ライダーキック

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ライダーキック - (2021/09/23 (木) 11:56:33) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/04/02 Mon 09:51:02
更新日:2024/04/09 Tue 10:25:03
所要時間:約 6 分で読めます






トォゥッ!ライダァーーッ!キェアアーーッ!!



うおりゃァアーッ!!



お前を止められるのはただ一人!俺だ!!

ラ     
イ     
ジ     
ン     
グインパクト


ライダーキックとは『仮面ライダー』シリーズのヒーロー、仮面ライダー達が使うキックタイプの必殺技の総称である。

初代仮面ライダーこと仮面ライダー1号の頃から続く、仮面ライダーの必殺技の代表格で、
明確な必殺技ではなくてもシリーズのライダー達はほぼ確実にキック技を持っている。
ウルトラマンの「スペシウム光線」とならび、日本の特撮作品を代表する有名な技で男の夢とロマンの塊。
その一般への浸透率の高さから一部のプロレスラーも、変形型のミサイルキックに「ライダーキック」と名付けて使用する選手がいる(グレート・サスケが有名)。

ライダーキックは再現しようとすると大怪我をするので、狂気のサムライ集団大野剣友会やジャパンアクションエンタープライズのメンバー以外は絶対に真似しないでください。
仮面ライダー放送当時も実際に怪我人が出たことを受けて、劇中で本郷猛が「ライダーキックは仮面ライダーだからできるんだ!」
…と子供たちに注意する場面が挟まれたこともある。







◆種類


定番の10割コンボ…のように終始同じ技だけ使うという例は実は少なく、
第1作の時点から強豪怪人打倒・あるいはメタ的にマンネリ打破のため、日夜新たなフォームのライダーキックが開発され、誕生している。

※基本的に昭和ライダーは技名を熱く絶叫し、平成ライダーはかけ声+アイテムの電子音声でクールにキメるというパターンが多い。
しかし、平成でも1期後半に入ると王道ヒーローらしい良い意味での「クサさ」を追求するムーブメントが再燃し、素直に技名をコールするタイプのライダーもそれなりに登場するようになった。

※一人で複数のタイプのキックを習得しているライダーも当然存在する。

※怪人側にも使用者が存在する場合があるが、後述。

・跳び蹴り(垂直上昇型)

最も標準的なタイプ。超人的脚力で跳躍しキックを叩き込む。空中で前転や宙返りを行って威力を倍増させる事もある。何故真上に跳んで斜めに降下するのかは永遠の謎。
元々は番組を企画する過程で『バッタモチーフのヒーロー』なる当時としては斬新すぎて誰もやらないアイディアに対する「バッタなんてムシじゃないですか~?チョー弱そ~~!」という至極もっともな意見をねじ伏せるべく、
「そのムシのパワーを等身大に拡大したらこれだけスゴイことができる!」という反例として、仮面ライダーの威力を表現するために生み出された。

仮面ライダーアギト』や『仮面ライダーディケイド』では対空軌道で蹴り込むシーンもある。

主な使用ライダー:1号、龍騎ディケイド等多数

・跳び蹴り(助走型)

こちらは一般的な「跳び蹴り」に近いタイプ。相手に向かって走って行く、もしくは斜め前方に向かって跳躍し、低軌道で蹴りをかます。物理学的にもこっちの方が納得しやすい。
平成(特に一期)にはこれが多い。

主な使用ライダー:BLACK、クウガファイズブレイド等多数 

・ドロップキック

跳び蹴りと似ているが、こちらは両足を揃える。
足一本のものと違って力強い印象があるが、言い換えれば空中で仰向けになったまま突っ込んでいくだけなので美しいフォームで放つのは大変難しい。
ちなみに記念すべき史上初のライダーキックは両脚キックということは案外知られていない(※第1話:VS蜘蛛男)。

主な使用ライダー:シャドームーンカイザアマゾンオメガ

・浴びせ蹴り

空中で身体を大きく捻り、体重を乗せて脚を浴びせかけるようにしてサッカーのオーバーヘッドキックの如く蹴り込む。ダイナミックでカッコいい。

主な使用ライダー:ギャレンウィザード*1

・錐揉みキック

蹴り脚を軸に捻りを加えて放つキック。
回転速度が上がるとドリル竜巻のようなエフェクトが発生することも。見た目もかっこいい。

主な使用ライダー:2号ストロンガーカリス

・反転キック

「相手を蹴り上げた後、その反動でもう一度飛び上がりキックを叩き込む」という掟破りの必殺技。
また、壁を蹴ってその反動で敵にキックを叩き込むというタイプもある。

主な使用ライダー:V3スーパー1キックホッパー

・踵落とし

足を高く振り上げ、踵で下向きに降りおろす。空中で回転しながら決めるタイプもある。2000年代格闘技ブームの波を感じる技。

主な使用ライダー:ギルスダークカブト(ゲーム版)

・廻し蹴り

その場で回転し、相手を蹴り上げる。
襲いかかってくる相手にカウンター気味に放つのが基本だが、飛び廻し蹴りを使うライダーもいる。

主な使用ライダー:
廻し蹴り…カブトクロノスエボル
飛び廻し蹴り…ガタックアクセルクローズ最光 エックスソードマン ワンダフル

・シザーキック

両足を開き、相手を挟むように蹴る。
レンゲルはコブラ、ローグはワニ、オーズはその両方という、使用するライダーのモチーフが偏っているのも特徴。
コブラモチーフの王蛇はシザーキックではないが、ダイナミックに開脚しており、ワニはともかく、何故コブラまで開脚させられたのかは謎。

主な使用ライダー:レンゲル、オーズ ブラカワニコンボ、ローグ

・跳び膝蹴り

ジャンプして膝蹴りを叩き込む。使用者は少ないが、書籍や公式サイトのライダー図解などでは膝当てに類するパーツの説明に『膝蹴りの威力は超スゴイ!』系の記述があるのはざら。
もっと活用してあげてもいいかもしれない。

主な使用ライダー:1号、インペラー

・風車回転キック

錐揉みでも前転でもなく、空中で全身を風車や円盤のように横回転させながら、その遠心力を利用して蹴る。
主に両手足を広げて使用する事が多い。ウルトラマンシリーズでも偶に見る攻撃方法

主な使用ライダー:V3、ストロンガー、スカイライダー、W ファングジョーカー

・複数人での同時キック

主にタイマンでは勝ち目がない程に強い大ボス格の怪人に使用する合体技(平成では悪のダーが喰らうことも多い)。
複数のライダー達がそれぞれのライダーキックを同時に繰り出すライダー同士の結束や絆の象徴ともいえる必殺技で、非常に盛り上がる。
その一方で『そこに至るまでの過程がgdgdなのにこれでシメるだけで一部のファンはコロッと感動してしまう』という魔性の演出でもあるが…
中にはてつをのように同一人物で4連キックとかダディもやしのように一人で分身して放つツワモノも。
ガタキリバオールライダーキックオールトゥエンティタイムブレークは反則クラス。
極め付けとして、平成ライダー最後の劇場版となった冬・夏の作品では平成ライダー20人がそれぞれのキックを原典へのオマージュたっぷりに連続で放ったり、
平成ライダー20人(最強フォーム)+ゲイツが各々の番組タイトルを背負って一斉にキックを放つ「平成ライダーキック」という技を披露している。

なお、ライダー2人でのキックは雑誌媒体などで「ダブルライダーキック」と呼ばれる事が多いが、元祖である1号2号によるものは「ライダーダブルキック」である。
とはいえ、ぶっちゃけ初代のサブタイでも堂々と『ダブルライダーキック』表記の場合があったりするので、さほど目くじらを立てて訂正するようなことでもない気がしないでもない。

・巨大化キック

その名の通り巨大化してキックをお見舞いする。
もはやキックというより巨体を用いた圧殺だが、大体相手も巨大なので問題ない。迫力は凄まじい。
でも巨大化系ヒーローの目線で見ると単なるジャンプ大キックだよなコレ…

主な使用ライダー:1号、Jキバ、ディケイド(FKAFR)等

・連続キック

一度では終わらず、左右の足を交互に蹴り込んで畳みかけるような怒涛のキックをくらわせる。
強力ではあるが、スピーディに演出するのは難しく、『バタ足キック』などとコミカルに受け取られてしまう場合も……。

主な使用ライダー:王蛇、アクセル(アクセルトライアル)、エグゼイドサウザー

・捕まえてキック

相手を抱え込んで蹴り飛ばす。
1号が使うが、独自の名前はついておらず、その後のライダーも必殺技として使うケースは少ない。

主な使用ライダー:1号

・上段蹴り

目の前の敵に直立の状態から蹴りを入れる、カブトなどの回し蹴りとはまた違ったカッコ良さのあるライダーキック。
……といえば聞こえはいいが、ライダーキックとしては使用者がまだ少なく、むしろ違う意味で印象に残る人の方が多い。

主な使用ライダー:ビルド(ハザードジーニアス)、ザイア



◆オプション

キックの物理的な威力だけでなく、足を通じて相手に何らかのエネルギーを流し込んで威力を増加させるタイプも多い。
代表例はストロンガーの電キックやファイズのクリムゾンスマッシュ。
またキックの前に決めポーズなどアクションが入るタイプがあり、特に平成ライダーシリーズ以降ではアイテムを使用するライダーが多いため、
カードを使ったり、キック用装備を装着したり、キックの種類に限らず様々なバリエーションがある。
技によってはCGによる派手なエフェクトがつくことも。

徒手空拳の肉弾戦で戦う仮面ライダーだが、実は玩具販促との相性が最悪であり、
「商品を売るためにはどうにかしてキックをアイテムと連動させなければ始まらない」という大人の事情もある。
平成以降のライダーの制作スタッフやスポンサーは毎年『今年はどんなキックにしようか』と頭を悩ませているらしい。

また、序盤では活躍を見せるものの、中間フォームや最強フォーム登場後は他の必殺技に取って代わられる事も多い。
しかしその一方で最終決戦時あえて初心に返って渾身のライダーキックを繰り出し、戦いに終止符を打つという熱い展開もよく見られる(例:555、カブト、W、フォーゼ、エグゼイド等)。

平成初代の『クウガ』では、動きをリアルにすると共に相手を倒すときの爆発にも考察を加えた。
番組後半では能力の強化に伴い、キックで発する封印エネルギーが強くなると同時に敵も強力になったとの設定から、
半径3Kmが壊滅したり、巨大な火柱が発生する等の被害が生じる演出によりライダーと云う「超人」を描いた(※リアルな考察が逆に能力の拡大を呼び込んだ稀有な例である)。
ここから生まれた必殺技の使用には警察との連携が必要不可欠とする等のリアルな描写は、
以降の平成ライダーシリーズの「ドラマ」主体の演出の基礎となった。


◆特徴的なライダーキック

上記のようにライダーシリーズ(特に平成以降)ではシンプルなキックにどれだけプラスアルファの演出を盛り込めるかを実験している面も強く、
下記のように毎年個性的なキックが生み出されている。

  • Xキック(X)
空中に向かって放り投げたライドルポールを支えに大車輪、その勢いを載せて打つキック。
基本的に「X」という文字がエフェクトとして出現し、放送初期は本当にしつこいぐらい「X」が強調されていた。
その威力たるや42㎝の鉄板(戦車の前面装甲ですら30㎝がやっとなのに)をぶち抜くほどで怪人などひとたまりもない。
番組後半はマーキュリー回路の力で編み出された新技「真空地獄車」で敵を空中まで吹き飛ばし、無防備なところにXキックを叩き込むのが黄金パターン。
放つ際には空中で何度もグリングリン回りまくるため、「どんな高さまで投げとんねん」と当時からよく突っ込まれていたが、
映画『仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズMOVIE大戦 MEGAMAX』でようやくそのメカニズム…なんと空中にライドルポールが固定されているところを大車輪するというものが明かされ、子供たちは勿論、おじさんおばさん視聴者たちの膝も打たせた。

  • 電キック(ストロンガー)
合成による派手なエフェクトがふんだんに盛り込まれた華やかなライダーキック。
命中した際も勢いよく火花が飛び散る、電気人間であるストロンガーらしい演出が用いられた*2
流石に現代の映像技術を基準にすれば見劣りする部分もあるが、平成ライダーでは定番になった派手なエフェクトで彩られたライダーキックの先駆者とも言える必殺技である。

  • ライダーパンチ&ライダーキック(BLACK)
パンチとキックの組み合わせでひとつの技という意外とレアなタイプ。
単発でも十分高い威力があり、序盤はどちらか片方だけで怪人を倒すケースも多かったが、カニ怪人の堅牢な甲羅にライダーパンチが効かず苦戦した光太郎が威力を高めるために特訓を行い、技に全身のバネを加えたフォームを編み出して見事リベンジ。
以降はライダーパンチをぶち当ててグロッキーになった怪人に続け様にライダーキックを叩き込んでトドメというそこはかとなくオーバーキル感の漂うコンボ攻撃でのフィニッシュが定番となり、以降はそれまでのライダーと異なり派生型の必殺技は一切用いられなかった。
あまりの強力さから、ファンからは10割コンボの愛称で呼ばれる。
繰り出す前の構えや、当時の最新技術を総動員したド派手なビデオ合成も印象に残る。
因みに、BLACKは後の『仮面ライダー 世界に駆ける』で、ゴルゴム怪人より強力なはずのクライシス帝国の怪人の顔面をライダーパンチ1発で陥没させている。これにキックまでプラスされたとなると、ゴルゴム怪人がこの10割コンボを前に尽く粉砕されていったのも納得というものだろう。

アギトがグランドフォーム時に放つキックは、発動前に頭部の兜飾りであるクロスホーンが展開。
二本角から翼を広げた六本角に変わり、足元にアギトの紋章が光り輝いて右足に吸い込まれた後、跳躍してアンノウンへとキックを放つ。
第1話のクライマックスから流れる挿入歌「BELIEVE YOURSELF」とともに繰り出され、ヒット後おひけえなすってと言わんばかりに右手を構えて背を向けた後アンノウンが爆発するシークエンスのおかげでインパクトは抜群。
派生技として、飛行モード・スライダーモードに変形したバイクであるマシントルネイダーを駆って放つライダーブレイク、トリニティフォームから繰り出すドロップキックのライダーシュートなどがある。
『仮面ライダー龍騎 ハイパーバトルビデオ 龍騎vs仮面ライダーアギト』では龍騎もちゃっかり真似ており、ちゃんと足元の紋章が龍騎のライダーズクレストになっている。

  • ドラゴンライダーキック(龍騎
契約モンスターである無双龍ドラグレッダーと共に飛び上がり、空中で体を捻らせてキックのフォームをとり、ドラグレッダーの吐く炎と共にキックを放つ。AP6000。
初めて「真上に飛び上がったのにどうやって斜め下に落下するのか」を明確に描いたキックであり、威力は驚くなかれ300t。通常蹴りの15倍である。
一連の流れがバンクシーンとなっているだけあってかなり派手であり、これで仕留めきれなかった敵は本編ではいない。まさに必殺である。
発動音声の「FINAL VENT!」はかの「リボルケイン!」ばりの死刑宣告といっても過言ではないだろう。
龍騎とは鏡写しの存在であるリュウガも使用する他、ディケイドは龍騎をリュウキドラグレッダーにファイナルフォームライドさせることで「ディケイドドラグーン」として使用した。
映画『平成ジェネレーションズFOREVER』の20大ライダーキックオンパレードでは堂々の先鋒を務めた。
そう考えるとアナザーアルティメットクウガの敗北はこの時点で決まっていたのかもしれない。
北米リメイク版『KAMENRIDER DRAGON KNIGHT』では何度か敵を仕留め損なってしまったものの、
いずれも技の発動そのものを妨害されたり、瞬間移動で避けられたりといったものであり、直撃しても耐え抜いた敵はやはり皆無だった。

ミッションメモリーをセットしたファイズポインターを右足に装着。
そしてファイズポインターから円錐形のフォトンブラッドを展開し、飛び蹴りと同時に相手をフォトンブラッドのドリルで抉るような演出がなされる。
そのフォトンブラッドの演出のカッコ良さもさることながら、これを高速でかつ連続で放つ強化クリムゾンスマッシュや、
ヒットした瞬間に超巨大なフォトンブラッドの渦が生じ、周囲を巻き込む超強化クリムゾンスマッシュが存在するのが恐ろしい。

カブトゼクターのボタンを左から順に3つ押した後、ゼクターホーンを一旦元に戻してから再度倒して発動。 同時に平成ライダーで初めて技名のコールが復活。
劇中では様々なパターンで発動したが、基本は後ろから襲いかかってくる敵に対してカウンター気味の上段廻し蹴りで放つ事が多い。
絵的な盛り上がりに欠けることから「跳ばないキックは決め技にあらず」という見方が支配的だったライダーキック界に、
「無駄な動作を切り詰めることで逆に際立ったスタイリッシュさを魅せる」という「引き算の美学」と、
ヒット後に「天上天下唯我独尊」と言わんばかりに天を指差すポーズで、変身者である「天道総司」というキャラクターの両方を見事に提示してみせた。
一方でハイパーフォームになると上段回し蹴りは使わず、これまでの作品同様に通常の飛び蹴りで使用している。

  • ダークネスムーンブレイク(キバ
キバットにより空へ振り上げた左足の鎖を解き放ち、その体勢のまま飛び上がってキックを放つ。
このときの周囲は夜の闇に包まれるという特徴的な演出は、キバのイメージにぴったりでカッコ良いが、撮影に手間が掛かる*3という理由でこの演出はされなくなっていった。
映画『劇場版 仮面ライダーキバ 魔界城の王』ではキャッスルドランと合体し超巨大化して「ジャイアントムーンブレイク」を放ち、名前に恥じず月面までラスボスを蹴り込んだ。
平成の終わり頃には高岩成二氏が別のドラマでこれをパロっていた。

世界の破壊者・ディケイドがファイナルアタックライドカードをディケイドライバーにセットすることで発動。
「ディディディケイド!!」の音声と共に自身と標的の間に10枚のライダーカード型エネルギーが出現。
ディケイドがキックを繰り出すとエネルギーを突き抜けて威力が強化され、標的を粉砕する。
映画『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』では、飛行中のスカイライダー目がけて執拗に無数のカードの列が伸びていくという破壊者ならではの衝撃を与えた*4

  • ジョーカーエクストリーム(W
サイクロンメモリの風の力で上昇、そのままジョーカーメモリの身体能力を活かした「時間差」のある両足蹴りを相手に放つ。
というのも空中でポーズを取った瞬間、ボディが正中線で真っ二つに分かれそのまま片足ずつ突っ込んでいくからだ。
まさかの半身ずつ分割して放たれる通称「半分こキック」。これに度肝を抜かれた視聴者も多かっただろう。

もう一度オースキャナーでメダルをスキャンしたあと、バッタの跳躍力で跳びあがり、タカの目で敵を捉え、各メダルのリングを通り命中した瞬間タイトルロゴの「OOO」が現れるという派手な技。
……ここまで見れば強そうだが、実はまともに当たったためしがなく、トラメダル、ウヴァと並ぶオーズ三大不遇の一角と言われているとかいないとか。
「ジオウのスキャニングタイムブレークのアレンジは命中率にかかっているのでは?」と言われる始末。

  • プロミネンスドロップ(〃)
鳥系コンボタジャドルコンボの最強必殺技。通常コンボタトバコンボ不遇な「タトバキック」同様空中からのドロップキックであるが、
こちらは踵と膝の装甲が浮き上がり、猛禽の爪となって空中から相手に襲い掛かるというもの。テキサスコンドルキーック!
つまり、足の裏ではなくスネ(のすぐ前)をブチ当てるという極めて珍しいライダーキックである。

  • ライダーロケットドリルキック(フォーゼ
旧来のライダーキックは「なぜ真上に飛びあがったのに斜め下に降りられるのか」の説明がおざなりになっていたが、
このライダーロケットドリルキックは右腕にロケットブースター、左足にドリルを装着して放つものであり、
見ただけで「絶対痛そう!」というのがすぐにわかる稀有なキックとなっている。
発展技に、ロケットランチャーを打ち込んで上昇させ、パワーダイザーで射出したマシンマッシグラーで突撃しつつ、
宇宙まで飛んで行って地上に影響を出さないように宇宙空間で放つライダーロケットドリル宇宙キック(長い!)もある。
ちなみに主役ライダーでは珍しい左足キックでもある。

歴代で一番執念深いライダーキック。
愛車トライドロンに敵の周囲を高速で円を描くように走らせ、その外壁を蹴りまくってピンボールのように相手に何十発とキックをぶちかますというもので、
着地時にはドライブの靴底から煙や火花が散ることからもその威力はうかがい知れる。
そもそも前段階からして高速回転するタイヤ状のエネルギー波で相手が逃げられない様に四方から抑え込むというえげつなさ。
トライドロンなし版もある。
「轢き殺せばいいじゃん」的な声も聞くが、そういう技も実際ある。
終盤ではマッハ、チェイサー、2人の愛車と連携してキックをぶちかますという荒業もある。

  • ボルテックフィニッシュ(ビルド
グラフ(を模したエネルギー)で敵を拘束し、助走をつけて飛びグラフの滑り台曲線に沿って放つ。
通称グラフキック
仮面ライダー芸人ではアマゾンとのコラボも見せた。
ジオウがビルドアーマーで使用した場合、本人の理解力のせいで「むずかしい式」「1年の時に習った奴」という腰砕けな文面が飛び出した。
ゲイツが使用した場合は原典通り「難しい式」がいっぱい登場した)

「キック」の文字が実体化し敵を取り囲んだ後、
一つにまとまり右脚のシューズ「ジオウリープシューズ」の裏側に記された「キック」の字に吸い込まれ顔の「ライダー」の文字と共に発光して放たれる。
平成最後のライダーは顔だけでなく必殺技もインパクトが大きかった。

令和初の仮面ライダーであるゼロワンの必殺キックは何の変哲もないジャンプキックだが、
発動時に機械の足のイメージが浮かび、上に浮かせた後光のラインをまといながら高速移動してマギアを粉砕した後
某『血界戦線』よろしくカタカナが連続して画面に映りこんで必殺技名がデッカデカと浮かび上がるものだった。
必殺技名を画面に映すのはエグゼイドもやったが、彼もびっくりである。
また、メタルクラスタホッパーが放つ強化版の「メタルライジングインパクト」では装甲から分身を作って分身だけでのダブルライダーキックを繰り出したり、
カウンターで破壊された分身をドリル状に変形させて上述のクリムゾンスマッシュの如くキックするパターンに進化している。
他にも『機界戦隊ゼンカイジャー第20カイ!ではゼンカイガオーンライダーギア令和01 仮面ライダーゼロワンの力を使って発動している。

バンクシーンにて、すぐ後に取る動きがパラパラ漫画の要領で画面右の本に次々と現れ、遅れてセイバーがその動きを取る。
その後バンクが終わって相手に蹴りを入れる際にも上記の演出が発生し、蹴りが当たった後はこの演出と6冊程の本を潜って相手を爆殺する。
一部視聴者からは「ディメンションキックっぽい」という声も。


怪人側によるライダーキックパロディ

何もキックを放つのは仮面ライダーだけではない。
時には怪人側が意趣返しとしてキックを放つ事がある。
まぁ、元を辿れば仮面ライダーも怪人バッタ男だしね。

カミキリキッドとの特訓中に使用。効かずに慢心するカミキリキッドに「本物はこの10倍はすごい」と忠告した。
実際カミキリキッドは複合ダメージがあったとはいえ本物のライダーキックに敗れている。
実戦では使用していないこともあり、実用に耐えるものではない模様。

1年がかりでスカイライダー99の技を全て研究し、スカイキックが全エネルギーを集中させているために着地後の0.5秒間エネルギーが0になる弱点を発見。
自らも意趣返しとしてアブンガースカイキックをマスターし、スカイキックの技を身に着けたアリコマンドを実験台に作戦の有効性を検証し、
さらに人質をとってスカイライダーの10万カロリーを消費させた上でスカイライダーの0.5秒の死角をついて決める。
尚、スカイはグロッキーにはなったもののダメージそのものは大きくはなく、再度のアブンガースカイキックを試みた際に、
取り囲んで甚振っていたアリコマンドをにし、 その爆風でエネルギーを回復
慌てて3発目を放つも、スカイキックをカウンターでぶつけて相殺してからもう一度スカイキックを叩き込む新技、スカイダブルキックの前に敗れ去った。

仮面ライダークウガ』のある意味名物でもある嘘予告でゴ・ベミウ・ギと連携してライダーキックらしき技を放つカットが見られた。
初変身の際のポーズや体色、真紅のマフラーにバイクの名前など、1号の要素が強いにも拘わらず、本編では戦闘もゲゲルも終始バイクに乗って行われたため、ライダーキックを披露する機会は訪れなかった。
そもそもグロンギ族が互いに協力し合うシーン自体、『クウガ』本編では一切なかったりするのだが。

「破壊のカリスマ」ことゴ・ガドル・バはクウガのライジングフォームを参考に手に入れた金の力を利用した「電撃キック」を使用。
ガドルはここに切り揉み回転をかける事で威力を上げ、一度はクウガを意識不明の重体に追い込んだ。
2回目の使用時はアメイジングマイティキックと激突したが、先に立ち上がったのはガドルだった事からもその威力が窺い知れる。
しかし、打ち込まれた二つの封印エネルギーによりガドルは敗北してしまった。
恐らく元ネタは「電撃キックを必殺技とするカブトムシ」という点から、ストロンガー電キックであると思われる。

『ディケイド』の十面鬼はクウガ~ディケイドまでの10大平成ライダー達の攻撃をそのままカウンター技として放つが出来、カメンライド形態にもそれは適用される。
劇中ではクウガのマイティキックに対しては構えまで完コピしたカウンターキック「クウガ返し」を繰り出し、ディケイド相手にもディメンションキックに対して「ディケイド返し」で対抗している。

前者は本来のファイズを意識したと思われるドス黒いエネルギーを纏ったライダーキックを繰り出した。
後者は潜るカード型エネルギーが紫色の禍々しいものである以外はオリジナルのディメンションキックと性質は変わらないが、威力が段違いに上がっている。


追記・修正はオールライダーキックとともにお願いします。

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