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メジャーリーグのチーム一覧(アメリカン・リーグ)

登録日:2012/04/29 Sun 00:19:22
更新日:2026/08/17 Mon 12:40:28
所要時間:約 50 分で読めます




アメリカ合衆国およびカナダに所在するチームで構成された、世界最高峰の野球リーグであるメジャーリーグベースボール(MLB)
かつては縁遠い存在だったが、1995年に当時大阪近鉄バファローズに所属していた野茂英雄のドジャースへの入団を皮切りに日本人選手が相次いで加入していったことにより、今や本邦の野球ファンにも広く認知されるようになった。
本項ではそのMLBのうち、「アメリカン・リーグ」に所属する全15チーム(各地区5チーム)と選手たちを紹介する。
ナショナル・リーグについては当該項目を参照のこと。

※()は在籍経験のある日本人選手と年度(メジャーで出場した選手のみ、太字は現所属)。
「☆」は現役選手。
「○」はOB。
また、非NPB出身の選手に関しては、MLBでの成績が芳しくなくても「NPB選手としての知名度が高い」方については掲載しているため、OB紹介に名前があるからと言って当該球団でも活躍していたわけではない点には留意。


【チーム一覧】

東地区

1969年の球団拡張によって創設。レッドソックスとヤンキースという名門2球団に唯一のカナダ球団であるブルージェイズなどを擁し、6地区の中でも例年のように屈指の激戦区と言われる。

ボルチモア・オリオールズ

(上原浩治:2009~2011、藤浪晋太郎:2023、菅野智之:2025)
略称は「BAL」。本拠地球場はオリオール・パーク・アット・カムデン・ヤーズ。「オリオール」は地元の州鳥であるムクドリモドキに由来し、同名のチームが過去にはいくつか存在している。そのうちの1つが後のヤンキースである。
現在のチームは1894年にミルウォーキーで創立し、その後セントルイスに移転した後に1954年からボルチモアを拠点とする4代目。
本拠地のオリオール・パークは現在のMLB新球場のトレンドとも言える「新古典主義」の先駆けとも言える球場で、当球場の構造や球団のマーケティング戦略を元にした「ボールパーク構想」はMLB他球団の取り組みを経て現在ではNPBなどにも広がっている。
ジョージ・シスラーやカル・リプケンJr.などのスターを輩出した古豪だが、投手陣の不振などのさまざまな要因が重なって1990年代末期から長らく不振気味だった。その後も復活の兆しを見せながらも結局低迷するパターンが続いていたが、ファーム組織の強化が実を結び、2023年に9年ぶりの地区優勝を達成している。


ボストン・レッドソックス

(大家友和:1997~2001、野茂英雄:2001、岡島秀樹:2007~2011、松坂大輔:2007~2012、斎藤隆:2009、田澤純一:2009, 2011~2016、上原浩治:2013~2016、澤村拓一:2021~2022、吉田正尚:2023~、上沢直之:2024)
略称は「BOS」。本拠地球場はフェンウェイ・パークで、1912年の開場と現存する30球団の本拠地の中では最古の歴史を持つ。
アメリカの古都ボストンの誇り。1901年に「ボストン・アメリカンズ」として創設されて以来本拠地を移したことが一度もなく、一貫してボストンに身を置く最東端のチームでもある。
本拠地のフェンウェイ・パークはその歴史的経緯から非常にいびつな構造をしており、左翼方向は約95mと非常に狭い代わりに約11mの高さの巨大フェンス「グリーン・モンスター」が行く手を阻む構造で、逆に右翼方向は広い代わりにフェンスが低い。ファウルグラウンドも非常に狭く、外野手の視界に太陽が入りやすいことからボールを見失うケースもしばしば起こるなど、全体的に打者有利の球場として知られる。それゆえに伝統的に長打力を重視するビッグボール派のチームとして知られている。
グリーン・モンスターの下にあるスコアボードは歴史を感じさせる手動式になっており、打球が突き抜けた場合はエンタイトル二塁打扱いになる。
松坂大輔を当時のポスティング史上最高額で獲得するなど日本でも有名なチームで、日本人選手の所属も多い。


ニューヨーク・ヤンキース

(伊良部秀輝:1997~1999、松井秀喜:2003~2009、井川慶:2007~2008、五十嵐亮太:2012、黒田博樹イチロー:2012~2014、田中将大:2014~2020)
略称は「NYY」。本拠地球場はヤンキー・スタジアム。
地区優勝21回・リーグ優勝41回・世界一27回という圧倒的な実績を誇る、ピンストライプのユニフォームとイカした球団エンブレムでおなじみの名門球団。本拠地の地名から地元では「ブロンクス」という別名でも親しまれる。
1901年にボルチモアで創設され、1903年からアメリカ最大の都市ニューヨークを拠点とする。レッドソックスに並ぶ伝統の球団で永遠のライバル関係でもあり、日本で言えば巨人と阪神に例えられる。
数多くのスターを輩出し、松井秀喜を筆頭に黒田博樹や田中将大といった日本人選手の在籍も多いことから、日本の野球ファンにもよく知られたチームでもある。中でも2009年はワールドシリーズで松井が日本人初のMVPを受賞するなどの大活躍で9年ぶりの世界一を達成した。
その歴史にふさわしく永久欠番も多数存在し、特に「1」~「9」は全て欠番になっている。
本拠地のヤンキー・スタジアムは同名の旧球場時代から左打者が有利な構造で知られるが、指標上は右打者にとっても中立的な球場であるとも言われる。


タンパベイ・レイズ

(野茂英雄:2005、岩村明憲:2007~2009、松井秀喜:2012、筒香嘉智:2020~2021)
略称は「TB」。本拠地球場はトロピカーナ・フィールドで、MLBでは唯一の密閉型ドーム球場である。チーム名はフロリダ湾に多く棲息するイトマキエイに由来する。
1998年の球団拡張によって「タンパベイ・デビルレイズ」として創設された新興チーム。創設以来万年最下位クラスの低迷が続いていたが、それゆえに有望株を次々と上位指名するなど地道な育成が実を結んだことで急成長し、光線を意味する「レイズ」に改称した2008年には球団史上初の地区およびリーグ優勝を達成。全米に「レイズ旋風」を巻き起こした。
2004年には日本で開幕戦を開き、野茂が日米通産200勝を達成するなど意外と日本とも縁が深い。
総年俸や観客動員数はリーグ全体でも低く、現在に至るまで世界一の経験はないが、育成力や独自の采配術によって群雄割拠の東地区でもコンスタントに結果を残している。
本拠地のトロピカーナ・フィールドのバックスクリーン前の外野席には球団名の由来であるエイが入った巨大水槽があり、観客が直接触れて楽しめるようになっている。直接打球が飛び込むと「タンクヒット」と呼ばれる。
2024年10月にはハリケーンによってトロピカーナ・フィールドの屋根が崩壊してしまい、2025年はヤンキース傘下1Aの球場であるジョージ・M・スタインブレナー・フィールドを暫定本拠地として試合を行った。


トロント・ブルージェイズ

(マイケル中村:2004、大家友和:2007、五十嵐亮太:2012、川﨑宗則:2013~2015、青木宣親:2017、山口俊:2020、菊池雄星:2022~2024、加藤豪将:2022、岡本和真:2026~)
略称は「TOR」。本拠地球場は世界初の開閉式ドーム球場であるロジャーズ・センターで、エクスポズが移転した2005年以降、現在のMLBではカナダに本拠地を置く唯一のチームである。「ブルージェイ」は州鳥であるアオカケスを意味する。
1977年の球団拡張によって同国最大の都市トロントに誕生した、比較的新しいチームの1つ。当時の東地区の6球団を前に6年連続最下位という洗礼を受けながらも地道に成長し続けた結果、1992年・1993年には連覇を達成するなど黄金時代を迎え、MLB初の観客動員400万人を達成したが、それからは再び成績が低迷し、2015年まで21年連続でポストシーズン進出を逃していた。
2024年オフには大谷の争奪戦に参加し、一時は「トロント行きの飛行機に乗った」などの情報が飛び交って「合意間近」と報じられたものの、まもなくドジャース移籍が決定したことで現地は落胆の声に包まれた。
2025年は32年ぶりのリーグ優勝を達成し、ドジャースとのワールドシリーズでは次々と新記録が樹立するほどの名勝負を展開。第7戦にてあと2アウトで世界一という場面から痛恨の逆転負けを喫してしまい、あと一歩のところで32年ぶりの栄冠を逃したが、それでも久々の大舞台にトロントは大いに盛り上がった。
本拠地の試合では前述の経緯から大谷に強烈なブーイングや「We don’t need you」の大合唱を浴びせる場面も目立った。

カナダのチームらしく、ブルージェイズの試合前にはアメリカ国歌だけではなくカナダ国歌も演奏され、オールスターにおいてもブルージェイズやカナダ国籍選手の出場の有無に関係なく演奏される。
試合中にはカナダ国旗が掲げられ、国内ではエクスポズから引き継いだフランス語対応の中継番組が放映される。ポストシーズンでの熱狂はさながら国家対抗戦。
それゆえにコロナ禍だった2020年と2021年は厳しい渡航制限を受けており、2021年7月31日にカナダ政府の許可が下りるまでは傘下チームの球場を暫定本拠地として試合を行った。


中地区

1994年の3地区制導入によって新設。ア・リーグでは唯一所属する全球団が世界一の経験がある地区でもある。

◇シカゴ・ホワイトソックス

(高津臣吾:2004~2005、井口資仁:2005~2007、福留孝介:2012、村上宗隆:2026~、西田陸浮:2026~)
略称は「CWS」。本拠地球場はレート・フィールド。
ア・リーグ創設前の1900年に2代目「シカゴ・ホワイトストッキングス」として誕生し、創設以来一貫してアメリカ第3の都市シカゴに本拠地を構えるチーム。球団公式などは「SOX」という略称を使用することもある。1994年より西地区から移籍。
1919年に全米を震撼させた「ブラックソックス事件*8以降はざっと100年近くも呪いと言わんばかりに長く苦しい時期が続いたが、井口資仁が加入した2005年には88年ぶりの世界一を達成。
その後は振るわない時期も多く、2023年からは3年連続100敗を記録するなど厳しい戦いが続き、2024年に至ってはア・リーグ記録に並ぶ21連敗を含めたシーズン121敗を喫するなど、近代MLBではワーストとなる最多敗戦記録を更新してしまった。
バラク・オバマ元大統領や2025年に史上初のアメリカ人ローマ教皇となったレオ14世が大ファンであると公言するチームであることも知られている。後者は2005年のワールドシリーズを現地観戦していた映像も発掘された。


クリーブランド・ガーディアンズ

多田野数人:2004~2005、小林雅英:2008~2009、大家友和:2009、福留孝介:2011、村田透:2015)
略称は「CLE」。本拠地球場はプログレッシブ・フィールド。
こちらもア・リーグ創設時の1901年から一貫してクリーブブランドに身を置く存在する古豪で、かつては映画『メジャーリーグ』のモデルにもなるなど、弱小の代名詞的存在だったチーム。1994年より東地区から移籍。
2007年に6年ぶりの地区優勝を果たした後もしばらく低迷していたが、2016年にリーグ優勝を達成すると、続く2017年にはMLB新記録となるシーズン22連勝を達成。
2016年にカブスが108年ぶりの世界一を達成して以降は「最も世界一から遠ざかっている球団」という不名誉な記録を得ることになったが、成績自体は割と安定して上位に食い込み続ける好チームになりつつある。
2022年からはポリティカル・コレクトネスに配慮し、100年以上続いた「インディアンス」から市内のホープメモリアル橋に建ててある「交通の守護者像」に由来する「ガーディアンズ」に改称した。
2025年は7月8日時点でタイガースとは15.5ゲームもの大差をつけられていたが、9月に入ると破竹の10連勝を達成するなど月間20勝7敗と猛追。同時にタイガースが失速したこともあり、シーズン最終戦の9月28日に地区連覇を達成。地区制が導入された1969年以降ではMLB史上最大の逆転劇を演じた。


デトロイト・タイガース

(木田優夫:1999~2000、野茂英雄:2000、前田健太:2024~2025)
略称は「DET」。本拠地はコメリカ・パーク。
1894年に創設された工業の街デトロイトの古豪で、一貫して本拠地も球団名も変わっていない唯一のチームでもある。1998年より東地区から移籍。
2003年には当時のワースト記録となるシーズン119敗を喫するなど長らく低迷期が続いていたが、剛腕エースのジャスティン・バーランダーに45年ぶりの三冠王カブレラを筆頭とした超重量打線を擁して2011年から地区4連覇を達成。しかしながら一度も世界一なく終わってしまい、再建期に突入。
2024年には加入した前田健太を含めた多数の選手たちが不振にあえぎ、トレードデッドラインでは売り手に回ったが、中盤以降は調子を上げて10年ぶりのポストシーズン進出を果たした。
続く2025年は序盤から圧倒的な強さで首位を快走し、7月8日時点でガーディアンズに15.5ゲーム差をつけており、9月10日時点でも9.5ゲーム差あって優勝確率99.9%とさえ評されていた。しかし、9月に入ると痛恨の8連敗を喫するなど月間7勝17敗と失速。この間にガーディアンズが圧倒的なペースで猛追した結果、最後の最後でV逸が決定。1978年のレッドソックスの14ゲーム差をも上回るMLB史上最大の逆転負けを喫してしまった。
ワイルドカードシリーズでの再戦では2勝1敗で下してリベンジを果たしたが、マリナーズとの地区シリーズ第5戦では延長15回の死闘の末に力尽きた。

ジャイアンツほど明確な根拠はないが、日本の阪神タイガースとの関係性も全くないわけでもなく、あちらの代名詞「タテジマ」はタイガースのかつてのユニフォームがモデルとされている。なお、人気面では大幅に劣っているためか、阪神ファンの間ではMLBの方を俗に「デトロイト支部」と呼ぶ動きもある


カンザスシティ・ロイヤルズ

(マック鈴木:1999~2001, 2002、薮田安彦:2008~2009、野茂英雄:2008、青木宣親:2014)
略称は「KC」。本拠地球場はカウフマン・スタジアム。チーム名は地元で行われている「アメリカン・ロイヤル」という家畜祭に由来する。1994年よりホワイトソックスとともに西地区から移籍。
1969年の球団拡張によって誕生した、ロイヤルブルーをチームカラーとする比較的新しい球団。本拠地のカウフマン・スタジアムはメジャーでも指折りの美しい球場として名高く、王冠型のスコアボードやイニングの合間に吹き出す外野席の噴水が名物として知られる。
1985年に1勝3敗からの大逆転で球団史上初の世界一を達成するなど、新興球団の中で安定した強さを誇り続けたことから「拡張球団の理想」と称されたが、元々資金力に乏しかったこともあってかその後は一転して2013年まで28年連続でポストシーズン進出を逃したばかりか、その間にシーズン100敗を4回記録するという長い低迷期を過ごしたが、若手の成長とトレードが実を結んだことで復活。2014年には29年ぶりのリーグ優勝を達成すると、続く2015年はメッツとの史上初となる「拡張球団同士のワールドシリーズ」を制して30年ぶりの世界一に輝いた。


ミネソタ・ツインズ

(マイケル中村:2003、西岡剛:2011~2012、前田健太:2020~2023)
略称は「MIN」。本拠地球場はターゲット・フィールド。チーム名は本拠地のミネアポリス市と対岸にあるセントポール市が双子都市と呼ばれることに由来する。帽子やヘルメットの「TC」はTwin Citiesの頭文字である。1994年よりホワイトソックス・ロイヤルズとともに西地区から移籍。
1894年にカンザスシティで結成された後、ア・リーグ創設の1901年に首都ワシントンD.C.へ移転。1905年~1955年まではナショナルズ(ナッツ)の愛称も用いられており、最初の2年間はホーム用のユニフォームに「NATIONALS」のロゴが入っていた。
人気の低迷もあって1961年からミネソタに移転。かつての本拠地であるメトロドームは空気圧で膨らませる屋根が特徴で、日本の東京ドームのモデルになったことでも知られる。
1987年にミネソタ移転後初の世界一を達成し、1988年には球団史上最多となる303万人を動員。1991年にはMLB史上初となる前年最下位からの世界一も達成したが、その後は振るわない時期が続いて球団削減が取り沙汰されたこともあった。
2019年にはMLB史上初のシーズン300本塁打を達成したが、地区シリーズで天敵ヤンキースに3連敗で敗退。2004年の地区シリーズ第2戦からポストシーズン16連敗となり、北米4大スポーツのワーストタイ記録を樹立してしまった。
最終的には2023年のブルージェイズとのワイルドカードシリーズ第1戦に勝利し、何とか18連敗でストップした。


西地区

1969年の球団拡張によって創設。2013年にアストロズが編入されるまでは全地区中最小の4チームで構成された地区だった。

アスレチックス

(藪恵壹:2005、岩村明憲:2010、松井秀喜:2011、岡島秀樹:2013、藤浪晋太郎:2023)
略称は「ATH」。本拠地球場はラスベガスに建設中で、暫定の本拠地球場としてサクラメントにあるジャイアンツ傘下3Aの本拠地球場であるサター・ヘルス・パークを使用している。
ア・リーグ創設の1901年にフィラデルフィアで創設され、カンザスシティを経て1968年から約60年近くに渡ってオークランドを本拠地としてきた。
映画にもなったビリー・ビーンGMの「マネー・ボール」でも知られ、緊縮財政により大物選手を次々と放出していることからこれといったスター選手はいないが、マイナーで四球を選ぶ選球眼を磨く英才教育を行っているために効率的に得点を獲得することができるのがチームカラー。
しかし、かねてから人気の割に動員が低い年も多く、オークランドでの晩年は成績不振に加えて本拠地がアメフト兼用で野球観戦に適さず、球場周辺の治安の悪さなどによる観客動員数の低迷もあって移転話がくすぶり続けていたが、2025年にラスベガスへの移転が正式に決定。新球場が完成する2027年まではサター・ヘルス・パークを暫定本拠地にするとともにチーム名も「アスレチックス」名義になり、合わせて略称も変更された。


ヒューストン・アストロズ

松井稼頭央:2008~2010、青木宣親:2017、菊池雄星:2024、今井達也:2026~)
略称は「HOU」。本拠地球場はダイキン・パークで、初となる日系企業によるMLB本拠地の命名権取得である。
1962年の球団拡張によってナ・リーグ西地区に「ヒューストン・コルト45's(フォーティファイブス)*11として誕生した、テキサス州はヒューストンを拠点とするチーム。
地元にNASAの宇宙センターがあることから、1965年より宇宙飛行士を意味するアストロノーツ(Astronaut)を意味する「アストロズ」に改称。その立地から高温多湿の気候であり、蚊の発生などの問題に悩まされていたことから創設以前より屋内型球場の建設が計画されており、これと同時に本拠地も世界初のドーム球場であるアストロドームに移転。その機能と近未来的な形状から大きな注目を集め、観客動員数も200万人を突破するなど商業的にも大きな成功をおさめた。
しかし、当時はエクスパンション・ドラフトが充実しておらず、フリーエージェント制度もなかったことから長らく苦しい戦いが続いており、コルト45's最終年の1964年には無安打に抑えながら敗戦というMLB史上初の「ノーヒットアリラン」の珍記録を樹立。
1994年からは中地区に移籍し、2005年に球団史上初のリーグ優勝を達成したが、それ以降は主力の引退・放出が相次いだことで若手主体のチームで再び低迷が続いた。
2012年にア・リーグ西地区へ移籍してからは若手の台頭と積極的な補強によって2015年に移籍後初のポストシーズン進出を果たすと、2017年にはドジャースを下して球団史上初の世界一を達成。MLB史上初となる両リーグからのワールドシリーズ出場の快挙も達成した。
だが、後になって球団ぐるみのサイン盗みが発覚したことで一大スキャンダルになり、世界一の正当性にも疑問符がつけられる事態に発展。日本のMLB中継ですらも関与者に観客から浴びせられるブーイングに対しては、サイン盗み騒動に触れざるを得なくなっている。
とはいえ、その後も8年連続ポストシーズン出場・地区優勝6回・リーグ優勝3回の強豪「アストロズ王朝」になり、2022年には実力でフィリーズを下して汚名を返上した。
なお、2020年にはア・リーグ史上初となるレギュラーシーズンを負け越しからポストシーズン進出を決めたチームになっており、このおかげで連続ポストシーズン出場記録が継続していた。

かつてはレインボーカラー(赤・朱色・オレンジ・黄色)のユニフォームという非常に派手な出で立ちが特徴だったが、ダイキン・パークが開業した2000年から現行のレンガ色と黒のカラーリングに代わっている。


ロサンゼルス・エンゼルス

(長谷川滋利:1997~2001、松井秀喜:2010、高橋尚成:2011~2012、大谷翔平:2018~2023、田澤純一:2018、菊池雄星:2025~)
略称は「LAA」。本拠地球場はエンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム。「エンジェルス」と表記されることもある。
1961年の球団拡張によって創設された、アメリカ第2の都市ロサンゼルスを拠点とするチーム*12
2002年に初となる「ワイルドカード同士の対戦」になったジャイアンツとのワールドシリーズを制して球団史上初の世界一を達成し、その後も安定した成績を収めていたが、2010年代以降は大型契約で加入した選手が失敗に終わるケースも多く、長期の低迷に突入。
2018年からはポスティングシステムで移籍してきた大谷の連日の活躍によって日本での知名度も急上昇したが、結局一度もポストシーズンに進出することなく終わり、2023年を最後に同じ街のドジャースへ移籍してしまった。
大黒柱を失ったチームは2024年に球団ワーストとなる99敗を記録し、シーズン前半には待遇改善を求めて球団の売店の従業員たちがストライキを起こすという異常事態まで発生。その割には中途半端な打開策に終始していたが、2026年のTDLでついに主力の放出に踏み切り、本格的な再建モードに突入した。


シアトル・マリナーズ

(マック鈴木:1996~1999、佐々木主浩:2000~2003、イチロー:2001~2012, 2018~2019、長谷川滋利:2002~2005、木田優夫:2004~2005、城島健司:2006~2009、川﨑宗則:2012、岩隈久志:2012~2017、青木宣親:2016、菊池雄星:2019~2021、平野佳寿:2020)
略称は「SEA」。本拠地球場はT-モバイル・パーク。MLBで最北端に位置するチームにして、30球団で唯一リーグ優勝およびワールドシリーズ出場経験がないチームでもある。
シアトルでは先行して1969年の球団拡張の際に「パイロッツ」というチームがロイヤルズとともに誕生したが、活動1年目にして早くも財政的に行き詰まったことでミルウォーキーに移転しており、1977年の再拡張によってブルージェイズとともに改めてシアトルのチームとして創設された経緯がある。
かつてはイチローのいたチームとして日本でも非常に知名度が高く、任天堂が親会社だった時期もあったためかア・リーグ最多となる11人もの日本人選手を獲得している。
彼が加入した2001年はア・リーグ記録となるシーズン116勝を挙げて3度目の地区優勝を果たすが、以降は新たに就任したビル・バベシGMによる理解不能な主力の放出・引退により長らく苦戦を強いられた。
2010年代後半から本格的に再建が始まり、2022年には大型ルーキーのフリオ・ロドリゲスなどの台頭もあって21年ぶりのポストシーズン進出を果たし、2025年は24年ぶりの地区優勝を達成。ブルージェイズとのリーグ優勝決定シリーズでは第7戦の激戦の末に惜しくも敗れたものの、初めて3勝を挙げて王手をかけるなどシアトルに歓喜が湧き起こった。暗黒時代の脱出も近い。

本拠地のT-モバイル・パークはその立地から打球が飛びにくく、深い左中間に代表されるように広いフィールドとなぜか三振が増えやすいという特性を持つことから右打者の墓場とも言うべき打者地獄の球場として有名で、これがチームの不振の理由の1つともされる。
2013年からは左中間を中心にフェンスを手前に動かしてフィールドを狭くしており、そのおかげで本塁打だけは多少出やすくなっている。


テキサス・レンジャーズ

(伊良部秀輝:2002、大塚晶文:2006~2007、福盛和男:2008、建山義紀・上原浩治:2011~2012、ダルビッシュ有:2012~2014, 2016~2017、藤川球児:2015、有原航平:2021~2022)
略称は「TEX」。本拠地球場はグローブライフ・フィールドで、2020年に開場した最も新しい球場である。チーム名は地元の公安組織に由来する。
1961年の球団拡張によってエンゼルスとともに誕生。前年を最後にミネソタへ移転した「ワシントン・セネタース」の名前を受け継ぐ形で結成されたチームで、人気の低迷もあって1972年からテキサスに移転するとともに東地区から移籍した。
その乾燥した立地から元々は強打が売りのチームだったが、ライアンがオーナーに就任した2010年代から投手力も向上し、球団史上初のリーグ優勝を含めた連覇を達成した。
ダルビッシュを獲得した2012年は2位に13ゲーム差をつけて西地区首位を快走していたが、最終戦でアスレチックスにまさかの逆転優勝を許してしまい、オリオールズとのワイルドカードでも敗退して終戦。
その後も厳しい戦いが続いたが、2023年はアストロズと最後までデッドヒートを展開し、地区優勝こそ逃したもののポストシーズンでは勝ち上がってリーグ優勝。ダイヤモンドバックスとのワールドシリーズでは史上初となる「2年前の100敗以上チーム対決」になり、4勝1敗で下して悲願の世界一を達成した。「史上最高の下克上」と評したメディアもある。



追記・修正はメジャーリーグで活躍した人がお願いします

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最終更新:2026年08月17日 12:40

*1 年俸や契約の割に成績が見合っていない、いわゆる「不良債権」のことだが、MLBではNPBとは比較にならないほどの高額・長期契約が当たり前である上、トレード不可などの細かな出場条項といった数多くのオプションもあることから簡単にロースターを外せないことも多く、スラングとして定着している。日本以上に「給料泥棒」に厳しいアメリカの国柄もあり、彼の現役終盤の不振ぶりは引退後の彼の世間的評価にあまりにも暗すぎる影を落とした。

*2 特に2018年に残したWAR-3.3という指標は、2024年2月初頭に米スポーツメディアのブルックスゲートが発表した「2000年以降、MLB各球団のシーズンワーストWAR選手」というリストの中で最悪となる伝説的な数値である。

*3 この年の初めに自身が主演した映画が封切られているが、ALSで体が麻痺し始めている姿が映し出されている。

*4 彼を題材にした映画『打撃王』でスピーチの締めに使われているが、実際には冒頭で語られた言葉。

*5 除幕式のトラブルでバットが曲がった際、イチローが「リベラに折られた」とネタにしたものである。

*6 永久欠番に指定されたのは1997年だが、従来からこの番号を使用していた選手たちは例外的に引退まで使用し続けられることが認められていた。

*7 フルシーズン換算では38。なお、かつては42とされていたが後に訂正された。

*8 当時のオーナーが選手のユニフォームのクリーニング代すらケチり出さず、どの球団よりも低年俸で選手らを酷使するという、病的なまでの吝嗇家だったことに耐えかねた選手らがマフィア絡みの賭博師と組んで八百長に手を染めた事件。事件名はチームの象徴でもあり伝統でもあった選手らの白ソックスが先述の理由により汚れで黒く染まっていたことへの皮肉に由来する。

*9 「球場で何もせずにいるところを見たことがない」「ムネは誰よりも早くレート・フィールドに入って練習している。例外はない」という同僚からの証言が聞かれたほどで、打撃コーチからも「我々の仕事は寧ろオーバーワークを止めることだ(意訳)」とまで評されている。

*10 一例として、有名な「葬儀の際、参列者がいなかった」エピソードも後に「事前に家族が来訪を断っていた」と反証がある。

*11 名前の由来は地元に存在した拳銃製造会社コルト・ファイヤーアームズの代表作である「コルト・シングル・アクション・アーミー(コルト45ピースメーカー)」から。

*12 厳密に言えば現在の本拠地はオレンジ郡アナハイムで、ロサンゼルスから南東へ約45kmも離れている。これは同じ街のドジャースに押されて観客動員数が伸び悩んだため、1955年のディズニーランド開園以来多くの観光客が訪れるようになっていたアナハイムへ1966年に移転したためである。