本ページでは『R-TYPE FINAL 2』及びその完全版『R-TYPE FINAL 3 EVOLVED』について記載しています。
『FINAL 2』の記載内容について、PS4版Ver.2.0.1(2023年6月30日更新)を基準にしています。
オンライン配信によるゲーム内容更新が行われているため、必ずしも本記事の内容が最新の内容に対応しているとは限りません。
アップデートによる評価等の追記は1ヶ月経過してからお願いします。
R-TYPE FINAL 2
【あーるたいぷ ふぁいなる つー】
ジャンル
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シューティング
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対応機種
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Xbox One Xbox Series X/S プレイステーション4 Nintendo Switch Windows ※パッケージ版があるのはSwitch/PS4のみ
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発売元
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【One/XSX/Switch/PS4/Win(DMM)】グランゼーラ 【Win(Steam/Epic/MS Store)】NIS America
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開発元
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グランゼーラ
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発売日
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【One/XSX】2021年4月28日 【Switch/PS4/Win(DMM)】2021年4月29日 【Win(Steam/MS Store)】2021年4月30日 【Win(Epic)】2021年5月1日
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価格(税込)
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【One/XSX】5,750円 【Switch/PS4/Win(Steam/Epic/DMM)】6,380円 【Win(MS Store)】6,400円 【Switch 限定版/PS4 限定版】8,580円
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:B(12才以上対象)
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判定(Ver.1.0.0)
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なし
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判定 (Ver.1.4.0以降)
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良作
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改善
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ポイント
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18年振りのSTGとしての『R-TYPE』 覚えゲー路線のゲームバランスは健在 秀逸なグラフィックのR戦闘機 調整不足が目立っていた初期バージョン アップデートで質・量共に大幅改善
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R-TYPEシリーズ
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概要
2003年にアイレムから発売された『R-TYPE』シリーズ最終作『R-TYPE FINAL』から実に18年振り(別ジャンルの『TACTICS II』から数えても12年振り)となるSTGの完全新作。
ストーリーは「ミッション“Last Dance”(=『FINAL』)での究極互換機開発とバイドの根源の討伐成功後、まだ公にされていない戦闘記録や人々の記憶を追体験してバイドとの戦いを後世に残すための戦史の編纂および対バイド兵器開発ノウハウを継承するためのミッション“R-TYPE FINAL 2“が行われる」というもの。
つまり過去の様々な戦闘や兵器開発を擬似体験している設定であり、「FINAL(最後)」なのに「2」という一見矛盾したタイトルにも意味が持たされている。
『絶体絶命都市』シリーズ同様、開発・販売を行う元アイレムゲーム部門スタッフが設立したグランゼーラにより、2019年4月1日にティーザートレーラーが公開された。
だが、エイプリルフールと同日であったことと、グランゼーラの前身アイレムが凝ったエイプリルフールネタで同名タイトルの嘘ゲームネタを作っていたこともあり、ファンはおろか、ゲームメディアでさえ真偽不明という事態を招いたことで話題となる。
これまで開発元のグランゼーラはクロスオーバーしない御祭り作品やファン失望の胸糞ゲームなど、お世辞にも「良作」とは言い難いゲームを立て続けに出しており、本作もまた期待と不安の入り混じっていた。
そんな中、2019年6月4日~12日、2019年10月1日~11月1日、2020年10月27日~11月30日の計3回にわたってKickstarterにおいてクラウドファンディングを実施。第1回開始から僅か1日半で目標額の4500万円を達成し、最終的には計11,146人から支援され、総額130,371,928円にまで及んだ。
2020年12月発売予定だったが、諸問題により開発及び体験版配布が遅れ、2020年9月にそれに関する説明と謝罪を含む生配信の後、情報をこまめに発信しつつ、2021年春に発売を延期。同年4月1日に体験版を配布し、29日に発売。
2022年8月9日のVer.1.4.0で通称『R-TYPE FINAL 2.5』としてアップデート。
2023年4月6日には大型アップデートとしてVer.2.0.0が配信され、『R-TYPE FINAL 3』となった。
デザイナーは九条一馬氏。
特徴
基本的なゲームシステムは『FINAL』とほぼ同一。以下、『FINAL』との主な違いについて解説。
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難易度は5+2の計7段階。
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最初から選べるのはPRACTICE、EASY、NORMAL、BYDO、R-TYPERの計5段階。
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最低難易度であるPRACTICEではスローモードと1段階目のフォースを装備した状態でゲーム開始・復活。3段階あるR-TYPERはそれぞれ一段階下の最終面クリアで解放される。
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アップデートで難易度詳細設定が追加。残機、SPウェポン及びコンティニュー使用可否などの設定を行える。
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ショップで購入できる各種チケットを消費することで、プレイヤーが有利になる設定付加が可能。チケットには武装保証(ミス時パワーアップ維持)、波動加速(波動砲チャージ時間短縮)、補助兵装(常時ビット2個装備)、導力充填(最初からドースブレイク)があり、これらの効果は、それぞれゲーム終了してメインメニューに戻るまで持続する。
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プレイヤーが不利になる設定にするほど、資源の獲得量に大きなプラス補正が掛かる。反対に、チケットを使用するとマイナス補正となる。
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ステージ構成と番号表記は『FINAL』と同じく小数点を用いる分岐ありの全7面。
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分岐前ステージの特定ポイントで出現する敵から出るアイテムを取得すると対応する面に分岐する。
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ステージクリアでショップモードの資金となるRポイントと、機体開発に必要な資源ソルモナジウム、エーテリウム、バイドルゲンが手に入る。またスコアアタックも解禁される
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クリアしたステージを選んでプレイできるスコアアタックではステージ問わず、フルパワーアップ状態(レーザーは選択可能)、ドース値0%の状態で開始。コンティニューは不可。
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ゲームクリアでクリア済みステージ(DLC含む)を並び替えできるオリジナルコースエディットが解禁。ステージタイトルの他、メインタイトルも変更可能となる。
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最終面以外のステージから1~6面を自由に設定できるが、重複不可。複数存在する最終面は1つのみ選択する。
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競技モード
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長い道中を1機のみかつコンティニューなしで最後まで辿り着くことでクリア。『FINAL』で言うF-C面に相当する。
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Ver.2.0.0からはオンラインマルチプレイが可能になった。
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機体開発・カスタマイズ
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本作の機体開発は獲得資源の消費が主。一部の機体では、パスワード入力や特定ステージクリア、別機体の開発を条件となる場合もある。
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外見は、機体カラー、キャノピーカラー変更に加えて、新たにデカール設定がカスタマイズ可能。
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最大12枚までデカールを貼り付けることができる。選択対象外の部位にデカールは反映されない。
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ハンガーに登録できる自機は12機まで。アップデートで、さらに最大120機の機体を保存し、必要な時にロードできるR機体アルバムが追加された。
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パイロット&ウォーレコード
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ゲーム記録閲覧に加え、敵の撃破数、特定難易度以上でステージクリアした回数、使用した自機数に応じて昇進する階級システムを採用。やり込み要素であった「NOTES」は勲章システムに変更された。いずれも機体開発やステージ解放には影響しない。
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パイロット編集
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主人公兼プレイヤーの分身であるパイロットの名前、性別、Rポイント及び資源獲得量の補正が掛かるコスチューム(スーツ・ヘルメット)設定。パイロットの容姿は出撃デモや撮影モードに反映される。
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撮影モード
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R戦闘機とパイロットのスクリーンショットを撮れる。カメラ位置、ポーズの変更も可能。
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背景は基地ドック、月面や原生林。アップデートでアイテム配置機能が追加。ショップで購入したものや、30回以上使用したR戦闘機のミニチュアを配置できる。
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破壊した敵を記録するバイドラボは引き続き採用。破壊不能の敵の調査にはR-9E系などが装備するカメラビットが必要となる。
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ショップモード
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Rポイントを消費して、デカール、パイロットコスチューム、パイロットのポーズパターン、撮影モードの配置アイテム、各種資源、チケットを購入できる。
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余った資源や不要になったチケットは売却してRポイントに変換も可能。
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タイトル変更機能
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ゲームクリアで「R-TYPE」「FINAL」「2」の3箇所を選択肢から選ぶ、ゲームタイトルの編集という前代未聞の機能が解禁。タイトル画面のほか、エンドロールもしっかり変化する。
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本作の制作発表時からの「『FINAL』なのに2?」というツッコミを受けてか、タイトルに不満のある人は自分で自由に考えて設定する事ができる。
評価点
グラフィック(評価点)
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『FINAL』から2世代経ていることを考慮しても大幅に進化したR戦闘機のデザイン。
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過去にハイモデルCGが作られていた既存のR戦闘機も本作向けにリファイン。
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例えば、R-9Aであれば全体の色使いやマルチセンサーなど、過去作ではゲーム中とムービー中で大きな違いがあったが、本作ではゲーム中のモデルに統一、かつプリレンダリングムービー中のモデル以上に精巧な自機を動かせる。
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スクロールSTGのCGモデルとしては破格のクオリティであるばかりか、同世代ハードのフライトゲーム並みに作り込まれている。
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『FINAL』では似たようなデザインだったR戦闘機同士でも、本作ではより違いが分かるようになっていて、比較しながら眺める楽しさもある。R博物館でエンジン部などの細部パーツを至近距離で見ると特に分かりやすく、R戦闘機が現実に存在すればこのような外見になるといって良いほど。ここまで高クオリティなR戦闘機が全機集まった時の博物館は壮観。
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TX-TやOF-1などの変形機構を持つ機体は、博物館内で変形させることが可能。本来ゲーム中でしか確認できない形態を間近で見られる。TL系は飛行形態もじっくり見られるようになった他、大型化して迫力が増している(特にR戦闘機最大級のサイズを誇るTL-2B2)。
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R戦闘機のみならず、波動砲や敵、地形などのグラフィックとエフェクトも強化されている。
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波動砲のエフェクトは特に迫力があり、チャージした時に周囲が明るくなる、発射・着弾で激しく粒子が飛び散り、空間が歪むと言った演出が用いられている。
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敵(主に小型雑魚)のデザインはゲーム中では分かりにくいが、バイドラボで見てみるとこちらもかなりの作り込み。生物系バイドの多い2.0,4.0面などでは、バイドのおどろおどろしさが遺憾なく発揮されている。
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シリーズを代表する敵や御馴染みの敵は概ね登場。『FINAL』ではリストラされたガウパーも大挙して登場する。
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7.2面に中ボスとして出現するサタニックラヴァーズは、本作の新規敵キャラの中でとりわけ「『R-TYPE』らしさ」が出ていると評判。専用のギャラリーも存在する。
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過去作をオマージュしたDLCステージは上手く第8世代据置機ハード相応なデザインにアレンジされた。
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機械系ステージのX1.0,X6.0面などは、ドット絵時代の重厚な書き込みがCGモデルに巧みに落とし込まれた。
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X4.0面のグリーンインフェルノは単にデザインが良いだけでなく、部位破壊表現も徹底されている。また、このステージでは背景が3パターン用意されていて、プレイするたびに雰囲気が大きく変わる。
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初代の1面オマージュX7.0面では、ステージ全体が菌類バイドで覆われる大胆なアレンジが施された。ステージの仕掛けや地形はそのままであり、新旧の良い所取りをしたステージとなった。アレンジ要素と不変箇所の対比が魅力で、長い年月が経過して朽ち果てた基地と、キノコでびっしり覆われつつも元の機能ないし生態は失われていないゴンドラン及びドプケラドプスが特徴。
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元々際どいデザインだった『II』初出のバラカスは、弱点部分がさらにアレにしか見えなくなりファン・公式共にネタにされた。リージョンによっては残念ながらデザインが変更された程。日本ではソニーチェックなどを心配する声も在ったが、無事変更される事無く販売された。
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『初代』2面オマージュY7.0面では、ステージや敵の生物的質感が見事に表現されている。特に本作向けにアレンジされたエストラス・ゴマンダーは、過去作より巨大化したこともあり、さらにグロテスクさと威圧感が増した。また、ある条件を満たすとボス戦でバラカスがワープアウトしてきて、ゴマンダーと禁断の邂逅を果たすという演出あり。
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敵を倒した時のエフェクト(効果音含む)も全体的に良くなっている。少なくとも『FINAL』よりは爽快感が在る。
システム(評価点)
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アップデートを経た上ではあるが、『FINAL』101機のみならず新機体も追加され、同じシリーズ作でSTG最多登場機体数を更新することとなった。
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新機体には、発売前から情報が公開されていたクラウドファンディング支援者専用機も含まれる。TW-2の強化型で7ループの波動砲を装備するTW-3Bや、エイプリルフールをモチーフにしたR-9uso800など。
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非支援者も使用可能な無料アップデート追加機や有料DLC機も登場。
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有料機としては、特定の系列機のみの互換機であるOFX-XやB-99が登場。強化されたバックファイアなど有料機だけの特殊な機能が在る他、パープルポッドやバイドフォース改などの新武装も追加された。
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『TACTICS I/II』初出の機体も参戦。『TACTICS II』のDLCで出るはずだったが没になったシータイガーや、『海底大戦争』のグランビア・Fなどが登場。グランビアは『FINAL』の頃から「何故居ないんだ!」と言われる事も多かった為満を持しての本家初登場である。
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既存機の強化機体も新たに追加。Ver.2.0.0時点では、R-9Sk系のR-9Sk3,SkZがこれに該当する。
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機体開発が資源消費制に変更されたこと。
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必要な資源量を満たしていれば、プレイ時間に関係なくすぐ開発可能になった。
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系譜上で目当ての機体の位置を知っていれば、その機体の開発に関して言えば『FINAL』より早い段階で手に入れられる。
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『FINAL』では開発のために興味のない機体を長時間使わされるが、本作では気に入った機体だけを使いながらの開発進行が可能。
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難易度詳細設定やコスチュームによる資源獲得量プラス補正で、より短時間で多くの資源入手が可能になった。
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無理に難易度を上げなくても詳細設定の一部を変更することで、高難易度でのプラス補正に近い状態にできる。
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最高難易度でもクリアできる得意なステージがあれば、スコアアタックで最大+135%(コスチューム補正でさらに上乗せもできる)の資源獲得も狙える。
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2022年11月から、資源・Rポイント・チケットを含むDLCが販売された。
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それ以前に配信されている追加機体DLCにも追加資源が含まれているので、こちらも合わせて購入すればさらに多く入手できる。
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これらDLCを全て導入した場合、Rポイントでの資源購入分を含めると、全機体開発に必要な総資源量の約9割となる。有料であることと引き換えに、前作や本作旧バージョンの問題点だった開発時間の長さをほぼ解消可能。
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機体カラーの変更とデカールにより「自分だけのR戦闘機」を作れる楽しさ。
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デカール設定には一定の制約が存在するものの、工夫次第でオリジナリティ溢れるR戦闘機を作り出せる。
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機体モデルの出来の良さ、撮影モードの存在もあり、機体への愛着を持ちやすくなっている。
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R機体アルバムを使えば多数の編集パターンを保存しておくことが可能で、気軽に複数機のデカール設定がしやすい。
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『FINAL』同様にバイド系機体の本体基本色は固定だが、デカールは自由に貼り付けられる。これを活用することで実質的な基本色変更や、より個性の強い外見にすることが可能。
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今作ではパイロットまでカスタマイズ可能。
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デフォルト名はジェイド・ロスで、性別は男。
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特徴欄で記載の通りスーツやヘルメットもそれぞれ変更可能。宇宙服だけでなく、私服や水着などのネタ要素の強いものも存在する。
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ステージ数は本編11+2、競技2、DLC22の計37面(2023年6月時点)。DLC込みならば『FINAL』どころか、『外伝』以前の『ダライアスシリーズ』すら大きく上回る数となった。
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『FINAL』は機体数の多さの割にステージが少なかったが、アップデートを経てそれに十分見合うだけの数にまで増加した。
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例によってステージ内容は多彩かつ変則的。純粋に多くの敵と戦うものから地形が複雑なものまで多種多様。
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『FINAL』ではステージ分岐に関して不親切な仕様(ボス戦中に分岐用のボスパーツを破壊するなど)があったが、本作では分岐用アイテムを取得するだけで済む。
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DLCステージは過去作オマージュなので、それぞれの作品の特色が表れており、ゲーム内容がよりバラエティに富んでいる。
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シリーズ内のSTG作品だけでなく、『TACTICS II』や別シリーズ作品である『イメージファイト』などのオマージュステージも登場した。
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コースエディットを採用。『スーパーマリオメーカー』の如く、全7面構成でステージを自分の好きな様に組み合わせてプレイ可能。
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重複不可、分岐無し、最終面は最終面から選択する。出撃シーンや、クリアすればエンディングもちゃんと観られる。
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特に高難易度クリア実績/トロフィーを獲得したい場合に簡単なステージのみを入れて楽にプレイできる点で有用。
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あえて難関ステージを入れてさらに難易度を上げる、本編とDLCステージを混ぜた構成にすることも可能。
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あるステージでは自機を強制変更されるが、オリジナルコースならば最後まで同じ機体でプレイ可能。
ゲームバランス(評価点)
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シリーズ特有の、「初回プレイ時は要所要所でつまずきやすいが、攻略法が分かると一気に簡単になる」ゲームバランスは、本作にも変わらず引き継がれている。
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4.0面中盤の暗闇地帯や7.2面序盤の雑魚敵が大挙して押し寄せる場面などの明らかな難所でも、抜け道はしっかり用意されている。
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2.0面道中では一見復活が難しいが、敵の特性を理解することでパワーアップ不足でも抜けられる設計であり、高難易度だとそれを実感しやすい。
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ボス戦では、綿密にパターンを組むと楽に倒せて爽快なものと、アドリブが重視されて緊張感のある戦闘ができて面白いものの2種類に大別される。
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前者は6.0面のマビストレーベルンや7.0面のアムズ・ヴァルトなど。これらは考えなしに戦うと強い一方、難易度にもよるがパターンを熟知すると安全な攻略が可能となる。
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後者は5.0面のウロボロスや6.2面のSIN-Gなど。SIN-GはBYDO以下でも強敵とされるが、ある程度安全な場所を陣取りながら戦うと、高難易度でもそこまで難しくないボスだったりする。
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過去作より様々な種類のレーザーを活かせる場面が増えた。例えば、R-9Aなどのスタンダードフォースであれば、使いどころが難しいとされる対地レーザー(黄)が、4.0面ボス、6.2面ボス、X7.0面道中などで大活躍する。機体にもよるが、赤レーザー一辺倒ではなくなった。
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弾避けに関して、難易度R-TYPER以上での復活でなければ、特別難しい状況に陥ることはない。フォース判定縮小の問題こそあるが、パターン化で十分楽に対処できる範疇に収まっている。
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BYDOまでであれば、どのような機体を使ってもノーミスあるいは難所での復活が無理なく行える調整となっており、総じて「『R-TYPE』らしい」覚えゲーになっている。
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『FINAL』で問題だったゲームテンポの悪さと単調さは改善されており、STGとして面白味のあるステージ構成となった。1周当たりのプレイ時間はノーミスだとほぼ30分で、長過ぎず短過ぎない。
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本作は『Δ』『FINAL』よりクレジット増加しやすく、早い段階で無制限になる。このため、クレジット不足で先に進めない状況になりにくい。
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膨大な数の機体を使用する面白味が強化された。
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『FINAL』と比べてステージ構成が多様化したことで、各機体の特色を活かせる場面が増えた。このため、戦略性が向上していて、各ステージで適した能力を持つ機体を使って攻略することに意味を持たせている。
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機体開発で「特定の機体を使い続ける」条件が撤廃されたことで、開発途上でも気軽に様々な機体を使用できるようになった。
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『FINAL』よりも何かしらの能力に特化し、使って面白いだけでなく高い実用性を兼ねた機体が増加した。
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主な機体
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R-9A3,A4,AF:スタンダードフォース改の分離ショットが本作のゲームバランスと相性が良く、6方向攻撃が非常に強力。R-9A譲りのバランスの良さもあり、目立った弱点がない。
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R-9AD系:デコイ波動砲チャージ時のデコイを利用することで、特定の難所で安全地帯を作り出せる。フォースについてはR-9A4などと同様。「キングスドンマイ笑」と不名誉な渾名を付けられていたR-9AD3は機体解説通りの最強格に。
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R-9K:『FINAL』では使いにくかったショットガンレーザー改が強化され、高い殲滅力を発揮するようになった。
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R-9/0:ハイパー波動砲の連射力増強。ガイドレーザーが高威力化したため、黄レーザーでは珍しい高汎用武器となった。
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R-9WB:分裂波動砲の威力が非常に高い。持続攻撃を活かせる相手との相性が抜群。本機を含めたスタンダードフォースH式持ちの機体は総じて使いやすい。
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R-9B系:『TACTICS』のバルムンクが逆輸入。高威力、広範囲、持続攻撃を兼ねた最強のミサイルを運用でき、『FINAL』での弱機体の汚名を返上した。
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R-9D系,DH系:着弾分散レーザーの威力が大きく向上。D系,DH系は長時間照射する波動砲と合わせるとさらに火力強化できる。
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RX-10:フォースの追尾機能+分離ショットで手軽に高火力を発揮できる。早い段階で開発できる機体のため、初心者救済機扱いされやすい。
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TX-T:基本的にはRX-10と一緒。その上で究極互換機では使えないバックファイアを使用可能で、しかもOFX-Xでは使えない兵装を使用可能な特異な機体。OFX-Xの登場で立場が一変した珍しい例である。
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OF系:ポッドに防弾機能が追加され、サイビットとの性能差がほぼ解消した。特にOF-5はグリーンポッドと青レーザー、OFX-Xはスタンダード波動砲XXとOFフォース-とパープルポッドのおかげでかなりの強機体となっている。
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TW-1,TP-1:波動砲の癖が強いが、上手く敵に当てると凄まじい威力となる。フォースレーザーも見た目の割に高威力。
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TL-2系:レーザーの威力が向上し、接近戦により強くなった。特にTL-2B系はライトニング波動砲が使えるので強機体と言える性能。
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RX-12:最大の防御範囲を誇るフレキシブルフォースが特に役立ち、場面によっては安全地帯戦法も使える。波動砲も強力。
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R-13系:(バウンド)ライトニング波動砲が高威力・高速・高追尾の為連発しているだけでも大抵は切り抜けられる。一度に広範囲を攻撃できるターミネイトγ(+)と相性抜群。ミスからの復帰に強い。
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B-3B系:フォース波動砲LMはチャージ時間あたりの威力が大幅強化され、最強クラスの波動砲となった。レーザーの使いにくさを十分にカバーできる。
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BX-4:『FINAL』同様にレーザーが使いやすく、波動砲は当て方によってはボスを一撃で破壊できる威力を発揮する。
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究極互換機に関して、実用性重視の場合でも様々な武装パターンを考える面白さが生まれた。
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前作ではギガ波動砲+Leo2装備があまりにも強過ぎたため、突き詰めるとミサイル以外は固定パターンになりがちだった。本作ではステージの多様化と各種武装の調整によって、前作最強装備一辺倒とはいかなくなった。
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短時間チャージの方が重要なステージでは、ギガ波動砲よりも分裂波動砲、バウンドライトニング波動砲、フォース波動砲LM2などが適する。また、安全地帯戦法を活かす際はデコイ波動砲IIIが最適解となる。
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スタンダードフォース改、ギャロップフォース改、フレキシブルフォースは、それぞれ分離攻撃、一点集中攻撃、防御性能で最強となり、場面によってはLeoフォース改以上に強みを活かせる場面も多い。OFフォースV(DLCを入れる場合はOFフォース-)とアンカーフォース改は一部レーザーの制圧力・殲滅力が非常に高いため、道中での安定力はトップクラス。
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サイビット改一強だったビットについてはグリーンポッド・パープルポッドも最強候補に。特に、パープルポッドはチャージ中の援護射撃ができるので、場合によってはサイビット改以上に強力だが、運用する上で特殊な操作が必要で癖の強い一面もある。
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バルムンク実戦配備型は名実共に最強のミサイルだが、視認性の悪さは無視できない。一方でバルムンク試作型は視認性の点で使いやすいため、下位互換ではなく選択の余地がある。前作に引き続き、追尾ミサイル改や6WAYミサイルも候補に入る。
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DLCのオマージュステージは、過去作の単なる焼き直しではなく、経験者でも新たに楽しめる要素が追加されている。
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『III』4面オマージュX1.0面では、ファイアキャスクを破壊可能かつNORMAL以下では流体金属の予告線が表示される。地形接触でミスにならないこともあって大きく難易度が低下した。『III』で散々苦しめてきたトラップを逆にこちらが破壊する爽快感を味わえる一方で、無理に破壊しようとすると無用なミスを招くという絶妙な調整。もちろん、中ボス撃破後の例の逆走も実装。
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水位変化で5段階のパターンが存在した『FINAL』2面オマージュX5.0面では、ステージが3区画に分けられ、天候制御装置を破壊することで分岐する仕様に変更された。具体的には、1区画目は『FINAL』で言う2.2面で始まり、2区画目は2.1,2.3面、3区画目は2.0,2.2,2.4面となる。さらに、ボスのネスグ・オ・シームは設定上存在した成体として出現。水位ごとに異なるパターンを持つ。
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アレンジ要素の多いX7.0面は、新たに菌類バイドが出現したことで戦略性の高いステージに変化している。元のステージをそのまま再現したのでは簡単過ぎて単調なステージになっていた可能性が高いので、大きな変更を加えたのは良判断だったと言える。
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『イメージファイト』3面オマージュY2.0面ボスのマイケルは、NORMAL以下では初心者でも安定して倒すことができ、BYDO以上では上級者にとって戦い甲斐のあるボスとなっている。
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原作で有名な後部安全地帯は潰されているが、NORMAL以下で使用可能な使いやすい安全地帯がある他、正攻法でもアドリブで無理なく戦える調整がされている。
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BYDO以上の場合、NORMAL以下での安全地帯は使えなくなり、全砲門からの屈折レーザー一斉射撃を各々のプレイヤーのやりやすい方法で回避しながら戦うことになる(正面でアドリブ避けしながら短期決戦・比較的回避しやすい上下端付近で粘るなど)。
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ちなみに、非常にシビアな調整が必要だが、難易度問わず使用可能な安全地帯も発見されている。
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『FINAL』4.0面オマージュY5.0面では、原作をそのままなぞる展開と思わせて、ボスが『II』のザブトムに差し変わるというサプライズが仕込まれた。ザブトムと後半のマットウシスを融合させたような形態と攻撃パターンを持つ。
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テンポが悪いと不評だった『FINAL』1.0面は、Z3.0面での採用に伴って内容が大きく改善した。原作での単調さが解消しただけでなく、前半に登場するゲインズの演出強化、ボスのXelf-16のパターン変更などのテコ入れも行われている。
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Z7.0面は『イメージファイト』実戦2,3面の2本立て。1ステージに集約したことで、より最終面らしい構成・演出となった。最終ボスのマリコにはDLC機のOFX-Xが埋まっているという小ネタまであり。
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Zコース最終セットでは隠しステージの名目で、『FINAL』F-B面オマージュのZ7.1面も導入された。
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時間帯が日没であること以外は全て既存要素の流用で構成されている。BGMは新規作成ではなく本編からの流用だが、違和感のないものが採用された。
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ラスボスはR-99に変更。究極互換機であることを活かした、一定間隔で波動砲・フォース・ミサイルを切り替える戦い方をする。最終パターンでは、アンカーフォース改が常時暴走状態のまま、4WAYミサイルで自衛しつつチャージし続け、時間内に撃破できなければこちらが強制敗北となるギガ波動砲を撃ってくる。
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自機がR-99の場合、隠しボス扱いでR-9Aが登場。パターンは概ね原作同様だが、ショットやミサイルでの攻撃頻度が増えたのでさらに強敵化している。
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チケットによる快適性の向上・プレイスタイルの拡張
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武装保証はR-TYPER以上の攻略に大変便利。復活ができないプレイヤーでも気軽に挑戦できるようになり、R-TYPER以上のクリアが条件に関わってくる勲章やギャラリーの獲得が簡単になる。また、ノーミス前提のパターン構築にも役立つ。
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波動加速を使えば、波動砲重視のゲームバランスに変化する。難易度低下を狙えるだけでなく、波動砲を有効活用する機会が大幅に増え、通常では不可能な遊び方ができる。本来ならばフルチャージが間に合わないタイミングで7ループMAXのギガ波動砲を撃ち込むなど。
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これらチケットにより、一部上級者しかできないはずの実績/トロフィー、勲章のコンプが「やろうと思えばできる」レベルにまで手が届くものになった。
BGM(評価点)
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今作ではアンビエント路線のものがいくつか存在するが、STGに向いているようなテクノ調BGMが大半を占めており、『FINAL』での「ほぼ全ての曲が地味」という欠点は解消された。一度聞いただけでは魅力が伝わりにくいが、ステージの雰囲気に合致したものが採用されており、それを考えながら聞くと良さが分かる、いわゆるスルメ曲が多い。
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最終面及びラスボス戦BGMは、他のBGMと比べると曲調がはっきりしていて魅力が伝わりやすい。7.0,7.2面は「最終地点」らしい哀愁漂うメロディー、7.1面は緊迫感の強さ、ラスボス戦は『Δ』の「生命」「LAST DANCE!」を思わせる壮大さが特徴。
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DLCステージのBGMについて
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ほとんどが過去作の同ステージに使われていたBGMのアレンジ。力強いギターサウンドが使われたものもあれば、ノリの良いテクノ調もあり、盛り上がりやすいBGMで構成されている。
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初代関連のオマージュステージでは『TACTICS II』でのアレンジBGMが流用されている。同作で評判の良かったBGMを、今度はSTGの曲として聞くことができる。
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R博物館BGMは、『TACTICS』のバイド軍エンディング「自失」のフレーズが用いられたピアノ調。美しくも物悲しいメロディーが、博物館の雰囲気と非常によく似合っている。
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主題歌は、アイレム及びグランゼーラではお馴染みの飯田舞氏が作曲した「モノクローム」「灯火」
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この2曲はオプションで、スキャット/インスト版か、飯田氏が歌うボーカル版のどちらかを選択可能。
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「モノクローム」は複数のPVやCMにも用いられた、本作を象徴する楽曲。スキャット版では『TACTICS II』で「Cosmos」を歌ったharuka氏が担当。
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「灯火」は本シリーズで恒例のバイド化エンドを表現した歌詞が用いられた、『R-TYPE』のための楽曲となっている。シリーズファンであれば、一度はボーカル版を聞くことを推奨。
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2曲共に評判は良く、日本のiTunes Storeでは「アニメトップアルバム」で10位にランクインした。海外でも高評価で、アメリカで2位、イギリスでは1位にランクインしたほど。
その他(評価点)
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『TACTICS I/II』からの逆輸入要素
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R-9B系のバルムンクがその代表格。機体の特徴付けに大きく貢献している。
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TL-2系のフォースは、『TACTICS』で装備していた武器をモチーフにしたフォースに変更された。それぞれでレーザーのデザイン・威力・振り速度が異なっている。
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ヘイムダル級、ヤールンサクサ級、ヨルムンガント級などの艦船も登場。特にヘイムダル級は7.1面でボス格の敵として出現する。
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STG向けにリファインされたミッションも存在する。
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7.2面は『TACTICS』での地球軍最終ミッションがモチーフのステージ。終盤の背景をよく見ると、ステージ外壁と一体化したコンバイラを確認できる。
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Y3.0面は『TACTICS II』における難所の一つとして有名なゲイルロズ攻略戦。3ルート分岐や要塞の大まかな構造が再現されている。原作では大部隊で1時間以上かけてクリアするのを、本作では単機(背景演出で味方機は存在する)かつ数分でクリアすることになる。
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Y6.0面も『TACTICS II』からグリトニル攻略戦の再現。ここをコースエディットで1面にすると専用の演出が用いられる。BYDO以上では、ボス戦後にアングルボダ級を追撃する展開が追加される。
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「R Manual」の「機体列伝」では、各R戦闘機の新たな設定が記載され、考察の楽しみが増えた。アップデートで多数追加され、主要機体だけでなく細かい派生機の項目も作成された。
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その機体の形状や武装に関する説明、開発の経緯、実戦での活躍、搭乗したエースパイロットの武勇伝などが詳しく語られている。
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シリーズ主要作以外の内容も解説に含まれている。
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この機体列伝のおかげで、『FINAL』では影が薄かったが思わぬ脚光を浴びた機体が複数存在する。R-9AX系などがその最たる例に当たる。
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ファンによる考察がほぼそのまま公式化したものから、全く新しい設定の追加まであり、読み応えは十分。
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新機体の伏線とも取れる解説もあり、実際にR-9Sk系で強化型がアップデートで追加された。
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エンディングではストーリー解説が挟まれ、どのような結末になったかが明確にされた上でゲームが終了する。
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ネタバレ
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7.0面クリアの場合バイド討伐に成功して自機は無事帰還する、『Δ』以来の後腐れのないグッドエンドとなっている。
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7.1面は直前ステージでバイド化する「夏の夕暮れ」の再来、7.2面は『TACTICS』地球軍編を思わせるプレイヤーの犠牲と引き換えの勝利で終わるもの。
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DLCではストーリー解説こそないが、こちらでも専用のエンディングを見られる。例えばX7.0面ならば、『初代』のように様々なキャノピー色のR-9Aが自機を出迎えるなど。
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賛否両論点
グラフィック(賛否両論点)
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一部R戦闘機のデザインやギミックが過去作から変更された。
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キャノピーのデフォルトカラーが紫から青に変更されたRX-10、波動砲使用時のギミックがなくなったR-13A、機体表面はより精巧になった一方で角張ったデザインに変更されたTX-Tなど。
システム(賛否両論点)
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STG部分の基本システムはスローモードなどが出るまでは過去作からほぼ変更なし。良く言えばシリーズの伝統を守っており、悪く言えば目新しさに欠ける。
ゲームバランス(賛否両論点)
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機体間バランスに関する賛否。
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メガ/ギガ波動砲の弱体化
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2ループに不相応な超高威力を誇っていたR-9Sのメガ波動砲は、スタンダード波動砲とほぼ同じ威力になり、一撃で倒せない敵を貫通しなくなった。『FINAL』での強さを期待していると肩透かしを喰らうが、調整そのものは妥当。また、依然として地形貫通能力は非常に強力で、強機体である事は変わっていない。
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ギガ波動砲も前作ほどの性能ではなくなり、6ループ以下では殆どのボスが耐えてしまう。ただ、最大の7ループ時の強力さは変わらず、最高難易度でもボスを一撃で倒すことが可能。波動砲自体が通用しにくいボスの増加もあり、弱体化したにもかかわらず、前作よりもその性能を実感しやすい。
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R-9Leo系の青レーザーのリフレクトレーザー(改)は、中央のレーザーが非常に高威力であり、これの存在でVer.1.0.6以前では強機体の中でも断トツの最強機とされていた。
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しかしこれはバグだったらしく、Ver.1.0.7以降では事実上の下方修正が施された。初心者救済機・高難易度攻略用機体として重宝されていたこともあり、批判的な意見が寄せられた。
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とは言えあまりに強過ぎたのでこちらも調整は「妥当」とする意見もある。
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『FINAL』最強機のR-9/02とR-9Leo2は、前作ほど他を圧倒する性能ではなくなった。
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前述した仕様や、本作の波動砲及びフォースレーザーの威力低下が影響している。
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ただし、これに関しては前作の調整が極端だっただけとも言える。断トツではなくなったが、この2機が既存機で最強格であることは守り通している。
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互換機を除く既存機の中で、スタンダードフォース改持ち機、R-9WB、R-11系、OF-5、R-13Bなどが、上記2機に迫る、状況次第では上回るとされる。
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TP系がTP-3を除いて軒並み弱体化、フォースショットが頼りなくなった。ただし輸送機である事を考えると弱体化は不自然ではなく、寧ろ「『Δ』や『FINAL』では強過ぎた」とも言える。
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難易度R-TYPER1~3特有の難しさ。
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BYDOはやや難しいNORMAL程度であるのに対し、R-TYPER以降はアーケード時代の2周目を思わせる難しさ。フル装備でも気が抜けないことに加えて、並みのプレイヤーによる復活がほぼ無理な場面も出てくる。
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本編ステージで特に恐れられるのが、2.0,5.0面それぞれのボスであるヤテベオルクス・ハーベスターとウロボロス。BYDO以下では大して強くないが、R-TYPERになると前者は動きが高速化かつ複雑化、後者は凄まじい勢いで取り巻きを再生し続けるため、非常に高度なアドリブ力が必要になる。
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2.0,5.0面ボスに限らず、R-TYPER以上だと「パターン化で何とかなる」範疇を超えるレベルで凶悪化するものも少なくない。マビストレーベルンやゴマンダーなどが該当する。
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機体開発条件には関わらないので、実績/トロフィーや階級に拘りがなければ無理にプレイする必要はない。
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コースエディットの場合、一部の勲章獲得はできないが、実績/トロフィーの解除は可能。こちらで苦手なステージを回避すれば、実績/トロフィーコンプがだいぶ楽になる。
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強機体または各ステージに適した特化機を使う、チケット利用でさらに難易度を下げられるので、このような救済措置を駆使すれば、他のSTGの最高難易度攻略よりもハードルは低い。
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DLCのオマージュステージの一部は難易度上昇で賛否が分かれている。
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X2.0面終盤のリフト地帯では、原作よりも空間に余裕がなくなり、パターンを組まないと抜けるのが難しくなっている。また、ボスのルインズロイガーが放つ火炎弾には誘導性能が付加され、下手に動くと思わぬ角度から被弾するようになっている。
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X6.0面ボスのライオスは更に凶悪化、元々高難度な初出の『II』でも特に難しいとされるボスだったが、それが輪をかけて強化された。
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複雑な地形を高速スクロールで抜けながら戦うのと、ライオス自体の攻撃パターンは原作と同じ。しかし、触れたら即死の移動地形とPOWアーマー以外の雑魚敵の追加、本体の耐久力向上で、ただでさえ強かったのがシリーズ最強クラスのボスと言えるほどの存在になっている。
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特に地形を覚えないことには戦うことすらままならず、覚えてもライオスの各種攻撃と雑魚敵をアドリブでやり過ごすことが必要。初回プレイ時での撃破には数十回のコンティニューは覚悟しなくてはならない。
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あまりの強さに「二度とやりたくない」「そもそも(PRACTICEでも)クリアできない」「(当時未実装だった)ギガ波動砲を叩き込んでやりたい」と嘆くプレイヤーが現れるほど。一方で、「番外編の強いボスだからこそ挑戦したくなる」「これこそ『R-TYPE』の醍醐味」「綿密にパターン化して安定して倒せるようになると非常に楽しい」「高難易度の2.0,5.0面ボスと違って装備に依存しない相手なので挑戦しやすい」と評価する声もある。
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Y7.0面では敵が増加・高速化したことで、原作では簡単だった序盤面から、良くも悪くも最終面らしい高難度面に変貌している。ステージ専用トロフィーは、念入りに攻略情報や上級者のプレイ動画を参考にしないと獲得できないほど厳しい。
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Z6.0面ボスのドプケラドプスδも、攻撃が初見殺し気味だったり回避が困難だったりと、かなり難易度が高め。
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特に槍玉に挙げられるのが第3形態の攻撃。カプセル状の本体が先端と側面から弾速の遅い弾を撃ってくるのだが、「本体が常に回転しながら浮遊している」「弾はフォースを貫通する」果ては「片方の先端側にしかダメージを与えられない」といった具合で、かなり神経を使わされる。加えて難易度PRACTICEに下げても攻撃頻度はR-TYPERと大して差がなく、低難易度でも苛烈な弾避けを要求される。
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これに追い打ちをかけるかのように、ミス時の中間ポイントも大きく戻される上に難易度も高い。復帰して早々に「背後や上下から迫る大量のキャンサーをフォース無しで凌ぐ」という攻略を強いられる他、中ボスやボス戦前にスキップ不可のカットインも入るため、モチベーションはかなり削がれやすい。
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オマージュステージではないものの、Ver.2.0.1でメインコースに追加された4.1面もその苛烈な難易度から評価が分かれやすい。
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全体を通して、破壊可能だが画面を埋め尽くすほどの物量で迫る「ゼオネイト肉塊/血塊」や、破壊不可能な上に画面上をウネウネと動き回るエネルギー体の「ザグーム」の対処に頭を悩ませられる構成になっている。
追い打ちをかけるように、ザグームが肉塊に触れると帯電して当たり判定が大きくなるというおまけ付きで、4面でありながら最終面かそれ以上に激しい攻撃を凌ぐ必要がある。3.0面から前知識無しでこのステージに入ってしまうと、装備によっては詰みかねないほど。
BGM(賛否両論点)
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『Δ』に関しては原曲がステージとのシンクロを前提にしていた構成もあり、「アレンジしない方が良い」「原曲の方が合ってる」という意見が見受けられる。
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評判が悪かった『FINAL』に関しては大きな変更なし。ギターアレンジが入ったボス戦BGMが評価されている程度。
その他(賛否両論点)
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ソフトに加えDLCを全て導入する場合、1万円以上の出費が必要になる。スクロールSTGとしては異例。
問題点
グラフィック(問題点)
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視認性の悪さ。
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発光エフェクトによる敵弾が、爆発などの他のエフェクトと混ざると加算されて一帯が真っ白になり、一切見えなくなる。このため、油断していなくても敵や爆風の裏に隠れていた敵弾に当たる状況が起きやすい。
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自機の攻撃エフェクトの激しさも、見辛さに拍車を掛けている。特にR-9Sk系の火炎武装やR-9B系のバルムンクは相手の攻撃を隠してしまいやすい。
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敵本体や実弾系の敵の弾と、背景の区別がつきにくい。また表示優先度が低いため表示されないタイミングがある。発光エフェクトによる敵弾や破壊エフェクトなどと混ざると、全く気付けず死亡する。
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小さい上に背景と同化しやすい種子が常にばら撒かれる高難易度でのハーベスター戦と、大量に出現する敵を破壊しながら攻略する場合の6.1面では、特に視認性の悪さの影響が出る。
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基本的にクオリティは高いのだが、一部機体やステージ・敵デザインが不評。
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R-13Tは他の機体よりも表面のデザインが単純過ぎる点が指摘されやすい。
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3.0面はステージ及び巨大戦艦のデザイン共に不評。どちらも平面的かつ単純な構造で手抜きを疑われる程。
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ステージは兎も角、巨大戦艦はパーツを破壊しても爆発跡どころかダメージ表現すらなく消滅するだけの場面があるなどかなり悪目立ちしている。合体分離するアイディアがいいだけに惜しく「作り直して!」との声も多い。
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X3.0面はリアルになった反面、構成が地味になった。
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車や電車は破壊できなくなり、背景に在った大きな橋も無くなっている。破壊可能な看板は鼠色一色とかなり地味。中ボス登場時に車が飛んで来ないなど演出面でも劣化している。
システム(問題点)
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発売日時点での使用可能機は54機。既存101機が使用可能になったのは、発売から約11ヶ月後の2022年3月16日となった。
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発売日時点で未収録だった機体の中にはシリーズ直系作『III』のR-9/0や、『FINAL』以降何故か何かと優遇されやすかった『イメージファイト』のOF-1も含まれる。
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只、クラウドファンディングのストレッチゴールにて「全102機のプレイヤー機体の制作」というものがあり(1機多いのは当初予定していたクラウドファンディング支援者機体)、目標額の6割程度止まりで未達成だった為これを考えれば仕方ない。そもそも全機体登場が予定されていなかったのは周知されていた為これを批判するのは筋違い、という意見もある。
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とは言え最初から機体が揃っていないのはやはり欠点であり、特に事情を知らないプレイヤーからは批判され易かった。
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発売当初のステージ数は本編11のみとこちらも『FINAL』を下回る数だった。
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オマージュステージは全て有料。当ステージにはバラカスやゴマンダーなどシリーズを代表する敵や御馴染みの敵も多く、折角のステージや敵とのバトルが追加料金を払わなければ一切楽しめないのはやはり痛い。
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その上単品販売はされていない為どうしても欲しい場合要らないステージが在ってもセット購入しなければならない。
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また、『スーパーR-TYPE』『イメージファイトII』『TACTICS』のオマージュステージが何故か制作されていない。本家シリーズに含まれる『GALLOP』については一応“グランゼーラの集い2”にてファンからの要望に対し九条デザイナーがメインステージとして追加する旨の発言をしてはいるが・・・。
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やり込み要素の条件に関して、単に手間が掛かるだけのものがある。具体的には、最高階級昇進にはステージノーミスクリアを累計1000回求められる、BYDO以上の各難易度を30回クリアの勲章があるなど。
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アップデート前のスコアアタックでは、ポーズからのリトライができない欠点があり、ゲームオーバーになるか一度メインメニューに戻る必要があった。
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デカール設定画面の不便さ。
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カメラが90度刻みでしか動かせず、デカールの移動もスティック操作の為微調整がしづらい。
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機体左と右のパーツはそれぞれ別パーツ扱いかつ反転ミラーといった機能もないので、左右対称にすることができない。貼り付ける部位を変更すると全て再設定し直しになるため、左右対称の模様等を作るのは難しい。
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デカールの色変更は不可。アップデートで数が充実するまでは、色の面でも制約が多かった。
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ミスから復帰までの時間がかかりやすい。特にSwitch版では他ハードより読み込みが長い。
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また、マシンパワーが弱いと場合によっては処理落ちが発生する。
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開発資源入手数と偏り
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系譜が進んでいくと必要資源量が多くなり、難易度詳細設定などによるプラス補正なしでは、一度の周回でも1機体作れるかどうかの量しか手に入らなくなる。また、ステージクリアをしないと資源が入手できない。
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資源の設定は『TACTICS』からの逆輸入だが、要求資源数が同数であることが多く、資源を分けている意味がない。逆輸入元の『TACTICS』では、機体設定に沿っていそうな種類・量の資源が要求されていたが、本作にはそれらの要素は希薄。
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反してステージごとの各資源入手量にばらつきがあり、特定のステージのみをプレイしていると偏りが出る。このため、素直に周回して満遍なく資源入手することが推奨される。
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特に、エーテリウムは大量入手できるステージが終盤に固まっている関係で不足しがち。通しプレイを途中で止めることを繰り返していると、エーテリウムだけ枯渇して他2種が余っているという状態になりやすい。
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『FINAL』に比べれば機体開発に必要な労力は軽減されたが、全機体開発が長い道のりであることは変わらない。開発に時間を掛けたくなければ資源DLCの導入推奨。
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ショップ及びRポイントに関する問題
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ショップでは決められた量の資源が売られているが、購入可能なのは一度きり。また、チケット追加前は、デカールやコスチュームも全て購入済みの場合、Rポイントの存在意義がなくなっていた。
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安いとは言えない価格のチケット。種類に応じて5000~8000P必要。
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1枚当たりに必要なポイントは、通しプレイで賄えるかどうかという量。複数種類合わせてのポイント確保はR-TYPER以上でもほぼ不可能。
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チケットを使用すると、獲得量マイナス補正が最も大きいもので-50%にもなるので、乱用すると資源が手に入りにくくなり、機体開発進行への悪影響を招く。
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このため、救済措置でありながら初心者には手が出しづらいという欠点がある。どちらかと言うと初心者よりも、機体開発が完了して余裕ができ、R-TYPER以上に挑戦する中級者向けのシステムとなっている。
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Rポイントは資源と異なり、難易度詳細設定による獲得量補正の影響を受けない。一方でコスチュームでの補正は受けるのでややこしい。
ゲームバランス(問題点)
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当たり判定
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フォースの当たり判定が過去作より縮小された。防御能力に関しての信頼性がシリーズで最も低く、敵弾視認性の悪さも相俟って事故を起こしやすい。
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過去作ではセーフだった角度からの敵弾が自機本体に当たるようになっている。また、水平に飛んできた弾でも軸合わせが遅いとフォースではなく自機本体に当ててしまうこともあり得る。
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一方、フォース合体時にはフォースが地形に引っかかって上手く移動できないことがある。特に、ライオス戦などではこの仕様が足枷になる。
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接触してミスになる/ならないかが分かりにくい地形や、単なるエフェクトと勘違いしやすい敵の攻撃がある。
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実際に確かめないと分からないものが多い。例えば、5.0面ボス戦で出現する結晶体は地形ではなく破壊不能敵グリッジクリスタルなので接触するとミス。逆に、X1.0面のファイアキャスクは敵でありながら接触してもミスにならない。
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7.1面後半では、「触れて良いもの/駄目なもの」の区別が非常に付きにくい。ヘイムダル級は地形扱いだが、カメラアングルの関係で不用意に近付くと挟み込まれたと判断されてミスになる状況が存在する。また、主砲から発射されたビームは背景演出のように見えるが、自機と同じ平面上に来た時に触れると問答無用でミス。中には、予告なしで画面外から高速で飛んでくる場面も。慣れれば実質イベントバトルなのだが、初回プレイ時は理不尽さを覚えやすい。
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『II』5面オマージュであるZ4.0面ボスのブレンドア戦では、当たり判定の仕様上、ゲームバランスに大きな悪影響を与えている。
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回転バーは接触するとミスである上、見た目より判定が大きい。特に軸部分ではさらに判定が膨らんでいる。弱点部分も同様で、こちらは破壊しても判定は消えない。
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バー同士の間またはバーと弱点の間を縦方向に抜けようとする際は、見た目よりも空間に余裕がないためにミスを起こしやすい。特に後者の場合、バーが弱点方向を向いている時は通り抜けが実質不可能なほど狭い。しかも、後方にフォースを装備していると、回転時に押し込まれて弱点と接触ということもある。
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原作でも正攻法での攻略が極めて困難なボスだったが、本作でも(別な理由で)同様となってしまっている。安全地帯戦法なしで勝利するのは、やり込みや縛りプレイの領域であるほどに困難。
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安全地帯戦法を知っていれば機体や難易度に関係なく実行可能であること、自爆なしで勝利する場合でも完全パターン化は可能であることが救い。ただし、後者の場合は機体や難易度に応じたパターンの最適化が必要であることに注意。
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さらに形骸化したドースシステム
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難易度R-TYPER以上ではドースブレイクに必要なドース値が非常に多く、実質没収。SPウェポンを攻略に組み込めるのはBYDOまでと言える。
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今作ではドースブレイクしても当たり判定が拡大しない。元々小さいフォースの当たり判定もあり、ドース値を溜める必要性すら薄れた。
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スコア稼ぎにおいて、フォース接触及びショット自粛が必要になる欠点が解消されていない。
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波動砲とフォースレーザーが過去作より威力低下。
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これにより、補助的機能のはずだったフォース分離時の援護射撃が相対的に強化。大抵の機体の場合、最も効率的な高威力攻撃方法はフォースシュートしての援護射撃。
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レーザーに関しては、過去作よりも発射速度・連射力が低下したものが多く、使い勝手が悪くなった。中には威力が通常ショット未満のものも存在する。
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波動砲とレーザーも上手く使いこなす必要があるのは変わらないが、本来主力となるはずの武器が弱体化したことに関しては否寄りの意見が多い。
その他(問題点)
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ガウパーやイヴは『Δ』では鳴き声を上げていたが、何故かそれが無かった事になっている。
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『FINAL』で好評だった、ステージ開始時の通称「ポエム」はなし。生放送内でも触れられており「実装する気はない」とのこと。
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メインコース最終面及びZ7.1面のボスBGMは、『Δ』や『FINAL』の流れを汲む形となるラスボスらしい荘厳な曲だが、曲が始まってから盛り上がるまでが遅い。
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大抵の場合、盛り上がる前にボスを倒してしまっているかこちらが撃墜されているかの具合で、まともに聞けるのは強制スクロールで戦闘が進行する7.1面しかない。
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スタッフロールは「クラウドファンディングの支援者を全員載せる!」と公式が約束した事もあり、こちらもスクロールSTGとしては異例の10分越えとなっている。主題歌2曲分で長い。
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特にZ7.0の場合は条件によって最後にちょっとした変化が起きるので、それが気になる人は一々待たなければならない。
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現状早送りはできない。スキップはできるがそうすると観れない。
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アップデートやDLCによる弊害も在るが、矛盾が生じている。
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R-9/0は「波動砲の連射(中略)を実現した唯一の機体」と解説されてるが、Z7.1面ボスとして登場するR-9Aはスタンダード波動砲をフルパワーでこれでもかと連射してくる。
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そもそも連射の括りで言うなら、バブル波動砲も連射式である。
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ギガ波動砲は「唯一の7ループチャージ(原文まま)」と解説されてるが、超絶波動砲/衝撃波動砲MAXも7ループである。
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ついでに言うと、支援者用機体の波動砲にも7ループがある。
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発売直後はゲーム進行に支障をきたすバグが数多く報告されていた。また、新規追加要素があると敵に当たり判定が無いなど何かしらの不具合が見つかることが多い。
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特に一部の破壊不能敵とカメラビットありで遭遇しても調査が完了にならないバグは複数回繰り返されている。
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アップデートで解消済み。
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DLCステージの一部場面で、何もない場所に判定があり、そこに接近するとミスになる。
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特定の場所で、ある条件が揃うとほぼ確実にフリーズする。
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ハンガーでのリプレイスを行うとボタンが効かなくなる。
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PS5でレストモードから復帰すると、各種エフェクトが真っ黒になる、または異常発光する。
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スロー機能追加直後、一部ボタンがスロー専用化し、他操作の割り当てができなくなった。
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ブレンドアに対して7ループMAXのギガ波動砲が通用しない。
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総評
『R-TYPE』特有の面白さや魅力を継承し、度重なるアップデートで質・量共に大きな改善が加えられていった作品。
18年振りにSTGの歴史的名作シリーズが復活したことそのものが評価点であることに加えて、優れたグラフィック、ステージの多さ、戦略的なゲーム内容など、個々に光るものはいくつも存在する。
特に、『FINAL』で問題だった「STGとしての面白さに欠ける」点は改善されており、ステージ構成やゲームバランスは良い意味で古いアーケードSTGの伝統にのっとっている。
グラフィックの出来は特に素晴らしく、第8世代据置機相当の3Dグラフィックでこのゲーム性のSTGを遊べる点はオンリーワンと言える上、R戦闘機のカスタマイズの楽しさを強調することに成功した。
発売直後は突貫工事で粗削り、悪い言い方をすれば未完成品のような内容であり、公式側の対応遅れや不備も相俟って批判意見が挙がっていた。
しかし、複数回のアップデートを経てバグや不便な仕様は徐々に修正、快適性を向上させる試みが続けられ、初期の調整不足な点はほとんど解消された。
また、時間はかかったが『FINAL』から受け継いだ膨大な機体を使えるようになったことや、長期にわたって展開されているDLCによって大量のステージを遊べることにより、結果的にスクロールSTGトップクラスのゲームボリュームを持つにまで至った。
当たり判定や視認性などで依然として評価が分かれている節はあるものの、バージョンが進んでからは良作と呼べるだけの内容になったと言える。
発売後の展開
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発売延期、DLCをダウンロードできない、深刻なバグなど、何かと不手際の目立つグランゼーラだが本作は特に多く、消費者がその影響を受けるトラブルが度々発生していた。このため、発売してからの約半年間は動画生配信「グランゼーラの集い」がある度に謝罪が行われていた。
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パッケージ版発送はフラゲ報告が上がるほど早かった一方で、DL版配信が大幅に遅延。さらにはハードごとに大きくばらつきがあり、クラファン支援者がいつまでもゲームをプレイできない状況に陥っていた。
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DLCステージや支援者専用機のDLコード配信も遅れ、発売と同時にプレイ・使用可能とはならなかった。
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DLCステージ配信直後、必要パッチが同時配信されず、開発段階のステージをプレイできてしまえるバグが発生した。これにより、当時未配信のステージ内容がプレイヤーにばれてしまった。
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各アップデート及びその情報発信が遅れることがほぼ常態化してしまっている。後述の『EVOLVED』を含めマルチ展開し過ぎたが故の弊害も在るだろう。
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しかし悪い話ばかりではなく、グランゼーラが元から予定していた内容以上のゲーム更新がされることが、2021年6月18日以降の各生配信で発表されることとなった。
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発売時点では全101機が登場するかは不明だったが、既存101機に加えて新規機体も登場することが上記生配信で判明した。
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DLCステージに関しても、過去全シリーズ作配信までは予定していなかったが、最終的には全てのオマージュステージが作成された。そればかりか、第2弾以降のDLCステージ配信、本編ステージ追加も行われた。
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Twitter等で取り上げられた意見が実際に反映された要素は多い。スコアアタックでのリトライ機能、スロー機能、TL-2系のフォース、ディフェンシヴフォースの向き変更などがそれに当たる。
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そして、大型アップデートとして『R-TYPE FINAL 3』へグレードアップされる事が発表された。
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この際発表されたロードマップでは2021年秋~年末頃となっていたが、大方の予想通り年内には出ず、2023年に持ち越しになった。
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2022年8月のアップデートで『FINAL 2.5』という扱いになったのは、『FINAL 3』として実装すべき機能の一部が間に合わなかったため。なお、タイトルとしては『2』のままだが、タイトル画面カスタマイズに『2.5』のパーツが追加されている。
余談
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当初本作は全年齢向けの作品として制作されていたが、製品版でのレーティングはCERO:B(12歳以上対象)となっている。
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これは、パイロットスーツで女性キャラクターの身体のラインが出て性的要素を連想させのが要因だという。
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レーティングの上昇を受けてか、後にアップデートによって明らかな性的要素である水着のコスチュームが追加された。
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ただし、追加されたのは世界観を考慮してかスポーツ用の水着であるため、これに性的魅力を見い出せるかは個人によるだろう。画像はこちら。
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ちなみに、北米版ESRBレーティングはE10+(10歳以上対象)、欧州版PEGIレーティングは7歳以上対象と、前作『FINAL』と同様に海外版の方が対象年齢が低い。『FINAL 3』も同様のレーティング。
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R戦闘機に関する話題
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R-9B系が搭載するバルムンクについて、その強力な性能故に社内で波動砲とミサイルどちらの扱いにするかで意見が分かれ、調整に難儀していたらしい。最終的に、「波動砲そのものには引けを取るが、補助兵器としては群を抜いて高性能なミサイル」に落ち着いた。
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R-9D系などが後方にディフェンシヴフォースを装備した時の向きが、ゲーム中とギャラリーでは逆になっている。
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R-9/02がかつてバランスブレイカーだったことは社内でも認知されていた模様。調整の都合もあり、究極互換機と共に既存機の中で最も登場が遅れることとなった。
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発売直後でも幾つかの機体データは最初から入っていたらしく、チートコードで使用可能にしたプレイヤーも居た。当然ながら、アップデートで異常をきたす可能性があるので戻すよう公式が注意喚起を行っている。
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支援者専用機の一つであるR-104ホワイトレクイエムは、実装時に名称がR-99Xレクイエムに変更となった。これは、新機体の追加で型番の104が矛盾するようになったことと、「名前に色の単語を入れてはいけない」という命名時のルールに反していたことが影響している。
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6.2面ボスのSIN-Gは、『イメージファイト』実戦2面ボスのシンジが元ネタ。
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2パーツに分かれて挟撃し、前方パーツからは誘導弾で、弱点を持つ後方パーツからはレーザーで攻撃するのも同様。
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そして、元ネタのシンジはZ7.0面で中ボスとして登場することとなった。
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発売後、グランゼーラが販売している漫画制作ソフト『マンガ・カ・ケール』にて、本作とのコラボ素材集「R-TYPE FINAL 2パック」が配信された。
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自機やエネミーは勿論のこと、ロケーション、背景、エフェクト、ロゴなど実に多彩な素材が収録されている。
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機体はR-9Aを始め、RX-10、R-13Aなどと多数。エフェクトはレーザーやミサイルの他、波動砲も各種類毎に発射、着弾、チャージと細かに用意されており、敵もゲインズ、タブロック、ガウパー、氷塊の中でうごめくモノ(オプションで周辺付き)、ドプケラドプスといった素材まである奮発ぶりである。
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何故かR博物館の床、壁、天井、台座、曲がり角まで細かく仕込まれている。このため、建物の構造としてはデフォルト素材より汎用性が高い。
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衣装としてパイロットスーツも用意されているが、これだけは艦隊司令官の服とセットで1年も先行して配信されていた。
R-TYPE FINAL 3 EVOLVED
【あーるたいぷ ふぁいなる すりー えぼるぶど】
ジャンル
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シューティング
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対応機種
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プレイステーション5
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発売・開発元
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グランゼーラ
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発売日
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2023年3月23日
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価格(税込)
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6,380円
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:C(15才以上対象)
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判定
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良作
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R-TYPEシリーズ
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概要(EVOLVED)
『FINAL 2』大型アップデート版としての『FINAL 3』とは別の、PS5専用要素を追加した完全版。
2022年10月29日の生配信で発表、翌年の2023年3月23日に発売された。アップデート要素を含む『FINAL 2』全ての内容に加えて、専用ステージ、メタバース機能などが追加されている。
特徴・新要素(EVOLVED)
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PS4版のデータがある場合、初回起動時にデータを引き継いでプレイ可能。
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トロフィーは『FINAL 2』とは独立しているため、新たに取得する必要あり。引き継いだ時点で条件を満たしているものは、対応する画面に移行した時に取得となる。
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新ステージ
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PS5版専用ステージとして計7面が追加。『FINAL 2』本編とは独立したコースとしてプレイする。頭文字にはEが付くので「Eコース」とも呼ばれる。
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出撃デモは洞窟内基地からの発進シーンとなる。
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エンディングテーマの内、前半は「あの花が散る前に」に変更。
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オンライン要素
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R公園
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『EVOLVED』プレイ中のプレイヤーが集まるメタバース空間。
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編集したパイロットを操作し、他プレイヤーと各種チャットやジェスチャーを用いてコミュニケーションを行える。
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競技モードのロビーも兼ねており、ここから集まったメンバーで競技モードに移行が可能。
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マイルーム
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プレイヤー専用の部屋で、カスタマイズしたR戦闘機を最大2機配置できる。
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フレンド招待機能を今後実装予定(発売時点では未実装)。
評価点(EVOLVED)
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絶妙な難易度調整が行われた新ステージ。
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どのステージも「簡単過ぎず難し過ぎない」と言える範囲での難易度に収められており、『FINAL 2』本編以上に攻略する楽しさを感じやすい内容となった。
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特に本編2.0や5.0面のようにR-TYPER以上で露骨に凶悪化するステージがないので、最高難易度でのノーミスクリアは本編よりもやりやすい。
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各ステージの特色を活かしたギミックも多く、それぞれで個性が強い。E4.0,E6.0面は機械系ステージということもあり、ギミックが豊富あるいはパズル的な要素が多い。
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E2.0面はシリーズ恒例の戦艦面。前半は海上、後半は海中となるため、敵やステージの雰囲気が大きく変化する。
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勿論コースエディットで選択可能。本編の戦艦面が気に入らないなら代わりにE2.0を組み込むのもいいだろう。
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グラフィックとゲーム処理速度が改善した。
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PS5のスペックを活かしたグラフィックの強化により、背景やR戦闘機などのディテールがより細かくなっている。
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ハード性能の都合もあるが、X5.0,Y1.0,Z7.0面などのようにエフェクトを多用したステージであっても処理落ちを起こさなくなった。
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Eコースのステージでは、仮に『FINAL 2』で出たとしたら確実に処理落ちを起こすような演出が多用されているが、そちらも問題なく動作する。強いて言えばE2.0面の演出が激し過ぎて若干FPSが低下する程度。
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ロード時間も大幅に短縮。ミスしてもすぐにリトライ可能。
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ゲーム内で各プレイヤーの個性をアピールしやすいメタバース機能。
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各種SNSを使わなければ自己完結の域を出なかったパイロットを、他のプレイヤーにも見せることが可能になった。
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単なるチャットだけでなく、Rポイントで購入したジェスチャーも利用できるので、文章以外でのやり取りも可能。
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競技ステージをプレイする上での相談場所としての実用性もある。
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Eコース追加に伴い、エンディング含めてBGMが追加。特にE1.0面は「STGの1面らしい曲」なので評判が良い。
賛否両論点(EVOLVED)
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Eコースはシリーズを代表する敵やお馴染みの敵が殆ど登場しない。精々“太陽ノ使者ノ衛兵”が新登場する程度。
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尤もドプケラドプスに限っても多くの亜種がとっくに登場済みなので、PS5限定のEコースでわざわざ出す意義はなかっただろう。
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因みに破壊可能オブジェとしてドプケラドプス幼体?が入った培養炉がE4.0面に登場する。
問題点(EVOLVED)
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左スティックの反応が『FINAL 2』と比べて過敏になっており、意図せず斜め入力してしまいやすい。初期バージョンに至ってはまともな操作が不可能だったほど。
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画面の切り替わり直後に、効果音が遅れて流れることがある。
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E7.0クリア後のエピローグ解説が7.2面とかぶっている。
総評(EVOLVED)
販売方法についての批判こそあるが、内容自体は『FINAL 2』の完全上位版と言えるもの。
PS5を既に持っているまたは購入予定のプレイヤーは、新ステージのプレイを目的に購入する価値は十分にある。
発売方法及び発売後対応について(EVOLVED)
作品単体の出来とは別に、事実上の完全版商法となっていることやその後の対応について、少なからず物議を醸している。
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『FINAL 2』では複数のハードで販売されていたのに対し、本作はPS5でしかプレイできない。発売時点では他機種版への展開が予定されていないことも公言されている。
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特に、最大の目玉である新ステージをプレイするには本作の購入が必須。PS4版ユーザーはデータ引継ができる分まだ良いが、他ハードのユーザーは今まで作ったデータを諦めた上でハードごと移行しなくてはならない。
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各ハードの『FINAL 2』と本作のアップデートのタイミングは同日ではなく、特に発売直後は本作のアフターサービスが優先されている状況だった。このため、『FINAL 2』のアップデートが後発になるなどの弊害も発生していた。
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他にも、クロスバイコンテンツであるはずのDLC機を『FINAL 3』版として購入したが、『FINAL 2』には反映されない不具合が報告されている。
最終更新:2024年07月29日 02:52