この項目では『三國志VIII』・リメイク作『三國志8 REMAKE』を取り扱っています。
判定はいずれもなしです。



三國志VIII

【さんごくしえいと】

ジャンル 歴史シミュレーションゲーム
対応機種 Windows
Macintosh
プレイステーション2
プレイステーション・ポータブル
発売・開発元 コーエー
発売日 【Win無印】2001年6月29日
【PS2無印】2002年1月24日
【Winパワーアップキット】2002年1月25日
【Mac】2002年2月22日
【WinDVD-ROM版】2002年10月25日
【PS2withパワーアップキット】2003年4月3日
【PS2定番シリーズ】2006年1月19日
【Winソースネクスト無印】2006年3月31日
【PSP】2007年3月21日
【Winソースネクストパワーアップキット】2007年6月22日
【PSP the best】2008年11月13日
【PSP定番シリーズ】2012年7月12日
【Winシブサワ・コウアーカイブス】2017年8月30日
定価 無印11,800円
パワーアップキット3,800円
withパワーアップキット13,800円(各税別)
判定 なし
ポイント 50本を超える大量のシナリオと新要素追加の全武将プレイ
三國志シリーズ

※現在、当記事はWin版に基づいて書かれており、コンシューマ版とは一部異なっている可能性があります。


概要

コーエーの歴史シミュレーション『三國志』シリーズの8作目。同時に8人までプレイが可能。
前作に引き続き全武将プレイとなっており、親密度・民心掌握度・鍛錬による能力上昇などの要素が引き継がれている。


特徴

  • 1年ごとのシナリオ
    • 黄巾の乱の184年から第五次北伐の234年までの全ての年、計51本のシナリオが存在し、黄巾の乱終息後の韓遂・区星・張挙といった地方反乱勢力や、袁紹死後の分裂し衰退した袁家でのプレイも可能になっている。
      • 「お勧めシナリオ」として、大きな事件の起こった年とその時活躍した武将がピックアップされているので、迷ったらそこから選ぶ事もできる。「兗州攻防戦」の張遼様なんて、どうですか?*1
      • パワーアップキットでは、呉の全琮が寿春を攻めた241年*2・夏侯覇が蜀に亡命した249年・蜀滅亡寸前の263年の3つのシナリオが追加されている。
  • 放浪軍
    • 昔のシリーズにあった、君主が都市を捨てて放浪する放浪軍システムが復活している。
      • 劉備・呂布・孫策・馬超、そして黒山賊の張燕がシナリオ開始時から放浪軍を率いている。
  • 軍団
    • 君主と太守の中間の身分として軍団長が新たに登場、複数の都市を管理する軍団長を任命できるようになった。
  • 名声と悪名
    • 勢力に所属して功績を挙げる、イベントで領民の陳情を聞き入れるなどで名声が上がり、処断されにくくなる、張昭のような無名だと会ってくれない武将が面会に応じてくれるようになる、鼓舞が成功しやすくなるなどのメリットが得られる。
    • 略奪を行ったり名声の高い人物を殺したり民の陳情を断ったりすると悪名が上がり、多くの武将に面会を断られたり、君主の時には連合(後述)を組まれて諸侯から袋叩きにされるなどのデメリットを蒙る。
      • また、名声が高くても悪名も高い武将は斬った時の悪名上昇量が少なくなり、全く上がらないこともある*3
    • 一部のイベントには悪名が一定以上あることが発生条件となっているものがある。
      • 左慈から遁甲天書を売ってもらえるイベントの発生には悪名2000必要。入手できたとしてもほとんどの武将からそっぽを向かれる状態であるが…とはいえアイテムやイベントのコレクションコンプリートのためには避けては通れない道である。
  • 好敵手
    • 一般身分の時、同じ都市にいる同僚がプレイヤー武将に対してライバル宣言をしてくる事がある。
      • どこかの佐々成政と違い悪態をついたり面会を拒否したりといった事はなく、時々様子を見に来ては自分とこちらの功績を比較して「もっと頑張ってもらわねば困るぞ」と叱咤したり「わしももっと頑張らねば」と奮起したりする、こちらの実力を認め切磋琢磨する正統派ライバルとなる。戦争で共に出陣した際にも張り合おうとして士気が上がる。
      • 好敵手となるのは同じ都市にいる同僚のみであり、どちらかが異動になると関係は解消されてしまう*4。曹操と劉備のように君主同士で好敵手となる事も無い。
  • 義兄弟
    • 親密度が最高の「敬愛」になった武将から義兄弟の契りに誘われる事があり、受ければその武将と義兄弟になる事ができる。
    • 君主と義兄弟の武将はプレイヤー担当でない限り裏切る事は無い、義兄弟から登用の誘いが来ると必ず受けるなど、劉関張のような強い絆が再現される。
    • また、戦争で義兄弟と共に出陣すると士気が上がる、義兄弟が敵に捕まると親子や兄弟の時と同様に救出を誓い士気が上がるといったメリットもある。
    • 義兄弟になれるのは一組につき4人まで。
  • 結婚
    • 条件を満たすと結婚イベントが起き、結婚することができる。
      • 汎用イベントの結婚相手用人物の他、二喬のような史実の人物、貂蝉や祝融のような演義の登場人物が武将の配偶者として登場する。
      • 残念ながら武将同士での結婚はできず、結婚イベント用に用意された人物とだけ結婚する事になる*5
    • パワーアップキットでは結婚相手との間に子供が生まれ、元服までの間、選択肢で子供の能力が左右される子育てイベントが起こる。
    • パワーアップキットなら親密な武将から顔と名前がランダムな結婚相手を紹介してもらう事もできる。無印では女性武将用の男性結婚イベント人物が2人しかいなかったが、これにより選択肢が広がった。
      • 武将に紹介してもらった結婚相手との間に生まれた子供は、子育てイベントに多少左右されるものの、概ね親である担当武将と紹介武将の中間程度の能力になるので、有能な武将に紹介してもらうと有利。
  • 仇敵
    • V』や『VI』で見られた嫌悪武将フラグの要素を発展させたもので一族や義兄弟の武将を殺害すると殺害された武将の一族ならび義兄弟から恨まれるようになり、面会が出来なくなったり襲撃されたりと様々なデメリットが発生する。
    • シナリオによっては最初から設定されており、父孫堅を殺された孫策が劉表に対して恨みを抱いているといった史実の再現も行われる。
    • これによって、呉の孫一族、魏の曹一族など、能力が高く親族の多い武将をうかつに斬ってしまうと多くの武将に敵対されるようになり、かなり不利になる。
    • また戦争時にも「敵総大将が仇敵」の場合は士気が上がるため、恨みを買った分だけ敵が奮起するようになってしまう。
  • 連合
    • 史実の反董卓連合のように、諸侯が連合を組んで特定の勢力を攻撃することができる。
    • 連合参加勢力が対象勢力の都市に攻め込むと、拠点の位置に関係なく全参加勢力から援軍が押し寄せる。その大軍が集結する様子は圧巻である。
    • 参加勢力の都市が攻め込まれた場合は援軍の集結は起こらない*6ため、対象勢力でプレイするなら早めに参加勢力を攻撃して各個撃破するのが望ましい。
  • 戦法
    • 戦闘中には計略とは別に、武力・知力の数値によって溜まるポイントを消費して使用できる戦法が存在する。
      • 戦法には隣接する敵に大きなダメージを与える直接系、隣接する敵にダメージを与えつつ状態異常にする奇襲系、弩兵系のみが使用でき、離れた敵にダメージを与える射撃系、成功率が知力に依存し、複数の敵に割合ダメージを与え高確率で状態異常にする計略系(「計戦」と略されて表示されることも)、そして歩兵系のみが使用でき、城壁に対して大きなダメージを与える「攻城」が存在する。
      • 戦法には1~6までの熟練度*7が存在し、熟練度が上がるほど成功率(計戦は有効範囲の広さ)が上がる。訓練では四までしか上げられず、伍・極に上げるためには実戦で使う必要がある。
      • 戦法は親しい人物から教えてもらうことで習得可能。ただし兵種ごとの最強戦法は特定の戦法の熟練度が高くないと教えてもらえない。また、たまに敵から受けた戦法をラーニングする事もある。
      • 戦法での攻撃時には敵から受ける反撃ダメージが通常攻撃よりも少ない。また、失敗しても少しだけダメージを与えられる。そのため熟練度が低くても一か八か戦法を使うという選択肢も出てくる。
      • 騎兵系最強兵科「象兵」と弩兵系最強兵科「連弩車」は機動力が低く、それぞれの系統の最強戦法も使用不能なため、場合によっては下位の兵科を使う事も選択肢として考えられる。
  • 戦術・策略
    • 戦争開始前に軍議が行われ、軍勢が行う戦術と使用する策略、守備側なら罠の設置位置も決める。
      • 戦術は軍勢の機動力・防御力・遠隔攻撃の射程・計略の成功率などに影響を及ぼし、守備側なら砦周辺に布陣するか城の前に布陣するか城に籠るかといった部隊の初期位置も左右する。
      • 策略は総大将と参軍の知力の合計値からなるポイントを消費してストックし、総大将が通常の行動とは別枠で実行できる*8。参軍の部隊が壊滅すると実行不可能になる。
      • 味方の士気を上げる「鼓舞」や、城に対する攻撃力を上げる「崩壁」などがあり、成功すれば味方を有利にできるが、一部失敗すると逆に不利になってしまう場合もある。
      • 「鼓舞」の成功率は総大将の名声に依存するため、夷陵前の陸遜のように有能でも無名な武将だと失敗しやすい。
      • 罠は策略と共通のポイントを消費して設置する。そのため設置しすぎると策略を使えなくなる。種類は設置位置の地形に応じて自動的に決定され、全罠共通で敵が通ると発動し*9効果範囲内の敵にダメージを与えて足止状態にする。位置に気をつけないと味方が巻き込まれることもあるので注意が必要。
      • 草地や森に仕掛けられる火罠は火も発生するため他の罠よりもダメージや消火による行動消費を期待できるが、戦法や近くにある他の火罠により設置地点に火が点くと勝手に発動してしまう*10、雨が降っている時に踏まれると不発に終わるなどの欠点もある。
      • 戦術と策略には総大将か参軍が特定の特技を持っていないと使えない物もある。2つの特技が必要な物もあるが、策略なら総大将と参軍が片方ずつ持っていてもOK*11

評価点

  • 膨大な数のシナリオ
    • 「黄巾の乱」から「諸葛亮死去」までの50年間を1年単位で選択できるというのが本作最大の強みである。この特徴は以後のシリーズでは踏襲されておらず、近年の作品ではシナリオそのものが減少傾向にある為、大きなアイデンティティとなっている。
      • PKで追加されたシナリオはさすがに1年毎ではないもののそれまでのシリーズではあまりふれられなかった蜀滅亡寸前のシナリオなど、三國志末期のシナリオが用意され、武将も追加されている。
      • 魏で曹芳廃立を企てた王淩(王允の甥)、蜀漢で滅亡に殉じた張遵(張苞の子で張飛の孫)など、本作からレギュラーとなった後期の武将は多い。
    • シナリオの全てに当時の情勢を語るオープニングが付いている。
    • 地図上に武将の顔グラと兵士をかたどった人形が表示され、それらがナレーションに合わせて動いたり火花を飛ばしたり破壊されたりして情勢の推移が説明される。
    • 主要な勢力に所属する武将でプレイすると、勢力ごとのオープニングイベントも加わる。袁紹死後の袁家のグダグダぶりも再現されている。
      • しかし、三国鼎立後の呉はひたすら日和見が強調されており、公孫淵との外交も無視されている。そのせいか、公孫淵は独自のオープニングが存在するシナリオが無い。
    • また、特定の武将と年代でプレイすると、個人固有のオープニングイベントも有る。例として、太史慈が母の恩人である孔融に仕官する際の母子の会話、滅亡寸前の呂布が貂蝉に心配されるなど。
  • 能力値の成長上限
    • 武将の能力値の成長は、上がりにくい能力値は初期値+10まで、上がりやすい能力値は初期値+20まで*12が上限であり、上限に近づくほど上がりにくくなるため、武将を育てる楽しみがある一方で、能力値の低かった雑魚武将が気がついたら万能の名将になっているという事態は一部の例外を除いて*13起こらなくなっている。
  • 漢朝再興イベント
    • 全都市の8割以上を支配した君主は禅譲イベントにより皇帝となるのだが、君主の姓が劉だとイベントのセリフが変化し、国号が「漢」になる。すなわち光武帝のように漢王朝を復興することになるのである。
    • また、プレイヤーが君主の時、ある程度勢力が大きくなると漢室を復興するか利用するかの選択肢が出るのだが、その時の選択肢と悪名によっては劉氏以外の君主で天下統一まで皇帝にならずにプレイすることも可能*14

賛否両論点

  • 訓練度の概念が存在しない
    • 徴兵した兵士が即戦力になる。「訓練」コマンドは武将の戦法熟練度を上げるのに使われる。
      • 「一頭の羊に率いられた百頭の狼の群れは、一頭の狼に率いられた百頭の羊の群れに敗れる。」とナポレオンも言っており、部隊の強さが率いる武将次第という考え方も有りかもしれないが…。
  • 一騎討ちではプレイヤー側が圧倒的有利
    • COM武将は最初の2ターンのみ気合を消費し、以後は温存するため、最初に気合を溜めて攻守共に気合消費、防御方針を反撃ダメージの出せる「隙を狙う」にしていれば有利に戦えて敵の必殺技も無効化できる*15ため、武力がある程度下回っていてもまず勝ててしまう。
      • 嫌ならあえてCOMと同様の方針で戦えば良いのだが。
  • 連合について
    • 過去作では反董卓連合を諸侯どうしの同盟という形で表現していたが、董卓と接していない孫堅や馬騰などは同盟関係にあるだけで実質蚊帳の外であった。それが本作では一堂に会することができるようになったため、その派手さ、圧巻ぶりは多くのプレイヤーに喜ばれた。
    • しかし、新たな連合が発生する際はやや問題がある。COMが連合を組む条件は「標的勢力の君主の悪名が500以上」のみであり、悪名さえ高ければ滅亡寸前の袁術だろうが弱小勢力の厳白虎だろうが容赦無く連合を組まれてしまう。
    • 逆に大勢力でも悪名が低ければ、プレイヤーが呼びかけない限り連合の対象とならず、呼びかけても参加してくれないことが多い。このため、「力を合わせて大勢力に対抗する」という構図が生まれにくく、むしろ「弱っている勢力をさらに叩く」状況が生まれやすくなっている。
    • また、標的とされた君主が連合内のCOM勢力に捕まると、問答無用で斬られてしまう。最後をCOMにとられないよう注意が必要。
    • 一方、プレイヤーから連合を組むのはほぼノーリスクで強力すぎであり、使わないことを推奨している攻略サイトもある。
    • 連合の着想自体は悪くないものであり、後継作品でも登場している。

問題点

悪名に関して

  • とにかく「上がりやすく下がりにくい」という仕様になっており、自由度の高さがウリの全武将プレイにおいて大きな阻害要因となっている。
  • 通常のプレイでは数値を確認できず、パワーアップキットで武将編集画面を開かないと見られない隠しパラメータになっている。
    • 悪名が一定値以上の武将を解雇すると、「お前の悪行は万人の知るところ」といった感じのセリフが出るのだが、その「万人」の中にプレイヤーは含まれていない。
    • 自分の悪名については、都市にいるごろつきの反応でおおざっぱにわかる。悪名の高さによって反応が変わり、悪名高いほど恐れ入るようになる仕組み。
  • 名声の高い武将を斬ると悪名が大幅に上昇するのだが、このために高名武将の処断は、相手の悪名が高くない限り全て公孫瓚が劉虞を斬ったような名高い人物を無用に殺す悪行と見做されてしまう。
    • 例えば曹操が沮授を斬ったり劉備が張任を斬った時のような「登用に応じない敵の忠臣を泣く泣く処断し、後に丁重に弔う」というシチュエーションは再現できない。
  • そして、悪名に関する仕様で特に忌み嫌われているのが、後述する乞食である。

とにかくうざい乞食と町娘

  • 乞食は市場で見聞すると現れ、金を恵んでくれと要求してくる。断ると悪名が上昇し、恵むと下降するのだが、断ったときの上昇量は要求金額と同値であり、恵んだときの下降量は金額の1/10しかない、というふざけた設定。
    • 君主で金500の要求を断ると次の評定時には反プレイヤー連合の結成である。ちなみに、陳情イベントで公共工事や孤児院への資金援助を断ってもここまで大幅には上がらない。
    • このような設定のため、悪名を気にしないプレイ以外では基本的に恵むしかなく、悪名がないときに出会うとデメリットしか存在しない。
    • プレイヤーの所持金が多いと金2000程度要求されることがある。スリの銀次かよ。
  • 町娘は開墾や商業などの仕事をするときに現れ、「近頃物騒で困っているので手を貸してほしい」と頼んでくる。断ると民心掌握度が下がり仕事の成果に悪影響が出るうえ、悪名も上がってしまう。
    • 引き受けると治安が回復するというメリットはあるが、仕事の実行回数が1回減るためやはり成果に悪影響が出る。治安が100だと、乞食と同様にデメリットしかない。加えて、顔グラもあまりかわいくない。
    • 戦略特権*16を得るため成果200%を目指している時に出て来られると特に鬱陶しい。

戦争面の問題

  • 戦争のテンポが悪い
    • このゲームの戦争は1回あたりの時間がかなりかかる*17。加えて、複数の敵都市と隣接している都市には、立て続けに敵が攻め込んで来る。
    • 倒れた兵の大半が負傷兵として生存すること(これ自体はリアルではあるのだが)、援軍であれば行動済み武将でも出陣できること、悪名のデメリットにより処断がしにくいことなどから、一月の間に何度も攻め込まれるはめになる。この間セーブすることができず、プレイヤーにとっては忍耐の連続である。
    • 移動後の通常攻撃にいちいち武将のセリフが入る*18こともテンポを悪くしている要因である。かといってオプションで演出をカットすると、今度は移動や攻撃のアニメまでカットされ、何が起こったかわからないレベルまでに省略されてしまい、痒いところに手が届かない。
  • COMの戦法成功率がインチキであるとの声が多く聞かれる
    • 熟練度によって戦法成功率が異なるのだが、明らかにCPUの方が成功率が高く設定されており、バンバン決めてくる。
      • 難易度が「上級」であるのならばCPUを有利にするためのチートとして、それまでのシリーズでもありうるのだが、難易度「初級」でもあからさまに違うというありさま。
      • こちらは熟練度四でも失敗しまくるのにCOMは壱の戦法を決めてくる。その上、こちらの戦法が失敗すると仕掛けた相手に罵られるおまけまでついている。
      • しかし、それでもCOMがアホなのでこうでもしなければ歯ごたえがないというユーザーの声もきかれる。
  • COMの兵科選択がおかしい
    • 「弩兵」の特技を持っていたり、熟練度が低くても射撃系戦法を持っていると、たとえ近接用の戦法の方が得意でも高確率で弩兵系にしてしまう。逆に射撃が得意で近接用の戦法を持っていなくても弩兵系以外にしてしまう事もある。
    • 資金の許す限り強力な兵科を優先して使うため、機動力の低い連弩車を攻撃側でもかまわず使わされる。山地の戦場で悪天候だとほとんど動けず悲惨。
  • 初期状態で「落雷*19」を使える武将がいる
    • 前作『VII』でもそうだったが、本作も初期状態で「落雷」を使える武将がいる。使えるのは、諸葛亮と龐統の2名。
    • 諸葛亮は「落雷」を使えるだけの特技が単独で揃っており、適当な武将を参軍にするだけで使い放題。龐統も「天文」を持つ武将と組ませれば解決する。そして劉備勢力には、そのために準備したかのように「天文」持ちの簡雍*20がいる。
    • この2人がいるために、208年(赤壁の戦いの直前)の劉備勢力は、君主プレイか軍師プレイだと簡単を通り越してヌルゲー、一般武将プレイだと勢力を維持できるのはまず無理、という極端なバランスとなっている*21*22
    • 『演義』において「伏龍(諸葛亮)か凰雛(龐統)のいずれかを得れば天下をとれる」と司馬徽が語っているが、本作ではそれが「落雷を使えるか否か」で表現されてしまっており、何か違うと言わざるを得ない。
  • 計略「治癒」をCOMが全く使用しない
    • 「治癒」は味方一部隊の負傷兵を完全回復させるという強力な計略であり、倒された兵が負傷兵になる割合の大きい今作では特に猛威を振るうのだが、プレイヤーが操作できない部隊は、他にする事が無くても決して「治癒」を使うことは無い。敵だと張り合いが無いし、味方だと腹が立って来る。
      • この仕様のために、張角の優位性が大きく損なわれている。

その他の問題点

  • 計略のラッシュがひどい
    • 三國志V』でみられた計略のラッシュが復活しており、せっかく連れてきた武将がすさまじい勢いで流言をかけられてあっという間に引き抜かれる現象が多発する。
  • 能力値がまだインフレ気味
    • 能力値の成長上限により前作よりは緩和されたものの、やはり後半になると90台後半の能力が珍しくなくなり、100も散見されるようになる。
  • 一騎討ちになって然るべき場面で一騎討ちが発生しない。
    • 一族の者や義兄弟が殺されると、殺した相手を仇敵として狙う事ができるのだが、仇敵を襲撃した時及び仇敵に襲撃された時、一騎討ちが発生せず自動で勝敗が決定するうえに、その勝敗も武力に圧倒的な差があっても低武力側が勝つことがある。袁術を斬った後、楊彪親子あたりに殺されでもしたら情けない気分になるだろう*23
      • 襲われた時に自力で返り討ちにするか助けを呼ぶか説得するかの選択肢が出ることと、暗殺失敗時に標的が負傷していないことから、不意討ちで抵抗する間もなくやられたというわけでもなさそうである。
      • ちなみに武将プレイの後継作である『X』では襲撃で一騎討ちになる。そちらはまた別の場面で一騎討ちになって然るべきなのに一騎討ちが発生しない事があるのだが。
    • 在野の時に猛獣退治を依頼される事があるが、やはり一騎討ちは発生しない。
  • 在野の時の問題
    • 前述のように猛獣退治を依頼される事があるが、低武力でも断れば容赦なく非難され、悪名が上がる。
    • 他の都市に移動すると、問答無用で移動先の都市に引越しさせられてしまう。他の身分では移動先から所属都市に帰る際には行動力を消費しないのだが、在野だと元の都市に戻る時にも行動力を消費してしまう。
    • 他の身分の武将は、都市の施設を「見聞」することで、新たな在野武将を発見できることがあるが、在野の身では絶対に発見できない。在野から身を起こして、放浪軍を結成することはかなり難しくなっている。
  • 一部の武将の所在地がおかしい
    • 劉備軍最古参のはずの簡雍が191年まで未発見状態で幽州西部におり、192年になってようやく劉備に合流する。
    • また、袁家との戦いの頃には洛陽(河南尹)の近くの河東郡にいたはずの賈逵が、早くも晩年の活躍地である淮南にいる。
  • 素材の流用が多く、描き直された武将もイラストが良くない
    • 前作の『三國志VII』から武将の顔CGをはじめ様々なグラフィックが使いまわされており、新鮮味に欠ける。
    • それまでのシリーズでも武将の顔CGの流用は見られたが、あくまで構図の流用であり、それぞれの作品にあうように作り直している。
    • しかし本作はほぼそのまま前作を流用している上に新規描き下ろし武将CGが少ないため、手抜き感が甚だしい。
    • せっかく描き直された武将も、個性的なイラストから兜を被った一般的なイラストになり個性が薄れたもの(孫堅、関平等)、ブサ面にされた徐晃、ニヤけている馬超、など前作より悪くなっている点が目立つ。
      • 諸葛亮はコーエーの『三國志』で初めて髭のない顔グラとなったうえ指輪までつけており、個性的ではあるが微妙。
      • 特に「孫堅」は『三國志II』以降は三国志演義で語られる赤い頭巾を被っていたが、本作では普通の兜になっている。
      • 史実に則っても兜を被ったイメージになるのは正しいのだが、変更後のグラフィックにこれといった特徴がないため、わざわざある個性を殺してまで変更したように見えてしまう。
      • この傾向は『IX』でも続いたが『X』以降は原点回帰を行って赤い頭巾をかぶるようになり、以後のシリーズでも継続されている。
  • 新武将登録時の制限
    • 新武将の名前に一部の漢字を使おうとすると、漢字なのに「漢字かひらがなで入力してください」と貂蝉に怒られる。使用できない漢字には荀彧の「彧」・程昱の「昱」・鄧艾の「鄧」など、既存武将に使われている漢字も含まれている。
      • これらの文字が環境依存文字だからなのかもしれないが、その割には既存武将には平然と使われている*24
    • 既存武将及び登録済み新武将と同姓同名の新武将を作ろうとすると貂蝉に怒られる。よって、同姓同名の既存武将がいる袁術軍の李豊は登録できない。ちなみに既存武将の李豊は2人いる。
    • 新武将の相性値をパワーアップキットの武将編集で変更していても、親と同じ相性値に変えられてしまう。例えば呉の韓当の息子で魏に寝返った韓綜を魏寄りの相性値で登録しても、呉寄りの相性値になってしまう。ちなみに袁紹と袁譚のように親子で相性値の異なる既存武将は多数いる。
      • 上記2つは有志の作った非公式ツールでなんとかなるが、こればかりは新規プレイの度にゲーム中の武将編集で設定し直さなくてはいけない。
    • このように、既存武将ではできるのに新武将ではできない事が多い。
  • Win版とコンシューマ版でいくつかの用語が異なっており、Win版ユーザーとコンシューマ版ユーザーの交流時に齟齬が生じやすい。
    • 例として「軍団長」はコンシューマ版では「都督」になっている。

総評

結婚や義兄弟、仇敵といった要素の追加、条件次第で武将との面会が容易でなくなる等で、人間関係に深みが増しており、全武将プレイ関連は前作より進化している。
戦法や悪名など見所のあるシステムは見られ、いくつかの要素は以後のシリーズでも定番として採用されるほどのものだが、全体的に不満点が目立つ形となり、練り込み不足といえる。
同シリーズの他作品、特に前後の『VII』や『IX』と比べると見劣りすると言えよう。


余談

  • 軍議のBGMがホルストの「火星」である。
  • Win版は通常のCD-ROM版の他にDVD-ROM版も発売され、ファンクラブ会員のみダウンロードできる追加シナリオが最初から入っている。
  • 2012年7月12日に発売されたPSP版コーエーテクモ定番シリーズでは、誤って『VII』のデータが入ったソフトが販売されてしまい、交換が行われた。

その後の展開

  • 2023年9月14日に本作のリメイク『三國志8 Remake』が発表された。ナンバリングの表記はローマ数字から英数字に変更される模様。
    • 対応機種はPS5/PS4/Switch/Win(Steam)で、2024年の発売が予定されている。

三國志8 REMAKE

【さんごくしえいとりめいく】

ジャンル 歴史シミュレーションゲーム



対応機種 Windows(Steam)
Nintendo Switch
プレイステーション5
プレイステーション4
発売・開発元 コーエーテクモゲームス
発売日 2024年10月24日
定価 10,780円
レーティング CERO:B(12才以上対象)
判定 なし
ポイント 『VIII』のリメイク
宿命による様々な人間模様を描く
三國志シリーズ

概要(REMAKE)

2001年に発売された『三國志VIII』のリメイク作。
旧作のナンバリングはローマ数字だったが『11』以降と同じくアラビア数字に変わっている。


追加要素

  • 宿命
    • 今作で追加された要素で主人公と武将に芽生える特別な関係。相生がプラスの関係・相克がマイナスの関係となる。
      • 他の武将と会話や戦争で共闘したりすると共鳴が発生し、4回共鳴が発生すると「相生」となる。
        相生になれるのは最大8人までだが、義兄弟や配偶者は別枠で相生扱いとなる。
        「相生」になると関係が信頼の武将と発生する「連携」より効果が大きい「加勢」が発生し内政での成果が大きくなり、戦争での戦法の効果がより大きくなる。さらに相手武将が所持した個性に応じた追加効果も発生する。
        例えば特技「耕作」を持った武将が加勢した場合、主人公が計略の扇動を成功させた時に主人公所属都市の開発が増加する。
  • 能力のステータスが主人公と近く*25、親密が低い敵勢力の武将と戦争で交戦すると「相克」となる場合がある。
    主人公が君主の場合は季節毎の評定で同盟を結んでいない他勢力の君主と『相克」となる場合がある。相克になるのは最大で4人まで。
    • 「相克」になった武将は登用に応じなくなり、所属勢力が自勢力に滅ぼされると捕縛できずに逃走し在野になる。勧告で配下になった場合も忠誠が大幅に減少する。
      • 戦争時には、その武将が率いる部隊の戦意が常に最大になる。
        余り旨味はないが、主人公の相克の武将が戦争で撃破されると主人公部隊の戦意が増加する。
  • 奇才
    • 特定の武将が持つ固有の特殊能力。
      例を上げると総大将・参軍時に策略を発動すると全味方部隊の使用済みの戦法が再発動可能になる諸葛亮の「伏龍」、同じく総大将・参軍だと戦争開始時に敵の戦意が20低下する司馬懿の「狼顧」など。
  • 演義伝
    • 信長の野望・新生』と同様に歴史イベントの発生条件を確認可能になり、歴史イベントは任意に実行する形式となったことで、やりたくないイベントを発生させないことが可能になった。
      条件を満たすと仮想の展開に進むものも存在する。
      • 例えば「孫策」が「于吉」を斬らずに延命する、「曹操」が「陳宮」の説得に応じ、徐州侵攻を取り止めるなど。
    • 中間エンディングもイベント扱いで、名声が5000以上になる・地方を統一するなどの条件を達成するとその時点でのシナリオクリアが可能。

変更点(REMAKE)

  • 古武将の廃止
    新武将作成時に特定の名前を入力することで古武将の作成が行えたが今作は行えない。
  • 複数人プレイの廃止
    旧作では最大8人の武将まで主人公に選択出来たが今作では1人のみ。
  • 統率の追加
    原作では能力値は武勇、知略、政治、魅力の4種類だったが今作は武勇が統率と分割され5種類になった。
    旧作では武力が高いほど率いている部隊が強くなるという仕様で軍師なども武力が高めに設定され、武官は一騎打ちで有利になる特殊能力を所持するということで、差別化されていた。
    今作では近作の仕様に合わせ、武勇は一騎打ち等に影響し、部隊の強さは統率が決まるという仕様に変更され、軍師などは武勇が低く、統率が高めに設定されている。
  • 能力成長
    • 原作では成長限界は得意な能力は初期値の最大+20、それ以外の能力は初期値+10が成長限界であったが 今作ではどの武将も全ての能力が99*26まで成長するようになった。
      • 旧作では全ての能力の最大値が100になる「全能」という個性を劉禅が唯一初期所持していたが、全武将が99まで成長するようになったことで彼のアイデンティティが1つ失われてしまった。
  • 連合
    • 原作では悪名が高い君主の勢力に対して連合を結成する仕様だったが、今作では近作の仕様に近い、支配都市が多い勢力に対して連合を組めるようになった。
      • 自勢力が最大勢力になったあたりで諸勢力が連合を組み立ちはだかるパターンが多い。
  • 女性武将
    • 原作では女性はNPCであり主人公や家臣として使用不可だったが、今作では女性武将も使用可能になった。
      • イベントで登場していた結婚用の架空女性は別人になったが、武将としても使用可能になった。
        女性武将を主人公に選んでいる場合はイベントを進めれば、架空男性武将と結婚が可能。
  • 一騎打ち
    • 一騎打ちのシステムが変更された。
      • 最初に1-5の数字が書かれた手札がランダムで3枚補充され、4、4のような同じ数字の組、1、2、3など3つ以上連続した数字は同時に出せる。出した手札が多く、枚数が同じ場合は合計数字が大きい側がその合は勝ちとなり、相手側のゲージを減らせる。出した手札の枚数の差が多く、武将の武勇差が大きいほどより多く相手のゲージを減らせる。
        一度だけ必殺という手札が使用可能で、与えるダメージが増加する。
        次の開始時にカードが2枚補充し、同様の事を繰り返していく。5合終了時に相手より残りゲージが多い、もしくは相手のゲージを空にすると一騎打ちの勝利となる。
        開始前に武勇が高い方が先制攻撃を仕掛けられ、相手のゲージを減らせるが、あまりに武勇の差がありすぎると先制攻撃だけで相手を倒してしまい、一騎打ちが始まる前に決着がついてしまう。
    • 今作では文官の一騎打ちとも言える、舌戦も追加されている。
      • システムは一騎打ちとほぼ同じだが、こちらは知略差が大きいほど相手に多くダメージを与えられる。
  • 個性
    • 旧作では旅人から伝授される、都市の施設の民心を最大にして見聞するなどの一定条件を満して個性を取得できたが、今作では戦争で敵を撃破する・親密が最大の武将と会話をするなどの各行動時に心得というものが獲得でき、系統毎の心得を消費して個性や後述の戦法の取得・レベルアップが可能。
      • 各個性の最大レベルは3で、系統毎の個性を全て獲得する事で上位個性・戦法の取得が可能。
  • 戦法
    • 原作では熟練度というものが存在し戦法を繰り返し使用することで威力や効果が増加していたが、今作では前述の通り、心得を消費してレベルを上げる方式になった。
      今作では各戦法は戦争毎に1回のみ発動可能になった。
  • 戦術・策略
    • こちらはリメイク前とシステムが大きく変わっている。
      • 戦術に当たる物は廃止。
      • 策略は総大将と参軍の知力の合計値で合計使用回数、発動に必要な策略ゲージの溜まり具合が変わる。
        軍議時に各計略の発動回数を選択し、日付経過で貯まる策略ゲージが最大になると、策略が発動可能になり総大将部隊の周囲に効果が発動する。
        参軍が撤退すると策略ゲージが非常に溜まりにくくなり、総大将が撤退すると策略そのものが使用不可能になる。
        主な策略の種類は敵部隊の戦意を40下げる「意気阻喪」、敵部隊を1日行動不能にする「草木皆兵」など。
      • 罠は計略とは別に選択出来るようになり、戦場ごとに4箇所ある罠を仕掛けられる地点が存在し、守備側の総大将と参軍の知略が大きいほど多くの罠を仕掛けられる。最大で3つまで仕掛けられる。
        罠にかかると、兵数が減少・数日間通常攻撃と連携が不可になる。
        攻撃側に知略が高い武将がいると罠を解除することがある。

評価点(REMAKE)

  • シリーズ最大数のシナリオ
    • 原作と同じく184年「黄巾の乱」から234年「五丈原の戦い」までの50年間が1年毎のシナリオであるのに加え、『VIIIPK』で追加された諸葛亮没後のシナリオ、シリーズお馴染みの仮想シナリオ「英雄集結」を含めた仮想シナリオも収録し、DLCなどを除いてもシナリオ数は60と非常に多い。
    • 旧作同様、史実シナリオの全てに当時の情勢を語るオープニングが付いている。
      • その一方で、特定のシナリオで一部の武将に存在していた固有のオープニングイベントは廃止されてしまった。
  • マスクデータだった名声が閲覧可能に
    • 悪名などの名声はVIIIPKで追加された武将編集で確認する事が出来たが、今作では隠しデータでは無くなり、主人公を含めた武将の名声はいつでも確認可能ようになった。
  • 一部悪名が増加するイベントの廃止
    • 断ると悪名が増加するイベントとして金を要求してくる乞食、行動力を消費して仕事を手伝って欲しいと言ってくる町娘などプレーヤーから不評だったイベントは廃止された。
  • 新武将で使える文字が増加。
    • 旧作では荀彧の「荀」、鄧艾の「鄧」、程昱の「昱」など新武将に使用出来ない漢字があったが、今作では問題なく新武将の名前に使用出来る。

問題点(REMAKE)

  • 収録イベントが少ない
    • イベント収録数は600超と宣伝されているが、実際はイベントを数回に分けているだけであり実質的なイベント数は少ない。
      • 現時点では「苑城の戦い」「合肥の戦い」「夷陵の戦い」など過去作ではあったイベントは今作には存在しない。
  • 関係「相克」の煩わしさ
    • 追加点で述べた通り親交度を上げていない武将と交戦すると相克になるが、デメリットが
      ・その武将の戦意が常に最大になる
      ・武将が登用に応じない
      ・忠誠が大幅に下がりやすくなる
      と非常に多いにもかかわらず意図せずして相克になるケースが多い。
    • 旅人の「管路」の親密を最大して訪問すると一定確率で相克が解除されるが、確率は低いうえに一度解除すると次に解除できるまで数年ほどのインターバルが必要。
      • 主人公が君主以外の場合は、主人公の所属勢力が主人公が「相克」の君主の勢力を主人公が参戦していない戦争で勝利し、滅ぼした場合は、主人公と君主の相克が解除されるが親密が非常に低くなる。
        相克の武将は面会を必ず拒否されるが、親密が非常に低い武将は相生の武将が加勢してくれれば面会可能なため、親密を上げることも可能。
    • 物欲が無欲・義理が高い武将だと面識がない他勢力の武将との面会を拒否するため、例えば張飛や黄蓋といった武将は交流しようとしても面会が拒否され親密が上げられないため、戦争で交戦し相克となるケースが多い。
      • 運良くイベントなどで面識を得られれば面会に応じてくれるため、親密は上げられるが…
  • 在野時の行動力
    • 今作では在野時でも「見聞」を行うことで、未発見の在野武将を発見できるようになったが、在野時に移動すると移動先の都市に引越されてしまう問題はそのままで、元の都市に帰還する際にも行動力を消費してしまう。
  • 不具合が多い
    • 現在こそアップデートで解消されているが他勢力の都督を引き抜くとフリーズ、在野時にデモプレイを開始し、デモプレイを停止するとフリーズするなど、フリーズする画面が多かった。

総評(REMAKE)

宿命による様々な人間模様が描かれ、シナリオ数やイベント数は最大と宣伝されていた本作。
しかし実際には、戦争での当たり屋同然の交戦による宿命「相克」になる理不尽、過去作にはあったイベントが存在しないなどにより評価はあまり好ましくない。
ただ、リメイク前では不評だった部分はある程度テコ入れされており、シナリオ数は文字通り過去最多でシリーズ他作品では扱われていない年代のシナリオがあるなど悪いところばかりではない。
他シリーズのように天下統一を目指すシミュレーションゲームとしてではなく、三国志の一武将になりきるロールプレイングゲームと思ってプレイするのがいいかも知れない。


余談(REMAKE)

  • 原作『VIII』の一部の顔グラと追加仮想シナリオが無料のDLCとして配信されている。
  • アニメ『火鳳燎原』とタイアップが行われ、コラボ武将と追加の奇才がDLCで配信中。
最終更新:2025年07月22日 12:38

*1 実際のチュートリアルにこう書いてある。

*2 『演義』では言及されていない正史ベースの事件だが、正史では寿春の攻略に失敗している。しかし本作では一時的ではあるが寿春の攻略に成功しており、演義とも正史とも違った設定になっている。

*3 悪名が名声/100以上なら斬っても平気。

*4 その後、新たに別の武将が好敵手宣言をしてくる事もある。

*5 そのあおりを受けて、孟獲の妻である祝融は武将として活躍させることのできないNPCとなっている。

*6 連合とは別に同盟も結んでいれば、その都市に隣接する同盟勢力からの援軍は来る。

*7 ゲーム中は「初」「弐」「参」「四」「伍」「極」と表記。

*8 策略を使用したターンに移動や攻撃も可能だが、行動不能だと策略も実行不可。

*9 敵の知力が高いと見破られ不発に終わることもある。

*10 罠の効果範囲は通ると発動する設置範囲より広いため、近すぎると誘爆する。

*11 例えば「水軍」を持つ蔡瑁を総大将に、「神算」を持つが「水軍」を持たない郭嘉や賈詡を参軍に据えた場合に「水軍」と「神算」が必要な策略「連環」を使用可能だが、同じく「水軍」と「神算」が必要な戦術「竜船」は使えない。

*12 特技によってさらに+10される。いずれの場合も100を超えることはない。

*13 劉禅のみ全能力値の成長上限が100になる特技「全能」を持ち、成長傾向も全能力値が上がりやすい万能タイプ。プレイヤー武将も条件を満たせば「全能」を習得可能。

*14 具体的には、「皇帝の臣として漢朝復興を目指す道」を選び悪名500以上を維持するか、「皇帝を利用して天下の覇者を目指す道」を選び悪名500未満を維持する事により、禅譲イベントの発生条件を満たさなくなる。

*15 防御方針を気合「消費」で「隙を狙う」にすると相手の必殺技は無効化される。

*16 進言を1回必ず聞き入れてもらえる権利。

*17 自軍、敵軍合わせて10部隊ほどいると、30分以上かかることも珍しくない。

*18 「それっ!」とか「くらえっ!」といった一言の台詞なので面白味もない。

*19 直撃した部隊の兵数を80~90%減らし、士気を大幅に下げる。直撃した部隊はほぼ確実に退却に追い込まれる。加えて、隣接する部隊の兵数も20~30%下げる、いう強烈な策略。

*20 正史・演義ともに天文に関する逸話は無い

*21 厳密にいうと208年の龐統は在野だが、探せばすぐ配下にできる。

*22 落雷を封印しつつ、「魏の大群がひしめく江陵を避けて隣の襄陽を抜き、蜀を目指す」という方法もあり、結構アツい展開が楽しめる。しかし、これも一般武将プレイでは非常に厳しい。

*23 袁術の妹婿の楊彪とその息子楊修は袁一族扱いになっている。

*24 本ソフト起動中にIMEパッドの文字一覧から「外字」を見ると、これらの文字も外字として用意されているようだが、既存武将に使われているのは環境依存文字の方。

*25 高能力の武将でプレイしていると能力差が大きい二流武将と相克になるケースがある。仕様かどうかは不明。

*26 初期値が100の能力や99まで成長させた後、旅人の左慈と交流しイベントを起こすと120が限界になる。