飯することもしばしば。
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"大半"と書いたのはそれ以外でフラグを管理する方法もきちんと用意されている為。
例えばキャラに付けられる「称号」と紐づけてクリア後はイベントを起こせなくしたり、「アイテムもキャラも関係なくゲームを通して一度限り」といった条件設定も勿論出来る。 しかしこの仕様はプレイヤーのみならず製作者側にもメリットが大きく、敢えてアイテム有無のみをフラグとするシナリオも多いので、これを知っているかどうかでゲームに対するアプローチは大分変ってくる。
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宿屋の加齢システムの形骸化
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これは原作の時点でそうだったのだが、「最低ランクの馬小屋宿泊でMPを回復し、魔法でHPを回復する」方法がある以上「HPの回復具合で加齢していく宿泊システム」は実質機能していない。
馬小屋より高ランクの有料宿泊施設は「HP満タンで泊まれば絶対に加齢しない」というメリットはあるものの、その有料施設がランク別に複数ある事は全くの無駄要素と化してしまっている。 『エルミナージュ』シリーズのように「最高ランクに泊まれば特性値減衰が生じない」というメリットも存在しないので、純粋なファンサービス以外の存在意義が無い。
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また、馬小屋泊の手間すらも省く為に先述の「帰還で全快」を有効にしていたり、ダンジョンの出入り口付近に回復の泉を用意しているシナリオも沢山あるので、極端な話「回復施設」としても機能していないケースもある。
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わかりにくい「力」の仕様
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特性値の一つである「力」は「通常攻撃の命中率と威力に影響」という説明で通っているが、正しくは
「一定の閾値を超えた時のみ命中率とダメージにボーナス」という仕様となっている。 ただ、その閾値がかなり高い数値に設定されているお陰で、力はほぼ極限まで高めない限りは全く意味のない数値になる。 問題なのは「種族次第ではLvupによる限界値まで高めてもその閾に届かない事もある」、言い換えれば(シナリオの設定次第では)「力を上げる意味がない種族」も存在し得るという事。
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また力の要素を更にややこしくするのが「装備による補正」の存在。
装備品に力補正がある場合はステータス画面で
「力 a(能力値)+b(装備補正)」
と明らかに加算されてるように表示されるが、実はこれは独立して計算されている。
装備品による力は「単純に数値分だけ命中補正」の効果であり、キャラの力を強化する効果はない。
例えば「力 18+2」と「力 10+10」ではどちらも足して20だが、実際は「前者はほんの少しダメージ補正があるが命中率は低く」「後者はダメージ補正はないが命中率は圧倒的に高い」という結果になる。
装備品の方は別の言葉で表現しても良さそうなものだが、一貫して「力」という言葉が使われ続けている。
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問題点
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公式シナリオの難易度の高さ
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「敗北のリスクが非常に大きい戦闘」や「マッピングが必要な3Dダンジョン」等の要素により、元々Wizシリーズ自体が非常に難易度の高いRPGとしてある事に加えて、
先述したシリーズに関する基礎知識や基本的な攻略の方針等を懇切丁寧に教えてくれるチュートリアルなども用意されていない。
そんな中でデフォルトで収録されている公式シナリオ5つは洩れなく経験者向けの難易度設定になっており、所謂「入門向け」に該当する物が存在しない。
各シナリオ概要を覗いてみると、五つのシナリオの難易度は5段階で「3」が3つ、「4」が2つ、という分布となっている。
この「3」がどのくらいかというと、大雑把に説明すれば「体験した事が無いと、わからず詰んでしまうかもしれない難度のギミックが一つか二つはある」レベルである。
もちろんユーザーシナリオの中では本当に初心者向けのシナリオも数多く存在するが、右も左もわからないプレイヤーが「とりあえず公式シナリオから始めて見よう」と思い立ち、結果この作品自体を投げ出してしまうという可能性は十分にあり得る。
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なお、デフォルトで起動する公式シナリオになっている難易度3の「旅人の財産」は世界観こそ比較的オーソドックスなものでぱっと見初心者向けだが敵が最初から強く、マップの仕掛けも呪文封じフロアに連続ワープがあるフロアと非常に凶悪で初心者にとって攻略が非常に難しく、本作品でWizを始めるという初見のプレイヤーの出鼻を挫くような内容なので上級者からも「他のシナリオと順番を入れ替えた方が良い」「
新規ユーザーに向けて売る気はあるのか?
」と意見が出るほどすこぶる評判が悪い。
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これは、2006年に『五つの試練』が発売された当時は『戦闘の監獄』、『慈悲の不在』と同系統のウィザードリィ作品が出ていた直後であり経験済みのプレイヤーがほとんどだった事から、「このゲームを買う人はほぼ全員ウィザードリィのヘビーユーザーである」事を前提にして作られていたからである。
ちょうど同時期に『ウィザードリィエクス』や『エルミナージュ』や『世界樹の迷宮』が世に出ていた頃合いであり、全くの非経験者はライト層向けの作品をプレイする事もできたのだ。
総評
「自分にとっての理想のWizを求めてやまない」コアなファンには正に究極の一品にもなり得る可能性を秘めた作品。
一方で未経験者に新たな門戸を開くようなアクションは見受けられないものの、「最初からヘビーユーザーにターゲットを絞っている」と思わせるかのような強気なスタンスはかえって清々しさすら感じさせる。
とはいっても端から端まで完全に「初心者お断り」なわけではなく、先述の様に入門用のユーザーシナリオも多数公開されているので、本作を足掛かりにWizの世界に足を踏み入れるのも決して悪い考えでは無い。
勿論外れをつかまされる可能性も否定できないが、ゲーム内でレアアイテムを探してひたすらハントを行うがごとく、まだ見ぬ面白いシナリオを掘り当てようと熱中してみるのも一興である。
Steam移植版
対応機種
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Windows 8.1以上
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発売元
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Game*Spark Publishing
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発売日
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2023年10月26日
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定価
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3,980円
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判定
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良作
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概要(Steam移植版)
プラットフォーム「Steam」への移植版。
と、いっても所謂ベタ移植ではなく、オリジナルには無かった大小さまざまな要素が追加されており、質の向上が図られている。
言うなれば、「五つの試練のアッパーバージョン」とも言える存在である。
追加要素
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公式シナリオの追加。
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従来の5つのシナリオに加えて、製品本体に新シナリオが一つ、DLCとして過去のWiz外伝作からのシナリオが二つ追加されている。
因みにゲーム内のシナリオ選択では「五つの試練」とは別カテゴリになっている。よって「もはや"五つの"とは名乗れないんじゃ…」というツッコミは無用。
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新シナリオの概要
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『偽りの代償』
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「ときにライトに、ときにシビアに。『五つの試練』の基本的なつくりのシナリオを適度な難易度と手頃な規模で楽しめる冒険譚」
と公式が標榜した、「旅人の財産」に替わる新しいデフォルトシナリオ。 従来の公式シナリオに足りなかった「本作のシステム・ルールを順序良く学んでもらう機会」を最序盤に盛り込んでいるのが最大の特徴で、 難易度も比較的易し目に抑えてあり、未経験者が本作に馴染む為のチュートリアルの様な位置付けとなっている。
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『戦闘の監獄』
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2005年にリリースされた外伝シナリオ。
「ドロップした装備品にランダムな効果がつく」ハクスラ強化要素や、 「レベル1キャラ限定且つアイテム持ち込み不可なダンジョン」といったまるで「不思議のダンジョンシリーズのもっと不思議なダンジョン」の様なステージの実装等、既存のWizにはない新鮮な要素が詰め込まれている意欲作。 またSteam版への移植にあたり、一部のリドルの撤廃といった難易度の軟化が図られている。
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『慈悲の不在』
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上記の『戦闘の監獄』の追加シナリオとしてリリースされた作品。
あちらとは打って変わってこちらは清々しい程オールドスタイルなウィザードリィとなっている。 シナリオのボリュームも戦闘の監獄と比べてかなり軽め。なので値段も控え目。 こちらも一部のマジックアイテムの破損判定を撤廃する等といった形で難易度を下げる措置が取られている。
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オンラインエディタサービス
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移植版を購入したSteamアカウントと紐づける事でブラウザ上でシナリオを作成できる様になるサービス。
従来のエディタは「オリジナル版を入手→そのシリアルナンバーで会員登録→公式からエディタをDL」という手順が必要だったが、コレの実装により現在入手困難なオリジナルが無くてもシナリオ自作が可能になった。
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カスタムポートレイト機能
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各冒険者に割り当てるポートレイト画像をゲームに登録可能。
登録できる種類は一人当たり
・顔グラフィック2種(a,b)
・ステータス画面立ち絵(c)
・戦闘場面の行動選択時立ち絵(d)
・宝箱解錠時立ち絵(e)
・扉解錠時立ち絵(f)
・魔法・アイテムの対象選択時時立ち絵(g)
・泉入浴時立ち絵(h)
・日記表示時立ち絵(i)
・宿泊施設選択時立ち絵(j)
・宿泊中立ち絵(k)
の基本11種類。
更に…(後述)
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装備変更機能
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戦闘時、ターン開始直前に各キャラの装備変更が可能。
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先述の「魔法ボーナス」がONになっているシナリオならば、相手に合わせて属性武器を持ち替えるという芸当が有効となる。
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マップ機能強化
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マップ表示魔法(所謂デュマピック)で表示されるマップに任意のマーカーを設置できる様になった。
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「マーカーの種類がやや少ない」「メモは残せない」といった欠点はあるが、ある程度簡素な構造のダンジョンであれば別途マッピングが必要ない位の利便性は持っている。
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また、唱えたマップ表示魔法は過去3回分のログを回数消費無しで参照できるようにもなった。
あくまでログなので現在位置やマーカーの設置状況は最新のとは異なるが、このおかげで例えば
「唱えた直後に戦闘を挟んだおかげで内容を忘れてしまった」
という様な、ちょっとした事で一々リソースを消費する面倒に煩わされる事が無くなった。
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ヘルプメッセージ改善
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訓練所における各職業・性格・特性値に説明が入ったり、
非常に誤解を招きやすかった魔法効果「攻撃回数+」の表記が改善されたり
戦闘中にログを見逃してしまうと確認する事が困難だった「沈黙」「恐怖」「混乱」の状態異常がコマンド選択時に明記されるなど、
各種ヘルプメッセージが以前と比べてかなり親切になった。
評価点(Steam移植版)
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初心者・未経験者への配慮
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RPGの難易度というものは易しくても難しくても必ずユーザーからの不満を招く非常に厄介な代物である事は広く知られている。
元々本作の「様々な作品を持ち寄り、どれを遊ぶかはユーザー自身が決める形式」はこの問題に対する理想的な解答の一つである筈だったが、
オリジナル版では公式側が需要の片割れである「易しさを求めるユーザー」を受け入れる土壌を十分に用意出来ていなかった。
しかし移植にあたり追加された要素の大半は「難易度の低下」や「利便性の向上」を目的としており、
特にシナリオ『偽りの代償』の追加は、先述した「既存の公式シナリオの難しさに対するユーザーの不満」を反映させた一手である事は明らか。
このように、積極的に初心者・未経験者への配慮を示す事で公式が本作の本来のポテンシャルを改めてアピールしたという点は、非常に高く評価できる。
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ある意味究極の感情移入法?「カスタムポートレイト」
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今時ポートレイトなど珍しくもなんともないと思われるかもしれないが、これを敢えて評価点として上げる理由は
その怒涛の「差分枠」にある。
基本11種(実質10種)というだけでもかなりの物だが、じつはaを除いたすべてのポートレイトは「HP残量由来の5種類」「各状態異常由来の8種類」の計13種の状態においてそれぞれ異なる画像を割り当てる枠を持っている。
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そもそも立ち絵自体が「目一杯使えば画面の2~3割は占めるレベル」の大きさでインパクト十分なのに、そこに差分による変化を付けようものならどれだけ各メンバーのキャラが立つかは容易に想像できるだろう。その気になれば
「ダメージを受けると鎧がはだけて、いちごパンツが露わになるオッサン」
の様なパロディキャラを作ったり
「HPや状態次第で泉入浴時の水着や、宿泊時の寝顔のバリエーションが変化する」美少女ゲームもかくやと言ったキャラを作成したりと、
自分の遊び心次第で幾らでも冒険者に個性を持たせる事が可能になる。
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勿論フレーバーの一環である「キャラクター転生機能」との相性も抜群で、立ち絵があるとないとではシナリオを跨いで活躍させる動機付けがまるで違ってくる。
正直な所、
充実したポートレイト群を作成する事は並みのシナリオをクリアする事よりもよっぽど手間暇がかかる作業
なのだが、
一度完成すれば、この作品と長く付き合う強力なモチベーションになってくれることは間違いない。
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また、先述の通り本作の戦闘は非常に簡素且つ高速な物になるので、うっかりキャラクターのHP残量や状態異常などを見逃してしまうミスも珍しくない
そんな中で差分という「目立つ目印」には(あくまで副次的な物だが)こういった事故を減らしてくれる効果も期待できる。
問題点(Steam移植版)
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未だ不完全な装備変更機能
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戦闘中の装備変更はオールドWizでは難しかった「サブ装備のピンポイント起用」という選択肢を与えたが、現状この機能をフル活用する事は少々難しい。
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理由の一つ目が「所持品の圧迫」。
所持品が個人単位で管理されている本作は、1キャラ当たりのアイテム所持枠が10に対して装備可能部位が8枠以上と、総所持数に対する装備品の割合が非常に高くなる傾向がある。
そして残りを「消耗品」「探索補助アイテム」「イベントアイテム」「ドロップアイテム獲得用の空き枠」等が食い合う形になるので、全員フル装備で探索に赴くというのは現実的ではなく、ゲームが進みアイテムが充実するにつれ装備部位の幾つかを諦めるケースも少なくない。
もともとこういった事情である所に、更にそこに装備品の比重が大きくなる「サブ装備」を加えるのは、それがよほど有効、或いは必須に近い状況でない限りは躊躇われがちになる、というのが実情である。
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本作には捨てたアイテムを遡って再入手できる「ゴミ箱」というシステムがあり、それを活用すれば一応「ドロップアイテム用の空き枠」に関しては疑似的に増やすことが出来る様にはなっている。
但しこれも「10個までしか遡れない」「アイテムを捨てる手間、再回収・再鑑定する手間、冒険を中断する手間」等といった問題から快適な代物ではなく、そもそもゴミ箱システムを適用していないシナリオも多いので、コレ一つで問題の解決には至らない。
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もう一つは「装備変更のタイミング」
装備変更メニューが「全キャラクター行動選択後のターン開始直前」なおかげで、変更後にコマンドを選びなおすという行為が出来なくなっている。
例えば後列の敵を攻撃する為に短射程の剣から長射程の弓に持ち替えたくても、
「剣を装備した状態で手前の敵を選択」→「装備変更で弓に持ち替え戦闘開始」→「選択した手前の敵を弓で攻撃」→「次ターンにようやく後列選択が可能」
と、いった具合に余計な1ターンを跨ぐ羽目になる。
「ならば最初は必ず弓を持つ形にしよう」とすると、今度は本来剣と一緒に持っていた盾が持てず奇襲時に痛い目を見る、といった事にもなりかねない。
総評(Steam移植版)
初リリースからかなりの年月が経過し、オリジナル版の入手及びプレイの機会が著しく失われた現在では、実質このSteam版が本作に触れられるほぼ唯一の現実的な手段となっている。
そんな状況の中で、未だ改善の余地を残してはいるものの 「可能な限りWizの要素をそのまま引き継いだ上で拡張性を模索している」という本来のコンセプトから大きく外れることなく順当に進歩しているという事実は、ファンにとって非常に有難い話だと言えるだろう。
余談(Steam移植版)
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本作は性的な描写を理由に18歳未満の者が購入できない。
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と言うのも、リルガミンサーガなどでも使われていたサッキュバスやブロンディの絵が美女の裸体であるため。描写そのものはこれまでのウィザードリィと何ら変わらないのだが、Steamの規約でそういう扱いになってしまったのだ。
だがそのおかげか、ごく少数ではあるが性的表現多めのポートレイトを公開しているユーザーもいる。
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シナリオエディタでは以下の様な行為は「禁止行為」となっているため、既存シナリオのクローン作成等を行うことはできない。
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シナリオ作成時より過去に発売されたWiz関連作品のマップの模倣(全部・一部の再現)
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サーテック社Wizの呪文名(いわゆるトゥルーワード)の使用
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既存Wiz作品で使用されている重要人物名、地名、キーアイテム名など固有名詞の使用、及び第三者が権利を有する固有名詞の使用
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公序良俗、その他法令に反する行為
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シナリオにおけるアダルト表現の匙加減については公式の判断次第といった所。
エロい名前の装備品が登場する程度のシナリオならもうあるけど。
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2022年12月に、現在のWiz版権の一部を有するドリコムのレーベルから『ブレイド&バスタード』という小説作品が発売されたが、新作の商業小説としては実に20年以上ぶりにウィザードリィの名を公式に冠しており、一部で話題となった。
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更に作中では呪文名にトゥルーワードを使用している他、サーテック社Wizで使用された固有名詞なども見受けられ、複雑にこじれていることに定評のあるWiz版権に何らかの光明が差したのではないか、五つの試練でもいずれトゥルーワードなどの縛りが解除されるのではないか、などと憶測を呼んだ。
最終更新:2024年02月14日 23:30