ノベナ

ノベナとは、17世紀にキリスト教で始まった信心業で、神が恵みを与えてくれるように願うこと、または、聖母や聖人など、特定の崇敬対象に対して、神への執り成しをしてくれるよう願うこと、9日間に渡り、連続して行うこと、以上の特徴を持った祈祷の信心業をいう。これは個人的な祈祷や、公けに集団での祈祷がある。
「ノベナ:Novem」は、ラテン語の「9つの」を意味する形容詞に由来する。日本ではその訳として、「9日間の祈り」「9日祈祷」「9日特祷」が充てられており、、連続して9日間祈ることを意味する。ノベナはその殆どがカトリック教会、聖公会東方正教会プロテスタントのルター派教会によって行われている 。

ノベナを行うことは、使徒言行録の記載に由来する。主イエスが昇天された日と聖霊降臨の日の間は9日間であると考えられている。そしてこの間、弟子たちは祈りをし続けていた。それは使徒言行録1:12に「心を合わせて、ひたすら祈をしていた。」と記載されていることによる。

カトリック教会におけるノベナは、次の4つのカテゴリがあり、そのどれかに属する。
  • 喪中、または葬儀の前
  • 教会の祝日の前または晩の典礼の終わり(教会で行うことが必要となる場合が多い)
  • 個人または集団による請願や罪の償い
  • 免償 (ゆるしの秘跡を受けており、教会で行うことが必要となる場合が多い)
標準の典礼規範によると、ノベナは家庭、教会、または厳粛な祈りを唱えられる場所ならどこでも実施できるが、いくつかの免償がつくノベナは教会において実施することが必要となる。時々、特別なロウソクと香がノベナを実施する9日間に渡って共す場合がある。
最終更新:2017年07月08日 08:25