ヒブリア・ヘブライカ・シュトットガルテンシア

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  • ヒブリア・ヘブライカ・シュトットガルテンシア
    『ビブリア・ヘブライカ・シュトゥットガルテンシア』(Biblia Hebraica Stuttgartensia;略称BHS)は、レニングラード写本に保存されたヘブライ語聖書マソラ写本の版であり、マソラ本文と本文批評の注釈の付録が載せられている。シュトゥットガルトのドイツ聖書協会により発行され、日本では日本聖書協会から販売されている。 BHSはルドルフ・キッテルが編纂した『ビブリア・ヘブライカ』(Biblia Hebraica;BHK)の改訂版である。BHKはその初期から、レニングラード写本に基づいて印刷された聖書であった。BHSの脚注は完全に改訂された。BHSは1977年に1冊にまとめられ、その後幾度も再刷された。 BHSの本文はレニングラード写本に記されたマソラ本文の(わずかな誤写を除けば)正確な複写である。ヘブライ語聖書各書の順番はレニングラード写本に倣っており、聖文...
  • 校訂本(旧約聖書)
    ...ライカ (BHK) ヒブリア・ヘブライカ・シュトットガルテンシア(ドイツ聖書協会)(BHS)
  • レニングラード写本
    基本的に、新約聖書の底本はレニングラード写本となる。レニングラード公立図書館所蔵の写本。旧約聖書の完本として残る写本では最古のもの。BHK第3版以降の底本。 レニングラード写本は、ティベリアのマソラ本文によれば、出版された完全体のヘブライ語聖書の最古の写本のひとつである。マソラ本文の出版記録によると作成は1008年となっている。レニングラード写本の作成年が修正されるまで、アレッポ写本のほうが最古の完全体の写本で数十年古いとされてきたが、1947年以来アレッポ写本の一部が紛失し、レニングラード写本が、今日まで無傷で現存している、ティベリアのマソラ学者による最古の完全体の写本となった。 コロフォン(奥付)によれば,「エジプトの大いなる都市」(=カイロ)で、シェムーエール・ベン・ヤァーコーブが子音本文、母音、アクセント記号、マソラすべてを書いたとされている。また、ベン・アシェル本...
  • ルドルフ・キッテルのビブリア・ヘブライカ
    ビブリア・ヘブライカ(Biblia Hebraica)はヘブライ語聖書を意味するラテン語の熟語。この語は伝統的にタナハの印刷版の表題に用いられた。ここではルドルフ・キッテルが編纂したヘブライ語聖書の校訂本の12の版のことを指す。 ルドルフ・キッテルのビブリア・ヘブライカ(Rudolf Kittel s Biblia Hebraica ;BHK)の最初の二つの版は1906年から1913年にかけて登場した。その二つの版の違いは軽微であり、第2版で誤記一覧が修正された。第2版は数回にわたり印刷された。どちらの版とも、1524年にヴェネツィアのダニエル・ボンバーグにより発行された Mikraot Gedolot のヘブライ語本文を複写した。この2つの版にはマソラ本文が載せられていないが、ボンベルグ版にはそれが載せられている。 主な特徴は脚注にヘブライ語本文に可能な限りの校正を記しているこ...
  • 日本語訳聖書
    翻訳の系統 聖書協会系 文語訳系明治元訳〔現在の旧約文語訳〕(1887年) 大正改訳〔新約聖書のみ、現在の新約文語訳〕 (1917年) 口語訳 (1954/55年) プロテスタント-カトリック共同訳系(旧)共同訳(1978年) 新共同訳 (1987年) 聖書協会共同訳(2018年予定) いのちのことば社系 新改訳 (1965/70年) 新改訳2017 (2017年) 他のプロテスタント諸派による翻訳 リビングバイブル(1978年) 現代訳(1983年) カトリック バルバロ デル・コル訳(1964年) バルバロ訳(1980年) フランシスコ会訳(2011年) その他 岩波委員会訳(2005年) 文語訳 (Japanese Classical, JCL) (1887/1917) 1874年、ヘボン、ブラウンらからなる翻訳委員社中によって新約聖書の翻訳がはじまり、約5年半の歳月...
  • ヘブライ人への手紙
    『ヘブライ人への手紙』は新約聖書中の一書で、新約聖書中もっとも文学的な書であるといわれる。その理由はギリシア語の流麗さにあり、アレクサンドリアのクレメンスも絶賛していたとエウセビオスが記している。オリゲネスは(当時使徒パウロの手紙とされていた)『ヘブライ人への手紙』(以下『ヘブライ書』)は他のパウロ書簡とはギリシア語の見事さにおいて際立った違いがあると分析している。著者は不詳であるが、おそらくパウロ書簡がまとめられたあとの95年ごろに執筆されたと考えられている。本書が『ヘブライ人への手紙』と呼ばれるのはテルトゥリアヌスが『デ・プディチティア』の中でそう呼んで以来のことである。 構成 本書には二つの異なる要素を持つ部分が相互に組み合わされている。 神学・教義に関する部分(1 11-14、2 5-18、5 1-14、6 13-9 28、13 18-25) 倫理・道徳に関する部分(2...
  • ヘブライ人の福音書
    西アラム語で書かれた新約聖書外典の一書。『ナザレ人福音書』ともいわれる。おそらく2世紀頃にエジプトで書かれたもので,アレクサンドリアのクレメンスやオリゲネス、エウセビオス、イグナチオスらが言及しているが、現存するのはごく一部にすぎない。ヒエロニムスは,これを『マタイによる福音書』のオリジナルと推定していた。正典にないイエスの言葉を採録し,部分的には独自の伝承によるものと思われるが、正典との関係については定説はない。 一般に『ナザレ人福音書』と同一視されているが、『ヘブライ人福音書』はエジプトで成立、初めからギリシア語で書かれた2世紀のグノーシス的外典と考えられるから、両者は区別されるべきであろう。
  • カナンの神々
    旧約聖書の中でたびたび言及されるカナン人の神々への信仰である。ウガリット神話と呼ばれる。 重要な神は、父エル、母アシェラ、息子バアルと妻アシュトレトである。 ウガリット神話 ウガリット神話、は1928年にラス・シャムラから発見された粘土板文書に記されていた神話群を基礎とした神話・伝承。聖書で言及されるカナン人(フェニキア人)の信仰の一端を表すものであり、同地に存在した古代都市ウガリットの名を冠して「ウガリット文書」(または「ラス・シャムラ文書」)と呼ばれる。ウガリット文書は破損が多く、全体の統一性にも欠いているが、基本は「バアルとアナト」という豊穣神バアルが王権を獲得する顛末を描く神話で、物語の中ではカナンにおける祭儀形態や荒れ狂う混沌の勢力(海)との戦い、植物や季節の成長・循環のサイクルに擬せられたバアルの栄枯盛衰の姿などが描かれている。 文書にはバアルの物語の他、彼の配偶神...
  • シラ書
    『シラ書』は、ユダヤ教とプロテスタント諸派では外典として扱われ、カトリック教会と正教会では旧約聖書に含めている書物のうちひとつ。『集会の書』もしくは『ベン・シラの知恵』とも呼ばれる。タイトルは著者のベン・シラ(シラの息子の意)に由来。序言には、著者の名前はイエスス(ヨシュア)で、もともとヘブライ語で書かれていたものを著者の孫が(ギリシャ語に)翻訳したことが記されている。 このオリジナルのヘブライ語版は長きにわたって失われたものと思われていたが、19世紀にカイロでユダヤ教ラビ・ソロモン・シェクターによって発見され、20世紀に入ってマサダ城砦の遺跡でも発見されている。死海文書でも一部がヘブライ語で書かれているものが見つかっている。 ヘブライ語版との比較 『シラ書』は、キリスト教会において「正典」の一部として、すなわち「第二正典」として認められてきたが、伝承上「正典」とされたテキ...
  • 現代語訳聖書
    ここでは、多くの母語話者を抱える言語の翻訳を中心に扱う。 ヒンディー語(3位)、ベンガル語(6位)はキリスト教人口が極めて少ないためここでは省略する。日本語については日本語訳聖書で扱う。また、人口では少ないものの、ヘブライ語訳新約聖書と現代ギリシャ語訳は近代の翻訳の中では特別な意味を持つため含める。 ヘブライ語聖書(新約聖書) 新約聖書はギリシャ語で書かれたため、原典はヘブライ語ではない。ヘブライ語版は近代になって翻訳されたもののみであり、Franz Delitzschによる『ברית חדשה (Berit Khadasha), Hebrew New Testament』(1877年出版) と、Salkinson-Ginsburg訳の『Ha-Berit ha-Ḥadashah』(1877年翻訳、1886年出版)の二つが重要である。 Franz Delitzsch &qu...
  • ヘクサプラ
    ヘクサプラ(Ἑξαπλᾶ, Hexapla)とは、ギリシア教父のひとりオリゲネスによって著された複数の旧約聖書の本文を比較対照した書物である。(一部を除き)比較対照しているテキストの数が6つであることから「六欄組聖書」、「六欄対照聖書」などとも呼ばれている。 旧約聖書のヘブライ語テキストおよびヘブライ語テキストの発音をギリシャ語で表記したものと当時存在したいくつかのギリシャ語訳テキストを比較対照できるように並べて記してある。ヘクサプラが比較対照しているテキストは以下の旧約聖書の六つのテキストであり、以下の順序で配置されている。 ヘブライ語 ヘブライ語テキストの発音をギリシア語アルファベットで表記したもの ギリシア語(アキラ訳 Aquila) ギリシア語(シュンマコス訳 Symmachus) ギリシア語(七十人訳 Septuaginta) ギリシア語(テオドティオン訳 Theo...
  • ゲマトリア
    ゲマトリア (גימטריה, GYMTRYH) はヘブライ語およびヘブライ文字の数秘術であり、聖書の言葉に隠された意味を読み解く神秘主義思想カバラの一部をなす。 ヘブライ文字は音価だけでなく数価も対応している。 獣の数字である666はゲマトリアによって書かれたと考える場合がある。 Decimal Hebrew Glyph 転写 1 Aleph א ʔ 2 Bet ב b 3 Gimel ג g 4 Daleth ד d 5 Heh ה h 6 Vav ו w 7 Zayin ז z 8 Het ח ḥ 9 Tet ט ṭ Decimal Hebrew Glyph 転写 10 Yud י y 20 Kaf כ k 30 Lamed ל l 40 Mem מ m 50 Nun נ n 60 Samech ס s 70 Ayin ע ʕ 80 Peh פ p 90 Tz...
  • 聖書の言語
    聖書の言語は、ヘブライ語、アラム語、ギリシャ語の3つの言語で書かれている。 よく誤解されるが、聖書はラテン語で書かれたわけではない。ただし、外典にはラテン語で書かれたものも一部ある(後述)。 なお、イスラム教の正典クルアーンは、神(アッラー)がアラブ人に対し、アラビア語でもたらした「詠唱すべきもの(クルアーン)」とされている。 旧約聖書 旧約聖書は原則的にヘブライ語で記されている。しかし、ごくわずかの部分はアラム語である。 イスラエル民族はカナンの地(パレスチナ)に定着してからヘブライ語を使用したが、後にアラム語が使われるようになった。このアラム語はアッシリア、バビロニア、ペルシアで用いられていた。エズラ記のアラム語部分はペルシア王との間に交わされた手紙であるが民衆は理解できなかったことを示す記録が列王記18 26にある。 アラム語は次第にイスラエルに浸透するが...
  • ヤムニア会議
    ヤムニア会議(やむにあかいぎ)はユダヤ戦争終結後、90年代にユダヤ教(主にファリサイ派)のラビたちによって行われ、マソラ本文(ユダヤ教のヘブライ語聖書)の定義と分類を決定した宗教会議。ヤムニアはヤブネのギリシア語名で現在のイスラエル南西部にあたる。 ヤムニア会議とはいわゆる現代的な意味での会議ではない。それは、このユダヤ教学校によった学者たちが長い時間をかけて議論し、聖書(ヘブライ語聖書)の正典(マソラ本文)を定義していったプロセスを指している。この時代、すでにキリスト者はユダヤ教の一分派という枠を超えて、地中海世界へ飛躍しようとしていた。しかし、この会議によってキリスト者はシナゴーグからの追放が決定的となった。当時のキリスト教徒たちが主要なテキストにしていた七十人訳聖書についても議論され、その中のある文書はヘブライ語にルーツを持つものでないため、正統なものではないという結論に至っ...
  • エズラ記(ラテン語)
    内容はラテン語聖書の第四エズラ記(全十六章)を翻訳したものである。七十人訳聖書にはなくヴルガータ訳聖書のみに見られる。 ラテン語聖書のエズラ記4(第四エズラ記)は、ラテン語聖書独自の『エズラ記』である。全体で十六章からなるが、もともとは第3章から第14章まで(狭義の第四エズラ記、「エズラの黙示」)の部分があって後に第1章と第2章(第五エズラ記)と第15章と第16章(第六エズラ記)が付け加わったと考えられている。この付加部分はキリスト教徒によるものであると考えられている。 成立時期は 第四エズラ記が紀元100年頃、第五エズラ記が紀元2世紀中期、第六エズラ記が紀元3世紀後半とされる。 内容 エズラ記(ラテン語)は、黙示文学には珍しく、預言者エズラの質問に天使ウリエル が応えるという形式で終末について語っている。 第四エズラ記も同様で、エズラに現れた幻の中で、エズラとウリエルが質問...
  • ヨベル書
    ヨベル書は創世記の外典である。なお、死海文書(クムラン写本)の外典創世記とは別物である。 ヨベル書は、完全な形では15-19世紀に由来する四つのエチオピア語写本の中に存在する。そのうち、一つはパリに、一つは大英博物館に、一つはテュービンゲン大学図書館に保管されている。 A・ディルマンは1859年にヨベル書の本文を成立年代の若い二つの写本に基づいて公刊し、R・H・チャールズは1895年に四つの既知の写本に基づいた新しい校訂本をこれに続けた。 M・A・ケリアニは1861年にラテン語訳の断片を出版した。これは本文の四分の一を含んでいるが、1874年にH・レンシュにより新しい校訂方法によって再度公開された。 エチオピア語版もラテン語版もそれに由来しているギリシア語訳の引用が、エピファニゥスの"Περι μετρων και σταθμων〔度量衡について〕"に見出...
  • コヘレトの言葉
    名称 ヘブライ名"קהלת‎"(qōheleṯ, "集会者、教師、伝道者")は、この著者が「コヘレト」であることによる。 ギリシャ語名"Ἐκκλησιαστής"(Ekklēsiastēs、伝道者)は、ヘブライ語名のギリシャ語訳による。 ラテン語名"Liber Ecclesiastes"はギリシャ語名の音写による。 英語名"Ecclesiastes"はラテン語名による。 口語訳・新改訳での和名「伝道者の書」は、ヘブライ語名の和訳による。 新共同訳での和名「コヘレトの言葉」は、著者が「コヘレト」による書であることによる。 著者 冒頭には「ダビデの子、コヘレト」とあるが、ダビデの子であればソロモン王であり、コヘレトではない。 ところでコヘレトとは、ヘブライ語の「コーヘレス」...
  • 翻訳
    新約聖書はギリシャ語で書かれたため、原典はヘブライ語ではない。ヘブライ語版は近代になって翻訳されたもののみであり、Franz Delitzschによる『ברית חדשה (Berit Khadasha), Hebrew New Testament』(1877年出版) と、Salkinson-Ginsburg訳の『Ha-Berit ha-Ḥadashah』(1877年翻訳、1886年出版)の二つが重要である。 主な翻訳 旧約聖書 七十人訳聖書(SEP)(ギリシャ語、古ヘブライ語聖書に基づく、紀元前2世紀) タルグム(アラム語、原始マソラ本文に基づく、紀元後2世紀) 旧約・新約両聖書 ペシタ訳(古シリア語〔東方アラム語〕、旧約聖書は原始マソラ本文と七十人訳に基づく、紀元後2世紀頃) ヴルガータ(VUL)(ラテン語、旧約聖書は七十人訳と原始マソラ本文に基づく、405年)グーテンベルク聖書...
  • エズラ記(ギリシャ語)
    ユダ王国の王ヨシヤの過越からエズラの活動に至るまでの歴史で、内容的には正典の『歴代誌』の最後の2章と『エズラ記』、『ネヘミヤ記』と並行する。新共同訳聖書では、『エズラ記(ギリシャ語)』としている。第3章と第4章は独自の記事でダリヨス王の3人の護衛の若者の物語である。 内容はギリシャ語聖書のエスドラスαを翻訳したものであり、ラテン語聖書のエズラ記3(第三エズラ記)の内容と同じである。 ギリシャ語聖書のエスドラスα(第1エズラ書)は、正典の『歴代誌』から『エズラ記』にかけての内容を独自資料を加えて記したもの。 エズラ記の番号付の問題 新共同訳 ヘブライ語聖書 七十人訳 ヴルガータ訳 正教会 エチオピア 英語 エズラ記 エズラ記 エズドラ記2 エズドラ記1 エズドラ書1 エズラ記1 Ezra ネヘミヤ記 ネヘミヤ記 エズドラ記2 ネーミヤ書 Nehemiah エズラ記(ギリ...
  • ヨシュア記
    名称 ヘブライ名は"ספר יהושע"‎‎ (Sefer Yĕhôshúa, ヨシュアの書)である。 ギリシャ語名の"Ιησούς του Ναυή" (Iesoús tou Naué, ヌンのヨシュア)は、ヨシュアがヌンの子であることによる。 英語名"Book of Joshua"はヘブライ名の英訳である。 和名『ヨシュア記』はヘブライ名の和訳である。 作者 この書の原作者は、伝統的には主としてヨシュアが書き(ヨシュア記24章26節)、彼の死後の記事をアロンの子エルアザルとエルアザルの子ピネハスが書いたとされている。 ヨシュア記24 26 ヨシュアは、これらの言葉を神の教えの書に記し、 高等批評では、モーセ五書との内容の類似性から、バビロン捕囚後の時代に、モーセ五書(申命記を除く)を知る人物に...
  • ヨエル書
    旧約聖書の12小預言書の一書。著作年代は不明である。バビロン捕囚より以前か以後かすら、学者によって意見が分かれる。前半の1~2章は大軍になぞらえられたイナゴの害を描き、預言者的人物が民に悔い改めを迫る。断食と祈りのあとで、神の救いの約束と感謝が語られている。 執筆年代 執筆年代にはいくつか説がある。 1.捕囚以前説(フリーマン、ヤング、アーチャー等が説いている) BC830年ごろ(ヨアシュ王の時代)にユダ王国で執筆された。(理由は以下のとおり) (1) アモス書にヨエルの文体の影響が見られるので、アモス書より前に書かれた。 (2) 文体が捕囚後の預言書の文体と異なる。 (3) 王ではなく、祭司や長老が出てくるのは、ヨアシュ王が幼少であったため、摂政を必要としていたからではないか。 2.捕囚以後説(ファイファー、トライヴァー等が説いている) BC350年ごろ~BC...
  • エズラ記
    名称 ヘブライ名は"ספר עזרא" (Sefer Ezrā)であり、登場人物のエズラにちなむ。 ギリシャ語名"Ἔσδρας Α" (Ésdras A) は、エズラのギリシャ語名である。 英語名は"Book of Ezra"で、エズラの書の意味である。 和名「エズラ記」は、エズラの書の意味である。 内容 1.捕囚後の帰還(エズラ1章-6章) ペルシャ王キュロス2世の布告(1章) [BC539年] 捕囚民の帰還(2章) 礼拝の開始(3章) [BC538年] エルサレム神殿の再建(4章) [BC538年-BC522年] ダレイオス王とのやりとり(5章-6章12節) [BC522年-BC521年] 神殿の完成(6章13-22節) [BC521年-BC517年] 2.エズラの事跡(エズラ7章-10章) エズラの...
  • タルムード
    タルムード(ヘブライ語 תלמוד‎ Talmud、「研究」の意)は、モーセが伝えたもう一つの律法とされる「口伝律法」を収めた文書群である。6部構成、63編から成り、ラビの教えを中心とした現代のユダヤ教の主要教派の多くが聖典として認めており、ユダヤ教徒の生活・信仰の基となっている。ただし、聖典として認められるのはあくまでヘブライ語で記述されたもののみであり、他の言語に翻訳されたものについては意味を正確に伝えていない可能性があるとして聖典とはみなされない。 構成 ミシュナー(Mishnah) ラビ・ユダによってまとめられた「口伝律法」。六書からなる。 Zeraim[ゼライーム] (種々)(זרעים‎) 11編構成。祈りと祝福・什一税・農業に関する法を扱う。 ベラホット Berakhot 祈りの言葉の規則について。9章。 ペアー Pe ah 貧しき者に土地の一角を与える...
  • 旧約聖書外典
    もともと旧約聖書におさめられていたが、ヤムニア会議で正典から排除されたものである。 第二正典(続編) ユダヤ教とプロテスタントは除外するが、カトリックや正教会などが聖書として認めるもの。 カトリックや正教会からは第二正典、プロテスタントからは旧約聖書続編と呼ばれる。 これらは七十人訳聖書等ギリシア語訳に見られるが、現在残るヘブライ語写本には対応する箇所をもたない。そのことから、旧約と新約の間にあたる中間時代に付け加えられたものと考えられ、省かれた。 ただし、「マカバイ記2」と「知恵の書」を除いては、もともとヘブライ語かアラム語で書かれ、それがギリシャ語に翻訳されたと考えられている。 なお、エズラ記(ギリシャ語)、マナセの祈り、詩篇第151篇は正教会のみが正典としている。 (また、エズラ記(ラテン語)はどの教派も正典としていない。) 歴史書 トビト記 [前727年頃-...
  • 新約聖書正典
    『新約聖書』(ギリシア語 Καινή Διαθήκη, ラテン語 Novum Testamentum)は、紀元1世紀から2世紀にかけてキリスト教徒たちによって書かれた文書で、『旧約聖書』とならぶキリスト教の正典。全27巻。 「旧約聖書」「新約聖書」は、新旧の別による「旧いから無視してよい・誤っている、新しいから正しい」といった錯誤を避けるため、旧約聖書を『ヘブライ語聖書』、新約聖書を『ギリシア語聖書』と呼ぶこともある。内容的にはキリストが生まれる前までを旧約聖書、キリスト生誕後を新約聖書がまとめている。 伝統的分類 福音書 マタイによる福音書 マルコによる福音書 ルカによる福音書 ヨハネによる福音書 使徒言行録(使徒行伝) パウロ書簡 ローマの信徒への手紙 コリントの信徒への手紙一 コリントの信徒への手紙二 ガラテヤの信徒への手紙 エフェソの信徒への手紙 フィリピの信徒へ...
  • 詩篇第152-155篇
    ヘブライ語の旧約聖書には、正典の詩編が150編含まれている。 そのほかシリア語訳(ペシッタ訳)旧約聖書の写本(Mosul 1113)には詩編151、152、153、154、155がある。 詩編151は、LXXと幾つかのラテン語ウルガタ訳聖書写本にもある。これらはカトリックにとっても正典ではない(トリエント公会議の旧約正典のリストには「詩編150編」と明記されている)。 従って、これらは偽典詩編だが、詩編151、154、155のヘブライ語本文(死海文書)がクムラン第11洞窟から出土した。 またシラ51 13-19, 30のヘブライ語本文も出土した。第11洞窟と第4洞窟からは、これまで知られなかった詩編も明らかになった。 内容 詩篇第152篇:敵が彼を囲んだ時のヘゼキヤの祈り 詩篇第153篇:人々がクロス王から帰還の許可を得た時の歌 詩篇第154篇:群れから羊を奪った獅子と狼と...
  • 写本(旧約聖書)
    旧約聖書の原文はヘブライ語で書かれている。 したがってヘブライ語で書かれた写本についてのみここでは扱う。 新約聖書の写本も旧約聖書は含むが、それらはここでは扱わない。 マソラ本文以前のもの 死海文書(紀元前2世紀~紀元後1世紀) ナシュ・パピルス(紀元前1世紀) エン・ゲディ文書(紀元後3~4世紀以前) ゲニザ断片(紀元後6~8世紀) マソラ本文 カイロ写本(895年) アレッポ写本(930年) レニングラード写本(1008年) ベン・アシェル本 旧約聖書の本文はセム語の通例で子音字だけで書かれていたので、ヘブライ語が死語になってからは正しい読み方を示すくふうがなされ、6世紀ごろから10世紀にかけて、マソラ(伝承)学者によって母音を指示する字外音標つきの校訂本文が作成された。字外音標の方式は複雑に発達したが、その後に継承された『マソラ本文』はパレスティナのティベリアスを中心と...
  • 哀歌
    名称 ヘブライ名"איכה‎"(’ēykhāh, "どのように")は、冒頭の語である。 ギリシャ語名"Θρήνοι"(thrínoi、嘆き[pl])は、嘆き哀しむ歌を収めていることによる。 ラテン語名"Lamentationes"はギリシャ語訳による。 英語名"Book of Lamentations"はラテン語名による。 和名「哀歌」は、嘆き哀しむ歌を収めていることによる。 内容 哀歌というとおり、本書には5つの歌がおさめられている。それぞれは紀元前586年におきたエルサレムの陥落とエルサレム神殿の破壊を嘆く歌であり、バビロン捕囚の時代につくられたものと考えられている。 本書は「エレミヤの哀歌」とよばれ、預言者エレミヤの作とされていた。それゆえキリスト教では、エレ...
  • ヨブ記
    『ヨブ記』は、旧約聖書に収められている書物で、ユダヤ教では「諸書」の範疇の三番目に数えられている。ユダヤ教の伝統では同書を執筆したのはモーセであったとされているが、実際の作者は不詳。高等批評に立つ者は、紀元前5世紀から紀元前3世紀ごろにパレスチナで成立した文献と見る。ヘブライ語で書かれている。『ヨブ記』では古より人間社会の中に存在していた神の裁きと苦難に関する問題に焦点が当てられている。正しい人に悪い事が起きる、すなわち何も悪い事をしていないのに苦しまねばならない、という『義人の苦難』というテーマを扱った文献として知られている。 名称 ヘブライ名"ספר איּוב"(Sefer Iyov)は、登場人物のヨブにちなむ。 ギリシャ語名"Ἰώβ"(iob)はヘブライ語名による。 ラテン語名"Liber Iob"はギリシャ語...
  • 死海文書
    1947年以降、死海の北西(ヨルダン川西岸地区)にある遺跡ヒルベト・クムラン (Khirbet Qumran) 周辺で発見された972の写本群の総称。主にヘブライ語聖書(旧約聖書)と聖書関連の文書からなっている。。主にヘブライ語聖書(旧約聖書)と聖書関連の文書からなっている。 死海文書はヘブライ語聖書の最古の写本を含んでいて、宗教的にも歴史的にも大きな意味を持ち、第二神殿時代後期のユダヤ教の実情をうかがわせるものでもある。文書は大部分がヘブライ語で書かれており、二割ほどのアラム語文書と、ごくわずかなギリシア語文書およびアラム語の方言であるナバテア語の文書を含んでいる。多くは羊皮紙であるが、一部パピルスもある。文書の成立は内容および書体の分析と放射性炭素年代測定、質量分析法などから紀元前250年ごろから紀元70年の間と考えられている。 死海文書の内容は大きく分けて三つに分類す...
  • タナハ
    タナハ(タナク、タナフ、ヘブライ語 תנ״ך‎、Tanakh)は、ユダヤ教の聖書のことであり、すなわちヘブライ語のヘブライ語聖書を指す言葉である。 ユダヤ教では聖書を3つの部分に分け、それぞれを以下のように呼ぶ。 Torah(トーラー:ヘブライ語 תורה‎、モーセ五書) Nevim(ネイビーム、ネビイーム:ヘブライ語 נביאים‎、預言者) Ketubim(クトビーム、ケスビーム、ケトゥビーム:ヘブライ語 כתובים‎、諸書) タナハとは、この3つを指す תורה, נביאים וכתובים (トーラー、ネイビームおよびクトビーム) のことであり、3つの頭文字 T・N・K に母音を付した語である。
  • ヴルガータ
    ヴルガータ(Vulgata)とはeditio Vulgata(ラテン語:共通訳)の略で、カトリック教会の標準ラテン語訳聖書のこと。1545年に始まったトリエント公会議においてラテン語聖書の公式版として定められた。伝統的にヒエロニムスによる翻訳とされるが、実際にはより複雑な成立過程をたどっている。なお古代のラテン語では、Vuはヴではなくウと発音されたので、それに従えば「ウルガータ」である。 ヴルガータの成立 ヒエロニムス訳以前にも、editio Vulgata, 『ヴルガータ』という名称は用いられていたが、これは古ラテン語聖書を指していた。つまり、すでにヒエロニムスの時代において聖書は完全なものから断片的なものまで多くのラテン語訳が存在していたのである。ヒエロニムスの業績はそれらのラテン語訳をふまえた上で、原語を参照しながらラテン語訳の決定版を完成させたことにある。 ローマに...
  • 七十人訳聖書
    七十人訳聖書(羅:Septuaginta,「70」の意味で、"LXX"と略す)は、現存する最古の旧約聖書の翻訳の一つである。言語はコイネー・ギリシャ語であり、正式名は Interpretatio Septuaginta Virorum である。 旧約聖書偽典『アリステアスの手紙』に、前3世紀プトレマイオス2世フィラデルフォスの命により 72人のユダヤ人の学者が 72日間で完成したとあるところからこの名がある(307節) 。しかし実際は少数集団によってエジプトのアレクサンドリアで、ディアスポラの(離散した)ユダヤ人の要求に応じて、まず律法の部分が訳され、その後1世紀かけて現行正典の大部分が訳されたと考えられる。 諸古代語訳中最も重要なもので,ヘブライ語原典のテキスト・クリティークの重要資料であるだけでなく,コイネー (共通の) ・ギリシア語文書として言語学的にも貴重。...
  • 旧約聖書
    『旧約聖書』とは、『新約聖書』の『コリントの信徒への手紙二』3章14節などの「古い契約」という言葉をもとに、2世紀頃からキリスト教徒によって用いられ始めた呼称である。これは古い契約の書が旧約聖書であって、新しい契約が新約聖書という意味であり、『旧約聖書』という表現はサルディスのメリトン(190年)に見られ、アレクサンドリアのクレメンスがよく用いている。しかし、キリスト教側の観点でしかないために最近では『ユダヤ教聖書』、『ヘブライ語聖書』、『ヘブライ語聖典』などと呼ばれることもある。 『旧約聖書』の内容は古代イスラエル人・ユダヤ人の思想活動すべてを網羅するごとく多岐に渡っている。 正典として認められた39書の他に、正当性がないとして排除された外典がある。また、後世の捏造である偽典も存在する。 キリスト教での旧約聖書の分類 旧約聖書正典:39書モーセ五書:創世記、出エジプト記、レビ記...
  • イエス・キリスト
    ここでは聖書の登場人物であり、キリスト教の開祖であるイエス・キリストについて簡潔に述べる。神学上の「神の子」イエスに関する議論はキリスト論を参照。 名前 イエス イエス・キリストとよく称されるが、名前はイエスであり、キリストとは救世主を意味するギリシャ語である。 イエスの名は、アラム語で "ישוע (Yeshua, イェーシューア)" であり、ヘブライ語ではヨシュア "יְהוֹשֻׁעַ (Yehoshua, イェホーシューア)" に等しい。「ヤハウェの救い」「ヤハウェは救い」「救う者」を意味し、ヨシュア記で活躍するヌンの子ヨシュアと同じ名前である。 イエスや "Jesus" という名は、ギリシャ語名であるイエスス "Ίησοῦς (Iēsūs イエースース、古典ギリシア語再建音)" に由来する...
  • 士師記
    名称 ヘブライ名は"ספר שופטים"‎‎ (Sefer Shoftim, 裁き人たちの書)である。 ギリシャ語名の"Κριτές" (Krités, 裁き人たち)は、「裁き人」のギリシャ語訳である。 英語名"Book of Jodges"はヘブライ名の英訳である。 和名『士師記』は、「裁き人」の漢訳である「士師」に由来する。 内容 1.時代背景(士師1 1-3 6) ヨシュアの死後の状況(1章) イスラエル人への神の怒り(2章) 民を試した主(3 1-6) 2.士師たちの活躍(士師3 7-16章) カレブの弟オテニエル<ユダ族>(士師3 7-11) 士師エフデ<ベニヤミン族>(3 12-30) 士師シャムガル(3 31) 士師デボラ<エフライム族>と将軍バラク<ナフタリ族>(4-5章) 士師ギ...
  • ゲニザ断片
    カイロのゲニザ断片は、エジプトのカイロにある古いユダヤ教の会堂(882年建造)の倉であったところから 19世紀の終わりに発見された使用済みの写本やその断片をいう。 ゲニザとは使用できなくなったり、使用されない写本や写本断片を保存しておくための倉のことである。 そこから聖書や聖書外文書の写本やその断片が発見された。 聖書ではヘブライ語のシラ書の写本が始めて入手された。それまではただギリシア語でのみ伝えられてきていた。 ここで発見されたヘブライ語のシラ書本文は、そのギリシア語訳本文の全文ではないが、およそその3分の1である。 聖書外文書としてはクムランの洞窟からも発見された『ダマスコ文書』がある。 カイロのゲニザ断片中の聖書本文は西暦6-8世紀のもので、マソラ本文の子音文字とは異読がなく、 マソラ本文が忠実に筆写されたことを示唆していた。 母音記号は子音文字の上に付けられるもので、バビロンとパ...
  • 雅歌
    名称 ヘブライ名"שיר השירים‎"(Šīr haš-Šīrīm, 歌[pl]の歌 song of the songs )は、歌の詩の書であることによる。 ギリシャ語名"Άσμα Ασμάτων"(Âisma Aismátōn)はヘブライ語名のギリシャ語訳である。 ラテン語名"Canticum Canticorum"はギリシャ語名のラテン語訳である。 英語名"Song of Songs"はラテン語名の英訳である。 和名「雅歌」は、(俗歌に対して)上品で趣のある歌、みやびやかな歌であることによる。 内容 男女の恋の歌であり、ユダヤ教では「諸書」のうちに入る。キリスト教では伝統的に預言書の前に置かれる。恋愛と男女の賛美を歌い上げる詩であるため、扱いをめぐって古来から議論が絶えなかったが、さま...
  • ルツ記
    名称 ヘブライ名は"מגילת רות"‎‎ (Megilath Ruth, ルツの巻物)である。 ギリシャ語名の"Ῥούθ" (Routhは、ルツのギリシャ語訳である。 英語名"Book of Ruth"はヘブライ名の英訳である。 和名『ルツ記』は、ヘブライ語の和訳である。 内容 ナオミとルツのベツレヘムへの旅 ルツを助けるボアズ ルツに便宜を図るボアズ ボアズと結ばれるルツ
  • 詩篇
    名称 ヘブライ名"תהלים‎"(Təhillīm, "賛美")は、神への賛美の書であることによる。 ギリシャ語名"Ψαλμοί"(Psalmoi、心動かすもの[pl])は、心を動かす詩からなる書であることによる。 ラテン語名"Psalmi"はギリシャ語名の音写による。 英語名"Psalms"はラテン語名による。 和名「詩篇(詩編)」は、詩からなる書であることによる。 マソラ本文と七十人訳の区分けの違い 番号は通常、マソラ本文に基づく。 マソラ本文 1 ... 8 9-10 11 ... 113 114-115 116 117 ... 146 147 148 ... 150 七十人訳・ヴルガータ 1 ... 8 9 10 ... 112 113 114-115 11...
  • 獣の数字
    ヨハネの黙示録13 16-18には次のように書かれている。 また、小さな者にも大きな者にも、富める者にも貧しい者にも、自由な身分の者にも奴隷にも、すべての者にその右手か額に刻印を押させた。そこで、この刻印のある者でなければ、物を買うことも、売ることもできないようになった。この刻印とはあの獣の名、あるいはその名の数字である。ここに知恵が必要である。賢い人は、獣の数字にどのような意味があるかを考えるがよい。数字は人間を指している。そして、数字は六百六十六である。 666が何を意味するかについては、いくつか説があるが、最も有力視されているのは皇帝ネロ説である。 皇帝ネロ説 皇帝ネロ(Nero Caesar)のギリシア語表記(Νέρων Καίσαρ, [Nerōn Kaisar])をヘブライ文字に置き換え(נרון קסר, [NRWN KSR, neron kasar])...
  • ペシタ訳
    ペシタ訳(Peshitta)は聖書の古シリア語訳(東方アラム語訳)である。 「ペシタ」という名前は、9世紀にシリア語の標準的で一般的な聖書として最初に受け入れられたもので、モシェ・バル・ケファ(Moshe bar Kepha)によりそう名づけられた。とはいえ、ペシタ訳がその名をとどめる前にも、明らかに長く複雑な歴史があった。事実、ペシタ訳は旧約聖書と新約聖書で別々の翻訳作業がなされたのである。 ペシタ訳旧約聖書 ペシタ訳旧約聖書はシリア文学の最初期のもので、おそらく2世紀に書き始められたものである。大多数の初期キリスト教会がギリシャ語七十人訳聖書に頼り、旧約聖書もそれを翻訳したのに対し、シリア語を母語とする教会は旧約聖書をヘブライ語から直訳したのである。翻訳の原写となったヘブライ語本文は、中世または現代のヘブライ語聖書にあるマソラ本文と極めてよく類似したにちがいない。昔の研...
  • バチカン写本
    バチカン写本(Codex Vaticanus, バチカン図書館 gr. 1209; B/03)は聖書の写本のひとつである。4世紀に作られた旧約聖書・新約聖書のギリシア語写本で、羊皮紙にアンシャル体(大文字)を使って書かれており、759葉からなる冊子本(コデックス)の体裁になっている。分類記号はBである。 バチカン写本は、シナイ写本、アレクサンドリア写本と並び現存する三大ギリシャ語写本の一つである。 マカバイ記第1から第4およびマナセの祈りを除く七十人訳聖書全巻と、4福音書、使徒行伝、一部のパウロ書簡、ヘブライ人への手紙の途中まで(9 14 καθαριειまで)を含み、公同書簡とフィレモンへの手紙を欠く。またヨハネの黙示録も収録されていない。原写本にない箇所は、15世紀の写本で補われている。 新約聖書写本の型としてはアレクサンドリア型の最古層かつ代表的なものである。また旧...
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  • イザヤの殉教と昇天
    イザヤの殉教、イザヤの幻、イザヤの昇天の3部から成る初期キリスト教の書。第1部は前1世紀初めヘブライ語またはアラム語で書かれ、第2~3部は紀元100年頃キリスト教徒の手でギリシア語で書かれたが、原文はない。現在ギリシア語、ラテン語、コプト語、古代スラブ語写本の断片がある。 内容 イザヤが偽預言者バルキラによって、王ヒゼキヤに無実の罪で訴えられ、のこぎりで引かれて殉教死を遂げる物語である。第1部はマナセ王下のイザヤの殉教を語り、第2部はイザヤの預言、キリスト教会の建設、終末時の反キリストの出現、最後の審判を述べる。 第3部は新約聖書の外典であり、イザヤが昇天して、7つの天を見たこと、イエスの受肉、十字架の死、黄泉降下と復活を語っている。
  • 映画
    旧約聖書 サムソンとデリラ Samson and Delilah (1949年) 製作国:アメリカ 監督:Cecil B. DeMille 言語:英語 『士師記』のサムソンとデリラの物語を原作としている。 十戒 The Ten Commandments (1956年) 製作国:アメリカ 監督:Cecil B. DeMille 言語:英語 「旧約聖書」の「出エジプト記」を原作として制作されたスペクタクル映画。紅海が割れ、その中をモーセなど出エジプトの民が海の中を進むクライマックスシーンはあまりに有名。 ソドムとゴモラ Sodom and Gomorrah (1962年) 製作国:イタリア・アメリカ 監督:Robert Aldrich 言語:英語 旧約聖書の『創世記』に登場する都市、ソドムとゴモラの堕落から神の怒りによって滅亡するまでをロトを主人公に描く。 天地創...
  • タルグム
    タルグーム(ヘブライ語 תרגום‎, targum)とは、ヘブライ語で「翻訳、翻訳したもの」の意味。 ユダヤ教の聖典 (旧約聖書) のアラム語訳をいう。バビロン捕囚頃よりユダヤ人のなかには聖典の言葉である古代へブライ語を解するものが少くなったため、会堂での祈祷に際して、会衆の理解のため祭司の読むへブライ語原典をアラム語に訳することが行われた。翻訳は、2世紀のエジプト人の改宗ユダヤ教徒オンケロス Onkelos による。したがって、正式にはタルグーム・オンケロスと呼ぶ。単にタルグームというと、タルグーム・オンケロスを指すことが多い。
  • サムエル記
    『サムエル記』は旧約聖書におさめられた古代ユダヤの歴史書の1つ。元来、『列王記』とあわせて1つの書物だったものが分割されたようである。また『サムエル記』自体も上下にわかれているが、これはギリシャ語聖書以来の伝統である。 名称 ヘブライ名は"ספר שמואל"‎‎ (Sefer Shmuel, サムエルの書)である。 ギリシャ語名の"Βασιλειῶν Α", "Βασιλειῶν Β" (basleion, 王政[kingships])は、元々列王記の一部であったことを反映している。 英語名"Book of 1 Samuel", "Book of 2 Samuel"はヘブライ名の英訳である。 和名『サムエル記上』『サムエル記下』はヘブライ名の和訳である。 内容 ...
  • マタイによる福音書
    マタイによる福音書(ギリシア語 Κατά Ματθαίον Ευαγγέλιον [Kata Matthaion Euangelion]、ラテン語 Evangelium Secundum Mattheum)は、新約聖書におさめられた四つの福音書の一つ。『マタイによる福音書』、『マルコによる福音書』、『ルカによる福音書』の三つは共通部分が多いことから共観福音書とよばれる。 本書の目的は、イエスこそが「モーセと預言者たちによって」予言され、約束されたイスラエルの救い主(キリスト)であると示すことにあり、イエスにおいて旧約聖書の預言が成就していることを示すことであった。『マタイによる福音書』には旧約聖書(ギリシア語訳・七十人訳)の引用が多く見られるが、それらはイエスの到来を予告したものとして扱われている。旧約からの引用箇所は65箇所にも上り、43箇所は地の文でなく語りの中で引用されて...
  • 聖書の単位
    旧約聖書 Wikipedia 聖書の度量衡 長さの単位 単位(複数形) ヘブライ語名(複数形) 翻訳 長さ 現代の単位 Etzba(アツバ) אצבע(אצבעות) 束(つか)※指の幅 - 1.875 cm Tefach(トファ)(Tefachim) טפח(טפחים) 手の幅 4アツバ 7.5 cm Zeret(ゼレト)(Zarot) זרת(זרות) 手(span)※親指と小指を張った長さ 3トファ 22.5 cm Amah(アンマ)(Amot) אמה(אמות) 尺(cubit)※肘から指の先端の長さ 2ゼレト 45 cm 固体の容量 単位(複数形) ヘブライ語名(複数形) 翻訳 容量 現代の単位 Beitza egg - - Kav(カブ) 1 Kav = 24 Beitza (Eggs) 1.3L Omer(オメル) עמר 1 Omers = 1....
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