シュメール神話


シュメール人は世界を閉じたドーム状で、その外には原初の海が広がっていると考えていた。ドームの基礎をなす地表の下には地下世界とアプスーと呼ばれる淡水の海が広がっていると考えていた。ドーム状の空を司る神はアン(An)、地上の神はキと呼ばれた。原初の海はナンムと呼ばれ、シュメール・ルネサンス(ウル第三王朝)の中でティアマトと呼ばれるようになった。

文字の発明までのシュメール神話は口承によって語り継がれてきた。初期のシュメールの楔形文字は記録手段にすぎなかったが、初期王朝時代(early dynastic period)になると賛歌という形の宗教文学に、そしてナム・シュブ(nam-šub)と呼ばれるまじないに使われるようになった。

創造神話

シュメール神話では、まず神は人を僕としてつくったが、手に余るようになると彼らを解放したと語られている。
原初のアンとキがエンリルを生み出す。エンリルは後にシュメールのパンテオンのリーダーとなった。大気の女神ニンリルをレイプする目的で他の神々がエンリルをディルムンから追い出すと、ニンリルは月の神ナンナを儲けた。ナンナはニンガル(Ningal)との間に戦争と豊穣の神イナンナ、そして太陽の神ウトゥ(Utu)を儲けた。

聖書の神との対応

最終更新:2018年01月05日 20:50