atwiki-logo
  • 新規作成
    • 新規ページ作成
    • 新規ページ作成(その他)
      • このページをコピーして新規ページ作成
      • このウィキ内の別ページをコピーして新規ページ作成
      • このページの子ページを作成
    • 新規ウィキ作成
  • 編集
    • ページ編集
    • ページ編集(簡易版)
    • ページ名変更
    • メニュー非表示でページ編集
    • ページの閲覧/編集権限変更
    • ページの編集モード変更
    • このページにファイルをアップロード
    • メニューを編集
    • 右メニューを編集
  • バージョン管理
    • 最新版変更点(差分)
    • 編集履歴(バックアップ)
    • アップロードファイル履歴
    • ページ操作履歴
  • ページ一覧
    • ページ一覧
    • このウィキのタグ一覧
    • このウィキのタグ(更新順)
    • このページの全コメント一覧
    • このウィキの全コメント一覧
    • おまかせページ移動
  • RSS
    • このウィキの更新情報RSS
    • このウィキ新着ページRSS
  • ヘルプ
    • ご利用ガイド
    • Wiki初心者向けガイド(基本操作)
    • このウィキの管理者に連絡
    • 運営会社に連絡(不具合、障害など)
ページ検索 メニュー
【安価】やらない夫は貧弱男爵家を立て直すようです【内政】 @ ウィキ
  • ウィキ募集バナー
  • 目安箱バナー
  • 操作ガイド
  • 新規作成
  • 編集する
  • 全ページ一覧
  • 登録/ログイン
ページ一覧
【安価】やらない夫は貧弱男爵家を立て直すようです【内政】 @ ウィキ
  • ウィキ募集バナー
  • 目安箱バナー
  • 操作ガイド
  • 新規作成
  • 編集する
  • 全ページ一覧
  • 登録/ログイン
ページ一覧
【安価】やらない夫は貧弱男爵家を立て直すようです【内政】 @ ウィキ
ページ検索 メニュー
  • 新規作成
  • 編集する
  • 登録/ログイン
  • 管理メニュー
管理メニュー
  • 新規作成
    • 新規ページ作成
    • 新規ページ作成(その他)
      • このページをコピーして新規ページ作成
      • このウィキ内の別ページをコピーして新規ページ作成
      • このページの子ページを作成
    • 新規ウィキ作成
  • 編集
    • ページ編集
    • ページ編集(簡易版)
    • ページ名変更
    • メニュー非表示でページ編集
    • ページの閲覧/編集権限変更
    • ページの編集モード変更
    • このページにファイルをアップロード
    • メニューを編集
    • 右メニューを編集
  • バージョン管理
    • 最新版変更点(差分)
    • 編集履歴(バックアップ)
    • アップロードファイル履歴
    • ページ操作履歴
  • ページ一覧
    • このウィキの全ページ一覧
    • このウィキのタグ一覧
    • このウィキのタグ一覧(更新順)
    • このページの全コメント一覧
    • このウィキの全コメント一覧
    • おまかせページ移動
  • RSS
    • このwikiの更新情報RSS
    • このwikiの新着ページRSS
  • ヘルプ
    • ご利用ガイド
    • Wiki初心者向けガイド(基本操作)
    • このウィキの管理者に連絡
    • 運営会社に連絡する(不具合、障害など)
  • atwiki
  • 【安価】やらない夫は貧弱男爵家を立て直すようです【内政】 @ ウィキ
  • 真言を教わる話 前半

【安価】やらない夫は貧弱男爵家を立て直すようです【内政】 @ ウィキ

真言を教わる話 前半

最終更新:2020年04月05日 22:09

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集

真言を教えたお礼に真言を教わろうとして教われない話




注意書き

 こちらは◆o2mcPg4qxU様の書いた四方世界をさらに二次創作した三次創作です
 設定や描写の矛盾があった場合は生暖かい目か優しい気持ちでスルーしてください
 また当SSの設定や描写は◆o2mcPg4qxU様が拾う場合を除いてスレに持ち出さないようお願いします

本文


 夕刻、王国北部辺境のとある街の冒険者ギルドに併設された酒場の一角にて、小さなテーブルを陣取って白磁等級冒険者ウェイバー・ベルベットは悩んでいた。
 だが低等級の冒険者は見果てぬ夢を抱えているか現実に即した悩みを抱えているのは常のことで、彼の悩みもまぁそこから外れたものではないありふれたものであった。

「金がないし伝手もない……今のままじゃ、実戦で位階を上げたって手札の増える方向性が偏りっぱなしだ」

 魔術師冒険者共通の悩みである新しい術の開拓、それには幾つかの例はあるが、多くは以前から蓄えていた知識が冒険の中で結実して真理に近づき真言を理解すること。つまりすでに覚えていたものを実践投入できるようになることだ。
 真言は一朝一夕で身につくものではなく、また新たに術を得るための時間や教師など冒険者をしながら得られることはあまりない。

 それでも新しい手札を増やしたいものの多くが行うのが呪文書による自主学習だが、これは非常に貴重であるため学院や市井の魔術師に教えを乞うか、運よく手に入れる機会を待つしかない。
 そしてウェイバー・ベルベットは彼本人の適正と学院で学んでいた当時の師匠の方針により、直接的な殺傷力を持つ真言を学ぶ機会に恵まれていなかったのである。
 それは冒険者を続ける上では大きなデメリットであるし、彼本人が目指す「軍師にして大魔術師」という目標においても切り札の不足は致命的であった。

 唸り声を漏らしながらああでもないこうでもないと悩み続けること小一時間、周囲の人はまばらに入れ替わりかきいれ時に入ったからか吟遊詩人が唄いだす。
 それをウェイバーはなんとなしに耳に入れながらああ自分も唄われるような魔術師になりたいと思っていると、唄の一節が真言の魔術師に関わるものとなり身を思わず乗り出す。

「かくして辺境の魔女は槍を携えた勇士と共にあり、彼のために己が知恵と魔力を振るうと決めたのです」
「それに伴い勇士も変わりました、英雄への位階を進めるべく戦働き以外の不得手であった諸々の事を学び始めたのです」

 歌の内容は昨今人気の「辺境の三傑」が一人に関わるものだ。
 槍を振るえば都の騎士にも劣らぬとされた勇士が無二の相棒である魔女と共に怪物を狩り人々を助ける話であり、今の節はその転換点の一つである勇士が魔術を学んでいく部分である。

「……そっか、冒険者だ。冒険者の魔術師なら僕と同じ悩みを抱えてるやつなんて腐る程いるじゃないか」

 思い付きは現状を突破する名案に思えた、ウェイバーは興奮する口を手で抑え唄から意識を外して頭脳を巡らせ始める。草案をまとめ、手早くかつ如才なく事を進めよう。

 必要なものは自分の真言を望むか少額の金銭で術を広めるもの、すなわち向上心があるか魔術師として意識が低いかのいずれか。また他人に教えを乞う形になる以上 "プライド" が高くない相手がよい。
 いささか私情の混ざった思考ではあるが魔術師同士が真言の論を交わす際の知識の交錯を鑑みれば、まずは生徒に徹することが出来る人格が必要だ。真言を学んでから発展のための意見は交わせばいいのだから。

 過労死と揶揄される程度に様々な分野で頭を回し体を張る若者はその日の間に要項をまとめ、酒場の中で意気揚々と酒を飲み口の軽くなった冒険者達に持論を語りかけ始めるのであった。


━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━


「うーん、今覚えてる真言を読み解くので手一杯だからパス」
「ごめん、攻撃術は覚えてないんだ。うちの一党では《火与》かけてぶん殴ってもらう戦術主体だから」
「その手合いの真言は別に今は欲しくないなぁ」

 結果は惨憺足るものであった。
 本当に名案であり万事に通ずることであれば当に流行っていてもおかしくないのだから、ある意味当然の帰結ではある。
 ウェイバーは憤りの余り安酒を飲みたくなったが、冒険者魔術師達に話の口火を切りだすため奢っていたのでやめた。夕暮れ前と同じように呻き声を上げながら酒場の一角を陣取る状態に逆戻りだ。

 こんな時に限って組んでいる一党の仲間達はやってこず、鬱々と悩む状態のまま今日のところは切り上げようとギルドの出入り口に歩こうとするとバタンと戸が開いて入ってくるものとすれ違いかける。

「っとと、ごめんなー」

 長い赤と桃の混ざったような髪を揺らしながら少女魔術師がヒラリと身を躱し受付の方へと向かっていく。このギルドでは色々な意味で有名な名物一党の一員である魔術師「侍従術士」だ。
 ウェイバーにとっては一党の仲間が数人世話になっているが、それを遠目に見た時には世話をしているのかされているのかわからない同世代の友人のようだった。
 しかし若年に見えて卓越した術遣いであり、等級が上がる前に人喰鬼を一撃で焼き殺したこともあると風の噂で耳にしたこともある。

 ダメで元々、信頼はともかく信用はできる、真言術遣いは玉石の交じり合った中から玉を見抜いて拾い上げるもの。
 建物から出るのをやめて、そういえば考え事のしすぎで何も食べていなかったため、遅い夕食を注文しながら受付でやりとりをする術士の様子を伺うのであった。


 それからほどなく時間が経つと、侍従術士はウェイバーが動き出すより前に席に歩いてきた。

「なんやなんやさっきからチラチラしよって。あれか?ナンパならお断りやでー」

 ケラケラと笑いながらテーブルに肘をつき、からかいながら言い出す。
 友人の友人であるが知人というには接触のない、その程度の間柄の相手でもおかまいなしに話しかけ、不快にさせずに懐近くに寄るあたり一党の外交担当は伊達ではない。

「まさか、駄目元で少し頼みたいことがあっただけさ」

 ウェイバーもウェイバーでそこに関心はないし同じく一党の折衝役だ、軽く受け流しつつ本題にさっさと入ろうとする。

「新しい真言を学びたいんだけど、呪文書の現物もそれを手に入れるあてもない。だから冒険者で真言を明かしてもいいって魔術師を探していてね。もちろんこっちも相応の礼はする」
「相応の礼次第やなぁ」

 ずずーっと牛乳の水割りをストローで吸い込みながら侍従術士は答えた。
 第一段階、よし。ここで激昂したり食いついてこないようでは交渉のしようもない。ウェイバーは平静を保ったまま次へと繋げる。

「望むものは《火矢》《火球》を始めとした攻撃の術、僕が出せるのはそれ一つにつき《支配》《粘糸》《幻影》のいずれか。教えるのはもちろんこちらから、術が発現するかそっちが納得したら交代だ」

 ウェイバーの提案に目をパチクリとさせる侍従術士だが、数瞬の後にはぱぁっと表情を綻ばせて立ち上がった。

「ええやんええやん! でもほんまか? ちょいと条件良すぎるんちゃう?」
「別に。誰彼構わず言ってるわけじゃないし、あんた達のお人よしさはしょっちゅう耳にしてるからね。むしろそこまで食いつきがいいのにビックリだ」
「いやー、ちょうど《幻影》欲しかったんよ。主様とねーさんがよく戦戯盤弄っとるんやけど、そこでちょいちょい実戦の騙しの手妻がもっと欲しいゆーててなぁ。うちが覚えたらもっと二人の役に立てるやろ?」

 無邪気に好きな人たちの役に立ちたいという姿は青玉等級にまで上がった冒険者にはとても見えないが、逆にそういうやつこそ大成するのかもしれないとウェイバーはちょっと先の唄を思い出すのであった。

「じゃあ次に時間の空く予定の日を……」
「明日の夜でええな! あ、ウェイバーの方は準備いるん?」
「トントン拍子過ぎる……! ああうん、僕の方の準備出来たら声かけるさ。二日三日でどうにか」

 いやー楽しみやわー、術教わるなんて久しぶりやなーなど侍従術士の高音を背景にギルドの一角の夜は更けていくのであった。


━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━


 約束をしてからきっちり三日目の朝、街外れにある冒険者ギルド管理の訓練場の一角を借りてウェイバーと侍従術士は並んで術の伝授を始めることとした。
 この許可を得るために「白磁の子に術教わるんよ! だから訓練所貸してーな」と言われた某お面をつけた男性の胃がキリキリと傷んだが、いつものことなので誰も気にも留めなかった。いいから人喰鬼退治とかしてやれと思った冒険者がいたが口に出さないので彼の胃の安らぎに貢献しない。

「覚えたいのは《幻影》だったな? 僕も使えるようになったのは最近だし、色々確認しながらまず座学だ」

 訓練所を借りたのはウェイバーが学びたい術の危険性を考慮してで、全体の大半は座学になることは相互に了承済である。

「りょーかいや。今日中に覚えられそうになかったらまた頼むでー」
「ふん、僕の準備は完璧さ。ささっと覚えて本題に入ってもらうからな」

 ウェイバーが三日をかけた準備は実際非常に出来が良かった、学院で教わったものを活かしながら冒険社としての数度の冒険が、実際に真言を使って対応する際に必要な部分の切り出しを促進していたのである。
 そして侍従術士もまた良い生徒であったと言えよう、疑問は差し挟まないが理解できないところは質問する。何故それが出来てそれを知らないという独学特有の知識の歪さこそあるが、意欲と素直さと術を使える素養と地力があるというのは魔術師の徒弟の初期段階としては何よりも大事なことだ。
 教える喜びに学ぶ喜び、真言の発音で手間取りこそしたが術の伝授は滞りなく進んでいった。

 日が中天に差し掛かる頃合いになると侍従術士は杖を掲げ、力強く真言を紡ぐ。

「"ファルサ(偽り)、ウンブラ(影)、オリエンス(発生)"!」

 投擲物の練習用に作られた案山子が見る見る内に鎧兜を纏った兵士へと変じていく。
 ウェイバーはそれを見て事前に事実を知っているにも関わらず、こんな訓練所に似つかわしくない立派な装備をした兵士だと疑念を浮かべてしまい、さらにそれを補強する論説を自分で考え始めているのをなんとか頭を振って追い出した。

「……やっぱり、術を使うの自体は僕より段違いに上だな。これ以上教える必要はなさそうだ」

 少しばかりの憮然さを滲ませながらも、契約の半分が終わったことに安堵する。
 そして自分の手で魔術師として、魔術師でなければできないことをした達成感がフツフツと湧き上がってきた。

「やったー! やったで! おおきになぁ!」

 幻影を維持したまま、ぶんぶんと手を握って振り回してくる侍従術士にウェイバーはたじろぎながら、照れ隠しと謙遜を混ぜて返した。

「ま、まぁ僕とお前にかかればそんな難しい術じゃなかったってことだろ。使える場面もそこそこ限られているし」
「え? 最高の使い勝手やん! 例えば、ねーさん風に言うと『隔絶した兵に相互の連携を可ならしめん』って奴やな!!」

 そう言って得意げに幻影兵士を動かすと、後ろ手に隠し持っていたのか文字の書かれた板を取り出して両手で掲げさせる。

 弾種、焼夷、撃て

 ウェイバーは幻影の文字を読みつつ言われたことを斟酌し、頭を抱えたくなった。この女、精度の高い兵士を出したのはおまけで味方に伝えるための文字が本命だとでも言うのか!
 つまるところ、幻影によって相手は騙せるかどうかは二の次で術が発現さえすればいいのか!

「おおお、お前なぁ!? この精度で術使えて、相手を騙すために使う気がないっていうのか!?」

 大声を出すウェイバーとは対照的に侍従術士は平然と

「必要なら使うけど、味方に伝えるための方が確実やん?」

 いやーええもん使えるよーになったなーと額の汗を拭いながら幻影を消し去る彼女を見ながら、ウェイバーは真言を他で代用できることに使うなという理想と、この行為の有用性を理解できる軍師としての智謀の板挟みで頭痛を起こしてしまうのであった。


━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━


 休憩と昼食を挟んで教師と生徒が交代する。
 気を取り直したウェイバーに侍従術士がそこらで拾った木の棒を教鞭のように構えながら問いかける。

「で、何の術がええの? うちが覚えとるんは《火矢》《火球》《力矢》《吹雪》やけど」
「さすが青玉等級、多いな……」

 ふーむと顎に手を当て考えるウェイバー、術を構成する三つの真言の内《吹雪》についてはオリエンス(発生)が先ほど教えた《幻影》と同じであるから、新しく使えるようにしなくてはならない真言の数は少なくて済むが、高等な術であり今の自分の手には余る。
そうなると必然残り三つだがどの術も一長一短だ、とすると……。

「……《火球》で。射程が長くて広い範囲を攻撃する手段は貴重だからな」
「お! もうそれに気づいとるんは有望やなぁ。うちもよっく使うんよこれ」

 誉める教師にまんざらでもない生徒、しかし和やかなのはここまでであった。独学の知識の歪さに真言の癖の強さ、侍従術士は有能な徒弟であれど有能な教師ではなく、またウェイバーも有能な教師であれど有能な徒弟ではなかった。

「はぁ、はぁ……覚える方はともかく教える方として下手すぎるぞお前……どんな師匠についてたんだ」

 怒鳴ったり噛みついたりする事数刻、ウェイバーはあまりにも感覚的な彼女の術の解釈に根を上げていた。
 擬音が多い、理屈抜きで口にして慣らせ、曖昧な解釈は真言単音で何か出るまで試行錯誤しろ。
 およそ学院で学んだウェイバーと相容れるものではない実学に偏った学習方法、四方の角を目指す学者というよりは術を使って物事を成すためのものではないかと思える程だ。

 一方侍従術士の方は表面上はウェイバーと衝突するように口を回していたが途中から内心で冷や汗をかいていた。
 こちらは教えてもらったのに向こうには返せないとなれば、真言を繰る魔術師が偽りを述べ、取引を司る交易神の信者としてタダで騙し取った形になってしまい、冒険者の先輩としての面子も丸つぶれである。
 何か、何か打開策はないかと脳を全力で回転させながらウェイバーの話題に相槌を打った。

「うちの先生は元冒険者の魔術師でな、そりゃもう良くしてもらったんよ」

 悪態を突いたつもりが返ってきた言葉が想定と違いウェイバーは話を聞くつもりになった。
 もっとも彼の脳裏にあったのは身の上話への興味ではなく、どういった経緯でこんな術の覚え方や教え方をすることになったか、真言を教えてもらうのを諦めたとしても切っ掛けくらいにはなるのではないかという興味であったが。

 すると出るわ出るわと妙な手順が、そもそも子供として引き取った相手が興味を持ったからとはいえ、ヤンチャで体を動かすガキ大将に座学を仕込む努力は並大抵ではない。
 歌のように節回しをして真言を舌に馴染ませ、結果が出るのは数年後なぞ学院で教えたら授業料を返還しろと暴動が起こるだろうし、真言を遊具に書き込んで札取りをするなぞ頭痛がぶり返しそうな扱いの軽さである。

「でな、あの頃のうちは覚えた中から形になった真言だけで術として使って一人前やーとか思ってたっちゅー……改めて話すとなんつーかほんに教えるに向いとらんね」
「いや、それ自体はいいんじゃないかな。僕も始めて術が形になった時は舞い上がったもんだし」

 何時しか二人は座り込み、見解の相違や同意を述べ合う形となっていた。
 凡才であることを痛感することが何度もあった二人には、分かり合える部分と分かり合えない部分が多々あったようである。

 ……結論として、侍従術士より欲しい真言の最低限の切っ掛けを学ぶことはできてもウェイバーが新しい攻撃術に目覚める日は遠そうである。
 その一方で術を教わったお礼に他の真言に関する何某かを侍従術士が教えることになるのだが、それは後日に語るとしよう。




補足メモ

使える術なんて明かしていいの?→冒険者記録(キャラクターシート)に書いてギルドに提出はしてるし、まぁきり嵐の身内みたいなもんですから

二人はギルド魔術師同士の卓遊戯合戦で知り合ってるのでは?→もうちょい前の時間軸ってことにしといてください

最初の説明で術を簡単に覚えることなんてできないって言ってなかった?→冒険者としての位階のおかげです、身も蓋も無い言い方だとレベルアップ直前

幻影でなんでその文字?→言われる側だから出してみたかった。鉄火場のねーさんかっこええやん

術士ちゃんの過去捏造……→すいません許してください注意書きの通りです!言い訳は下の参照した元ネタで




当SSを書くにあたって参照した元ネタ


魔術師の遺産シナリオより

「読み札の早取りみたいなもんや。
東の国だと“かるた”言うんやったか?
先生にやらされまくったわ。
真言呪文使いにしか出来ない役目がある、
っちゅーてな。
相手の呪文が出た瞬間、割り込みで
叩き返して呪文そのものを消す。
……使いこなせりゃ、戦局変わるわな。
これ」

妄想着手点
この部分から「術士ちゃんはひたすら反復練習で術を覚えた」「覚えさせられたが実戦で使いこなせるようになるかは別問題」と解釈しました

先生が事実上の親代わりであったことと歌唱が得意(歌を学んだor反復する機会があった)から
歌うように節回しして子供の頃に真言を学んだりもしたかもしれない


スギモドキ伐採より

「魔法の時代の魔術師は、強大な魔力や呪文もそうだけど、
同時に互いに手管を駆使して2手3手先を読み合いながらの
呪文の応酬・決闘をやっていた。
今の冒険の時代だって、魔術師は強力な呪文で
戦局を一気に覆すのが花形だ。
でも、《火球》の撃ち込みどころを間違ったら
どれだけ威力があっても小鬼の2,3匹殺して
終わりかも知れない」

「強力な呪文、それを扱う知識、
盤面を見る視野、戦術眼。
それらが備わってこそ、
一流の魔術師ということさ」

「聞こえてんだよ!!
僕だって石じゃなくて《火矢》撃ちてぇよ!!
好きな真言だけ選んで覚えられれば!
呪文書手に入れば! 僕もなぁ!!」

「こないだ、《幻影》の呪文をさ。
逆に、他人に上手く教えられたんだよ。
こんな派手さの無い真言だけど、まー
教えられた相手が喜ぶ喜ぶ。
で、なんて言ったと思う?」

「え? 最高の使い勝手やん!
例えば、ねーさん風に言うと―――  
『隔絶した兵に相互の連携を
可ならしめん』って奴やな!!」

「……あいつ、《幻影》を相手を騙す呪文じゃなくて、
ただの伝言板にしか見てねぇ……!!」

「失敗して書き直してしながら、
説明や会話で引き伸ばしてたんだよ……!
靴先で真言とか、必要になるとか誰が思うか!
指だろ! そこは!
《幻影》教えた対価が、足で真言を書く技術って
なんだよ! 金無いのは知ってるけど!!」

「あいつ以上に人に物を教えるのが下手なやつを知らない。
フィーリングと独学過ぎて説明が滅茶苦茶だ!!」



最後に

ドーラ様→ヤシロ先生経由で四方世界真言の元ネタの一つっぽいスカイリムのドラゴンボーンのシャウトの話にも触れたかった……
でも妄想が先立ちすぎるしまとまらなかったので没りました

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
タグの更新に失敗しました
エラーが発生しました。ページを更新してください。
ページを更新
「真言を教わる話 前半」をウィキ内検索
LINE
シェア
Tweet
【安価】やらない夫は貧弱男爵家を立て直すようです【内政】 @ ウィキ
記事メニュー

メニュー

ゴブリンスレイヤーTRPG

  • 主なプレイキャラ(冒険記録用紙)
  • NPCまとめ
  • 過去のお話
  • 高評価冒険者と仕掛人に関するまとめ

過去スレまとめ

  • 過去スレまとめ
  • スレ内容まとめ


召喚戦記トライマキナ

  • 召喚戦記トライマキナ
  • ルール
+ 各キャラのステータス
  • データ(主人公)
  • データ(東三国1)
  • データ(東三国2)
  • データ(西三国)
  • データ(非英雄)
  • 異性体
  • 六英雄
  • 英雄・姫一覧
  • 魔術騎兵
  • 生活力まとめ
  • トラマキ設定集
  • 時系列・他
+ 国・都市関係
  • 国・都市等の位置関係
  • 国・都市設定集

できる子

  • 現在の状況
  • 登場人物
  • データベース
  • 備忘録

ルール系

  • 男爵領内政
  • 小聖杯システム
  • 中聖杯システム
    • スターターパック
  • 闘争中Lite
  • 闘争中Elder
  • 依頼処理システム
  • LPシステム
  • 異世界ロボシステム
  • 真(チェンジ)! 女神転生

履歴系

  • コミュ履歴
  • 汎用スキル
  • 固有スキル
  • 各種アイテム

保管庫

  • できる子AA
  • その他AA

世界観系

  • 人物索引(暫定版)
  • 地図
  • 民明書房
  • 男爵家の歴史
  • アシナンテ風里史
  • 衣玖の冒険日誌
  • アンタッテ一輪史

突発企画-脳筋領主外伝

  • 突発企画-脳筋領主外伝その1
  • 突発企画-脳筋領主外伝その2
  • 脳筋領主外伝その3-騎士団試験

突発企画-センチュリー種子島外伝

  • やらないのか夫短編
  • 川内は夜戦がしたいようです
  • 退役大尉の農場奮闘記
  • やってられっか夫のはなし
  • メス顔奮闘記
  • カイジの借金返済生活
  • キル夫とフレンダの冒険
  • 織斑一夏の就職奮闘キコウ
  • 士郎とモモの新婚生活


前作データベース

+ 貧弱男爵家
  • 最新状況
  • 登場人物
  • データベース
  • 男爵家の歴史
  • 備忘録
  • ルール
  • イベント表
  • コミュ履歴
  • スキルツリー
  • 汎用スキル
  • 固有スキル
  • 各種アイテム
  • 1000取り跡地
  • 成長案議論用
+ やるめドラゴン
  • 最新状況
  • 登場人物
  • データベース
  • アシナンテ風里史
  • 備忘録
  • ルール
  • イベント表
  • コミュ履歴
  • 汎用スキル
  • 固有スキル
  • 各種アイテム
+ できない夫冒険者
  • 現在の状況
  • 登場人物
  • データベース
  • 衣玖の冒険日誌
  • 備忘録
  • 依頼案用掲示板
  • ルール
  • 建物候補
  • 各種支援
  • 依頼履歴
  • コミュ履歴
  • 特殊提案履歴
  • 汎用スキル
  • 固有スキル
  • 各種アイテム
  • 成長案議論

201スレ目付近からの目次

  • 最近の目次

突発企画-冒険者外伝

  • やんの香地下迷宮

突発企画-ホラーゲーム

  • ホラーゲーム

突発企画-VRサバイバル

  • VRサバイバル
  • VRサバイバル2
  • VRサバイバル3
  • VRサバイバル4
  • VRサバイバル5
  • VRサバイバル6
  • VRサバイバル7
  • VRサバイバル8

  • 闘走中wiki

突発企画-小聖杯戦争

  • 第1次
  • 第2次
  • 大惨事
  • 第4次
  • 第誤次
  • 第6次
  • 第7次
  • 第8次

突発企画-中聖杯戦争

  • 中聖杯戦争時系列
  • 幼馴染を助けに
  • ○○は鯖
  • 第1回パルクル緒
  • 第2回パルクル緒
  • パラレル企画
  • プゲラクス天子
  • Fate/Sirene knight
  • 三度目のハザマ
  • バング殿
  • 蓮ちゃんさんの聖杯戦争
  • 彼岸島聖杯戦争
  • 伊達男聖杯戦争
  • 第3回パルクル緒
  • できる夫はやらかしたようです
  • みょアリ聖杯戦争
  • タワーオブ寺
  • 無銘の狙撃手の聖杯戦争
  • できない夫の聖杯戦争

サーヴァント名鑑

随時追加予定

中聖杯

+ 戦争別
  • 第一次
  • 第二次
  • 第三次
  • 第四次
  • 第五次
  • 第六次
  • 第七次
  • 第八次
  • 第九次
  • 第十次
  • 第十一次
  • 第十二次
  • 第十三次
  • 第十四次
  • 第十五次
  • 第十六次
  • 第十七次
  • 第十八次
  • 第十九次
  • 第二十次
  • 第二十一次
  • 第二十二次
  • 第二十三次
  • 第二十四次
  • 第二十五次
  • 第二十六次
  • 第二十七次
  • 第二十八次
  • 第二十九次
  • 第三十次
  • 第三十一次
  • 第三十二次
  • 第三十三次
+ クラス別
  • セイバー
  • ランサー
  • アーチャー
  • ライダー
  • キャスター
  • アサシン
  • バーサーカー
  • エクストラ
  • 中聖杯総評(ネタバレ注意)

その他

  • 支援コーナー
  • 支援SS
  • 用語集
  • 編集用


更新履歴

取得中です。


ここを編集
記事メニュー2

更新履歴

取得中です。

ここを編集
人気記事ランキング
  1. スレ内容まとめ
  2. スレ内容まとめ(246スレ目~250スレ目)
  3. スレ内容まとめ(241スレ目~250スレ目)
  4. 中聖杯総評
  5. スレ内容まとめ(281スレ目~290スレ目)
  6. 過去スレまとめ
  7. 過去のお話
  8. 真(チェンジ)! 女神転生
  9. 突発企画-タワーオブ寺~五重塔めっちゃ炎上~だ!聖杯戦争
  10. スレ内容まとめ(271スレ目~280スレ目)
もっと見る
最近更新されたページ
  • 25日前

    スレ内容まとめ(292スレ目~293スレ目)
  • 26日前

    スレ内容まとめ(251スレ目~260スレ目)
  • 37日前

    高評価冒険者と仕掛人に関するまとめ
  • 54日前

    スレ内容まとめ(290スレ目~292スレ目)
  • 54日前

    スレ内容まとめ
  • 122日前

    スレ内容まとめ(286スレ目~290スレ目)
  • 147日前

    牢人さん一党
  • 154日前

    メニュー
  • 178日前

    スレ内容まとめ(246スレ目~250スレ目)
  • 178日前

    スレ内容まとめ(250スレ目)
もっと見る
人気記事ランキング
  1. スレ内容まとめ
  2. スレ内容まとめ(246スレ目~250スレ目)
  3. スレ内容まとめ(241スレ目~250スレ目)
  4. 中聖杯総評
  5. スレ内容まとめ(281スレ目~290スレ目)
  6. 過去スレまとめ
  7. 過去のお話
  8. 真(チェンジ)! 女神転生
  9. 突発企画-タワーオブ寺~五重塔めっちゃ炎上~だ!聖杯戦争
  10. スレ内容まとめ(271スレ目~280スレ目)
もっと見る
最近更新されたページ
  • 25日前

    スレ内容まとめ(292スレ目~293スレ目)
  • 26日前

    スレ内容まとめ(251スレ目~260スレ目)
  • 37日前

    高評価冒険者と仕掛人に関するまとめ
  • 54日前

    スレ内容まとめ(290スレ目~292スレ目)
  • 54日前

    スレ内容まとめ
  • 122日前

    スレ内容まとめ(286スレ目~290スレ目)
  • 147日前

    牢人さん一党
  • 154日前

    メニュー
  • 178日前

    スレ内容まとめ(246スレ目~250スレ目)
  • 178日前

    スレ内容まとめ(250スレ目)
もっと見る
ウィキ募集バナー
新規Wikiランキング

最近作成されたWikiのアクセスランキングです。見るだけでなく加筆してみよう!

  1. 機動戦士ガンダム EXTREME VS.2 INFINITEBOOST wiki
  2. MadTown GTA (Beta) まとめウィキ
  3. R.E.P.O. 日本語解説Wiki
  4. シュガードール情報まとめウィキ
  5. ソードランページ @ 非公式wiki
  6. AviUtl2のWiki
  7. ヒカマーWiki
  8. シミュグラ2Wiki(Simulation Of Grand2)GTARP
  9. Dark War Survival攻略
  10. 星飼いの詩@ ウィキ
もっと見る
人気Wikiランキング

atwikiでよく見られているWikiのランキングです。新しい情報を発見してみよう!

  1. アニヲタWiki(仮)
  2. ストグラ まとめ @ウィキ
  3. ゲームカタログ@Wiki ~名作からクソゲーまで~
  4. 初音ミク Wiki
  5. 機動戦士ガンダム EXTREME VS.2 INFINITEBOOST wiki
  6. 検索してはいけない言葉 @ ウィキ
  7. 機動戦士ガンダム バトルオペレーション2攻略Wiki 3rd Season
  8. 発車メロディーwiki
  9. オレカバトル アプリ版 @ ウィキ
  10. Grand Theft Auto V(グランドセフトオート5)GTA5 & GTAオンライン 情報・攻略wiki
もっと見る
全体ページランキング

最近アクセスの多かったページランキングです。話題のページを見に行こう!

  1. 参加者一覧 - ストグラ まとめ @ウィキ
  2. べりはぴ - ストグラ まとめ @ウィキ
  3. 魔獣トゲイラ - バトルロイヤルR+α ファンフィクション(二次創作など)総合wiki
  4. クロスボーン・ガンダムX1改 - 機動戦士ガンダム バトルオペレーション2攻略Wiki 3rd Season
  5. 鬼レンチャン(レベル順) - 鬼レンチャンWiki
  6. ヴォイドカンパニー - アニヲタWiki(仮)
  7. 機体一覧 - 機動戦士ガンダム EXTREME VS.2 INFINITEBOOST wiki
  8. ガンダム・エアリアル(改修型) - 機動戦士ガンダム EXTREME VS.2 INFINITEBOOST wiki
  9. コメント/雑談・質問 - マージマンション@wiki
  10. 危険度7 - 検索してはいけない言葉 @ ウィキ
もっと見る

  • このWikiのTOPへ
  • 全ページ一覧
  • アットウィキTOP
  • 利用規約
  • プライバシーポリシー

2019 AtWiki, Inc.