仏教聖典

『仏教聖典』の成立

明治以降キリスト教や神道系の新興宗教の布教が活発化すると、仏教界からも釈尊の生涯や教えを大衆に分かりやすく伝える教典を作ろうという動きが宗派を超えて広まり、その成果の一つが真宗大谷派の僧侶だった木津無庵師が1925年に発刊した「新訳仏教聖典」である。これは膨大な仏教の経典の中から例え話や人々の悩みに答えた大切な要素を抜粋し現代語訳で分かりやすくまとめたもので、現在仏教伝道協会が配布しているのはこの「新訳仏教聖典」を底本に改訂を加えたものである。

仏教伝道協会によれば次のような趣旨で書かれたものだという。
仏教伝道協会では、『大般涅槃経』『梵網経』『維摩経』『転法輪経』『華厳経』『遺教経』『無量寿経』『法華経』など漢訳経典として日本に伝わった5千余巻の根本聖典だけでなく、スリランカやタイなどに伝わったパーリ語聖典からも、我々の現実生活に対して最も深いつながりをもった、親しみのある教えなど、特に重要なところを慎重な配慮のもと偏りなく抽出し、「仏教聖典」として誰もが手軽に読めいつでも心の糧にすることのできるよう、やさしくわかりやすい現代の言葉に翻訳・編集しました。

構成

  • ほとけ
    • 史上の仏
    • 永遠の仏
    • 仏の姿と仏の徳
  • おしえ
    • 因縁
    • 人の心とありのままの姿
    • さとりの種
    • 煩悩
    • 仏の救い
  • はげみ
    • さとりへの道
    • 実践の道
  • なかま
    • 人のつとめ
    • 生活の指針
    • 仏国土の建設


最終更新:2017年09月13日 01:32