ハバクク書

12小預言書の8番目の預言書。3章からなる。

著者

著者は不明だが、ハバククの預言である。
紀元前630年ごろに地中海沿いのパレスチナ一帯を席巻したスクテア人(スキタイ人)の来襲が影響している。
カルデア、すなわちバビロニアが脅威として描かれていることから、ユダ王国の末期に書かれたと推測する見解がある。エホヤキム王の治下、紀元前609年から紀元前598年が、ひとつの可能性として想定されうる。エルサレムがバビロニアに攻略されるのは紀元前598年である。バビロニアの残酷さは直接的な生々しさをもって描かれている。

内容

この書の前半(1~2章)は預言で,後半(3章)は詩歌(ハバククの祈り)である。
預言の部分は、エレミヤの初期の預言と似ており、カルデア人の恐るべき略奪を描く。これはエレミヤの場合と同様、騎馬民族スクテア(スキタイ)の活動を指すものであろう。これは横暴な者に対する神の審判であり、信仰者の救いにつながる。
最終更新:2017年07月05日 21:34