ドンキーコングJR.の算数遊び
【どんきーこんぐじゅにあのさんすうあそび】
| ジャンル | 教育ソフト アクション
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| 対応機種 | ファミリーコンピュータ | 
| メディア | ROMカートリッジ | 
| 開発元 | 任天堂開発第二部 SRD
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| 発売元 | 任天堂 | 
| 発売日 | 1983年12月12日 | 
| 定価 | 4,500円 | 
| プレイ人数 | 1~2人(同時) | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) (バーチャルコンソールでの判定)
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| 配信 | 【Wii】2007年3月27日/514Wiiポイント 【WiiU】2015年4月15日/514円(税込)
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| 判定 | なし | 
| ポイント | ある意味元祖「脳トレ」 | 
| ドンキーコングシリーズ・関連作品リンク | 
 
概要
『ドンキーコングJR.』をベースに、遊びながら四則演算を行える学習ゲーム。
『ポパイの英語遊び』に続くファミコン教育ソフト第2弾である。
システム
モードは『CALCULATE A』『CALCULATE B』『+-×÷ EXERCISE』の3つ。
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『CALCULATE』はステージ2のマップで2人同時プレイ。
 上部にいるドンキーコングが掲げたプラカードの数字と回答欄の数が同じ数になるように、天井から下がっている鎖の途中にある1桁の数字と、足場にある四則演算の記号(+-×÷)を交互に取って合計を合わせていく。先に数字をピッタリ合わせた方にポイントが入り、5ポイント先取した方が勝ち。
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割り算において整数で割りきれなかった場合は小数点以下は切り捨てとなる。また、計算結果が5桁以上になったときは下4桁のみが有効となる。
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数字を取るとそこは空欄になるが、一定時間でまた数字がランダムで復活する。時間制限や残機は無く、海に落ちても何度でもスタート地点から再スタートになる。
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モード『A』は0から、モード『B』は回答欄に最初から数字が入っている状態からスタートする。モードBでは負の数が与えられることもあるなど、モードAに比べてかなり難しくなっている。
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Bボタンを押すと数字を最初の状態にリセットすることができる。
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『+-×÷ EXERCISE』はステージ4のマップで1人用。
 2桁の足し算や3桁の引き算、3桁と2桁の掛け算や2桁と1桁の割り算など、あらかじめ決められた9つのパターンの中から一つを選ぶ。
画面右側に計算式があり、その下の四角に数字を順番に当てはめて回答をする。
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回答欄の四角のマスで一か所だけ白塗りの四角があり、その真下の鎖を登り降りすると数字が上下する。答えだと思う数字になったら隣の鎖へ飛び移ったり飛び降りたりすれば数字が確定する(真下に降りたらまだ未確定)。
 これを繰り返して全てのマスを数字で埋めれば判定。正解ならガッツポーズをして次の問題に移る。逆に間違っていたらやられポーズの後、間違っているところが白い四角で表示されるので、そこを修正して正解に持って行く。一発で正解したら卵が問題番号のところに産み落とされる。
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これを10問行い、何回ミスせずに正解したか、その際の得点を競う。こちらも時間制限や残機はないが、早く正解させるほど点数は高くなる。
問題点
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『CALCULATE』で欲しくない数字や記号を間違って取ってしまったら、Bボタンでリセットするか、一度四則演算するかしないと変更出来ない。
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最初の1手目だとBボタンでリセットすることも気軽にできるが、計算の途中で間違ってしまったらそうはいかないだろう。
 
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同じく『CALCULATE』で、欲しい数字が無い場合がある。
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最初のうちは全体を見渡せば1から9まで揃っているが、復活する数字はランダムなので、全ての数字が画面内にあるとは限らなくなる。欲しい数字が無ければ他の数字を消費しなければならず、遠回りになる。
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ただしあくまで計算ゲームなので、回数が増えるのも計算能力を鍛えるには有効と言えるだろう。
 
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桁数が多いと面倒臭くなりがち。
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システム上単純に答えを書く事は出来ず、とにかくアクションをしなければならない。
 特に『CALCULATE』ではなかなか正解にたどり着けず、段々面倒になってくる恐れがある。
 
評価点
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計算の勉強はちゃんと出来る。
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小学校低学年レベルの計算問題なので適応年齢ならば計算問題の練習として利用できる。
 
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対戦プレイは意外と熱くなれる。
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数字や記号の表示場所に関しては制限がなく、相手の陣地側にあるものも自由にとれるため、わざと相手の欲しがっていそうなものを先取したりと、アイスクライマーやバルーンファイトの対戦とはまた違った戦略的な戦い方が可能である。
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もちろん計算が得意な方が有利なので、実力差があまりない相手との対戦をお勧めする。
 
総評
既存のゲームシステムをベースにしたシステムであり、単体のゲームとしての面白さはおまけ程度。
「ファミコン本体を親にねだるために都合よいアイテム」として見られがちではあったが、純粋に計算を考えながら楽しむ、または対戦で遊ぶにはそれなりに楽しめるだろう。
発売当時はあくまで子供向けとしか見られなかったが、任天堂が作ったコンピューターゲームで四則演算という点は、ある意味時代を先取りした元祖『脳トレ』とも言えるかも知れない。
移植・関連作
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海外版でも『DONKEY KONG JR. MATH』として発売。
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WiiとWiiUのバーチャルコンソールにて配信されている。
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『どうぶつの森+』『どうぶつの森e+』にも、原作『JR.』などと共にファミコン家具のひとつとして収録されている。
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『+』では日本版だが、海外版をベースにした『e+』では英語版になっている。
 
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『ドンキーコングJR./JR.算数レッスン』
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シャープの『ファミコンテレビC1』に、『ドンキーコングJR.』の1面と4面のみと、本作の『+-×÷ EXERCISE』のみを収録したカップリング移植版ソフトが同梱されていた。単体発売はされていない非売品。
 
余談
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本作のみ、2Pキャラクターとして色違いのピンク色のジュニアが登場している。1P側の通常のジュニアとの関係は不明。
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ファミコン本体発売当時の告知にて、教育ソフト第3弾として『ドンキーコングの音楽遊び』も予定されていたが、最終的に発売中止となったため本作がFCでの教育ソフトシリーズの最終作となった。
最終更新:2024年07月27日 07:10