メトロイドII RETURN OF SAMUS

【めとろいどつー りたーん おぶ さむす】

ジャンル アクション
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対応機種 ゲームボーイ
発売・開発元 任天堂
発売日 1992年1月21日
定価 3,400円
配信 バーチャルコンソール
【3DS】2011年9月28日/400円
判定 良作
メトロイドシリーズリンク

概要

横スクロールアクションアドベンチャー『メトロイド』のシリーズ2作目。本作でシリーズにおいて重要な存在である「メトロイド」が前面的に押し出されることになる。

ストーリー

前回のスペースパイレーツによるメトロイド強奪事件を解決した銀河連邦は、再びメトロイドが悪用される可能性を考え、惑星SR388に再び調査船を向かわせた。
前回の調査で発見されていないメトロイドが存在しているかも知れないからだ。

そして数日後、緊急連絡が入った。
なんとSR388の地底を調べに向かった調査隊が失踪したというのだ。さらに救助に向かった部隊までもが……。
銀河連邦はただちに連邦警察の武装兵士から成る特殊部隊をSR388へ派遣し、地底に送り込んだ。
しかし彼らもまた、わずかな資料を送ってきただけで消息を絶ってしまった。

銀河連邦は数少ない調査データを調べて行くうちに、ついにメトロイドの存在を確認した。
メトロイドはSR388の地下深くに潜んで、活動を続けているというのである。
この噂はまたたくまに広がり、再びメトロイドの恐怖が銀河全体をつつみ込んだ。
銀河連邦は緊急最高会議を開き、結論を急いだ。
出席した全員の考えはひとつ……。
それは、サムス アランによるメトロイド絶滅指令だった。

再びサムスとメトロイドの闘いが始まる…。


特徴

  • 本作は「メトロイドの殲滅」が目的であるため、特定のエリアを隅から隅まで探索し、エリア一帯に潜んでいるメトロイドを全て倒していくという独特の進め方が大きな特徴である。
    • 規定数のメトロイドを倒すことにより、地下迷宮を満たす有毒液の水位が下がり次のエリアへの道が開け、先へ進むことが可能になっていく。
    • マップは広大であり、探索範囲はかなり広いのでGBのゲームとしてはかなりボリュームがある。
      勿論、各所にアイテムがちりばめられているので全アイテムを所得しつつ、いかに早くクリアするかというタイムアタックも可能。
  • 今作ではメトロイドは成長し、幼体から「アルファ」「ガンマ」「ゼータ」「オメガ」と変態する。
    序盤は一番弱い「アルファ」しか出てこないが、惑星の下層に進むにつれて徐々に成長・変態した個体が現れ、より手強い敵へと変貌していく。
    • 今作の上記メトロイドはアイスビームで凍らせる必要はなくミサイルのみで倒せるが、成長するに従って必要なミサイルも増えていき、連続で戦う事にもなるので(逃げる事は可能だが)、ミサイルの残数を配慮しての行動が問われる。
      • 実は説明書にメトロイドに有効な武器はミサイルのみと記載されている。だが、この記載が後述のラスボスの攻略方法に誤解を生む結果となっている。
      • また、終盤では幼体のまま出現する固体があり、これは従来通りアイスビームで凍らせてからミサイルを撃ち込まないと倒せない。
    • メトロイドが潜んでいる所には大抵近くに脱け殻があるのでそれが目印の役割を果たしている。
    • これといったボス戦はなく、基本的に同じメトロイドとの戦いを繰り返すのだが、地形やメトロイドの配置、残りミサイルの配慮も必要な展開で、それを単調と思わせない。
  • サムスのアクション幅が広がり、しゃがみとジャンプ中に銃口を下に向けての攻撃ができるようになった。
  • 強化アイテムも、初代と比べ種類が増加。後のシリーズでもお馴染みのものも多い。
    • スパイダーボール
      • モーフボール状態で地形に貼り付き、通常のジャンプでは越せない高い壁や天井などにも移動することができる。ダメージを受けたりボムの爆風に当たると貼り付きは強制的に解除されてしまう。
        後述のスペースジャンプと役割が被ってしまうためか、『スーパー』以降の2Dメトロイド*1では登場していない。
    • スペースジャンプ
      • 回転ジャンプ中にタイミングよくジャンプボタンを押すことで、連続でジャンプをすることが可能になる。スパイダーボールが進めないトゲの生えた地形なども、触れずに突破することが可能。
        ただしボタンを押すタイミングが悪かったり、ダメージを受けてしまうと連続ジャンプが解除されてしまうので、無制限に空中移動ができるわけでなはい。
    • スプリングボール
      • 丸まったままジャンプができるようになる。低い壁ならボムジャンプなしでも飛び越せるようになり、スムーズに進むことができる。
    • スペイザー
      • 3本のビームを発射するウェポン。ウェイブビームと異なり真っ直ぐに飛ぶため安定性があり、さらに地形を貫通する効果も併せ持っている。
    • プラズマビーム
      • 高威力のビームを発射するウェポン。当たり判定が狭いものの、ザコ敵に対してはミサイル以上の効果を発揮する。こちらも地形貫通効果を持つが、敵を貫通する効果は本作ではまだない。
  • 続投の強化アイテムにも調整が加えられた。
    • モーフボール(丸まり)ミサイル
      • 今作に限り2つとも初期装備となっており、最序盤でもスムーズに進むことが可能。特にミサイルはメトロイドとの戦闘で多量に消費するためか、初期弾数が30発とかなり多めになっている。
    • ボム(爆弾)
      • ボムジャンプしたあとすぐにボムが設置できるよう挙動が改善。これにより「連続ボムジャンプ」で高い壁を越えたりするようなアクションも可能に。
    • アイスビーム
      • 前作では凍結させた敵にもう一度当てると凍結が解除されてしまう上、ダメージもその時にしか加算されないため使い勝手が良くない武器だった。
        しかし、本作では凍結中に撃ち込んでも凍結が解除されず、ダメージも撃ち込み毎に加算されるようになったため使い勝手が大幅に向上した。
    • バリア
      • ダメージ低減効果に加え、移動速度が速くなる効果が加えられた。さらにサムスのグラフィック自体も大きく変化するため(「その他」の欄で後述)、見た目にも強化具合がわかりやすくなった。
  • 前作であった短時間クリアでサムスのスーツを脱いだ姿が見られる要素も健在。前作と違いリアル等身になっており、初めてサムスの姿が明確にされた。
  • なお本作はシリーズでも珍しく「自爆する基地から制限時間内に脱出する」というシチュエーションがない。
    • 一応ラスボス撃破後にスターシップまで脱出するシーンはあるが、時間制限などは無い。

評価点

  • 初代『メトロイド』よりも操作性が向上した。
    • しゃがみ撃ちや空中での下方向撃ちができるようになった事で、足元にいる敵をすぐに倒せるように改善された。
    • ジャンプ後に着地した際の挙動の癖がなくなり、足場から足場への移動が楽になった。
  • マップがエリアごとに区切られた事により、移動範囲にある程度制限が設けられたため迷いにくくなった。
  • ゲームボーイのモノクロ4色・狭い画面という制約が、本作に独特の雰囲気をもたらしている。
    • グラフィックも92年代の携帯ゲームとしては非常に綺麗。クリーチャーもゲームボーイのハンデを感じさせないほどグロテスクに描かれている。
    • 前作では、サムスのパワードスーツのグラフィックはヘルメット以外簡略化されていたが、本作ではイラストに忠実なグラフィックになっている。
  • BGMも雰囲気にマッチしている。
    • 遺跡外観エリアでは、BGMというよりは環境音のようなものだが、これがクリーチャーのうめき声のようにも捉えられるようでもあり、雰囲気がとてもよく出ている。
    • また静かなBGMが突然メトロイドと遭遇して激しいBGMに変わるところはある意味ホラーゲーム的な演出と言える。
    • エンディングで流れる曲も壮大さと軽快さを持った良質な曲で、エンディングらしい達成感を感じられる長めの曲である。
  • 前作ではセーブはゲームオーバー後にしか行うことが出来ず、回復アイテム補給の方法も敵を倒す以外になかったが、本作ではセーブポイントや補給用の装置がマップ内に点在しており、手軽にセーブ・全回復が可能になった。
    • 前作では再開時にスタート地点まで戻され、エネルギーが初期値に戻される仕様だったが、本作ではセーブした地点からの再開となり、エネルギーとミサイルの残量も維持される仕様に改善された。
    • 後の作品でもセーブはセーブポイントで行い、回復には敵から出すアイテムだけでなく回復ポイントでも行えるという形に決定付けられた。

問題点

  • ゲームボーイの画面サイズの都合上、画面が狭いため周りが視認し辛い。
  • マップごとにエリアが区切られているとはいえマップ表示機能がないため、自力でマッピングしておくなどしてルートを記憶していないと先に進むのが難しい。
  • ビームウェポン周りの問題点。
    • ビームが前作同様、手に入れた直後に換装、従来の装備は破棄という仕様なので、使いづらいビームを取ってしまうとその後の戦闘が辛くなる。
      • その為本作ではビームは落ちている場所に行けば何度でも取れる*2。また、その影響で初期装備のノーマルビームは他のビームを装備した時点で二度と使えなくなる。
      • また、後半ではアイスビームが無いと倒せない敵が出てくるがこちらは登場前にアイスビームが落ちているのでさほど問題にはならない。
    • 新しく追加されたスペイザーとプラズマビームについても、癖がありやや扱いづらさが否めない。
      • スペイザーはビームの幅は広いものの、3本のビームを同時発射する性能の都合上、連射力がやや低い欠点を持つ。加えてビーム幅そのものもウェイブビームと比べると狭い。
      • プラズマビームは威力が高い代わりに、ビームの幅がノーマルビームとほぼ変わらないため小さい敵に対して当てにくい欠点を持つ。また、威力が高いと言っても数発程度の差なので、他のビームと比較しても威力の差は感じられにくい。
      • さらに、いずれのウェポンもウェイブビームの「敵の殻を貫通する効果」を持っていないため、中盤から終盤にかけてのザコとの戦闘で手間取られやすい。
  • 終盤エリアについて。
    • 中盤までは各エリアに補給用の装置が必ず配置されているのだが、ゲーム終盤、オメガメトロイドが現れるあたりから補給用の装置が配置されなくなる。
      • オメガメトロイドは攻撃力、耐久力ともに高い強敵であり、当然エネルギーやミサイルの消耗*3も激しくなるため、ミサイルが枯渇した場合はその都度雑魚敵を倒して補給する必要があり面倒。
    • オメガメトロイドを全て倒して、最終エリア直前まで進むとようやく補給用の装置が配置されている。
    • 本作は容量の少ないゲームボーイでの発売なのか、シリーズ恒例の各種タンクと強化アイテムでプレイヤーを強化していく展開は基本的に中盤のエリア5まで。以降のエリアではひたすらメトロイドと戦っていく単調な展開になるため、探索ゲー好きなプレイヤーにとっては尻すぼみに感じやすい。
  • ラスボスの正攻法での攻略法が気が付きにくい。
    • 正攻法は口を開いた状態で頭を突っ込ませた所にミサイルを当てて動きを止め、わざと飲み込まれて腹部でボムを使用するという方法。
      • 道中にヒントはなく、ラスボスの頭の動きが物凄く早くミサイルを当てる前に攻撃を食らうことも多い。
    • そもそも上記の攻略法に気付かず必死で頭を避けて隙を見てミサイルを当てるという非効率的な攻略法、またはダメージ覚悟で頭部が止まったスキに口の中にミサイルを連射する、というゴリ押し戦法でムリヤリ倒してしまったプレイヤーも少なからずいる(なお頭にミサイルを当てる戦法ではミサイル150発近く当てる必要アリ)。
    • そうなった理由として、前述のように説明書にはメトロイドに有効な武器はミサイルのみと記載されていた上に、ラスボス戦直前は残りメトロイドが1の状態で迎え、ラスボスにミサイルを命中させるとダメージを与えた反応をするため、ラスボスも今までのメトロイドと同じくミサイルが効くと思い込んでしまう事が原因と思われる。
    • さらにオメガメトロイドでも撃破にはそれなりの数のミサイルが必要だったことから、『オメガより強いなら、おそらくそれ以上のミサイルを当てないと倒せないだろう』という思い込みも、ミサイルでのゴリ押し撃破を行ってしまうことに拍車をかけている。
      • また双葉社刊行の攻略本ではボムの戦法が掲載されず、ミサイル連射で攻める方法が最善とされていたことにも起因する。
      • 後の「スーパー」の任天堂公式攻略本のスタッフインタビューにて「前作のラスボスは口の中に入り、倒したそうです」とさりげなく紹介されていた。
    • ちなみに飲み込まれている間もダメージを受け続けるため倒すには最低でも一定量のエネルギータンクが必要。そのため口の中に入るとダメージを受けるという恐怖からミサイルでゴリ押しで撃破するのは救済措置という見方もできる。
      • ただ、仮に必要なアイテムが足りなくてもラスボス下の通路を通れば脱出できるので実質詰みはない。
    • このラスボスは、『METROID Other M』のプロモーションビデオの回想シーンにおいてもこのラストバトルの映像が使用され、やはりわざと飲み込まれて体内でボムを使用する方法で戦っていた。
    • 公式ホームページでも『ミサイルの攻撃では倒すのが困難!弱点は腹部での爆発?!』と、ボムを使用して倒すことを前提としているような記述が見られる。ただし「不可能」ではなく「困難」と記載しているあたり、ミサイルのみでの撃破も想定内だったのだろうと思われる。

総評

後の作品で常識となっているアクションのほとんどが本作初登場の要素であり、スーパー以降のメトロイドの基礎となっているのは間違いないだろう。
シリーズのストーリー時系列では重要な位置にあたる作品でもあるためファンならぜひプレイしておきたい作品。


その他

  • 後の作品のサムスのスーツの基本デザインも、本作のバリアスーツが基礎となった。
    前作にもバリアはあったものの色が変わるだけで、説明書等のイラストにもスーツが変化した姿はなかった。
    本作ではバリアを取ると、スーツが変化する瞬間も見られる。また、パッケージイラストもこのバリアスーツである。
  • 本作のTVCMで最後に使われている、「メトロイド、オモロイド」という駄洒落めいたフレーズは、後の任天堂作品でしばしばネタとして用いられている。
  • ラスボス「クイーンメトロイド」は『METROID Other M』にて再登場し、それ以外のメトロイドの各形態も『メトロイド フュージョン』にて再登場した。