【わんだーもも】
ジャンル | アクション | ![]() |
対応機種 | アーケード | |
発売・開発元 | ナムコ | |
稼動開始日 | 1987年2月 | |
プレイ人数 | 1~2人(交互プレイ) | |
レーティング |
CERO:A(全年齢対象) ※バーチャルコンソール版より付加 |
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配信 |
【Wii】バーチャルコンソールアーケード 2009年6月16日/800Wiiポイント(税5%込) アーケードアーカイブス 【Switch】2022年3月31日/838円(税10%込) 【PS4】2022年3月31日/837円(税10%込) |
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判定 | なし | |
ポイント | ナムコご乱心ゲームの先駆的一品 |
キャラ作りに定評のあるナムコが80年代末期に世に送り出したアクションゲーム。
80年代のアイドルブームと特撮ヒロインという要素を組み合わせた独特な舞台設定を持つゲームで、当時のアーケードゲーム界隈でもまだまだ珍しかった、「女性が主人公のゲーム」として大きな話題になった(*1)。
特撮ヒロインショーをモチーフにしたアイドルショーの舞台上で、美少女アイドルがあられもなくパンチラを披露しながら敵と戦うという、ナムコ黄金期のゲーム全般に漂っていた漢らしい硬派なイメージを覆すシチュエーションが当時のオールドナムコファンにとっては(いろんな意味で)すこぶる衝撃的であり、「ナムコ終わった」「ナムコが狂った」等散々な評判が飛び交い、見た目の軟派さとは裏腹な難易度の高さが賛否を呼んだ。
なんとも形容しがたい独特な一品だが、女の子を主人公に据えた先進的な設定からギャルゲーの先駆的作品としても見られている。
「『地球の平和を守るためロリコット星からやってきた愛の戦士ワンダーモモが、悪の異次元怪人軍団ワルデモンと戦う』という設定の特撮ヒロインモチーフのアイドルショー」。
そんな少々ややこしい設定の世界観の元に展開する横スクロールアクションゲーム。
本作がリリースされた80年代末期は、ナムコが優れた作品の数々を排出し脂が乗りに乗っていた80年代、いわゆるナムコ黄金期と呼ばれた時代が終息に向いつつあり、攻勢を誇っていたナムコに一抹の陰りが見え始めていた時期であった。
それまでの硬派で漢らしいゲームか、女性向けのかわいらしいキャラクターをメインに据えたコミカルなゲームとはまた毛色の違った作品が現れ始めていたその中で、本作は突如世に放たれ、大きな衝撃をもたらすこととなった。
ゲーム性の面では操作性が悪く難易度も高いためにとっつきにくく、キャラクターや舞台設定などの外堀の面を見ても、キャラクターは魅力的だけれどもいかんせんマニアックで万人受けするとは言いがたい作風であり、「操作性が悪くて難しいけどキャラクターがかわいいから(むしろパンチラが)いい」という人、「ゲーム性の悪さやゲーム全体の雰囲気やノリについていけない」という人と、評価が真っ二つに割れることになってしまった。
とはいえ、その作風で確かなファン層を掴んだこともまた事実。
ゲーム全体に漂う能天気な雰囲気や明るい世界観、そしてキャラクターの持つ魅力は、まさにキャラ作りに定評のあるナムコの面目躍如といえるだろう。
その後、「女性キャラをメインに押し出したマニアックな設定のアーケードゲーム」というこのセンスは、「女体にサル」のキャッチコピーでお馴染みの脱衣系陣取りゲーム(*5)『ダンシングアイ』、そして一大センセーションを巻き起こしたアイドル育成ゲーム『アイドルマスター』へと受け継がれていった。
*1 近い時期に出た有名どころでは、SNKの『アテナ』や本作と同年の『サイコソルジャー』、タイトーの『タイムギャル』『奇々怪界』などがある。
*2 この点はインストラクションカードに明記されていなかったための誤解だが、ナムコミュージアムアンコールの取扱説明書では「振り向く際には背中側に長めにキーを入れる」ときちんと書かれている。
*3 敵味方含めて社員が担当しているため。
*4 しかも芸が細かく、エピソードごとに絵が変わる。
*5 開発中の社内呼称「ニョタックス」
*6 ただこの当時の作品でのナムコスターズはキャラグラを意識してか男キャラに限られていたため登場したのはシリーズの後年作品。
*7 発売はバンダイ。ハードがマイナーだったため作品の知名度も低い。
*8 ナムコスターズのキャラクターが1990年代以降のキャラクターに入れ替えられたため、1980年代のキャラクターには「ナムコレジェンズ」として新たなチームに割り当てられた。
*9 声優は「ワンダーモモーイ」を歌った桃井はるこ氏。キャラとしてモモを演じるのは実はこの作品が初。
*10 ちなみにこのアルバムは他に「トイポップ」「サンダーセプター」「妖怪道中記(アレンジ)」が収録されており、当時のナムコゲーの闇鍋ラインナップっぷりがよく表れている。
*11 初音ミクを思わせるような高音域かつ幼さとあどけなさの残る歌声を持ち味としている人で、有名なテキストサイト『バーチャルネットアイドルちゆ12歳』の記事内で『まったりロリボイス』形容されている。
*12 『アイドルマスター』の高木順一朗。『アイドルマスター2』以降の高木順二朗ではない。
*13 「オオ」の由来は正体の「本田べるの」の台詞が「~お」「~だお」な事からと思われる。なお『2ちゃんねる』の「やる夫」誕生は2006年頃なので誤解なきよう。
*14 当時の小学校はゲームセンターへの出入り禁止をしていたし、そもそも『ワンダーモモ』自体が"大友"向けすぎて子供に受ける内容とは言いがたかった為。