POWERロードランナー
【ぱわーろーどらんなー】
| ジャンル | アクションパズル |  | 
| 対応機種 | スーパーファミコン (ニンテンドウパワー専売)
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| メディア | NP版:SFメモリカセット Fブロック×3 (12Mbit)+Bブロック×4(64Kbit) ROM版:12Mbitロムカセット
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| 発売元 | 任天堂 | 
| 開発元 | 任天堂 アイオン
 アトリエドゥーブル
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| 発売日 | 1999年1月1日 | 
| 記録方式 | バッテリーバックアップ | 
| 定価 | 2,500円(税5%) | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 多少アレンジされたロードランナー 良くも悪くも初心者向け
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| バンゲリング帝国三部作 チョップリフター (FC) / ロードランナー (FC / スーパー / レジェンドリターンズ
 エクストラ / POWER / ドムドム団のやぼう / キュービック) / バンゲリング ベイ (FC)
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概要
SFC末期、ニンテンドウパワー書き換え専用で発売されたロードランナー。
同社の『POWER倉庫番』と同時発売。あちらのキャラクターは鬼や妖怪だが、こちらはかわいらしい動物をモチーフにしており、対象年齢も低めになっている。
特徴
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冒険家のムーグルくんが島を探検し、宝(他機種版でいう金塊)を集めて町を建設していくというストーリー。
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宝には通常のものと特殊なものがあり、特殊なものは取るのが難しい位置にあったり、特定の条件をクリアしないと取れなかったりする。
 
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残機は無限。ただしミスした場合はステージ開始時からやり直しになる。
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ステージ構成はFC版『ロードランナー』を多少アレンジしたものになっている。
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攻略地点は森・山・海の3つで、それぞれ15ステージずつある。
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各地点のステージ1から順番に進んでいかなければならないが、クリア済みのステージは選択して再挑戦が可能。
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ステージ15をクリアすると特殊な色付きブロックを掘れるようになる。
 
 
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ステージクリア地点が「ステージ最上部」から「出口」に変更。
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各ステージに出口は1箇所のみ。
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宝を全部回収しなくても出口まで行けばひとまずクリアとなり先のステージに進める。それに伴い脱出ハシゴの概念がなくなった。
 
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ギミックが追加。
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森ステージでは敵が木の実を投げてくる。当たると一定時間動けなくなる。バーにつかまっていた場合は落下してしまう。
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山ステージでは触れると壊れるブロックがある。壊さないと下の床を掘れなかったり、壊しながら進むのに時間がかかったりする。
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海ステージではお墓に触れるとお邪魔キャラの幽霊が現れる。当たると一定時間動けなくなる。倒すことはできない。
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そのほか、ステージ構成が微妙に変更されていたり、意外な部分に落とし穴が設置されていたりもする。
 
 
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全てのステージで宝を全て集めると、おまけステージが解禁される。
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ステージ構成は『チャンピオンシップロードランナー』の序盤ステージのアレンジ。本格的な内容のためか、ギミックの類はない。
 
評価点
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練習モードが追加。
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ロードランナー未経験者でも体感でルールを把握できるようになっている。
 
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グラフィックが進化。
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森・山・海のロケーションは5ステージごとに雰囲気が変わる。後半ほど不気味さが増していく。
 
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敵や宝の位置がわかるレーダーがついた。
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画面外の敵の位置もわかるので、突然襲われて対処不能という事態にならなくなった。
 
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敵の足元の地面も掘れるようになった。
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FC版では掘ろうとした地面に敵が乗るとすぐに埋まってしまいピンチになったが、それが解消された。
 
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宝を全部集めなくても出口まで行けば町に戻ったり、次のステージへ行ける。
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一度取った宝は再度取らなくていいので、難しいステージでもセーブしながらコツコツ進めていける。
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1個ずつ宝を取っていけば楽勝だが、全部一気に取ってのクリアは難しいステージもある。
 
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間違えて宝を全部取ったステージに行ってしまった場合、出口の位置から始まるので再クリアする必要がない。
 
賛否両論点
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ボーナスフルーツが出なくなった。
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そもそも金塊を全部取ってクリアという方式ではなくなったため仕方がないともいえる。
 
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ゲームスピードが遅い。
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一度掘ったブロックが元に戻るまでおよそ14秒かかる。FC版は7秒なので、だいたい半分くらいのスピードになっている。
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初心者には優しいが、FC版経験者にとってはかなりかったるい。裏技でゲームスピードを変えられたりもしない。
 
問題点
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敵キャラの数が最大4体に増加。
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『チャンピオンシップロードランナー』の5体よりはマシとはいえ、誘導が難しくなっている。
 
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FC版よりも画面が狭い。サーチ機能もない。
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レーダーがついたとはいえ地形までは確認できないので、深く掘り進めていくのが少し難しくなった。
 
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あまり面白みのないギミック。
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森と海のギミックはよけるのが簡単で、当たったとしてもミスにならないのでほぼ空気。
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山のギミックは触れるだけで崩れるので、あってもなくても攻略にはほぼ影響せず、視界とテンポを悪化させる程度にしか機能していない。
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後半ステージになると隙間もないほどズラリと並べられているのでうんざりする。
 
 
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町の建設は完全オート。自分好みのレイアウトにしたりすることはできない。
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特殊な宝を取ると特別な建物が建つようになる。それも早く建てるか遅く建てるかの違いしかなく、全部建ててしまえば同じ事である。
 
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3種類の色付きブロックはそれぞれ森、山、海ステージを全部クリアするまで掘れない。
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特殊な宝はこのブロックを掘らないと取れないものもあるので、一度全部クリアしてから戻ってこなければならない。
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このため初回プレイでは宝そっちのけでさっさと先のステージに進み、全部クリアしてから戻ってくるのが最適解である。冒険家がそれでいいのか?
 
 
総評
任天堂らしく丁寧にアレンジされているが、ゲームスピードの遅さがかったるく、追加されたギミックはほぼ空気と、少々退屈な作り。
おまけステージも『チャンピオンシップロードランナー』の序盤までと中途半端。
練習モードがあるのでロードランナー未経験者向けだが、他機種版で慣れた人にとっては物足りないだろう。
余談
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『POWER倉庫番』のようなROMカセット版は出ておらず、『スーパーファミコンウォーズ』のように次世代機でダウンロードソフトとして購入できるようにもなっていない。
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未経験者向けなのに入手困難というチグハグさが最大の問題点と言えるかもしれない。
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書き換え専用ソフトであるため、任天堂販売だが『大乱闘スマッシュブラザーズX』の「ゲーム年表」に記載されていないゲームの一つ。
 
最終更新:2024年07月27日 15:06