【れじぇんど おぶ どらぐーん】
ジャンル | ハイグレードグラフィックRPG | ![]() |
対応機種 | プレイステーション | |
発売・開発元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント | |
発売日 | 1999年12月2日 | |
定価 | 6,800円(税別) | |
配信 |
ゲームアーカイブス:2010年12月22日/617円 PSPlus クラシックスカタログ:2023年2月21日/1,100円 |
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判定 | スルメゲー | |
ポイント |
PS最高峰のグラフィック 熱いドラグーン変身 シビア且つテンポが悪い戦闘 |
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PlayStation Studios作品 |
ソニー・コンピュータエンタテインメントがPS後期に発売した、剣と魔法とドラゴンのRPG。主に使用される略称は『LOD』。
大容量のCD-ROM4枚組を採用し、「ハイグレードグラフィックRPG」を自称する程の美麗なグラフィックを全面に押し出して開発された。
CMではムービーを見せる前にわざわざ目の体操をさせていたほどである。
ストーリーは全4章構成。ディスク1枚につき1章分のストーリーになっている。
テスフェル界に存在するエンディネス大陸。
創世の時代、創造主ソアはこの地に一つの種子を落とし、それは「神木樹」と呼ばれる大樹となった。
神木樹は108の実を付け、その実から108の種族が生まれた。
105番目に強靭な生命力を持つ「ドラゴン」が、106番目に「人間」が、107番目に魔力を持つ「有翼人」が生まれ、
最後の108番目の実からは大いなる神が生まれると言う。
時は流れ、世界は有翼人によって支配されていた。
魔力を持たない人間は、ドラゴンの力を得た竜騎士「ドラグーン」を生み出し、有翼人に戦いを挑んだ。
「ドラゴン戦役」と呼ばれる戦いの始まりである。
世界の地形を変えるほどの激しい戦いの後、遂にドラグーン達によって有翼人の首都は陥落する。
有翼人達は姿を消し、人間の時代が訪れた。
それから1万1千年の後。剣士ダートは故郷と両親の仇である「黒き魔物」への復讐の為に旅をしていたが、
第二の故郷であるセレスの村が戦火に晒されつつある事を知り、一時帰郷する。
その最中、既に絶滅したとされるドラゴンに襲われたダートを救ったのは謎の女性ロゼだった。
「あの村はドラゴンなしで落とされたはずなんだけど」
そのロゼの言葉を聞いたダートは急ぎセレスに向かうが、村は敵国であるサンドラ帝国の軍勢に無残に焼き払われ、
更には幼馴染の少女シェーナがサンドラ軍に連れ去られていた。
ダートは彼女を助ける為にヘルライナの監獄へと乗り込んでいくが、それはやがて世界を揺るがす巨大なうねりへと発展していくのだった。
アディショナル
ドラグーン
攻撃アイテム
その他のシステム
プレイヤーを選ぶ厳しいバトル
本作の人を選ぶ要因として、プレイヤーをふるいにかけるバトルテンポの悪さとシステムのストイックさが挙げられる。
このように本作は全体的にシビア&ストイック&不親切な作りでプレイする人を選び、快適なゲームプレイ、親切設計なゲームバランスに慣れているプレイヤーは大抵途中で投げ出してしまう。
バトル以外の問題点
グラフィック面
システム面
ストーリー・キャラクター面
+ | ネタバレ |
+ | ネタバレ |
その他
バトル面でのストイックな作り、シビアなゲームバランス、テンポの悪い戦闘と、万人に勧められるゲームではないのは確か。
耐えられなかったプレイヤーは早々に投げ、クソゲー呼ばわりしても仕方ない作品ではある。
しかし作品そのものは壮大且つ細部まで丁寧に作り込まれており、大作RPGと呼んで差し支えない出来でもある。
その世界観に魅せられ、システムにも上手くハマれた上で最後までプレイした人には高評価を下す人も多く、今も根強いファンが存在する。
馴染めず途中で脱落してクソゲーと認識するか、上手く馴染んで名作として心に残すか、いずれもプレイヤー次第である。
以下は作中の台詞だが、本作をプレイする上でも当てはまると言えるかもしれない。
「ドラグーン集いし所、動なる戦いがあり、ドラグーン別れし所、静かなるとき訪れる……運命の鎖を断ち切るのは、あなたの自由よ」
+ | 具体的には… |
*1 ちなみに本作の監督は過去にスクウェアに在籍し、SFC時代のFFにも携わっていた。
*2 小説版では「見えない正方形」と呼ばれ、この「四角」を見定める事で「死角」に連撃を叩き込むと表現されている。あくまで著者の解釈だが。
*3 竜騎兵の意味の「dragoon」ではなく、また、ファンタジー作品で見受けられる「ドラゴンに乗って戦う騎士」と言う意味でもない。
*4 作中で物体の転送を行える不思議な袋をダートに渡しており、それを使ってダンジョン探索の戦利品をダートの元に送っていると言う設定。
*5 ドラゴンに匹敵する力を持つ異形の巨大生物。ドラゴンと共にストーリーの根幹に関わる。
*6 実際、ラストダンジョンでメンバー全員がそれぞれ1人で挑まなければならない戦闘がある。
*7 一番多いダートで7種類、少ないロゼでも4種類ある。
*8 コンゴールが300%に対して他キャラの最強アディショナルは400~500%、メルのパーキーステップに至っては倍の600%である。
*9 最終章で第2章の舞台であるティベロアに一時戻る展開があるが、メインストーリー中に余計な交換作業をさせない為か、ここでは入れ替えの必要は無い。よって、ティベロア国内ならディスク4のままで探索できる。
*10 一部のアイテムの効果。この表示があるアイテムは使っても消費されない。一回の戦闘では一度しか使えないが、次の戦闘ではまた繰り返し使う事ができる。
*11 あるアクセサリを付ければデメリットを相殺できるが、攻撃力の上がるアクセサリを付けた他のキャラと大差無い、という状態に。
*12 ランクの低いドラゴンはそう言った個体もいるが、作中ではこれらはザコモンスターに過ぎず、主人公達にもドラゴン扱いされる描写は無い。尚、ドラゴンのランクは目の数が多い程高く、ボスは全て3つ以上、ザコはいずれも2つである。主人公達のスピリットは6つの目を持つ「神竜」格のドラゴンのもの。これは7つの目を持ち、唯一無二の存在である神竜王に次ぐ格である。
*13 剣を高く放り投げ、「うぉぉぉぉ!」という雄叫びと共に火球を生み出し、魔法名を叫びながら火球を殴り飛ばして敵にぶつける。しかも殴る瞬間は視点を変えて2回リプレイされる(いわゆる「1カメ、2カメ」の演出)。これを「攻撃魔法」と形容する作品はなかなか無いだろう。
*14 但し、作中で20歳の誕生日を迎える人物が22歳と書かれていたり、ドラゴン戦役を生き延びた人物が「最後の戦いで命を落とした」とされていたりと、間違いや矛盾した記述も僅かにあるので注意。
*15 関氏は99年当時から、『機動武闘伝Gガンダム』のドモン・カッシュなどの熱い叫びに定評のあるキャラを多く演じていた。
*16 全くの余談だが、このメルは銀髪、ハンマー使い、氷(水)属性、寒冷地出身、声優が川上とも子氏と、6年後に発売される『戦国BASARA』のいつきと妙に共通点が多い。偶然とは思われるが…。
*17 また、殆どのNPCは二回話しかけると台詞内容が変わる。
*18 このミニゲームは報酬が一切無い、単なるストレス解消ゲームである。しかし失敗すると敵に散々ボールをぶつけられて終了する。余計ストレスが溜まるような…。しかもクリアは無いので最後は必ず倒される。
*19 それ以前は『半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ…!!』や『ファイナルファンタジーVI』などでもバトルデザインを務めていた。