Teenage Mutant Ninja Turtles: The Cowabunga Collection
【てぃーんえいじ・みゅーたんと・にんじゃ・たーとるず かわばんが これくしょん】
ジャンル
|
アクション/格闘/オムニバス
|


|


|
対応機種
|
Nintendo Switch プレイステーション5 プレイステーション4 Xbox Series X/S Xbox One Windows (Steam)
|
発売元
|
コナミデジタルエンタテインメント
|
開発元
|
Digital Eclipse
|
発売日
|
2022年8月31日
|
定価
|
3,300円(税込)
|
レーティング
|
CERO:B(12才以上対象) |
IARC 12+ |
備考
|
パッケージリンクは北米版
|
判定
|
良作
|
ポイント
|
人気アクション系詰め合わせ 膨大で貴重な資料集 オンラインはラグあり
|
ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズシリーズ
|
概要
コナミが1989年頃に展開していた『ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ』のゲーム作品を詰め合わせたオムニバスソフト。
同時期には他社が『T.M.N.T. タートルズインタイム』をリスペクトしたゲーム『Teenage Mutant Ninja Turtles: Shredder's Revenge』を発売し、好評を得ていたことからタートルズファンには一種のお祭りとなっていた。
本作では国内未発売タイトルの収録や一部タイトルのオンライン対戦/協力プレイに対応するなど、非常に気合の入った移植となっている。
収録タイトル
-
各タイトルは国内版と海外版を切り替え可能。オンラインプレイは海外版のみでの動作となる。
-
国内未発売のAC版『Turtles in Time』とNES版『Tournament Fighters』は日本語非対応。
-
個別の評価については各記事を参照。
-
収録タイトルの他、おまけ要素として資料集やサウンドトラックを楽しめる「亀のアジト」が収録されている。
機種
|
タイトル
|
オンライン可否
|
概要
|
AC
|
T.M.N.T. スーパー亀忍者
|
○
|
「サワキちゃん、これちょっとアタチ達に有利すぎなんじゃないの?」「黙ってろこの酢ダコ!」 2人用と4人用の基板が存在するが、今回は4人用を収録。
|
T.M.N.T. Turtles In Time
|
○
|
日本国内では正式には発表されていないがロケテストまで行われた。 2人用と4人用の基板が存在するが、今回は4人用を収録。
|
FC
|
激亀忍者伝
|
×
|
コナミ初のタートルズゲー。当時日本でのTMNTはアニメも未放映で知名度が皆無だったため改題されている。
|
T.M.N.T.
|
×
|
AC版の移植。しかし、雰囲気は似ているがゲーム性は別との意見もある。
|
T.M.N.T.2 ザ・マンハッタンプロジェクト
|
○
|
FCオリジナル。難易度選択や新アクションの追加で遊びやすくなった。
|
NES
|
Teenage Mutant Ninja Turtles: Tournament Fighters
|
×
|
タートルズを題材にした対戦格闘ゲーム。タイトルこそ下記MD版や海外SNES版と同じだが、ゲームは別物。
|
SFC
|
T.M.N.T. タートルズインタイム
|
○
|
上記AC版を移植。コナミの本気が垣間見える原作愛に満ちた良作ベルトアクション。
|
T.M.N.T. ミュータントウォリアーズ
|
○
|
タートルズを題材にした対戦格闘ゲームの1つ。不安定な出来の多いコナミの対戦格闘ゲームの中でも遊べる部類との評判。
|
MD
|
T.M.N.T. リターンオブシュレッダー
|
○
|
タートルズインタイムのアレンジ移植。コナミの国内メガドライブ初進出作でもある。
|
T.M.N.T. トーナメントファイターズ
|
×
|
タートルズを題材にした対戦格闘ゲームの一つ。これまでのタートルズゲーから一転してアメコミ原作寄りな非常に濃い絵柄が採用されている。
|
GB
|
ティーンエイジミュータントニンジャタートルズ
|
×
|
オーソドックスな横スクロールアクション。1面BGMが旧アニメ版のOP。
|
ティーンエイジミュータントニンジャタートルズ2
|
×
|
|
ティーンエイジミュータントニンジャタートルズ3 タートルズ危機一髪
|
×
|
GB版第3作目は仲間を助け出す『メトロイド』風探索アクション。 後の探索型『悪魔城ドラキュラ』を彷彿とさせる一作。
|
評価点
良好な移植度と現代だからこそのアップデート
-
基本的な移植度自体は問題なく、快適にプレイ可能。現代のレトロゲーム移植でお馴染みの中断セーブ、リワインド機能ももちろん用意されている。
-
AC版の2タイトルは実機では座る席によって操作キャラが決定される仕様だったが、今作ではゲーム開始時にどのキャラを使うか選択する形になっており、全キャラを使用可能になっている。
-
同じDigital Eclipseが開発を担当した『SNK 40th Anniversary Collection』と似た仕様になっており、お手本プレイを鑑賞する機能もある。途中からプレイを引き継ぐことも可能。
-
また、実機では隠しコマンドだった一部のオプションが拡張機能としてタイトル選択時に変更できるようになっている。コンティニュー回数や残機を簡単に増やした状態でプレイできるので、攻略しやすくなっている。
-
一部タイトルがオンラインプレイに対応しているのも見逃せないところ。
-
ベルトスクロールや格闘ゲームといった多人数プレイで真価を発揮する作品が揃っているので、作品をより楽しめる移植となっている。発売後の大型アップデートで対応タイトル追加があったのも嬉しい点。
-
もちろんオフラインでも人数さえ揃えば多人数プレイは可能。
非常に充実したおまけ要素
-
これまでにコナミが発売してきた他のコレクションタイトルと比較しても本作のおまけ要素は充実しており、資料的価値が非常に高い。
-
まず、収録タイトルのパッケージ画像の表裏と説明書の全ページを完全収録。もちろん、国内版と海外版の両方を閲覧できる。これによりゲームの操作、遊び方も問題なく確認できるようになっている。
-
AC版2作はオペレーター用のマニュアルが収録されており、ディップスイッチなどの情報が確認可能。『タートルズインタイム』は英語版のみのため翻訳は必要だが。
-
各タイトルの攻略アドバイスも収録。一部詰まりやすい場所のヒントや隠しコマンドなどが解説されている。
-
『激亀忍者伝』『リターンオブシュレッダー』『タートルズ危機一髪』についてはゲーム中の全マップ情報・アイテム配置も紹介されており、戦略ガイドはゲームプレイ中にも開けるので攻略情報として役立つ内容になっている。
-
格闘ゲーム作品については各キャラの必殺技コマンド表一覧も収録されており、やはりゲーム中から閲覧できる。
-
開発資料も徹底して収録されている。
-
最初に制作された企画書をはじめ、各キャラクターのアニメーションの設計、ステージ設計などほぼ全ての開発資料を網羅。普段はなかなか目にする機会のない資料のため、これだけでもかなり価値が高い。
-
原作に関する資料も収録されており、原点であるコミックブック版の表紙集、映像はないもののアニメシリーズのスクリーンショット集が収録されている。
-
アニメシリーズはゲーム発売当時に放映されていた1987年版はもちろん、2003年版、2012年版、日本未放送の2018年版『Rise of the Teenage Mutant Ninja Turtles』まで入っている。タートルズの変遷を追える良いおまけとなっている。
-
なお、本作のゲーム開始時にも完全新規のオープニングアニメが用意されている。もちろん曲はあのテーマソング。
-
その他、雑誌に掲載された各タイトルの広告集や各タイトルのBGMを聴けるサウンドテストモードも用意されており、他の追随を許さないほどの充実ぶりとなっている。
-
資料の数が非常に膨大なため、検索機能まで用意されている。かなり細かく絞って検索できるので利便性は高い。
問題点
-
オンラインプレイ時、3人以上でプレイする場合はラグが大きくなってしまい、キャラすり抜けなどが発生してまともにプレイできなくなる。
-
元々がオフライン専用ゲームの詰め合わせなので、仕方ない部分ではあるが。
-
ゲーム起動時に表示される企業ロゴがスキップ不可能。コナミ、ニコロデオン、Digital Eclipseの3社分ある上に画面のフラッシュなどに注意を促す表示があるためゲームを始めるまでかなり待たされる。
-
資料はページをめくると次のページの画像が一瞬ぼやけて表示される。一瞬ではあるが、すぐに見れないのは人によってはストレスになりやすい。
総評
レトロゲーム移植の中でも珍しいキャラゲーの詰め合わせであると同時に原作の情報や社内資料の大盤振る舞いな内容で、資料的価値も高い一作。
プレイの快適性などもこの手のオムニバス移植では標準以上の出来で、ゲームを隅々まで楽しめる良移植。
ラグが発生しやすいとは言え、オンラインプレイもおまけ要素と考えれば決して悪いものではなく、今の時代にレトロゲームの多人数プレイを遊べることに意義があるだろう。
タートルズファンであれば持っていて損はない作品である。
余談
-
残念ながら2024年3月29日0時0分をもって国内向けの配信が終了した…が特に事前アナウンス等もなく2025年9月4日に配信再開した。
-
もちろんゲーム内容は同一なので買いそびれた人間はここで買っておこう。
最終更新:2025年09月04日 18:44