イザヤの殉教と昇天

イザヤの殉教、イザヤの幻、イザヤの昇天の3部から成る初期キリスト教の書。第1部は前1世紀初めヘブライ語またはアラム語で書かれ、第2~3部は紀元100年頃キリスト教徒の手でギリシア語で書かれたが、原文はない。現在ギリシア語、ラテン語、コプト語、古代スラブ語写本の断片がある。

内容

イザヤが偽預言者バルキラによって、王ヒゼキヤに無実の罪で訴えられ、のこぎりで引かれて殉教死を遂げる物語である。第1部はマナセ王下のイザヤの殉教を語り、第2部はイザヤの預言、キリスト教会の建設、終末時の反キリストの出現、最後の審判を述べる。
第3部は新約聖書の外典であり、イザヤが昇天して、7つの天を見たこと、イエスの受肉、十字架の死、黄泉降下と復活を語っている。
最終更新:2017年09月10日 10:32