本項では『逆転裁判』と移植版『逆転裁判 蘇る逆転』について記述します。
【ぎゃくてんさいばん】
ジャンル | 法廷バトル | |
対応機種 | ゲームボーイアドバンス | |
発売・開発元 | カプコン | |
発売日 | 2001年10月12日 | |
定価 | 5,040円 | |
レーティング | CERO:B(12才以上対象)(*1) | |
廉価版 | Best Price!: 2002年10月18日/3,129円 | |
配信【WiiU】 | バーチャルコンソール: 2015年11月4日/702円 | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
アドベンチャーゲーム史上有数のヒットシリーズ ムジュンを指摘し無罪を勝ち取る法廷バトル 濃すぎるキャラやギャグ満載のテキストも魅力 |
|
逆転裁判シリーズ |
弁護士「成歩堂龍一(なるほどう りゅういち)」となって、殺人容疑をかけられた被告人の無実を証明し、事件の裏に隠された真実を暴いていくアドベンチャーゲーム。
「法廷バトル」というジャンル名のとおり、それまでのアドベンチャーゲームにはあまりなかった「対決」の要素を取り入れて独特のゲームシステムを築き上げた。
+ | ... |
2つのゲームパートで構成されている。
1つは現場を調査して情報を集めていく「探偵パート」で、もう1つは法廷で被告人の無罪を証明していく「法廷パート」である。
探偵パート
法廷パート
シナリオ
+ | シナリオについての補足(※軽いネタバレを含みます) |
笑いの要素に溢れたテキスト
BGM・SE
キャラクター
システム
シナリオ
+ | その一例(ネタバレを含みます) |
絶体絶命の土壇場から始まり何度も窮地に追い込まれながらも、最終的に大逆転を収めるというシナリオと自然と笑いが生じるようなユーモア溢れるテキストでまとめられたシンプルな「法廷バトル」は「裁判」というもともとのテーマが持っていた取っつきにくさを解消し、誰でも接しやすい作品にしている。
また、個性豊かなキャラクターたちは見た目も言動も印象に残りやすく、それぞれが数多くのファンを生んだ。
アドベンチャーゲームとしてはごく普通の作りだが、シナリオ・キャラクター・演出などが渾然一体となった完成度の高い作品であり、それまで比較的ニッチなジャンルであった推理ゲームにライトユーザーを取り込んだ功績は計り知れない。
【ぎゃくてんさいばん よみがえるぎゃくてん】
対応機種 | ニンテンドーDS | |
メディア | 512MbitDSカード | |
発売日 | 2005年9月15日 | |
定価 | 5,040円 | |
レーティング | CERO:12歳以上対象 | |
廉価版 |
Best Price! 2006年6月15日/3,129円 NEW Best Price! 2000 2008年4月17日/2,100円 |
|
判定 | 良作 | |
ポイント | 追加エピソードを含む移植 |
『1』のDS移植版。DSに合わせたUIの変更や誤字の修正の他、追加エピソードとして「蘇る逆転」が追加されている。以降の初代の移植は全て本作を基準としている。
単なる第1作の焼き直しにとどまらず、追加要素や新ハードに対応した調整などが行われた良質な移植・リメイクと呼べる作品。
元々がシンプルなアドベンチャーゲームなだけあって、DSの仕様との相性は抜群に噛み合っており、DSのゲーム全体としてもこれほどにハード性能を生かした作品は珍しいと言えるだろう。
『蘇る逆転』はWiiウェアにも移植されている。
ゲーム
書籍
実写
アニメ
パチンコ・パチスロ
*1 バーチャルコンソール版で付与されたレーティングを記載。
*2 『1』のとあるシーンで主役の俳優に「いつも活躍を拝見しております」等の要素はある((その際成歩堂に「嘘つけ!」と突っ込まれているが。))。ただし、ヒーロー好きという特徴は『1』では明かされず、攻略本等の資料集や続編によって初めて確認出来る設定である(その為、予備知識無しで『1』からプレイしているプレイヤーも成歩堂同様「嘘つけ!」と思ってしまうことも)。
*3 立場上成歩堂とは基本敵対するが、相手が真犯人だと確信した場合には成歩堂にヒントや発言の機会を与え、共闘して追い詰めるような熱い展開も時にある。
*4 『1』で15年前に起きた事件が2001年のこととゲーム中の資料で記述されており、ここからゲームの年代は2016年以降の設定とファンには認識されている。ただし、劇中に登場する携帯電話などの技術関係はほぼ発売当時の水準で描かれている。
*5 日本の刑事裁判における有罪率は99%を超える。驚くべき数値だが、これは「疑わしきは罰せず」の理念のもと検察が確実に有罪にできる案件しか起訴しない(裁判に至らない)という事情があるためである。そのため実際の法廷では、「有罪か無罪か」よりも「量刑が正当なものかどうか」を争うことが多くなる(その中に冤罪事件・冤罪が疑われている事件が含まれることがあるのは言うまでもない)
*6 こちらはゆさぶりの「待った!」と尋問以外での証拠品提出時の「くらえ!」もある。
*7 一応、エピローグで犯行している最中が描かれるため今更感も皆無ではない。
*8 別の部屋に移動する途中の渡り廊下で特定の人物に出会うなど。
*9 銃を発砲した際に出る硝煙が衣服や手についているかどうかを検査するもの。
*10 『1』では序審法廷の有罪率が非常に高く、第4話で検事が「誤認逮捕を減らす努力をしろ」と苦言を呈する場面がある。また、『5』ではこの環境から産まれた「ユガミ」を正すために戦うことになる。
*11 そもそも成歩堂の弁護に回ったのもその後ろめたさ故で、御剣からは「いつもならここぞとばかり責め立てただろう」とも評されている。
*12 裸で拾った御剣の金を誰の物かもわからず警察に届け、一定期間経過の後に拾得物としてちゃんと貰い、そのお金で3人で買い食いするという素敵な思い出エピソードになった。
*13 しかしながら、当然弾が貫通するのでエレベーターの前にいる人に当たる可能性もあるし、階に到着しているとは限らないので逆に危険になる場合も考えられる。実際にエレベーターの前にいた人物に当たっていた
*14 どちらも第4話 3日目 探偵パート
*15 罰金が最高刑の為である。他には過失致傷、賭博などが該当
*16 もちろん少年法によって補導されたりはするが、これは故意犯に限られるし、そもそも法的措置がないまま成人している。
*17 緊急逮捕という制度は実在するが、これは逮捕状を後回しに出来るだけで降りなかったらすぐ釈放する事になる
*18 『検事』を含むシリーズの時系列における真宵の再登場は2016年発売の『6』までお預けだが、その間に出た作品には茜がほぼ毎回登場している。
*19 割合で言うならケチャップや上級執務室の御剣の衣装等『3』のネタがかなり多い。
*20 この時点でおおよその推測が出来るものだがノーヒント。
*21 『スーパーマリオサンシャイン』では裁判中にピーチが言っていた。もっとも、裁判官にあっさり却下され、えらく一方的な裁判だったようだが。
*22 言うまでもないが、ゲーム中の弁護人・検察官の行動や法廷における立証責任の描き方は現実の裁判とは大きく異なる。例えばゲーム中では成歩堂が真犯人まで告発しなければ無罪を勝ち取れないように描かれているが、実際は検察が提出した証拠の問題点を指摘し、検察がその問題点を説明できなければ十分であり、真犯人の告発までする必要はない。
*23 オリジナルでは登場人物はアメリカ旅行に行っていたが、北米版では逆に日本旅行に行っている。
*24 元々は『タツノコ VS. CAPCOM』の続編での参戦が検討されていたが、原作でのアクションが格ゲー向きではないという理由で不採用となっていた。
*25 例えば「逆転のトノサマン」の回では真宵が九太を必要以上に子ども扱いしたり、千尋に霊媒して話を聞きだすシーンがカットされている。
*26 そもそも該当話が『3』第3話や『逆転検事』などに繋がる内容なので無視も出来ないのだが。