【きゃぷてんつばさふぉー ぷろのらいばるたち】
ジャンル | サッカーシミュレーションRPG | |
対応機種 | スーパーファミコン | |
メディア | 12MbitROMカートリッジ | |
発売・開発元 | テクモ | |
発売日 | 1993年4月3日 | |
定価 | 9,700円(税抜) | |
判定 | クソゲー | |
ゲームバランスが不安定 | ||
ポイント |
演出面の劣化 試合時間増加に伴うテンポ悪化(ストーリーのテンポは改善) 浮き球バグとレベル変動制でバランス崩壊 オリジナルストーリーは(ツッコミどころが多いものの)高評価 |
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キャプテン翼シリーズ |
キャプテン翼シリーズの第4作(*1)。ついにプロへ昇格した翼達の活躍を描くテクモのオリジナルストーリー。
前作・前々作と完成度の高い作品が続いたために、その期待も相当のものだったと思われるが…。
+ | ネタバレ注意 |
+ | ネタバレ注意 |
+ | ネタバレ注意 |
本作において大きな問題とされている点の一つ。
浮き球バグは非常に有名だが、浮き球についてはもう一つの欠点がある。
本作で採用されたレベル変動制は、その仕組みを知っているかどうかで作品評価が激変してしまうほどゲームへの影響が大きい。何も知らずに進めると大変なことになってしまうが、逆にシステムを知っていれば殆どの敵チームとほぼ互角の戦いができるようになる(ただし浮き球バグは空中での競り合いを避けるしか対策がない)。
ネタバレが多いので折り畳む。
+ | あらすじ紹介。全面的にネタバレ注意 |
+ | サイクロンについて |
+ | バンビーノ!ゆるしてくれ! |
+ | チーム選抜に関する疑問 |
+ | ハーイ、サルくん。ユーもプロになったんデスカー? |
+ | ポブルセンに関する問題 |
+ | ロベルトの行動に関する問題 |
+ | シナリオとゲーム上の能力設定のギャップ |
+ | シナリオの突っ込みどころ |
+ | ストーリーのネタバレあり |
このゲーム単体なら典型的な低評価のキャラゲーで済んでいたかもしれないが、シリーズ全体が素晴らしい出来だっただけにタイトルにまで泥を塗る結果となってしまった感は否めない。
漫然とプレイした場合、浮き球バグとレベル変動制によりゲームバランスは滅茶苦茶。1周クリアするだけでもかなり時間がかかる仕様なのに、コンプリートにはそれを4周もやらなければならず、作業感は相当なもの。周回を楽にするはずのシステムにも落とし穴があって、それに頼っていると痛い目に遭うこともある。売りだったBGMや演出面でも見るべき所が少なくなり、ファンを惹き付ける力は従来作と比べ弱くなってしまった。
しかし分岐によって様々なシチュエーションを楽しめること、(突っ込み所はあれど)これまでと違う「プロの世界」に踏み込んだストーリー描写、豊富な選手とチームや必殺技が登場して対戦でも使用可能なことなど、本作ならではの魅力もまた存在する。浮き球バグも厄介ではあるが、上手く利用すれば有利に戦いを展開できる部分もあるし、ドリブルで切り込んだりエリア外に敵をおびき寄せてフリーにしたりと戦う手段はあり、無理ゲー化はしていない。
攻略研究が進んだ現在では浮き球バグへの対抗策やレベル調整の重要性も理解されつつあり、結果的に様々な選手を活躍させる必要があるこのシステムにやり甲斐を見出すプレイヤーもいる。
浮き球バグを失くして演出を『III』のままにしてくれたら良作だったとする意見も多く、その点では開発期間の短さに伴うデバッグ不足に泣かされた悲劇の作品とも言える。
もし今から遊ぶならバグの仕様を理解しつつ、あくまでもストーリーを追うかたちで楽しむのが良いだろう。そこまで時間とガッツが足りれば、であるが。
*1 『III』の直前にGBで発売された『VS』を含めれば第5作目。
*2 ドトールは今まで通り来生タイプの天然パーマが継続されている。一方アマラウは前作まで浦辺タイプだったが、今作は井沢タイプのロングヘアに変更された。
*3 原作のアモロは茶髪であり、髪型や輪郭も森崎とは異なっている。また、本作ではラムカーネもアモロ同様に金髪森崎顔となっている(前作では茶髪だった)。
*4 前作ではネオタイガーショットと同じ370だったのだが、今回は最初からライトニングタイガー(消費ガッツ490)を持っているのでそれに合わせたものと思われる。
*5 設定上ではやはりザガロはFWという認識のようでバスコ・ダ・ガマ戦で試合前にロベルトに情報を聞くと「FWザガロが得点し」と言う
*6 実際には内部処理の計算が間違っているらしく、やはり浮き球バグは正規の処理では無い。
*7 平均レベルと最大レベルのどちらかに依存し、選手によって決まっている。エース級の選手が最大レベル依存である場合がほとんど。
*8 WY編以降は『S・G・G・K=スーパーグレートゴールキーパー』で固定されているが、そもそも起源は無印時代に『S・G・K=スーパーゴールキーパー』と一度だけ呼ばれ、その直後『G・S・G・K=グレートスーパーゴールキーパー』となり、それが公式な呼称(但し最後に一度だけ『S・G・G・K』)となった。テクモ版では最後の一度が誤記と判断したのか常に『G・S・G・K』で統一されている。現在でもWY編以降の展開を嫌う層を中心に『G・S・G・K』の方を好んで使う人も珍しくない。
*9 ディアスの大幅強化とバティン&カージャレのコンビ加入。その代わりサトルステギはいない
*10 ストラット、バンビーノ、リベリ、ジャシント、ゾフ、ロッシが加入。ヘルナンデスやランピオンも健在
*11 後のワールドユース編では対戦している。
*12 後のワールドユース編に登場する「サルバトーレ・ジェンティーレ」とは無関係。
*13 平均レベル参照で必殺技はないが、DF能力だけなら本作最強。更に守備時はコインブラを凌ぐ3倍速でフォロー能力も異常に高い。
*14 アルゼンチンへ帰国した模様
*15 両者ともにクルゼイロへ移籍しており敵チームの選手として翼と戦う。ラテンアメリカカップでは頼もしいDFとして活躍する。
*16 レナートがスタメンなのは正GKのバモラが故障したためという理由がある。ジウは「先輩たちと競争だな」と言われるが、その競争相手となる先輩FWはいない。
*17 さすがにこの不自然な状態は『V』では変更され、主力のカルロス・サンターナとゲルティス、新たに才能を発揮し始めた新人シニョーリ、負傷して出場できないコインブラの他は全員プロの先輩たちでチームが編成され、主将もベテランのオリベイラが務めている。
*18 代表的なのは松山、三杉、井沢、浦辺、また石崎も初期(南葛小でキャプテンの頃)では前衛(FW又はMF)だった
*19 続編の『V』ではトライアングルアタックは消え、ワンツーの連携「修哲トリオ」を編み出している。確かに個性としては正しいが、それを使って敵陣内に切り込んだとしてもこいつらのシュートで点を取れるのかという問題が……。
*20 『V』ではイタリアのジェノアというチームにカズヨシという選手がいるが、彼は非常に能力が低くなっており、これでは天才・超人揃いの翼たちの中に招集されなかったのも仕方が無いと言える説得力があった。なお、実際の三浦知良もその年は絶不調で、散々な成績に終わっていた。
*21 「多大なスタミナを消耗し、次の試合まで疲労が残ってしまう技は感心できない」というもの。少年漫画でよくある「この試合に負けるくらいなら、ここで再起不能になっても構わない」などといった、目の前の一戦に全てを賭ける=後のことを何も考えていない姿勢を否定することで、翼が子供から大人の世界に入ってきたことを現している。
*22 しかも、アルゼンチン戦にファンベルグ達3人は出場していない可能性が高い。日本戦を見ていた彼らの会話は「すぐに戻って対策を立てるぞ」「え?アルゼンチンとの試合が残っているが?」「アルゼンチンなど眼中に無い」というもので、この直後にオランダVSアルゼンチンの試合があったとすると、彼らは試合を抜けて日本戦対策に時間を使い、残りの選手たちだけでアルゼンチンに勝ったと言うことになる。控えにいたイスラスが大活躍してディアスに勝ったのだろうか?
*23 前述の、アルゼンチン戦を欠場してまで研究した日本対策の作戦というものは特に表現されない。彼らにとっては、漫画にありがちな特別に名前を付けた「○○作戦」などでは無く、通常のプレーの延長線上でしか無かったのだろう。
*24 これもまた「ボールは友達」とサッカーを楽しむプレイを続けてきた少年時代とは逆の概念「勝利への執着心」を示し、そして前者を否定せず後者と両立させた、より高みに立つサッカー選手への成長を描いている。
*25 必殺セーブは持たないが総合能力がゲルティスより上で、メオンはもちろんこのシナリオでは負傷しているバモラよりも強い。
*26 試合前:ハイ! おたがいにフェアプレーでがんばろう 試合後:しあいちゅうは らんぼうなことをしてすまなかった
*27 「おらァ! どけどけ!!」 アナウンサー:ジャックくん!あらしの ような ドリブルだあ!にほんチームのせんしゅたちを こっぱみじんに ふきとばす!!
*28 『III』で二度選手生命の危機に見舞われているし、『V』ではセリエAのレッチェに移籍した
*29 ロベルトはストラットのトラウマ原因を知っていたり、結果的に選手を引き抜いたミランと意図的に対戦する様に手配しているので十分あり得る。
*30 親善大会のルートでは日本のサッカーを世界と対等にすると言っている
*31 一応、原作では網膜剥離を患った事で自暴自棄になって身投げしようとした所を翼の父に助けられて日本で治療を受ける事を勧められ、選手生命を絶たれた後は翼と出会う事で監督としての道を見出せたので翼云々を別にしても日本に恩返しをしようと考えても不思議ではない。
*32 原作ワールドユース編は「新キャラの強さを目立たせるため、既存人気キャラのいるチームを盛大に噛ませ犬にする」と言う描写を本作以上に多用し、ファンから大きな批判を受けた。
*33 若林は特定選手やPA内に踏み込まれるとGSGKが発動しないので勝手を知っているプレイヤー同士だと鉄壁とは言い難い
*34 通常のオーバーヘッドキックとは違う必殺技として扱われており、威力や消費ガッツがやや高い。
*35 もっとも、オールスターで使用できるだけコインブラよりマシなのだが…
*36 ガッツ450を消費する吹っ飛ばし剛球系シュートで、名前を自分で決められる
*37 1P側は「スターキャプテンズ」、2P側は「スターウイングス」で、ユニフォームはそれぞれ前作の全日本とドイツ代表を踏襲している(ストーリーモードに登場する全日本のユニフォームは、当時のアウェイユニフォームを元にした白いシャツに青いパンツとなっている)。
*38 ただしクラブチーム・ナショナル(代表)チーム・エディットチームそれぞれでモードが独立しているため、「1Pエディットvs2Pナショナル」といったようにお互いに違う条件で戦うことはできない。
*39 なお若林とミューラーの能力値合計は120。後述の最強キーパー・ラムカーネは124。ブラジルのキーパーマシン・ゲルティスは107。若島津とヘルナンデスは106。
*40 GKのディーノ、シューマッハ、バモラ。特にディーノはストーリーを進めるとシューマッハと交代してしまうため、レベル1で使用することができない。
*41 後に連作開始されるワールドユース編の火野竜馬が使う「トルネードシュート」とはまったく別物。
*42 翼たちと南葛SCでチームメイトだった浦辺、岸田、西尾、中山と後輩で全国制覇を成し遂げた新田、一条が所属。
*43 ワールドユース編のアニメ放映を目的としていたが当初は原作不足のため旧作のリメイクが放送されていた。結果的にはすこぶる不評で放送開始から間もなく視聴率は致命的なほどに低迷したためリメイクは小学生編のみで打ち切り、予定前倒しで1995年9月からワールドユース編に切り替えたが結果的には最後まで視聴率もその評価も挽回できなかった。
*44 更に差が開けば比例して上がっていく。逆に3点差以内に縮まると元に戻るため、「リードを広げたことが災いして隠れパワーアップで負ける」ということはまずない。
*45 実際には3レベル分を前借りするような形になるため、このイベントでパワーアップするとレベル4まではガッツが増えてもセーブ力は上がらない。裏を返せばこのイベントを起こさなかったとしてもレベル4まで上がれば結局同じ。
*46 英語で"son of a bitch"、直訳すると「雌犬の息子」という意味だが、スラングでは対象人物(男性)への多大な侮蔑や憎悪を込めた呼びかけとして使われる(女性に使う場合は"bitch")。Fワード同様に下品な言葉と見做されており、しばしば母音を伏せて使われる。
*47 結果的には韓国に対してW杯予選初勝利を挙げたものの、最終戦となるイラク戦でロスタイム中に同点ゴールを奪われ引き分けたため得失点差で3位となり(当時のアジア出場枠はたったの2、この試合でイラクを破っていれば悲願のW杯初出場が確定だった)出場を逃した。これは「ドーハの悲劇」と呼ばれ現在も語り継がれている。