バルナバの手紙

使徒教父に含まれる一文書。70年以後140年までの間に,異邦人キリスト者の一人によって記された。本書には使徒バルナバの名が付せられているため,古代においては高く評価されていたが,内容からいってバルナバの書とは言えない。手紙というよりは説教ないし神学論文に近く,2~17章では旧約を引用しつつユダヤ人の啓示理解を批判し,18~20章では〈光の道〉と〈闇の道〉の二つの道という形で道徳的勧告が述べられる。

最終更新:2017年01月29日 12:51