登録日:2021/06/13 Sun 22:28:57
更新日:2025/01/21 Tue 17:41:37
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しかし、その中においては「特定の種のポケモンに持たせた場合に限り効果を発揮する」というものも存在する。これらは
統一パーティでもない限りパーティ内で取り合いになることがほぼ無いため、持ち物問題が少し楽になる。
ただ、
専用技や
専用特性と同様に、そのポケモンの強さを支えるものから、ほとんど使用されないものまで千差万別だが……。
効果としては、特定のステータスを大幅に(汎用的な道具と比較すると破格の倍率で)上昇させたり、2タイプの技の
威力を上げたり(普通は1タイプのみ)、
姿を変化させたりといったところ。
なお、姿に干渉する道具の場合は道具を操作する効果を受け付けないことが多い。具体的には、
「トリック」「すりかえ」や
「どろぼう」「ほしがる」などで奪ったり、
「はたきおとす」で失わせたりできない。
逆にそれ以外のケースでは普通に受けてしまうため、持ち物を決め打たれて道具操作をされてしまいがち。
この項目では「専用アイテム」をこのように定義する。
- 特定のポケモンだけでなく、その進化前やリージョンフォームに持たせても効果を発揮する場合は「専用」と見なす。
- 同系統のポケモンのグループ内にのみ効果を発揮する場合は「専用」と見なす。
- 持たせることで対戦で効果を発揮するものに限る。特定のポケモンを進化させる際に持たせる道具は「進化アイテム(ポケモン)」を参照のこと。
同様に、特定のポケモンに持たせると見つかるタマゴから生まれるポケモンが変化する「おこう」も扱わない。
- 「しんかのきせき」(まだ進化が残っているポケモン全般にのみ効果を発揮)や「くろいヘドロ」(どくタイプとそれ以外で効果が異なる)など、条件に当てはまるポケモンが広範に渡る場合は「専用」と見なさない。
なお、これらの道具を他のポケモンに持たせたときも「
なげつける」などで活用できなくはない。
マヒとは縁もゆかりもなさそうなポケモンから突然「でんきだま」を投げつけられてマヒ、というのは第四世代の
マイナーポケモンが使う戦法のひとつだった。
第2世代より
対象者:
ピカチュウ
攻撃と特攻を2倍にする。初出時は「ピカチュウ版産のピカチュウだけが持っている」という地味なレアアイテム。
進化前であるものの、このアイテムのおかげでピカチュウは対戦で十分使えるポケモンとなっている。さすがはポケモンの顔だけある。
火力だけなら
「こだわりハチマキ」「こだわりメガネ」を持たせた
ライチュウにも匹敵する。
ただしやはり進化前。素早さはまずまず、耐久は貧相なので実質こだわりシリーズと違って技を選択し直せるのが唯一のメリットとなる。うまく工夫して立ち回りたい。
また、「
なげつける」で投げつけると相手を
まひさせるため、その用途で使われることもある(「でんじは」より命中率が高く、
じめんタイプや「ひらいしん」持ちにも効く)。
なお、エメラルド以降
ピチューのタマゴを作る際に親がでんきだまを持っている場合、「ボルテッカー」を覚えたピチューが生まれる。
昔は遺伝の仕様上粘るのがめちゃくちゃめんどくさく、優秀な
サブウェポン「
なみのり」と両立できない期間も長かった。当時のこの仕様は廃人たちに疎まれたものである。
なお、まじめにピカチュウを使うプレイヤーには「
きあいのタスキ」を持たせて物理技を「
カウンター」で返して確実に1匹持っていく型が長らく好まれた。
「あえてピカチュウなんて使うんだ、ほかのポケモンじゃできないことをするに決まってる。でんきだまを持ってるに違いない」という先入観を利用したものなので、ある意味専用アイテムがあるからこそ成り立つ戦法である。
対象者:
カモネギ、ガラルカモネギ、
ネギガナイト
急所ランクが+2される。ちなみに汎用アイテム「ピントレンズ」は急所ランク+1。
急所の仕様が変わるまでは「そもそも(原種の)カモネギ自体がとんでもなく弱く、そんなのの技が急所に当たっても焼け石に水」「どれだけ頑張っても急所に当たるかは結局運しだい」ということでさっぱり使われなかった。
数少ないカモネギ使いには「
きあいのタスキ」などが好まれていた。専用アイテムとはいったい……
しかし急所ランク3以上で急所を確定で出せるようになったりネギガナイトが登場したことで、技次第では確定で1.5倍(さらに火力ダウン・耐久アップのランク補正や壁を無視)と価値が大きく上昇した。
対象者:カラカラ、
ガラガラ、アローラガラガラ
攻撃を2倍にする。誰でも持てる「こだわりハチマキ」の場合は攻撃1.5倍(さらにデメリット有り)なので、「デメリット無しで2倍」がいかに破格の効果であるかがわかる。もはや持たせない理由など無い。
というかこれがないとまず劣化
サンドパン止まり。
このためガラガラは第2世代では数少ない高火力アタッカーとして名を馳せ、第3世代以降もアローラのすがたになろうとガラガラの生命線的アイテムとなっている。
ただ、相手からするとまず「ふといホネ」が警戒されるため、道具操作系の効果を誘いやすい。特にアローラのすがたは「はたきおとす」が効果抜群なので注意。
ピカチュウにも言えることだが、強力な専用アイテムを持つということはすなわち、「こだわりスカーフ」「きあいのタスキ」のような他の道具を持てず、できることがある程度限られるということでもある。
さらに道具に非常に大きく依存するため、道具対策の技を使われると一気に機能不全に陥ってしまう。ガラガラはこの傾向が非常に大きい。
しかしその一方で「あえてこのポケモンを使うのなら専用アイテムを持たせるに違いない」という固定観念を逆用した地雷戦法も存在し、主に一手の価値が非常に大きいシングルバトルで炸裂する。
対象者:
ラッキー
急所ランクが+2される。
しかし低火力のラッキーでアタッカーは難しいし、「しんかのきせき」登場後は
耐久型で運用する方が良い。
きせきがない時代ですら「たべのこし」「
ヨプのみ」「ひかりのこな」などが優先される始末……というかハピナスを差し置いてラッキーにする理由は皆無だった。
というか名前的にエビワラーじゃないのか
例外的に
ポケモンスタジアム金銀のリトルカップで使う場合は強力なアイテムだった。
そんなわけで第8世代でひっそりと消滅。リメイクであるBDSP以外には登場しなくなった。
対象者:
メタモン
防御を2倍にする。ただし、「へんしん」で他のポケモンに変身した後は効果が発揮されない。
変身前限定な上、第5世代以降は
隠れ特性の「かわりもの」で即座に変身できるのでまず使われない。
もし使っている人がいたら、その人はほぼ「へんしん」後にも効果が発揮されるものだと勘違いしているか、凡人に理解できないトンデモ運用を狙っていると考えていい。
実は第2世代では防御・特防1.5倍の代わりに
変身中も効果が残ると言う真面目にぶっ飛んだ効果だった。
当時耐久マンセー環境だったため嚙み合わなかったのはわかるが、なぜ効果を変えてしまったのか
第9世代で消滅。
第3世代より
対象者:パールル
特攻を2倍にする。
ピカチュウ同様に進化前ながらもかなりの火力が得られる。
もちろんピカチュウ同様他の能力値は低い上道具が固定されるため、最大火力自体は劣ったり戦法もお決まりになりがちなのでロマン砲である。
リトルバトルのルールでは猛威を振るう。
第四世代初期の
トリックルーム流行時代に人気を博した。当時は「進化後よりも使える」と言われた。
パールルにこれを持たせて通信交換すると
ハンテールに進化
してしまうする。育成論が進化後とまったく違う対戦用パールルにしんかいシリーズを持たせてうっかり通信してしまった人も数知れず。
せっかく
厳選した素早さ逆Vパールルがゴミになってしまい虚脱感に襲われるのである。
対象者:パールル
こちらは特防を2倍にする。
現在では耐久型みずタイプは
ライバルが多い上に現在では「しんかのきせき」もあるため、あまり使われない。
あまり知られていないことだが、実はトリックルームが登場していない第三世代ではキバより断然こちらの方が強い。
当時はメタの中に
スイクンをはじめとしたパールルで弱点を突きにくいポケモンが多く、確実に後手で中途半端な火力しか出せないキバパールルに比べると、「てっぺき」「
どくどく」「からではさむ」などを駆使して有効打を持たないポケモンを詰ませられる可能性があるという理屈。
当時は一部タイプの技は威力が非常に低かったし、
特性のシェルアーマーのおかげで急所も怖くない。スイクンや
シャワーズのような「耐久力のある水単はハマると厄介」という話の延長線上にあると考えてもらえばわかりやすいかもしれない。
パールルにこれを持たせて通信交換すると
サクラビスに進化する。
対象者:
ラティアス、
ラティオス
特攻と特防を1.5倍にする(第6世代まで)→
エスパー技と
ドラゴン技の威力を1.2倍にする。
第6世代までは非常に強力な効果ゆえに
バトルタワーおよび対人戦での使用はできなかった。デメリット無しで「こだわりメガネ」+「とつげきチョッキ」なので当然である。
禁止級が飛び交う環境では、ぱっとしない性能の
ホウオウや
ルギアより高く評価されることも多かった。なにせ4倍弱点なし、ここからさらに「めいそう」なんて積んでくるのだから始末に負えない。
第7世代以降は全く違った効果(後述のシンオウドラゴンと同じ
プレート2個分)となり、対人戦でも使用出来るようになった。
引き続きデメリットは無いため、十分選択肢にはなる……ようだが、往時の禁止道具と比べると見る影もない。
第4世代より
対象者:
メタモン
素早さを2倍にする。最速で
130族と同等の素早さが得られるため、「へんしん」の成功率が大きく上がる。
第四世代でメタモンを使う場合はほぼこのアイテムを持っていると考えていい。ただし「へんしん」で他のポケモンに変身した後は効果が発揮されない。
つまり「ほぼ確実に先手を取れるが一手かけて
持ち物のない相手のポケモンに変身する」のだから、当時のメタモンを使うのは非常に大変だった。これでも一番マシな持ち物だったのである。
変身前限定な上、第5世代では隠れ特性の「かわりもの」で即座に変身できるので、こちらもあまり使用されないか……
一応
ダブルバトルで味方に変身する際には使えなくもないが、それを考慮しても変身後でも効果を発揮する「こだわりスカーフ」の方が使い勝手は良いだろう。
そしてそのまま第9世代で消滅。メタモンは専用道具を纏めて失ってしまった。
対象者:
パルキア
みず技と
ドラゴン技の威力を1.2倍にする。
どちらもプレートを2個持っているのと同様の効果となり、一致技を強化できる。
デメリットを避けつつ火力を出したいなら十分選択肢に入るが、サブウェポンの威力も上げられる「ものしりメガネ」「たつじんのおび」のほうが有用なことも多い。
ちなみに地下通路でよく似た名前のアイテムを拾えるが、あちらは「こんごうダマ」「しらタマ」。
対象者:
ギラティナ
ゴースト技と
ドラゴン技の威力を1.2倍にする。
さらに、姿がオリジンフォルムに変化し、
種族値や特性が変化する。
オリジンフォルムを使う場合、道具ははっきんだまで固定となる。
初登場した第4世代においては、はっきんだまの道具データがないDPとの整合性のためか、これを持たせたまま通信交換ができないという特例措置が取られており、HGSSでは映画配布された
アルセウスでイベントを起こさないとはっきんだまを入手できなかった。
第9世代では後述の「だいはっきんだま」が登場したことで、タイプ一致技を強化するのみの効果になった。
第5世代より
対象者:
ゲノセクト
背中の色が変わり、技「テクノバスター」のタイプが変化する。ブレイズカセットなら
ほのお、アクアカセットなら
みず、フリーズカセットなら
こおり、イナズマカセットなら
でんきになる。
第6世代で「テクノバスター」の威力が上方修正されたため、利用価値は上昇した。
第6世代より
メガシンカができる。「ルカリオナイト」などと対象となるポケモンの名前が付いているので、そのポケモンに持たせたときのみ効果を発揮する。
詳細は
メガシンカを参照。
対象者:
グラードン
持たせて戦闘に出すとゲンシカイキする。
グラードンならほのお追加+みず
無効化という圧倒的な強化となるため、使えるならばほぼ「べにいろのたま」一択となる。カイオーガは「こだわりスカーフ」+「しおふき」と選択か。
なお、道具自体は第3世代からたいせつなもの扱いで登場しているが、持ち物になったのはORASから。「もえぎいろのたま」?そういえばそんなのもあったけど
レックウザは持ち物無しでメガシンカするからなぁ……
第7世代より
通常と異なる特別な
Zワザが使用できる。
タイプの名前が付いているZクリスタルは誰にでも持たせることができるが、ポケモンの名前が付いているものはそのポケモンに持たせる必要がある。ベースとなる技についても、前者は「そのタイプの技なら何でも」であったのに対し、専用Zクリスタルは完全に固定されている。
また、「ウルトラネクロZ」は
日食ネクロズマ・
月食ネクロズマをウルトラネクロズマに変化させる「ウルトラバースト」を起こすことができる。
対象者:
シルヴァディ
「グラスメモリ」「ウォーターメモリ」など17種類が存在する。
持たせると特性「ARシステム」により体色とタイプが変化し、技「マルチアタック」のタイプも変化する。
似たような効果であるアルセウスの特性「マルチタイプ」と技「さばきのつぶて」は汎用アイテムである「
プレート」で体色とタイプを変化させていたが、
人工生物ではそこまで再現できなかったようだ。
またプレートは「対応するタイプの技威力を1.2倍にする」という汎用効果を持つがメモリには他の効果がない。他の道具を持たせてノーマルタイプのまま運用することが多いだろう。
裏を返せばメモリを持たせたシルヴァディを華々しく使えばそれだけで話題が取れるということでもあり、うまい動画投稿者はたびたびタイプ統一パーティに入れたメモリシルヴァディを活躍させる。
第8世代より
対象者:
ザマゼンタ
持たせて戦闘に出すと、それぞれ姿が「けんのおう」「たてのおう」に変化する。種族値やタイプが変化し、「アイアンヘッド」が「きょじゅうざん」「きょじゅうだん」に変化する。
特にくちたけんは、一時期のランクバトルが「ザシアンゲー」と揶揄されるほどの活躍を見せた。
対象者:
ギラティナ
それぞれのタイプ一致技の威力を1.2倍にする。さらに、姿がオリジンフォルムに変化し、種族値や特性が変化する。
『LEGENDS アルセウス』ではディアルガとパルキアにもオリジンフォルムが登場し、フォルムチェンジ用のアイテムとして「だいこんごうだま」「だいしらたま」が登場した。
ただし『LEGENDS アルセウス』ではポケモンにもちものの概念が無いので、使うことで効果を発揮させる。
SVでは今まで通り持たせてフォルムチェンジするようになった。一致技の威力を1.2倍にする効果もちゃんとある。
ちなみに通常の「こんごうだま」「しらたま」も残っているので
見た目が気になる方も安心。
同様に「だいはっきんだま」も登場。
プレートの仕様も変更されたことを考えるとはっきんだまでいい気もするが、見劣りしないように合わせたのだろう
これもSVで「はっきんだま」と別枠になり、はっきんだまからはフォルムチェンジ効果がなくなった。
第9世代より
対象者:
パラドックスポケモン全般
持たせて戦闘に出すと、所持者のステータスのうち最も実数値が高い能力が上がる特性「こだいかっせい」「クォークチャージ」が発動する。
前者は場の状態が「にほんばれ」、後者は「エレキフィールド」である必要があるのだが、この道具を持たせることによって場の状態に頼らずに能力を上げることができる。
ただし、ブーストエナジーでの発動は一度だけという制約があり、交代して出し直すと再発動しない。また登場時に場の状態で特性を発動できた場合は消費されないが、天候・フィールド操作で特性が無効になるとその瞬間に消費され、発動を維持する。
なお発揮後は「役目を終えて無くなってしまった」と出るが、戦闘終了後には復活するため攻略でも安心して使える。
シナリオ中で拾えるのは1個だが、それ以外にも野生のパラドックスポケモン達が低確率で所持している。
対象者:
オーガポン
「かまどのめん」「いどのめん」「いしずえのめん」の3種類が存在し、オーガポン加入時に本人から託される。
持たせることで同名のフォルムへフォルムチェンジし、
全ての技威力が1.2倍になる。さらにタイプ・テラスタイプ・特性と専用技「ツタこんぼう」のタイプが変化する。種族値は変化しない。
オーガポンは宝食堂でのテラスタイプ変更を固辞するため、3つのめんのいずれかを持たせることがテラスタイプを変更する唯一の手段である。同時に配色でフォルムは相手にも丸わかりなので、テラスタイプを秘匿できない弱点にもなっている。
なお、DLC前編タイトルにもなった「みどりのめん」はオーガポンが個人所有しており、どのおめんも持たせていない時に自動で被るため、持ち物としてアイテム化はされておらず、イベント限定のたいせつなもの扱いとなっている。
アニヲタに もたせると ついきと へんしゅうの かいすうが ふえる ふしぎな たま。
- ラテラルタウンの掘り出し物屋はこれらのアイテムをどこから入手してくるのか -- 名無しさん (2021-06-13 23:45:12)
- はっきんだまとか伝説系のやつは何故載ってないんだ? -- 名無しさん (2021-06-14 00:46:23)
- こころのしずくは弱くなりすぎだろ、元に戻せとは言わないけど、もっと違う効果にしても良かったのではないのか… -- 名無しさん (2021-06-15 01:41:52)
- ガラガラはみちづれを覚えないのだが…?編集者はどんな戦術を想定してたんだ -- 名無しさん (2021-06-16 09:29:09)
- とりあえずガラガラのみちづれはコメントアウトした -- 名無しさん (2021-06-16 13:53:54)
- 今更だけど項目名は「専用アイテム(ポケモン)」の方が良かったかなあと思うんですが、どうでしょうか? -- 名無しさん (2021-06-21 09:20:09)
- 反対意見が無いようなので変更します -- 名無しさん (2021-07-10 13:54:23)
- ラブカスみて思いついたけど、ポケモンそのものは強くないけどそのポケモンでトドメを差して勝利したら手に入る特別なアイテムとかはいまだに出てきてないんだな…。 -- 名無しさん (2023-04-08 01:10:29)
最終更新:2025年01月21日 17:41