イスラエル十二部族は、ヤコブ(イスラエル)の十二人の子を起源とする部族であり、以下から構成される。
- ルベン族
- シメオン族
- レビ族
- ユダ族
- ダン族
- ナフタリ族
- ガド族
- アシェル族
- イッサカル族
- ゼブルン族
- ヨセフ族(マナセ族、エフライム族)
- ベニヤミン族
聖書では、まずヤコブの十二人の子供たちの名として表れる。
ヤコブと共に一家を挙げてエジプトへ下ったイスラエルの子らの名前は次のとおりである。
ルベン、シメオン、レビ、ユダ、イサカル、ゼブルン、ベニヤミン、ダン、ナフタリ、ガド、アシェル。
ヤコブの腰から出た子、孫の数は全部で七十人であった。ヨセフは既にエジプトにいた。
黙示録7:4-8
わたしは、刻印を押された人々の数を聞いた。それは十四万四千人で、イスラエルの子らの全部族の中から、刻印を押されていた。
ユダ族の中から一万二千人が刻印を押され、
ルベン族の中から一万二千人、
ガド族の中から一万二千人、
アシェル族の中から一万二千人、
ナフタリ族の中から一万二千人、
マナセ族の中から一万二千人、
シメオン族の中から一万二千人、
レビ族の中から一万二千人、
イサカル族の中から一万二千人、
ゼブルン族の中から一万二千人、
ヨセフ族の中から一万二千人、
ベニヤミン族の中から一万二千人が
刻印を押された。
イスラエル十二部族の出自
父:ヤコブ、母:レア(ラバンの娘)から生まれた6子
- 長兄ルベンの末裔ルベン族
- 次兄シメオンの末裔シメオン族
- 三男レビの末裔レビ族
- 四男ユダの末裔ユダ族
- 五男イサカルの末裔イサカル族
- 末弟ゼブルンの末裔ゼブルン族
父:ヤコブ、母:ジルパ(レアの下女)から生まれた2庶子
父:ヤコブ、母:ラケル(レアの妹)から生まれた末子
父:ヤコブ、母:ビルハ(ラケルの下女)から生まれた2庶子
父:ヨセフ(ヤコブとレアの妹ラケルの子)、母:アセテナ(エジプトの祭司ポティ・フェラの娘)から生まれた2子
- 兄マナセの末裔マナセ族
- 弟エフライムの末裔エフライム族
十二部族の数え方
以上を合計すると13部族となってしまうが、これについては特に対処せず13部族すべてを数え上げる場合と、切れの良い12に直すため以下の4通りの処理の仕方がある。
レビ族を数えない場合
一番よく見られる方法で、民数記冒頭の人口調査でも「イスラエルの各部族の長12人(=部族数は12)は人口調査をした」とした後に「レビ人は調べられなかった」とあり、「各部族」にレビ族が入っていないと分かる。(民数記1:44-47)
ヤハウェに仕える祭司職であるレビ族については領土が無く各地に分散して暮らしていたため、これを数えず他の部族で12とする。
マナセ族とエフライム族をまとめて「ヨセフ族」と数える場合
例として
申命記のゲリジム・エバルの両山に祝福と呪いをする際にそれぞれの担当の部族名が列挙されているが、エフライムもマナセも呼ばれずヨセフの名が呼ばれている。(申命記27:12-13)
両族は
ヨシュア記でも「ヨセフの家」とまとめて呼ばれるなど、結びつきが強いものとされた。
なお、後述のヨハネの黙示録ではエフライム族の事をヨセフ族と呼んでいる(マナセ族の名前は別に出てくる)。
シメオン族を数えない場合
申命記最後の各部族へのモーゼの祝福でシメオン族が名前を呼ばれていない。(申命記33章)
シメオン族は領土自体はあったがユダ族の中で飛び地状態で、次第にユダ族に吸収され早いうちに消滅したため、これを数えずにレビを入れて12とした。
ダン族を数えない場合
ヨハネの黙示録に見られるもので、「イスラエルの子らのすべての部族」として列挙される中にダン族の名前がない。(黙示録7:4-8)
理由ははっきりしないが、現在は偽典とされている『
十二族長の遺訓』にダン族は
反キリストを生むものとされていたためという説がある。
最終更新:2018年01月07日 10:34