日本語訳聖書

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日本語訳聖書 - (2017/10/25 (水) 13:07:38) のソース

*翻訳の系統
**聖書協会系
-文語訳系
--&bold(){明治元訳〔現在の旧約文語訳〕(1887年)}
--&bold(){大正改訳〔新約聖書のみ、現在の新約文語訳〕} (1917年)
-&bold(){口語訳 (1954/55年)}
-プロテスタント-カトリック共同訳系
--(旧)共同訳(1978年)
--&bold(){新共同訳 (1987年)}
--聖書協会共同訳(2018年予定)

**いのちのことば社系
-&bold(){新改訳 (1965/70年)}
-新改訳2017 (2017年)

**他のプロテスタント諸派による翻訳
-リビングバイブル(1978年)
-現代訳(1983年)

**カトリック
-バルバロ デル・コル訳(1964年)
-バルバロ訳(1980年)
-フランシスコ会訳(2011年)

**その他
-岩波委員会訳(2005年)



**[[文語訳 (Japanese Classical, JCL)>>http://jcl.ibibles.net/]] (1887/1917)
1874年、ヘボン、ブラウンらからなる翻訳委員社中によって[[新約聖書]]の翻訳がはじまり、約5年半の歳月をへて完成。1878年に聖書常置委員会が組織され、これによる[[旧約聖書]]が1887年完成。今日、これらをあわせて『明治元訳聖書』という。この旧約部分と、1917年に新約聖書のみ完成した『大正改訳聖書』が本書に収録されている。
これらをあわせて考えると、明治期より昭和中期ごろまでに、日本でもっとも普及した聖書であると言える。広く日本の思想・文学に影響を与えた、愛読者が絶えない名訳である。

***底本
(1) 旧約聖書
不明(おそらく『[[レニングラード写本]]』)
参考:欽定訳聖書(英語)、カルバートソン訳 漢訳聖書『旧新約全書』(1863-1864年)

(2a) 新約聖書(明治元訳)
[[テクストゥス・レセプトゥス]]
参考:欽定訳聖書(KJV, 1611)、カルバートソン訳 漢訳聖書『旧新約全書』(1863-1864年)

(2b) 新約聖書(大正改訳)
ネストレ校訂『ギリシア語新約聖書』第1版
参考:英語訳の改正訳(RV, 1881)

**[[口語訳 (Japanese Colloquial, JCO)>>http://jco.ibibles.net/index.htm]] (1955)
第二次世界大戦後に日本の[[プロテスタント]]のクリスチャンらの結成した日本聖書協会が、原文となるヘブル語の旧約聖書やギリシヤ語の新約聖書から初めて口語体で日本語訳し発行した聖書である。
新約は1954年、全訳は1955年に完成し、「口語聖書」「口語訳聖書」あるいは聖書について単に「口語訳」といえば本書を指すようになった。

***底本
(1) 旧約聖書
ルドルフ・キッテル校訂『ビブリア・ヘブライカ』第3版
(ヴュルテンベルク聖書協会)1937年
"Biblia Hebraica" edit Rudolf Kittel, 3. Auflage 1937. Wuttembergische Bibelanstalt, Stuttgart. 

(2) 新約聖書
ネストレ校訂『ギリシア語新約聖書』(第21版)
(ヴュルテンベルク聖書協会)1952年
"Novum Testamentum Graece" Verbesserungen, der 21. Auflage 1952.
Wuttembergische Bibelanstalt, Stuttgart.

**新改訳 (1970)
日本聖書刊行会より発行された聖書で、原語(ヘブライ語、ギリシア語)からの日本語翻訳聖書のひとつ。旧約聖書と新約聖書の両方を含み、カトリック教会が第二正典と呼ぶ外典を含まない66巻の書からなる。1970年初版発行、1978年第2版発行、2003年に差別語等を見直した(例えば「らい病」をヘブライ語の原音に近い「ツァラアト」に変更した)第3版が刊行された。全面的な改訂作業が行われ、[[『聖書 新改訳2017』>>https://www.wlpm.or.jp/2017/wordpress/]]として2017年11月に発売予定である。

***底本
(1) 旧約聖書
ルドルフ・キッテル校訂『ビブリア・ヘブライカ』第7版

(2) 新約聖書
ネストレ校訂『ギリシア語新約聖書』(第24版)

**新共同訳 (1987)
20世紀後半以降、近代以降のエキュメニズム(教会一致運動)の流れに沿って、それまで異なる聖書を用いてきたカトリック教会とプロテスタント諸派が世界各国で共同して聖書の翻訳に取り組んだ。日本でもこの流れを受けて超教派のメンバーからなる翻訳委員会が結成され、まず1978年に共同訳聖書(新約のみ)を世に問うた。しかし、共同訳聖書は「イエスス」「パウロス」などの固有名詞の原音表記主義や、翻訳が意訳すぎて従来親しまれた言葉が消えてしまったなどのために評判がよくなく、あまり受け入れられなかったため、新たな共同訳聖書の翻訳が行われた。これが新共同訳聖書である。
新共同訳聖書は旧約聖書と新約聖書全巻の翻訳であり、教派によって扱いの分かれる書物(第二正典、Deuterocanonical books)も「旧約聖書続編」という名称で収録している。

***底本
(1) 旧約聖書
「ビブリア・ヘブライカ・シュトットガルテンシア」(ドイツ聖書協会)
"Biblia Hebraica Stuttgartensia" Deutsche Bibelgesellschaft, Stuttgart, ©1967/1977,1984. 

(2) 新約聖書
「ギリシア語新約聖書」(修正第3版)(聖書協会世界連盟)1983年
"The Greek New Testament" Third Edition(Corrected) United Bible Societies; 1983 

(3) 旧約聖書続編
「ギリシア語旧約聖書」(ゲッティンゲン研究所)
"Septuaginta Vetus Testamentum Graecum" Auctoritate Academiae Scientiarum Gottingensis editum; Gotingen・Vandenhoeck&Ruprecht 

※『[[エズラ記(ラテン語)]]』「ウルガタ版聖書」改訂2版(ヴュルテンベルク聖書協会)1975年
「Liber Esdrae Quartus」"Biblia Sacra Iuxta Vulgatam Versionem"
Wuttembergische Bibelanstalt Stuttgart, Zweite, verbesserte Auflage 1975. 


*リンク
日本語訳:[[bible.atspace.name>>http://bible.salterrae.net/]]
([[口語訳(1954/55)>>http://bible.salterrae.net/kougo/html/]]、[[大正改訳(1950年版)>>http://bible.salterrae.net/taisho/html/]]、明治訳([[新約(1904年)>>http://bible.salterrae.net/meiji/htmlnt/]]・[[旧約(1953年版)>>http://bible.salterrae.net/meiji/html/]])、[[ラゲ訳(1910)>>http://bible.salterrae.net/raguet/html/]]、[[フランシスコ会訳(一部のみ)>http://bible.salterrae.net/francisco/]]、[[聖公会続編(1934)>>http://bible.salterrae.net/meiji/htmlapo/]]、[[ヘボン訳(1873)>>http://bible.salterrae.net/hepburn/html/]]、[[新改訳>>http://www.christian-life.jp/Bible_D02/Shinkaiyaku/BibleIndex.htm]]([[新約(1965年版)>>http://bible.salterrae.net/sinkaiyaku/html/]]・旧約(1970年))、[[新共同訳(1987年)>>http://www.geocities.jp/zuyozuzai/BJ/]]

[[日本語の聖書とその歴史>>https://t.co/43EeUPdXZV]]
[[Wikipedia:日本語訳聖書>>https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E8%A8%B3%E8%81%96%E6%9B%B8]]
[[複数言語での聖書>>http://m.ibibles.net/index07.htm]]