バイオハザード RE:2

【ばいおはざーど あーるいー つー】

ジャンル サバイバルホラー

対応機種 プレイステーション4
Xbox One
Windows(Steam/Microsoft Store)
プレイステーション5
Xbox Series X/S
発売・開発元 カプコン
発売日 【PS4/One/Win(Steam)】2019年1月25日
【PS5/XSX】2022年6月14日
【Win(MS Store)】2024年1月16日
定価 8,500円(税込)
プレイ人数 1人
レーティング 通常版 CERO:D(17才以上対象)
Z VERSION CERO:Z(18才以上のみ対象)
廉価版 2019年12月13日/3,990円(税込)*1
判定 良作
ポイント シリーズ人気作の良リメイク
やや高めの難易度と優れたリプレイ性
国内版はCERO:Zでもプレイに影響する規制
バイオハザードシリーズ



この惨劇に 喰われるな



概要

『バイオハザード』シリーズ2作目で、1998年にPS1で発売された『バイオハザード2』のリメイクに当たる作品。
国内版タイトルの「RE:2」は『2』の「Remake」という意味と、海外版タイトルの『RESIDENT EVIL 2』とのダブルミーニングである*2

商品展開は『7』同様、マイルドな暴力表現に緩和されたCERO:D(17歳以上対象)の通常版と、より過激な暴力表現となっているCERO:Z(18歳以上のみ対象)の「Z Version」の2種類が用意された。

原作は初代『バイオハザード』から引き継がれた「場面毎に固定されたカメラアングル」と「ラジコン操作」による操作体形だった。
だが、本作は一般的なTPSの操作体系を持つ、アクション性の高い3Dアドベンチャーゲームとして再構成された。


あらすじ

製薬メーカー「アンブレラ」の企業城下町である「ラクーンシティ」は、ここ数日外部からの連絡が取れない状況となっていた。
そんな中、ラクーン市警に新たに配属される事になった警官「レオン・S・ケネディ」は、連絡の途絶えた警察署に向かう。
その道中で彼は、ラクーンシティ警察署に勤務する兄を探しに来た大学生「クレア・レッドフィールド」と偶然出会い、行動を共にする。
ゾンビであふれかえる街の現状を目の当たりにした2人は、アクシデントで離れ離れになるが、再会を約束し、それぞれ独自に街からの脱出を図るのだった。


システム・特徴・原作からの変更点

  • 原作通り、主人公はレオンとクレアの2人。未知のウイルス汚染によってクリーチャーに埋め尽くされた「ラクーンシティ」からの脱出が目的となる。
    • それぞれ最初の周回は「1stシナリオ」と位置付けられ、片方でクリアした際にもう片方の主人公の「2ndシナリオ」が遊べるようになる。
      シナリオの大筋は変わらないが一部の謎解きや進行ルートが変わり、2nd限定で「大型拳銃」というそれぞれの専用拳銃が追加される*3
      また、原作と同様に最終ボス「G 第5形態」とは2ndシナリオでしか戦えない。
    • なお、この2ndシナリオは原作の「裏」に相当するが、1stシナリオとのザッピングは存在しないので整合性はほとんど取られていない*4
  • 主人公達の設定が変更された。
    • レオンは赴任直前に待機命令を出され、その後警察署との通信が途絶えたため不審に思い行動、という設定に落ち着いた。ちなみに、オリジナルでは「恋人に振られたショックでやけ酒した結果、盛大に遅刻する」という情けない理由だった。
    • エイダはFBI捜査官を自称してラクーンシティに潜入し、協力者のベンに接触を図ろうとした事になっている。
      • 彼女の「恋人」という設定だったジョンは本作では言及されないが、次回作に意外な形で登場する。
  • 地下研究所への入口だった工場が削除。代わりに孤児院が追加された。
  • 基本的な操作システム
    • 原作のカメラアングルは場面毎に固定で、「カメラアングルを問わず方向キー↑↓で前後退、←→で旋回」というラジコン操作だった。
      本作では右スティックで視点を動かせるようになり、左スティックを倒せば画面で見たままの方向に移動きるようになった。
    • L2ボタンで装備中の銃(メインウェポン)を構え、R2で射撃する。エイム中は移動が遅くなるが、画面がズームされ、狙いを付けやすくなる。
      弾頭は銃口からではなく画面中央の照準から発射される仕様。普通に撃つ分には問題ないが特定場面では意識した立ち回りが必要になる(後述)。
    • L1ボタンではサブウェポンを構える。手榴弾を投げる時等に使い、コンバットナイフでの攻撃もこの状態から行う。
      サブウェポンは、『1』と同じく敵に掴まれた時にノーダメージで脱出できる「ディフェンスアイテム」としても任意に使用できる(後述)。
    • 基本的にはオーソドックスなTPS、または3Dアクションゲームに近く、直感的で分かりやすい操作方法となっている。
      半面シリーズ自体があくまでホラーゲームであるため、『4』以降お馴染みだった体術は廃止、ステップやローリング等の強力な回避行動もない。
  • アイテム
    • アイテム欄は初期状態で8箇所、ステージ中でサイドパックを入手することで2箇所ずつ、最大20箇所まで拡張できる。
    • アイテムを調べる際、『初代』同様に3Dモデルを動かして調査するようになった。これを駆使した謎解きも存在する。
    • 警察署には窓が開いている場所があり、ランダムでゾンビが外から入ってくるが、木材で塞ぐことで侵入を阻止できる。
    • メインウェポン以外のアイテム、回復アイテムやサブウェポンを任意に捨てることが可能になった。
      • 『0』のアイテムを置くシステムと一見似てるようにも思えるが、あちらと違い一度捨てたアイテムは再取得不可能になる。ちなみにキーアイテムは使用後まで捨てられないため間違える心配はない。
    • スタンダードアイテムは廃止されたが、謎解きはそれに合わせて調整されており、ゲーム面において不自然、不便となる事は無い設計となっている。
  • 武器関連
    • 原作の武器カスタムを踏襲。カスタムできる装備が増え、クレア編でも各メインウエポンを強化できるようになった。
    • ハンドガンはどちらの主人公も種類が増加。クレア編ではクロスボウが削除され、代わりにサブマシンガンが専用装備になった。
      グレネードランチャーは焼夷弾と硫酸弾だけになったが、代わりにハンドガンをパーツで強化することでマグナム並みの威力の弾薬を使用・切り替えできるようになった。
    • 原作では入手時期の遅さ・燃費の悪さ・有効な敵の少なさから影の薄かった火炎放射器は、本作では使い勝手が大幅に改善。
      入手時期が少し早くなった他、強化すれば燃費も良好で、継続ダメージにも優れるためボスキラーとして高い評価を受けている。
    • スパークショットは、相手に電極を撃ち込み、ボタンを押し続ける事で電気を流し持続ダメージを与える仕様に変更。
      最後までチャージすると極大放電によって大ダメージを与えられる。癖は強いものの、使いこなせば雑魚からボスまで幅広く対応できる。
    • サブウェポンとしてコンバットナイフ、閃光手榴弾、破片手榴弾を使用可能。
      また、先述の通りディフェンスアイテムとしても使用でき、敵に掴まれた際に入力操作をすることで、敵を振りほどきつつダメージを与えられる。
      しかし、その場合の威力は通常使用時より低く設定されていて、消耗品としての側面が際立っており、サバイバル要素の味を存分に引き立てている。
      頻繁に組み付きを受ける初心者はもちろん、適切に運用すれば多大な効果を発揮できるので上級者も活用できる。
    • コンバットナイフに耐久値が設定された。
      • ディフェンスアイテムとしても機能する都合上、本作のコンバットナイフは各所で複数入手できる使い捨て武器となっている。
        ディフェンスアイテムとして使えば、敵がダウンした際に回収できるが、その分普通に使用するよりも耐久値を激しく消耗する。
        ちなみに特定条件を満たすと耐久力無限ナイフが手に入る。原作デュアルショックバージョンをやりこんだ人ならニヤリとするネタ。
      • 消耗品となった影響か、今作のナイフは『コードベロニカ』よろしく多段ヒットするため攻撃力が高く、使い方次第ではボスに対しても有効な攻撃手段になる。
        一応消音武器という扱いのため、聴覚に優れるリッカーがいる状況でも有効(リッカーが他の敵と同時出現する状況は限られるが)。
    • 弾薬の調合システムが『3』以来、約20年ぶりに復活。
      • 本作ではリロードツールを使わず、2種類の火薬の組み合わせによって弾薬を生成する簡略化されたものになっている。
        入手できるガンパウダーの種類、生成できる弾薬もレオンとクレアで異なるが、入手できる場所などに違いはない*5
  • 一部のクリーチャーの設定も変更された。
    • ラージ・ローチは無害化。
    • イビーは「プラント43に寄生された人間」という設定に変更。デザインも一新され、モーションや対処法も大きく異なる強敵となった*6
    • G成体は中型雑魚として複数体登場。詳しくは後述するが、本作にて居なくなった有毒クリーチャー達の代わりに毒攻撃を行う役になった。
    • G第4形態は4本の腕が2本に統合され、巨大な口腔が形成された直立歩行を行う人型の姿となっている。また、二足歩行と四足歩行を使い分ける。
    • タイラントは帽子を被り原作より小型化、「隠密行動用・人間への擬態」という設定がより重視されたデザインに。その分動きも早くなり、追跡性も非常に高い(詳しくは後述)。ハンクを踏まえてか、目的もGウイルスの奪取から生存者の抹殺に変更されている。
      • スーパータイラントは右手のみ鋭い爪が生え、弱点として心臓がほぼ露出している。『初代』のタイラントに近いデザインとなった。
  • 難易度は「ASSISTED」「STANDARD」「HARDCORE」の3段階を用意。
    • ASSISTEDでは敵の弱体化やエイムアシスト等に加えて、体力が一定値まで回復する仕様になっている反面、クリア特典が解放できない。
    • HARDCOREでは敵の強化等の純粋な難易度向上だけでなく、サイドパックの入手量が減って綿密なルート管理を求められる。
      オートセーブもされなくなり、通常セーブには原作同様にインクリボンが必要になる等、かなりシビアな気の抜けない作りになる。
    • 救済措置としてかSTANDARDで一定回数ゲームオーバーになると、難易度をASSISTEDに下げて続行するか問われる。一度下げるとその周回では変更できない。
  • ゲームクリアの内容によるランキングは本作でも存在
    • 今作のランクは通常の場合クリアタイムに応じて最高Sまで記録されるが、さらにセーブ回数や一部のクリア特典武器の使用制限を満たすことでさらに上のS+ランクが記録される。HARDCOREのS+ランク獲得条件は非常にシビアで、一筋縄ではいかない。
  • コスチュームチェンジ
    • 通常版コスチュームの他に、本編を1回クリアすることで「CLASSIC」という原作の服装を忠実に再現したコスチュームに変更可能。
    • さらに条件を満たせば、シナリオ進行と共に切り替わるコスチュームを完全に固定させる事もできるようになる。
      例えばレオンの場合、私服姿・制服姿・その負傷時の姿がゲームの進行によって切り替わるが、これをどれか1つに固定させられる。
    • 「コレクターズエディション」等に同封されるDLC(後に有料配信)を適用すれば、更に細かくコスチュームチェンジを行える。
      中には幻の『バイオハザード1.5』の服装を再現した「ELZA WALKER」や、原作のポリゴン姿に差し変わる「'98」といったものも存在する。
  • エクストラコンテンツ
    • 原作同様、「The 4th Survivor」と「The 豆腐 Survivor」もリメイクした上で収録されている。
      前者の解禁条件はいずれかの主人公の2ndシナリオをクリア。その「The 4th Survivor」をクリアすると後者が解禁される。
      基本ルールは原作と同じで、限られた物資を使って警察署からの脱出を目指す。原作と異なるのはゴール地点で、屋上から正門前に変更された。
    • 「The 4th Survivor」主人公ハンクの詳細。
      武装はハンドガン・ショットガン・マグナム・サブマシンガン・ナイフ・閃光手榴弾x3・破片手榴弾x3とかなり潤沢。
      流石に初見クリアは厳しいが、大抵の状況に対応できるようバランスよく整っており、少し練習すれば比較的容易に攻略可能。
      弾薬はガンパウダーのまま保持しているため、プレイヤーの攻略スタイルにも合わせられる。
    • 「The 豆腐 Survivor」は、豆腐のモデリングに実際の木綿豆腐をスキャンして造型するという斜め上の方向にパワーアップしている。
      担当声優にも、既に退社していた当時のスタッフ*7をわざわざ呼び寄せて新録するという徹底ぶりで話題を呼んだ。
      喋り方も原作よろしくハスキーボイスの関西弁であり、彼+αのみ言語選択に関わらず日本語ボイス固定。
+ 豆腐を使ってクリアすると…?

操作キャラが増える。総勢5人。豆腐を含め下記に詳細を示す。

  • 豆腐「久しぶりやで~。
    原作同様ナイフのみで切り抜けていくが、大量にナイフを持ちディフェンス主体で立ち回るので原作とは少々趣きが異なる。
    最初のプレイアブルキャラクターであるハンクと違い、殲滅は一切考えられないため、止まらずにドンドン進むことになる。
    従って敵のスルーポイントやそのコツを発見しやすく、ある意味チュートリアルになっている。流石は豆腐シリーズの大先輩である。
  • こんにゃく「さぁぁあああ来いっ!!!!
    豆腐でクリアすると使えるようになる。全身灰色で異様にテンションの高い鬱陶しい喋り方が特徴。
    武装はグレネードランチャーの火炎弾・火炎放射器・破片手榴弾x6。アツアツのおでんでも意識したのだろうか。
    文字通り火力は凄まじいものの、基本装備が継続ダメージありきであるため、即座に敵を怯ませられる手段に乏しい。
    継続ダメージで仕止める間合いの管理と、6個ある破片手榴弾を如何に有効活用するかが重要になる。
  • ういろう「よし、頑張るぞっ。
    豆腐でクリアすると使えるようになる。抹茶味を意識した深緑色と、若さの目立つ控えめな喋り方が特徴。
    武器は破片手榴弾36個。基本的な進め方は豆腐と同じだが、殲滅力・ディフェンス回数が桁違いに高いため難易度は最も低い。
    その代わり1個たりとも回復アイテムを持っていないため、体力管理が非常にシビア。
    また咄嗟に敵を攻撃できる手段も無いが、コイツを出した頃には敵配置等は把握しているハズなので先手は容易に打てるだろう。
  • 杏仁豆腐「オッケーデス。
    こんにゃくorういろうクリアで解禁。プルプルとした白く艶やかなボディと、ノリの軽い喋り方が特徴。
    回復アイテムが豊富な反面、武器はガバメント・SAA・ナイフ1本と貧弱で、要は本モードにおける殆どの局面で不利を強いられる。
    クリアには計画的な回復や、強敵の切り抜け方に試行錯誤する事となるので、リプレイ性が高く強調されていると言える。
    最後に出現するキャラなので試行錯誤の面で計画立てやイメトレがしやすく、自力でクリアできた際の達成感は最も大きいと言えよう。
  • プリン「お疲れ様でぇす。
    こんにゃくorういろうクリアで解禁。豆腐シリーズ唯一の女性(?)であり、黄色いボディと頭部に塗られたカラメルが食欲をそそる。
    武器はスパークショット・ロケットランチャー・ミニガン・閃光手榴弾x2と、豆腐シリーズ屈指の重装備を誇る。
    こちらも回復アイテムを持ってないが、殲滅能力がピカイチなのでロケランと閃光手榴弾の使いどころを間違えなければ難易度は低い。
    一定の緊張感を維持しつつも大火力で大群を薙ぎ払う爽快感があり、ここまでクリアしてきたご褒美という側面も併せ持った絶妙なモード。
    余談だが、タイラントに対してスパークショットが撃てる機会は本作の全ゲームモードで唯一ここだけである。
  • 新モード「The Ghost Survivors」
    • 発売翌月のアップデートで追加された、本編では死んでしまうキャラクター達を主人公に抜擢したIFシナリオの短編モード。
      限られたリソースを上手く活用して敵を倒すか避けるかしつつ、指定地点への到着、または指定条件の達成がクリア条件となる。
      全員にストップモーション風の演出や専用BGMが用意される等、アップデートでの追加ながら中々凝った作り。流石にボイスはないものの、無料アップデートでの追加モードとしては十分なものとなっている。
      指定地点へのルートは本編の攻略ルートを逆走するようなセッティングであり、既存マップでありながら新鮮な気分でプレイできる。
    • 補給要素として「バックパックゾンビ」と「アイテムディスペンサー」が新たに登場する。
      前者はその名の通りバックパックを背負ったゾンビであり、姿勢を崩す事でバックパックの中に入っているアイテムを回収できる。
      後者はステージ各所に配置されているガム販売機のようなオブジェ。3つあるアイテムの中から1つだけ選択して回収できる。
      また、アイテムのやり繰りが重要なモードであるため、本編シナリオと違い武器(メインウエポン)を捨てられるようになっている。
    • このモードにしか登場しない特殊能力を持つ敵が出現し、よりアクション性とリプレイ性を強調したモードとなっている。
      難易度は高く、クリア記録が残らない代わりに敵配置がマイルド・物資弾薬が豊富な「リハーサル」という難易度設定が存在するほど。
    • このモードにもレコードがあり、達成すれば「アクセサリ」、所謂コスチュームチェンジを本モード限定で行えるようになる。
      その中身はリッカーやアライグマ、『7』のモールデッドと実に多種多様で、最難関のレコードを達成すると非常に嬉しいご褒美もある。
+ 下記、各シナリオの詳細について
  • 「No Time To Mourn」操作キャラはロバート・ケンド。
    本編では娘と共に自決を図った彼だったが、今回は「ある友人」から入った救援連絡を聞き、単身ラクーンシティからの脱出を試みる。
    • 新たに「ガスボンベゾンビ」と「P-Zガスゾンビ」が登場。
      前者は赤いボンベを背負ったゾンビであり、ボンベを銃撃すると爆発し、周囲の敵に即死級の大ダメージを与えられる。
      バックパックゾンビと同様に、ダメージを与えてダウンさせればボンベをその場に落とさせることもできる。
      後者は発光する目と口から漏れる紫色のガスが特徴。噛まれると毒状態になる他、絶命時に毒ガスをまき散らすが、体力自体は低め。
  • 「Runaway」操作キャラはキャサリン・ウォーレン*8
    本編ではアイアンズに殺害されるが、IFでは反撃に成功し単身恋人の下へと向かう。IFでもアイアンズは死ぬのだ。
    • 襲い掛かってきたアイアンズに、咄嗟に手に取ったナイフを使って反撃したという表現か、無限ナイフを所持している。
    • 新たに「ペイルヘッド」というゾンビが登場。眼球のない頭部と、潤んだ白い全身が茶色く爛れたような醜悪な外見をしている。
      通常ゾンビよりもすばしっこい上に再生能力を持つため、多少の攻撃では怯みはしても一向に倒せない。その代わり死んだフリは一切しない。
      火炎放射器のような継続ダメージを与える武器か、マグナム以上の高威力の武器で大ダメージを与えることが有効打となる。
      あくまでIFシナリオに登場する敵だが、外見・設定共になかなか特徴的であり、次回作の『RE3』では本編にも組み込まれた。
  • 「Forgotten Soldier」操作キャラはゴースト*9
    NEST崩壊の余波でレオンが手放したGウイルスを偶然入手し、NESTからの脱出を試みる。あくまでIFだが、正史にしてもよさそうな結末を迎える。
    • 崩壊間近のNEST内を進み脱出を目指すという本編と同じシチュエーションだが、特に制限時間はなく、急かされずにじっくりと攻略可能。
    • 新たに「A装備ゾンビ」が登場。専用のアーマーを装備しており、これが装備された部位を攻撃してもダメージを与えられない。
      アーマーの部位は個体によりけりで、ゴール地点直前では弾丸がほぼ通用しないフルアーマー個体も登場する(主に爆発物で撃退可能)。
  • 「No Way Out」操作キャラはダニエル・コルティーニ*10、上記3シナリオをクリアすると解禁される。
    本モードのみ、閉所(プロローグのコンビニ)で100体の敵を殲滅する事がクリア条件になっており、要するに籠城戦である。
    • アイテムディスペンサーは存在しないが、バックパックゾンビから得られるアイテムが豊富・強力であり、それらでやり繰りして攻略する。
      一切の弾薬を入手できないので、武器は基本的に使い捨てとなるが、その代わりハンドガンが無限化されている。
      ハンドガンの発砲を規定数以下でクリアすると嬉しい特典があるが、その達成には敵の誘導やボンベの巻き込み等の戦略性が要求される。
    • 上記3シナリオの特殊ゾンビは全て登場する他、A装備とP-Zの特性を併せ持った「A装備P-Zガスゾンビ」が新たにが登場する。
      その名の通りの難敵であり、時には3色ハーブを使った被弾覚悟のゴリ押し戦法も行う必要がある。
    • 全くの余談だが、このシナリオはゲームオーバー画面が専用のものになっている*11

評価点

  • 「優れた操作性」と「恐怖感の維持・向上」の両立
    • 先述の通り本作は、リメイクに伴い一般的なTPSに近い操作性へと進化しており、直感的かつ快適な操作性を実現している。
      一方で攻撃力・耐久性・出現数等、敵側にも全体的な上方修正が行われているため、物資枯渇の懸念も相まって恐怖感は損なわれていない。
      操作性が改善・向上した半面、『4』以降と比べてプレイヤー側の性能を制限する仕様変更が多く、敵と対峙した際の緊張感を強めている。
  • 一般的な雑魚敵だったゾンビの大幅な強化。
    • 「"ゾンビ"が最も怖い」は本作のキャッチコピーでもあるが、それに違わぬ存在感と厄介さを兼ね備えている。
      ある程度の間合いが取れており、かつ単体での遭遇であれば、未改造のハンドガンでも十分に対処可能な強さに調整されている。
      しかし、飛び掛かりと吸い込みの範囲が広く署内は閉所も多いため、複数と対峙した際が特に危なく油断するとすぐに組み付かれてしまう。
    • 緩慢と言えど、読み辛い不規則な軌道で頭を振りながら近付いてくるため、照準を絞ったヘッドショットはなかなかに難しい。
      照準の絞りは発砲の度にリセットされ、それでいて前述の通りゾンビはタフなので、焦ってしまうとゾンビ1体相手でも消耗しやすい。
      この「照準を絞ってゾンビ1体の頭を撃つ」という単純なアクションですらシビアであり、恐怖感を上手く演出している。
    • 非常に高い体力によるタフさと、頻繁に繰り返す死んだフリからの奇襲性。
      本作のゾンビはタフながらもややダウンしやすい特徴を持つ。このため従来作よりも死んだフリからの奇襲を受けやすくなった。
      奇襲の方法も、通りかかった際に突然唸り声を上げて飛び付いてくるというもので、倒したと思って油断していた際の衝撃は大きいだろう。
      もちろん、死んだフリをするゾンビに攻撃すれば本当に死んでいるか否の判別はつくが、後述の通り本作はシビアな難易度になっている。
      このため「本当に死んでいるゾンビに無駄弾を使うだけになってしまうかもしれない」という心理的抵抗感もプレイヤーに圧力をかけてくる。
      • 余談だが、この死んだフリの完成度があまりにも高かったため、発売直後には「今作のゾンビは不死身だ」「倒したゾンビが復活する」という誤解すら流れたほどである。実際は単にダウン中であるだけであり、HPを0にしたゾンビが復活する仕様は存在してない。
    • 演出面も拘られており、組み付かれた際は、ビハインドビューから首筋が噛み付かれている事を強調する専用のカメラワークに入る。
      加えてもしその噛み付きで死亡した場合は、抵抗虚しく首筋の肉をごっそり齧り取られるという凄惨な演出が追加される。
    • 頭部・胴体・四肢と、計6箇所の部位毎に細かく耐久値が設定されており、破壊時の状態も部位毎にしっかりと描写の差異がある。
      欠損描写自体は初代から存在するが、今作のそれは非常にリアルで、規制のほとんどがゾンビ関連であるほどにゾンビの表現に注力されている。
    • 本作のゾンビはドアを隔てていても、一定の範囲までは追い掛けてくる。この特徴を持つ敵は他にはタイラントのみである。
  • リッカーの表現
    • 『バイオハザード』シリーズの中でも高い人気を誇るクリーチャー「リッカー」は、これまでで最もグロテスクな見た目に仕上がっている。
      今作では背面から脊椎とそこに繋がる肋骨が露出していたり、全身も筋肉や筋膜の描き込みが細かい事と後述の「濡れ」の表現が相まって、
      正に「全身の皮を剥ぎ取って筋肉が剝き出しになっている」という、醜悪でおぞましいデザイン・ビジュアルが最大限に表現されている。
      元よりハード性能が進化するほど生々しく映えるグロテスクなデザインなのだが、リメイクの恩恵を最も受けたと言えよう。
    • 見た目ばかりではなく、実際の脅威度もゾンビと同等以上に高い
      • マグナム3発分以上という凄まじい耐久力に加え、走って音を立てようものなら高威力の爪攻撃が飛んでくるなど、正面から戦うのは極めて危険な難敵としての印象が強い。その一方で、ナイフで攻撃すれば大ダメージを与えられるという隠れた仕様もあるので、音を立てずに近づくことができれば先手必勝で排除も可能…という絶妙なバランスに仕上がっている。
    • 2ndシナリオでは、原作と同じく警察署1F西側の廊下で初遭遇する。
      この際、廊下手前の待合室の窓を這っていく姿が見えたり、リッカーに気付かれていない状態で観察していると原作の初遭遇時のムービーと同じモーションを取る等、ファンサービスも細かい。
  • タイラントとの駆け引き
    • 原作同様に幾度となく相対する事になるタイラントは、今作では不死身のまま攻撃してくる妨害モンスターという役回りに。
      一度出現イベントが発生すると、以降はリアルタイムで警察署内を巡回しながら、プレイヤーを捜索・追跡してくるようになる。
      つまり、イベントで現れては対処するだけだった原作と違い、探索・攻略を戦略的な鬼ごっこを伴いながら繰り広げる事となる。
    • 後述の音響効果も相まって、鬼役であるタイラントの威圧感は凄まじく、緊張感を煽る専用BGMと鈍い足跡がプレイヤーを恐怖させる。
      この足跡と専用BGMは攻略要素でもあり、足音で大体の距離を、専用BGMの有無で気付かれているか否かを判断できる仕組みになっている。
      探索・攻略・恐怖感、全ての意味でサバイバルホラーとして効果的に機能しており、間違いなく今作の目玉要素の一つと言って過言ではない。
    • タイラント自体は広い部屋等であれば容易に対処できるが、撒いたら撒いたで恐ろしいかくれんぼの始まりである。
      いつ遭遇するか分からない緊張感は、人によっては追われている時よりも恐ろしく感じられるだろう。
    • ちなみにリッカーだけでなくタイラントにも、原作ファンは思わずニヤリとするファンサービスが盛り込まれている。
      追跡からある程度振り切った状態で、警察署一階の東側廊下を北側から階段側に向かって進むと…?
  • 動作機構・デザイン共に細かく作り込まれた銃器
    • ストライカー方式・ハンマー方式・ポンプアクション等、各銃器はそれぞれの機構にきちんと即した極めてリアリティの高い挙動を示す。
      2種類の手榴弾は安全装置を外して投擲し、火炎放射器・スパークショットは架空の銃器でありながら機能的なデザインにされている*12
    • 原作でもスタッフの推薦で採用されたVP70(マチルダ)の拘りは尋常ではなく、3点バーストのスライドアクションがとてもカッコいい。
      ポリマー(合成樹脂)を多用したフレームの質感もしっかりと再現されており、金属光沢を持つ他ハンドガンとの質感の違いもよく分かる。
      もちろんVP70だけでなく、イングラムM11(MQ11)やコルトSAA(クイックドロウ・アーミー)等にもしっかりと拘った作り込みが施されている。
    • 本作にはフィギュアという図鑑的な要素があり、作り込まれた各銃器を動作機構のアニメーションも含めてじっくり閲覧する事もできる。
      反面、非常に素晴らしい再現・作り込みをしているが故に、気になる人には気になってしまう問題がハンドガンにはある(詳しくは後述)。
  • 高難度ながらも緻密に計算し尽くされたゲームバランス・レベルデザイン
    • 本作の難易度は、基本的にプレイヤー側は若干弱く、敵側は高火力・高耐久という調整であり、初見プレイでは相当難しく感じる。
      しかしゲームをクリアした後に改めて振り返ると、それが緻密に計算された、極めて巧妙なバランス調整が行われている事が見えてくる。
    • 自衛すら覚束ないハンドガンとナイフのみでゾンビを切り抜けねばならない緊張感の中、最初に手に入るハンドガンのカスタムパーツ。
      登場こそ早いがすぐには入手できない、しかしリッカー出現前には入手できるという緩急が心地よいグレネードランチャーorショットガン。
      武器弾薬やキーアイテムが嵩張りだした頃に拾えるサイドパック。1本目の耐久度が危うくなってきた頃に入手できる2本目のナイフ。
      装備の心許なさに由来する緊張感と、新しい武器弾薬を入手した際のカタルシス、本作はこの匙加減が本当に上手いのである。
    • もちろん、装備・アイテムの入手タイミングだけが練られているのではない。
      タイラント初遭遇前・G成体エリア突入前・G2戦前と、難所の前にはほぼ必ず3色ハーブが入手・調合できるよう配慮されている*13
      リッカー初遭遇前にはファイルで事前に特徴を把握でき、イビー初遭遇前にはディフェンスアイテムと炎属性攻撃に関するアイテムを配置。
      難しくはあるが対抗策やヒントはしっかり用意されており、かつそれを悟らせない自然な形で…という絶妙なレベルデザインである。
    • ゾンビと初めて遭遇するプロローグのガソリンスタンドでさえ、実はノーダメージ・弾薬消費無しで切り抜けられるように調整されている*14
      初見プレイではゾンビとの遭遇に恐怖してあたふたするが、慣れれば余裕でスルーできることに気付く、正に絶妙である。
  • リプレイ性の高さ
    • 本作は『4』以降のような、大ボリュームのチャプター制ではない。
      クリアまで一直線のプレイなら、TPSに不慣れなプレイヤーでも初見で数時間程度のクリアタイムになるボリュームに収まっている。
      これは原作と同程度のボリュームなのだが、本作は一周あたりのボリュームを抑えることで原作以上の高いリプレイ性へと昇華させている。
      実際にプレイすると体感できるが、慣れてくると特に意識しなくとも3時間程度でクリア可能で、この約3時間が丁度いい塩梅なのである。
      決して手抜きではなく、原作のボリュームを踏襲しつつ原作の美点であるリプレイ性を強調、これもまた優れたレベルデザインと言える。
      オンラインランキングも実装されており、今なお多くのプレイヤーが競い合っている。中には最高難易度を1時間以内で突破する猛者も…。
    • 本作には「レコード」という一種のチャレンジ要素があり、これを達成すればコンセプトアートやフィギュア等が解禁されていく。
      • 例を挙げると、「スーパータイラントを爆発まで5分以上残して倒す」「全てのカスタムパーツをレオン/クレア編で入手する」等。
      • この内のいくつかはトロフィー/実績も兼ねている。やり込み甲斐があり、本作の高いリプレイ性をより際立たせる要素と言えよう。
      • シリーズ恒例のクリア内容によるランク付けもレコードの条件である。最高難易度の最高ランク達成で、無限サブマシンガンのLE5が解放される。
      • とはいえ、全体的に見るとリプレイ性を妨げる要素が皆無な訳ではない。詳しくは後述。
  • 高度なサウンド技術と、それを効果的に用いた場面
    • 本作はリアルタイムバイノーラルを使い、サウンドエフェクトはどれもが立体的に聴こえる。
      多様な環境音や音響表現が駆使されており、5.1ch対応ヘッドフォンを用いれば敵の気配までもが伝わってくるほどのクオリティである。
      この聴覚効果は単なる演出や臨調感を感じられるだけでなく、ゲーム性にも深く関わっており、前述の通りタイラントへの影響は特に大きい。
      ヘッドフォン不使用でもゾンビのいる方向が分かるほどだが、演出面でも攻略面でも、できるだけ高性能のヘッドフォンの使用を推奨。
  • 精密に書き込まれたリアルかつグロテスクなグラフィック
    • ゲームエンジンは『7』に引き続き「RE ENGINE」を採用。同作の特徴・評価点であったグラフィックの優秀さは本作でも健在である。
      燃え盛る市街地や、惨劇を物語る警察署等、原作の雰囲気を損なわずに、極めて緻密な美しいグラフィックに昇華されている。
      特に警察署は、原作を尊重しつつも絶妙にアレンジされたグラフィック・構成であり、原作ファンにはたまらない仕上がりになっている。
    • 不快感を煽るため、汚れや水等の「濡れ」の表現にはかなり拘られており、特にゴミと汚泥が散乱した下水道のグラフィックは凄まじい。
      一方でそこを抜けた先の研究所は、それまでとは一転して清潔感を漂わせる雰囲気であり、かえって不気味さを煽る演出として機能している。
    • 原作でプレイヤーから散々ツッコまれていた奇想天外な仕掛けも、原作を尊重しつつ、ある程度リアルなものとして再構成されている。
      また、警察署内にトイレが一切ない事もよくツッコまれていたが、こちらもリメイクに伴い、シャワールーム等と共に追加されている。
    • グラフィックの優秀さは折り紙付きだが、重箱の隅を突くと決して非の打ちどころが皆無なわけではない。
      例えば「顔面に裂傷を受けた警官の顔を観察するシーン」では、口蓋にあたる部分と裂傷部分が同じテクスチャで描写されてしまっている。
      凄惨な光景故に目を覆いたくなるシーンだが、解剖学的にじっくり観察してしまうと違和感は一応ところどころにはある。そこまでしないと違和感を嗅ぎ取れないというのだから驚嘆なのだが…。
  • ハイクオリティな映像と演出で表現されるシナリオ
    • 原作の時点で大作映画的な物語・演出だったが、リメイクに伴い演出面が大幅強化、正に一本の映画を見ているような気分に浸れる。
      一部の展開や設定が若干変更されたものの、原作の人物関係や背景等は概ね踏襲。粗もなくはないが原作の物語を見事に再構成している。
      警察官としての使命・正義に燃える若きレオンと自らの使命とレオンへの想いに揺れるエイダ、狂った夫と娘への愛情に葛藤するアネット。
      そして、G生物の胚を植え付けられたシェリーの危機と、彼女を救うべく奔走するクレア等、原作の見どころが余す事なく表現されている。
    • 本作では従来までの英語音声に加え、スペイン語・フランス語等多数の言語に対応。もちろん日本語吹き替えも収録されている。
      英語音声の声優は原作から変更されており、ネイティブが使うようなスラングも意図的に盛り込まれていて自然な演技になっている。
      日本語音声はレオン役の森川智之氏やクレア役の甲斐田裕子氏等、『ORC』等の派生作で担当した声優が引き続き担当している*15
      洋画吹き替え経験のある声優が多く採用されていることもあり、演技面も問題ない。
    • 設定ではそこそこ関与しているが、原作では割とあっさり死んでしまった「ロバート・ケンド」の扱いも、本作では大きく見直された。
      詳細は省くが、本作では「ラクーンシティの悲劇を表すキャラクターの一人」として扱われ、次回作『RE3』でもさらに掘り下げられている。
  • ユーザーインターフェースの大幅な改善
    • マップ機能は『bh1』の、未入手のアイテムや解いていない仕掛けがあれば赤に、それらを全て行えば青という仕様に変更された。
      さらにアイテムを入手せずに近くを素通りした場合、マップ上にそのアイコンが表示されるようになり、取りこぼしの可能性がほぼ消滅。
      鍵が必要なドアも、開かない事を確認すればマップ上に必要な鍵がアイコンで表示されるため、どこに行けばいいか迷う事もなくなった。
    • 「組み合わせ」を行えるアイテムを拾った際、インベントリに入れなくてもその場で組み合わせができるようになった。
      例えば銃器のカスタムパーツを拾った際、「入手してインベントリを開いて装着」という手順を踏まずとも、その場でパーツの装着が可能。
      インベントリに空きがなくてもハーブの調合やキーアイテムの組み合わせられるため、これによる恩恵は地味ながらもかなり大きいと言える。
      ちなみにゲームバランスとの兼ね合いのためか、『4』と同じく弾薬のリロードだけは不可。手動リロードのみである。
  • 主人公間の格差の改善
    • 原作ではパートナーや使用可能な武器の違い等から、およそレオン編の難易度がクレア編よりも下回っていた。
      しかし本作では、パートナーはそれぞれ別パートで操作するようになった他、使用可能な武器についても全面的な見直しが行われた。
      勿論プレイヤーの好み・プレイスタイル・思い入れ等にもよるものの、客観的に見て難易度の差は概ね改善されたと言えよう。
    • 大まかな傾向としては、レオンの武器は使いやすさとDPSに優れ、クレアの武器は総ダメージ量で勝るといったところ。
      最終的にクレアは火力過多になりがちであるが、それは時間を掛けて入念な探索を行い、全ての武器と弾薬を揃えた場合の話。
      アイテムスロット数の少ない難易度HARDCOREや、高ランク狙いのタイムアタックの場合、両者の武器バランスは一気に狭まる。
    • 武器全体の性能もカスタムの存在でバランス調整が行われ、初期装備のハンドガンも最終的に終盤のボス戦にも通用する性能になる。
  • 豊富なファンサービス
    • 特徴で上げられている通り、原作に関連する小ネタは非常に豊富。そんなところまで拾うのかというほどの細かなネタが用意されている。
      特定のハンドガンを装備した際のレオンの構え方や、S.T.A.R.S.のオフィスで誰かさんの机を調べた時に「あの」フィルムが入手できる等、原作をやりこんだ人なら思わず笑ってしまう小ネタが多数。
      市内の看板やオブジェクトの配置等も原作を再現しており、いちいち芸が細かい。
    • 一方で単純なリメイクにならないよう、原作ファンの予想の裏を行くかのような「ずらし」も多い。
      例えばリッカーは、1stシナリオではS.T.A.R.S.オフィス前で、2ndシナリオでは1F廊下で初遭遇…という原作とは逆の構成になっている。
      終盤で乗ることになるターンテーブルも、原作では研究所への移動に使われたが、本作では研究所からの脱出に使われる展開に変更されている。
      この「原作とは逆の展開を行く」というパターンは意外にも多く、原作と照らし合わせてみるのもまた面白い。
      また、女神像のギミックが原作ではなく『アウトブレイク』を意識した物に変わる等、外伝系列をプレイしたプレイヤーもニヤリとできる改変もある。
      なお、この改変はあくまでも演出面のみで、原作経験者をはめようとする引っ掛けや、原作知識で有利になる要素等は一切無い。
      原作知識がきちんと楽しめる要素として機能しつつ、プレイへの干渉自体は無いという点は、リメイクとして実に良心的な配慮である。
  • BGMの切り替え
    • 「コレクターズエディション」等に同封されるDLC(後に有料配信)を適用すれば、作中のBGMを原作のそれに変更できるようになる。
      何気ない要素に思えるが、もともと本作は原作の雰囲気を忠実に再現したリメイクであるため、変更してもびっくりするほど違和感がない。
      ちなみにただ変わるだけでなく、「G3戦のBGMのイントロがG3戦の開始と同時に終わる」等、流れるタイミングもバッチリ考えられている。
      あまりにも本作との親和性が高すぎるため、変更したままプレイして本作のBGMを殆ど知らないというプレイヤーも普通にいるほどである。
      勿論本作のBGMが決して悪いわけではなく、本作の雰囲気に上手くマッチさせており、原作のアレンジもある等、十分に高クオリティである。
    • ちなみにBGMだけでなく、カーソル移動・決定・アイテムBOXの効果音まで変更される。この細かさも地味ながら高評価ポイント。

賛否両論点

  • 本作のキャラクターデザインは、従来作や映像作品から一転して、実在する俳優等をモデルにしたリアル指向の造形になっている。
    顎が割れたレオンや老けた印象のアネット、芋臭い顔立ちになったシェリー等、PV等でのビジュアル公開当時から賛否が分かれていた。
    特にレオンは『4』や『6』等で既に顔の造形が固まり切っていたため、拒否反応とは言わないが、困惑するファンも少なからずいた模様。
    一応、発売後は作品全体の完成度の高さも相まって、こういった声は沈静傾向に向かっている。
    • また、外見のみならず内面などにも改変が見られる。特に脇役はこの傾向が顕著。
  • 前述の通り、上記のキャラクターと同じくクリーチャーの設定・デザインの面でも一部に大きな変更が加えられている。イビーに至ってはほぼ別物化しており、純然な植物型のクリーチャーを期待していたプレイヤーからは「原作の方が良かった」という意見がままある*16
  • 先述の通り、クレア編はサブマシンガンが標準装備となった影響か、ボウガンは削除されてしまった。
    無論バランスや進行面での影響がないよう作られているが、特徴的な武器だっただけに惜しいところである*17
  • ザッピングシステムの廃止
    • 原作のザッピングは作り込みが甘く、同じ主人公で2回仕掛けを解く等、シナリオの整合性が取れていなかったが、斬新でもあった。
      しかし本作ではバランスの調整が難しいと判断されたのか、「ザッピングシステム廃止」というかなり思い切った判断が行われている。
      同時進行ならまだしも、「別々のシナリオで敵・物資・仕掛け等を共有する」という調整が恐ろしく困難である事は想像に難くなく、本作の完成度を見れば完全廃止は英断だったと言えるだろう。
      しかし表シナリオでフラグを立てておかないと開かない扉といったザッピングシステムだからこそできたこともある等斬新かつ意欲的なシステムだっただけに、上手く調整して再導入してほしかった…という声は決して少なくはない。
      一応、シナリオ上での両主人公同士のリンクや、同ステージ中に一方の主人公では探索出来ない箇所の存在、操作キャラクターにのみ固執するような追跡の仕方をしないタイラント等、その名残りは各所に見て取れる。
  • 隠し武器の解放条件
    • シリーズ恒例の最強の隠し武器は、「難易度HARDCOREでランクS+クリア」というかなり難しい解放条件に設定されている。
      原作では裏シナリオ限定ではあったものの、NORMAL以上の難易度は存在しなかったため、ライトユーザーには厳しい調整と言えよう。
      ただ救済措置として無限ナイフの使用が許されており、今回は1st・2ndを問わないため、アイテム・ルート管理を吟味すれば十分達成可能な範疇である。
      アクションや運よりも計画性の比重が多い設計なので、学習と努力を重ねれば必ず突破できるのは評価できる。
      また、今作は従来作と違ってポーズ中に時間が経過しない仕様なので、その間にルートの吟味や対策を熟考することもできる。
      トロフィーも「STANDARDをSクリア」「HARDCOREをクリア」だけで、トロコンにS+クリアは要求されないよう配慮されている。
  • 若干不自然な射撃時の仕様
    • 前述したように、発砲時は銃口からではなく画面中央の照準から弾が射出される仕様になっている。
      本作のゲームカテゴリはTPSだが、射撃時のみFPS寄りの形式となるせいで、接近戦や壁越し射撃等を行う際に不自然さが出てしまっている。
      極端な話、銃口が上を向いているのに真正面に射撃できたり、銃口が敵に密着していながら当たらないということが起こってしまう。
    • 一応、これは「TPSの視界の広さ」と「FPSの射撃の精密性」の両方を良いとこ取りしたが故の仕様ではある。
      しかし『4』等の過去作のバイオを含めた"銃口から弾が射出されるTPS"の感覚でプレイすると戸惑う可能性がある。
      さらに射撃時にはズームする仕様のため、必然的におぞましいクリーチャーをクローズアップさせることになり、恐怖感を向上させる役割にも貢献している。

問題点

  • 大型拳銃の性能が微妙。
    • 先述の通り2ndシナリオでは大型拳銃を使用できるが、どちらもやや癖が強い上、総合性能としてはせいぜいカスタムハンドガンと言った程度。
      更に2ndシナリオでは、9mm弾の入手がガンパウダーの調合のみに限定されるため、大型拳銃の使用をある程度強制される事になる。
    • つまりまとめると、武器種が増えた事による恩恵に対して、アイテムのやり繰りの煩雑さが釣り合っているとは言い難いのである。
      アイテム欄の少ない序盤は、パウダーを調合して弾薬に変え、それを拾った弾薬とまとめてアイテム欄を確保…という管理が重要だった。
      しかし2ndシナリオではその管理を行いにくく、結果として(それほど極端ではないが)アイテム欄のやり繰りが難しくなってしまった。
    • 1stシナリオをクリアしたプレイヤーなら、各アイテムの配置を大まかに覚えているはずなので、差別化・難易度調整とも取れる。
      しかし仮にそういった意図なら、弾数・威力・特性等の面で、もう少し性格の異なる味付けにしてもよかったのではなかろうか*18
      結果として煩雑性だけが強調されてしまい、ここは原作と同じく9mm弾を装填する仕様の方が快適だったと思われる。
  • 連射武器のコントロール
    • 本作には4種類の連射武器(カスタム化マチルダ、クイックドロウ・アーミー、サブマシンガン、ミニガン)があるが、どの武器もボタンを押し続けている間はずっと連射し続ける(マチルダは3点バースト)のでボタンを離すタイミングが遅れると無駄撃ちになってしまう。
      • 通常プレイにおいてカスタム化が任意のマチルダや、弾数の多さで弾を大量に浴びせるのが前提の武器性能であるサブマシンガンやミニガンは良いとしても(特にミニガンは最終戦前提)、クイックドロウ・アーミーは2ndシナリオで開始からクリアまで攻略の主力を担うため、この無駄撃ちの消耗は見逃せない欠点となってしまっている。
      • クイックドロウ・アーミーは厳密な連射武器ではなく『ファニング』というガンプレイによって連射するのだが、クレアは常にこの撃ち方で、通常の撃ち方との使い分け等は一切無い。
  • 先述した通り幾つかのクリーチャーがリストラされてしまっている*19
    • 追加エピソードには新クリーチャーも登場するが、そもそも本編とは関係ないパラレル設定である。
    • 勿論レベルデザインはそれに併せて開発されており、評価点の通り既存のクリーチャーはとてもよく作り込まれているので新鮮みは決して薄くないが、印象的なクリーチャーもいただけに惜しまれる。ゾンビ改やリッカー改などのマイナーチェンジはいいにしても、クロウやジャイアントスパイダーなどをREエンジンで拝めなかったのは原作ファンにとっては寂しい所。
      • 特にモス・ジャイアントは『ダークサイド・クロニクルズ』で原作とは大きく異なる個性が与えられていただけに惜しい。
      • リストラとはやや異なるが、ウィリアムのGも操作方法自体が違うので戦闘内容に変更があるのは仕方がないものの、旧第4形態変形後*20に当たるものが無くなってしまっている。
        (新第4形態の外見・戦闘場所・行動パターンなどは旧第3形態*21の方が近い。)
  • 1stシナリオと2ndシナリオの変わり映えの無さ
    • 本作は主人公間の差別化は非常に上手く行われた一方で、表/裏に相当する1st・2ndシナリオの差別化は退化してしまっている。
      原作での表/裏シナリオは、攻略ルート・ストーリー・ボスまで細かく仕様が変更され、各パートで異なる遊び方を楽しむ事ができた。
      しかし本作の変更点は序盤のルート・謎解きの答え・先述した大型拳銃・最終ボスと戦える程度であり、ストーリーも殆ど変わらない。
      一応タイラントが序盤から出現し、1st主人公が残したメモを入手できる等の違いはあるが、原作経験者は物足りなさを感じるだろう。
    • 本シリーズの歴史では「クレア表・レオン裏」が正史とされており、本作のストーリーもそれをベースに制作したと思われる。
      ザッピングといいストーリーといい、方向性を絞って開発する事で完成度を高めたのだろうが、どうしても淡白な印象は否めない。
    • 誤解のないように付け加えるが、これらは原作のボリュームが異例なほど膨大だったが故の相対的な評価であり、決して本作がボリューム不足だという指摘ではないことに留意されたし。
  • 先述の通り本作は、非常に高いリプレイ性を持った作品であるが、これを損なわせる要素が一部存在している。
    具体的にはパートナーであるエイダ・シェリーの操作パートと、レオン編におけるアリゲーターからの逃走がこれに当てはまる。
    • いずれも本編とは異なるゲーム性での操作を強いられる上に、原則的に1st・2nd・難易度問わず、やる事やシナリオに変化がない。
      エイダ・シェリーパートのみで実績解除できるトロフィーもあるが、原作と違ってメインキャラクターに渡せる弾薬を入手できる等のメリットもないため、周回を重ねる程メインパートに対する中弛みとなってしまいがち。
      とは言え原作再現には必要なパートでもあり、必要以上に冗長さがあるわけでもないので、このたった2点を本気で気にする人はそこまでいないだろう。
  • 不規則要素・ランダム要素
    • 先述の通りタイラントは、「サバイバルホラー」というジャンルを強調させる要素として効果的に機能しており、この点は好評である。
      しかしタイムアタックとなれば話は別。巡回に規則性が少なく、対峙した際にはアドリブを要求されるため、安定・安全な対処をしにくい。
      一定ダメージで一時的に行動不能にできるが、原作の弾薬ドロップが廃止されたため、タイムアタックにおける戦闘はほぼ無意味なものに。
      • 尤も初見プレイでもなければ、この時までに各手榴弾が3個ほど入手できているため、使用に抵抗がなければ対処自体は容易に行える。
        更に「銃声や足音に反応する」という特徴があり、接近時には分かりやすい足音がする存在感の大きさから不意打ちは殆ど喰らわない。
        タイラントという要素自体は、ゲームとして非常に絶妙なバランスでまとまっている*22
    • ある意味タイラントよりも厄介な要素が、特定キーアイテムの入手に必要な「ポータブルセーフ」という小箱の存在。
      詳しくは省くがランダム性が非常に強く、開錠には運と時間を確実に要求されるため、探索に水を差す要素となってしまっている。
      ゲームクリアに必須な仕掛けではないが、この仕掛けの解除がサイドパックの入手条件の1つなので、ゲームに慣れるほど煩わしさが伴う。
      特に難易度HARDCOREはサイドパックを3つしか入手できず、しかもよりによってその内の1つの入手に、この仕掛けの解除を2度も要求される。
      通常プレイならまだしも、タイムアタックではこのランダム性との相性が悪く、銃声という法則を持つタイラントと違い評価は芳しくない。
  • 通常版とZ版で殆ど変わらない規制内容
    • 先述の通り本作の商品展開は、マイルドな表現の通常版とより過激なCERO:ZのZ版の2種類である。
      しかし、このZ版でも人体欠損等の残酷な表現の多くが削除されており、通常版と大した違いがない。これって前にもあったような…。
    • 序盤の警察署にて、警官が僅かな隙間から助けを求めるも一歩遅く、ゾンビに食い殺されるというシーンでは、この規制の差が特に顕著。
      北米版では、警官が腹部から下を千切られているという衝撃的な描写だが、国内版はレーティングを問わず足を食い荒らされるのみになっている。
      シーン全体やボイス等に違いはないが、表現がマイルド過ぎてインパクトが薄く、北米版を知っているとどうしても味気無さは否めない。
    • 表現のみならず、ゲーム性にも少なからず影響を与えてしまっている。
      先述の殉職警官は、本来ならば中盤に這いずりゾンビ化するが、国内版は下半身を失わなかったが為に通常の直立ゾンビと化してしまう。
    • 「特定武器でゾンビの頭部を攻撃すると、稀にクリティカルが発生して頭部が吹き飛ぶ」という演出は本作にも採用されている。
      しかし国内版はレーティングを問わず、クリティカルが発生してもゾンビの頭部が吹き飛ばず、普通に頭部を攻撃した時と同様に黒くなるのみ。
      一応「通常とは効果音が違う」「大量の血液が出る」の2点で発生を判別できるが、やはり表現が単純な北米版と比較して分かりにくさは否めない*23
    • あと、スーパータイラントの死にざまが残酷描写削除の有無でだいぶ変化しており、フル描写の北米版では「ロケットランチャーで胸から上が吹っ飛んで血をドバドバ流しながら下半身が倒れる」という最期だが、マイルド描写版だと「ロケットランチャー直撃にもかかわらず、原形とどめたまま前のめりに倒れる。」という、 どう考えてもあの化け物がこの程度で死ぬはずないだろう とツッコミたくなる展開になる。
      欠損描写がどうしてもだめだというのなら、「爆発後スーパータイラントが跡形もなく消えていた」とか「倒れた後ドロドロに溶けて消滅」ではだめだったのだろうか…。
    • なお、Win版はDL販売のみでリテールパッケージ販売がないため、日本のSteamストアではCS版と同じ表現規制が施されているが、
      無規制版は正規のSteamキーを扱っている外販サイトで「日本からでも登録認証可能なワールドワイド版のキーを購入する」という方法で回避できる*24
      知識があるなら海外のMOD制作者が開発した規制解除MODを導入する手もあるが、当然ながら上記以上に正規の方法ではないため、導入は自己責任になる*25
  • ゲームには直接関係しない細かな指摘ではあるが、ハンドガンは多くの種類がありながらも銃声がいずれも同じ。
    • 同じベレッタベースの各サムライエッジならまだしも、VP70とブローニングHPで同じ銃声なのは流石に違和感を禁じ得ない。
      一応、使用する弾薬が「9パラか.45ACP弾か」で差別化しているが、それでもガバとSAAで銃声が同じというおかしさは残る。
      過去作、特に『5』は全て実銃から銃声を収録していたので、それらと比較すると作り込みの浅さ・味気なさは否めない。
      評価点で挙げたように、そもそもの銃器の作り込み自体は素晴らしいだけに画竜点睛を欠くというものである。

総評

シリーズでも評価の高い原作を、最新技術で現代に蘇らせた本作は、新規・原作ファン双方にオススメできる良作に仕上がった。
『CODE:Veronica』以前のサバイバル要素と謎解き要素、『4』以降のTPS要素を兼ね備えた、『バイオハザード』シリーズの集大成とも言える内容である。
もちろんリメイク作品としての評価のみならず、『バイオハザード』シリーズとして、そしてホラーゲーム全体としても最高クラスの出来栄えである。

『1』では「クリムゾンヘッド」という要素によってゾンビの恐怖を演出したが、今作では変化球無しで純粋にゾンビとしてのあり方を突き詰めて恐怖感や危険性を最大限に高めた創意工夫は、ホラーゲーム全体で見ても特筆すべき評価点であろう。

現在では廉価版の発売によって手に取りやすくなっているため、興味のある方は是非プレイしてみてほしい。


余談

  • 本作は商業的にも大成功を収めており、2019年12月時点で全世界500万本、2020年6月末時点で700万本を超える大ヒットを記録した。
    原作『2』の全世界売上はプレイステーション版単独で約500万本。当時とは機種数や販売方法等の条件が異なると言えど、発売からおよそ一年程度の短い販売期間で、原作を超える販売本数を記録した事は、十分に称賛すると言えるだろう。
  • 原作の隠しクリーチャーであるブラッドゾンビも未登場だが、警察署の正門地下に彼の写真が使われたS.T.A.R.S.勧誘ポスターが貼られている。
    • 写真の彼は新規のモデリングだったため、「出す予定があったのでは」「今後発売されるであろう『3』リメイクの予告では」等と噂された。
      • そして実際に、2020年4月に『3』のリメイクである『バイオハザード RE:3』が発売。原作通り彼が登場し、本作のマップの一部も使用されている。
  • 『RE:3』の公式発表後、レオン編で立ち寄るガンショップにジルからの書置きのテキストがアップデートで追加されている。
    取得するとファイルに追加されるが、これを取らなくてもファイル全閲覧のレコード(及びトロフィー/実績)は達成可能。
  • 『2』のリメイクはファンからも長年待ち望まれていて、開発側も何度も企画するも諸事情で断念を繰り返した事情がある。
    • そんな中で有名な話が「イタリアのファンによって『2』の非公式リメイクの開発が行われていた」という逸話である。
    • こちらは2014年にゲームエンジン「Unity」を用いて開発されていたが、カプコンからの要請を受けて開発中止された。
    • それとほぼ同時に本作の開発が進行しているという公式情報がアナウンスされたことで、『バイオハザード』ファンに衝撃を与えたのである。
      • なお、非公式リメイクの開発チームは後に『バイオハザード』シリーズをリスペクトしたオリジナル作品『Daymare:1998』をリリースしている。
      • さらに、このオリジナル作品には前日譚を描いた続編『Daymare: 1994 Sandcastle』も発売されている。
  • 本作のWin版は、画質設定の高品質側が凄まじいマシンパワーを要求し、CPU/GPUのベンチマークソフトとしても知られている*26
    • 4K出力はもちろん8K出力まで対応しており、4K最高品質の60FPS動作には発売時点でのハイエンドGPU(Turing GPU・RTX2080Ti)が必須レベル。
    • 8K最高品質設定はハイエンドCPU(Core i9 / Ryzen 9)とハイエンドGPU(RTX2080Ti)2枚挿しでも60FPS動作が困難というモンスター級。
  • 本作のグラフィックを流用したVR体感型アトラクション『バイオハザード バリアント レイド』が、発売同年の2019年よりプラサカプコン3店舗(池袋店・広島店・高知店)で稼働している。
    • 一般層が遊ぶという都合上、銃撃しても血飛沫が出るだけで敵のモデリング自体は無傷という、本作の国内版以上に暴力描写が抑えられている。
  • 2022年6月14日に本作『RE:2』のPS5/XSX版が発売された。また、同年11月11日にはクラウドで遊べるSwitch版が発売された。
    • 2024年1月16日にはWin(MS Store)でも配信*27
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最終更新:2024年04月11日 18:42

*1 通常版はダウンロード版のみ。

*2 本作の海外版はオリジナルと同じタイトルのため、混同回避策として「(2019)」や「(Remake)」と付けて紹介・区別している場合が多い。

*3 弾薬もハンドガンの9mmパラベラム弾でなく、専用の.45ACP弾を使用する。

*4 原作では「表」シナリオと「裏」シナリオのストーリーの整合性が比較的高く、ゲーム攻略上も「表」で行った行動が「裏」プレイ時に影響を及ぼすという「ザッピングシステム」が存在していた。

*5 レオン編で強化火薬(黄)が置かれている場所に、クレア編では強化火薬(白)が置かれている。また、これ以外のガンパウダーは同じものが同じ場所に置いてある。

*6 丸腰で捕まれば即死・燃やさなければ完全に殺せないなど。

*7 唐津麻勝俊氏。原作では敵の戦闘プログラム開発を担当していた。

*8 ラクーンシティ市長の娘。キャラクター自体は原作の時点で存在していたが、名前自体は本作で初めて設定された。

*9 USS隊員の1人。今回が初めての任務であり、本編でウィリアムに発砲したのも彼。つまりラクーン事件を招いた元凶の1人でもある。

*10 本編で最初に遭遇するゾンビに噛み殺された保安官。

*11 シェリー以外の他のキャラが血だまりが現れる画面の中、彼の場合は倒れ伏すダニエルという構図になっている。

*12 スパークショットの追加パーツは専用メーターが目視できたりと豪勢ではあるものの、構造的には少々雑な外付けである。しかしそれが特殊兵器の試作型的な雰囲気を醸し出している。

*13 本作の3色ハーブは「HP全快+一定時間防御力アップ+毒予防」という強力な効果になってる。従来作とは違い、赤+青ハーブだけの調合・使用も可能。

*14 また、ガソリンスタンドを終えた時点で体力が完全回復するようになっている。最初のゾンビはダメージを受けやすいが、被弾が問題にならないよう配慮されている。

*15 シェリーのみ『ORC』で担当した金元寿子氏が休業中だったことにより、新たに佐々木りお氏が担当している。

*16 開発スタッフいわく、イビーは原作準拠のままだとフォトリアルな作風では非常に浮いてしまう為ここまで変更したとのこと。

*17 クレアが本編に関わる作品で、隠し武器としてすらボウガンが登場しないのは今回が初なので地味に異例の措置である。

*18 一応、クレア編で入手できるシングルアクションアーミーは、通常ハンドガンとの差別化がしっかりできている。一方レオン編のガバメントは通常ハンドガンとあまり変わらない使い勝手。構え方が違う点では素晴らしいが。

*19 終盤に登場する強化版3種・カラス・クモ2種・モス2種が該当する。

*20 ライオンのようなシルエットで走り回ったり、ジャンプして壁に登ったりするなど機動力が高く、こちらに大ダメージを与える噛みつきを使ってくる。

*21 四本腕のマッチョな巨人で、車両の乗った巨大なエレベーター上で対決。ゆっくりと大ジャンプして車両の上に飛び乗った後、こちらに飛び降りてくるなど。

*22 また、規則性の少ない巡回と言っても、それはある程度自由にタイラントを動き回らせている場合の話。実はイベントアイテムの入手等に応じて迫ってくるように調整されているので、タイムアタックのために効率的な攻略ルートを辿ると(多少のブレはあるものの)実際にはタイラントの行動はほぼ一律化される。

*23 そもそも「効果音が違う」「大量の血液が出る」が即死演出である事に気付かない可能性もある。「大ダメージが入ったらしい」というのはエフェクトだけで直感的に分かるが、「即死効果が出たゾンビは復活しない」という攻略上有用な情報が北米版より分かりにくくなってしまっていると言える。流石にシリーズ経験者なら気付くかもしれないが未経験者は…。

*24 要するに『7』と同じやり方なのだが『7』の時と比較して、日本からでも認証可能なワールドワイド版のキーを正規に扱っているサイトは激減している。

*25 その場合も、レイトレーシング非対応版のみが有効な対象で、規制が完全になくなるわけではなく、DLCコスチュームが選べなくなるなどの問題点もある。

*26 他には『FFXIV』『FFXV』等もベンチマークソフトとしてメジャーである

*27 Xbox Play Anywhere対応