初心者おすすめ呪文
〈パス・ウィズアウト・トレイス〉は持続時間中、対象となったクリーチャーが行う【敏捷力】〈隠密〉判定に+10のボーナスを与える。さらに、足跡その他の“そこを通ったという痕跡”を一切残さず、魔法的な手段以外では追跡されない。
〈ヒート・メタル〉は金属を熱し、それに触れている者に2d8の火ダメージを与える。また、持続時間中、この呪文の術者は自身のボーナス・アクションを用いて再度2d8の火ダメージを与えることができる。
〈ホールド・パースン〉は、対象が人型生物に限定されるものの、目標となったクリーチャーを"麻痺"状態(PHBp292を参照)にできる。
〈レッサー・レストレーション〉は、対象となったクリーチャーに影響を及ぼしている病気1種類、あるいは"聴覚喪失"、"毒"、"麻痺"、"盲目"状態を終了させることができるうえ、短期の狂気と長期の狂気(DMGp260)を治療することもできる。
〈ヒート・メタル〉は金属を熱し、それに触れている者に2d8の火ダメージを与える。また、持続時間中、この呪文の術者は自身のボーナス・アクションを用いて再度2d8の火ダメージを与えることができる。
〈ホールド・パースン〉は、対象が人型生物に限定されるものの、目標となったクリーチャーを"麻痺"状態(PHBp292を参照)にできる。
〈レッサー・レストレーション〉は、対象となったクリーチャーに影響を及ぼしている病気1種類、あるいは"聴覚喪失"、"毒"、"麻痺"、"盲目"状態を終了させることができるうえ、短期の狂気と長期の狂気(DMGp260)を治療することもできる。
ダメージを与える
〈ダスト・デヴィル〉XGtE
【精神集中】
つむじ風を作り出し、1分間のあいだ操る呪文。
つむじ風の5フィート以内でターンを終了したクリーチャーは【筋力】セーヴに失敗すると1d8の[殴打]ダメージを受け、10フィート押しやられる。
つむじ風を作り出し、1分間のあいだ操る呪文。
つむじ風の5フィート以内でターンを終了したクリーチャーは【筋力】セーヴに失敗すると1d8の[殴打]ダメージを受け、10フィート押しやられる。
- ダメージは「ターンを終了したクリーチャー」に発生するため、自身のターンが来てから動くだけでダメージを回避されてしまう。身動きのとれないほど狭い空間で使うか、移動を完全に封じておく必要がある。あるいは、敵クリーチャーに自ら進んでつむじ風の側に留まることを選択してもらわねばならない。
- つむじ風が空中を移動できるかどうかにもよるが、落ちるわけにはいかない狭い足場の上に敵が立っているような場面なら役に立つかもしれない。
- つむじ風が砂や埃などを巻き上げて作り出す砂煙は"重度の隠蔽"になるので、これを上手く使って味方の援護や敵の妨害を試みることも可能である。例えば、重度の隠蔽下に置かれた敵は機会攻撃を行うことができない。〈フォッグ・クラウド〉よりも範囲が狭いかわりに、移動させることが可能なので能動的に相手の視界を塞ぐ使い方ができる。
- このつむじ風はルール上は「強風」ではないので、ガスや霧、蒸気などをを吹き散らしたりはできない。もちろん君がDMで、風は間違いなく起こっているのだから当然吹き散らすことができると思うなら、そのように裁定してもよい。
- ちなみに、「デヴィル」とついているが、デヴィルとは関係ない。ダスト・デヴィルとは塵旋風(じんせんぷう)の激しさを悪魔に例えた言葉。
〈ヒート・メタル〉
【精神集中】
金属製の人工物を赤熱させ、接触しているクリーチャーに2d8〔火〕ダメージを与える。
持続時間中、ボーナス・アクションを用いてこのダメージを再度与えることができる。
金属製の人工物を赤熱させ、接触しているクリーチャーに2d8〔火〕ダメージを与える。
持続時間中、ボーナス・アクションを用いてこのダメージを再度与えることができる。
- この呪文最大の特徴は、いっさいの判定なしで相手にダメージを与えることができる点。(呪文の説明文中にある【耐久力】セーヴは、あくまで握っている物を落とさないためのセーヴである)
- ダメージの平均値は9ポイントと、3レベル帯では十分な威力。ボーナス・アクションで毎ラウンドダメージを与えることができるので、アクションで味方を援護したり攻撃を行ったりとテンポを損なわない。
- 特に人型生物や巨人等武器を装備する敵が頻出するアドベンチャーなどでは有用なのはもちろんのこと、小技としては馬具などを赤熱させて乗騎を暴走させたり、鍵などを赤熱させて落とさせ奪ったりもできる。
- 持続時間は1分だが、切れる前に大体敵の命の灯が消える。
〈フレイミング・スフィアー〉
【精神集中】
2d6の〔火〕ダメージを与える球体を召喚し、周囲を焼くように攻撃する呪文。ボーナスアクションを用いて球体を移動させ、敵にぶつけることができる。
2d6の〔火〕ダメージを与える球体を召喚し、周囲を焼くように攻撃する呪文。ボーナスアクションを用いて球体を移動させ、敵にぶつけることができる。
- ダメージは「ターンを終了したクリーチャー」に発生するため、自身のターンが来てから動くだけでダメージを回避されてしまう。身動きのとれないほど狭い空間で使うか、移動を完全に封じておく必要がある。あるいは、敵クリーチャーに自ら進んで火の側に留まることを選択してもらわねばならない。
- 移動は1ターン30フィートまで。この移動で敵にぶつければその時点でセーヴィング・スローを行わせることができる。ボーナス・アクションで使えるため、ターンあたりのダメージ期待値を増やすことができる。障壁の乗り越えや裂け目の飛び越えに細かい制限が書かれているが、呪文を唱えた際の「最初の出現場所」は制限が少ないので、高台の弓兵等を追い払うため、妨害呪文の代わりとして使う方法もある。 長期戦になりそうな戦闘や狭い場所での戦闘では採用価値が上がる。
- いささかコストは悪い気がするが、動かせる照明として使うことも可能であり、状況次第では囮として使うことも不可能ではない。また、3レベル以上のスロットを用いるならば、〈ダークネス〉の範囲内であってもこの呪文で照らし出すことが可能である。ドラウと戦う時は覚えておこう。
- この球体は動かす都合上道中のものを燃やしてしまうことがよくあるので、可燃物には十分注意すること。可燃性の物に着火するので、可燃物の多い所(可燃性のガスが充満しているような洞窟や火薬庫)での使用は控えるか、厳重な注意が必要である。
爆発落ちなんてサイテー!
〈ムーンビーム〉
【精神集中】
円柱の範囲内に月光が降り注ぎ、範囲内に入るかターンを開始したクリーチャーに2d10の〔光輝〕ダメージを与える。
持続時間中、アクションを使って円柱を 60 フィート移動させることができる。
円柱の範囲内に月光が降り注ぎ、範囲内に入るかターンを開始したクリーチャーに2d10の〔光輝〕ダメージを与える。
持続時間中、アクションを使って円柱を 60 フィート移動させることができる。
- 効果範囲は小さいが、ダメージは平均11ポイントと、十二分な強さ。
- なお、この呪文によってダメージを受けるタイミングは、この呪文を発動した時ではなく、クリーチャーが自分自身のターンにおいてこの効果範囲の中に入るか、この効果範囲内でターンを開始した時である。よって、敵クリーチャーの立っている場所にこの呪文を発動した場合や、1列になった敵クリーチャーの上を通過させたとしても、そのクリーチャーのターン開始時に範囲内にいない限りは、ダメージは発生しない。
- なお、効果範囲に入ることは、自発的である必要はない。したがって、〈サンダーウェイヴ〉のような呪文でクリーチャーをそのエリアに押しやることは可能。ただし、ダメ―ジを受けるのは、ターンで最初にその範囲に入ったときだけであることに注意。出し入れしても、複数回ダメージを受けることはない。
- 詳しくは、セージ・アドバイスのp19を参照のこと。
HPや状態を回復する
〈レッサー・レストレーション〉
触れたクリーチャー1体に影響を及ぼしている病気1種類、あるいは聴覚喪失状態、毒状態、麻痺状態、盲目状態のうち1種類を終了させる。
- 麻痺を治せる効果が強力。戦闘中に麻痺するとほぼ戦闘不能であるため確実に対策しておきたい。
- 病気に関しては、一部のモンスターの特殊攻撃で罹患することがある。種類によってはキャラクターロストに直結するような病気もある。また、稀なことだが、未開地の風土病や伝染病が登場するアドベンチャーもあるため、見知らぬ土地を歩く際には準備しておいた方がよい。
- さらに、短期の狂気と長期の狂気(DMGp260)を治療することもできる。
- くわえて、多分二日酔いにも効く。
〈ヒーリング・スピリット〉XGtE
【精神集中】
5フィートの立方体の空間に非実体の精霊が現れる。
味方が範囲内に入るかターンを開始するたびに、そのHPを1d6回復させる。(この効果は1+【呪文発動能力修正値】回使える)
ボーナス アクションとして、精霊を30フィート移動できる。
5フィートの立方体の空間に非実体の精霊が現れる。
味方が範囲内に入るかターンを開始するたびに、そのHPを1d6回復させる。(この効果は1+【呪文発動能力修正値】回使える)
ボーナス アクションとして、精霊を30フィート移動できる。
- この呪文を準備する際は必ず下記のエラッタを確認しておこう。「精霊は(1+君の呪文発動能力修正値)回だけ回復を行なえる(最低2回)。その回数だけ回復を行なったなら精霊は消え去る。」
- この呪文はボーナス・アクションを用いて発動することができ、また、ボーナス・アクションを用いて移動させることもできる。回復するタイミングは「自身のターン開始時」と、「自分のターン中で初めてこの呪文の効果範囲内に入った時」であることに注意されたし。
自分や味方を支援する(バフ)
〈エンハンス・アビリティ〉
【精神集中】
1体のクリーチャーの能力値判定を有利にする呪文。要精神集中。
1体のクリーチャーの能力値判定を有利にする呪文。要精神集中。
- 戦闘だけでなくあらゆる局面で使いでがある。冒険者は突発的に特定の能力値判定を求められることがあり、場面場面で柔軟に有利を与えられる汎用性が強みだが、2レベルスロットは決して安いコストという訳ではない。ここ一番という場面で使うのが良いだろう。おすすめは以下のとおり。
- 猫の敏捷力:イニシアチブ判定を有利にすることができる。また、ローグにこの呪文をかけた場合は、隠密判定に有利が得られるので、「急所攻撃」を命中させやすくなる。
- 熊の耐久力:〈フォールス・ライフ〉相当の一時的HPを得られるので全く腐ることはないだろう。
- 鷹の魅力:交渉事においては魅力判定を有利にできるので〈威圧〉〈説得〉〈ペテン〉が成功しやすくなる。他の能力に関しても、使える局面があれば積極的に使っていきたい。ただし、スロット数と準備数に関してはご注意を。
〈エンラージ/リデュース〉TCoE
【精神集中】
対象を巨大化/矮小化させ、メリットデメリットを生み出す呪文。
対象を巨大化/矮小化させ、メリットデメリットを生み出す呪文。
- エンラージ:
味方を大きくする呪文。
サイズが一段階大きくなる都合上、狭い通路などを塞いで敵の後方突破を防ぐのも有効。ただし視線を遮ったり遮蔽になる可能性もあるので、位置取りには注意。
【筋力】判定に有利もつくので"つかみ"や"突き飛ばし"を行う際にも効果が大きい。サイズ分類が一段階大きくなるので、中型クリーチャーを大型にすれば、超大型クリーチャーと組み合うことも可能になる。
DMの判断次第だが、武器のリーチが伸びるかもしれない。
サイズが一段階大きくなる都合上、狭い通路などを塞いで敵の後方突破を防ぐのも有効。ただし視線を遮ったり遮蔽になる可能性もあるので、位置取りには注意。
【筋力】判定に有利もつくので"つかみ"や"突き飛ばし"を行う際にも効果が大きい。サイズ分類が一段階大きくなるので、中型クリーチャーを大型にすれば、超大型クリーチャーと組み合うことも可能になる。
DMの判断次第だが、武器のリーチが伸びるかもしれない。
- リデュース:
相手を小さくする呪文で、残念ながらセーヴィング・スローで効果が無効になる。とはいえ一度決まれば効果時間中はずっと小さくなるので、ほかの火力妨害呪文よりは効果時間が確実な分使い勝手が良いか。小型クリーチャーにかけて狭い隙間を通り抜けるなどの使い方もある。
〈ダークヴィジョン〉
接触したクリーチャー1体に8時間のあいだ、距離60フィートまでの暗視を授ける呪文。
- 他人にもかけられ効果時間も長く、精神集中が不要なので使いやすい。
- 単独先行して偵察するローグなどが暗視を持っていないときにかけてあげるのが最も多い使い方だろう。明かりによって敵に気づかれるリスクを減らせる。またこの呪文によってパーティー全員を暗視持ちにできれば、暗い場所でも明かりを灯すことなく進軍でき、敵との戦闘を極力避けて進みたい場合や、不意打ちを狙う場合にも有用である。
- 暗視持ちであっても完全な暗闇の中では“薄暗い”場所と同等の視界しか得られないため、隠された罠などに気づくための【判断力】知覚判定に不利を受けてしまうことに注意しよう。また、マジック・アイテムの「ゴーグルズ・オヴ・ナイト」と異なり、既に暗視を持つクリーチャーに対して唱えても、暗視の距離が延びるような効果はない。くわえて、この呪文によって魔法の暗闇を見通すこともできない。
〈バークスキン〉
【精神集中】
同意するクリーチャー1体のACを16にする。
同意するクリーチャー1体のACを16にする。
- 目標の肌が樹皮のように固くなる呪文。しかし、セージ・アドバイスのp16("Barkskin"に関するQ&A)によると、【敏捷力】修正値は加算されない模様。
- 前衛は普通ACが16より高いため、この呪文によって強化されることはまれ。また、〈メイジ・アーマー〉が精神集中不要で8時間持続するのに対し、この呪文は精神集中が必要で1時間しか保たないことも難点。
- 金属鎧に習熟していない、あるいは鎧が無い状態(寝起きなど)に前線に立つキャラクターにかけるために使えるかもしれない。準備枠に余裕があれば、夜襲対策として持っておこう。あるいは要人警護のために、少しでもACを稼ぎたいときはお世話になる。
〈パス・ウィズアウト・トレース〉
【精神集中】
持続時間中、対象となったクリーチャーが行う【敏捷力】〈隠密〉判定に+10のボーナスを与える呪文。
さらに、足跡その他の“そこを通ったという痕跡”を一切残さず、魔法的な手段以外では追跡されない。
持続時間中、対象となったクリーチャーが行う【敏捷力】〈隠密〉判定に+10のボーナスを与える呪文。
さらに、足跡その他の“そこを通ったという痕跡”を一切残さず、魔法的な手段以外では追跡されない。
- 射程内にいれば目標数に制限がなく、ボーナス値は破格の+10。隠密行動をする際、パーティを分割する必要がなくなる。奇襲する時にも逃走する時にも使える非常に便利な呪文。
- 不可視になるわけではなく、単に見つかりにくくなる呪文であることには注意。
〈フレイム・ブレード〉
【精神集中】
炎の剣を手中に出現させ、持続時間中、3d6の〔火〕ダメージを与える攻撃を行うことができる呪文。
炎の剣を手中に出現させ、持続時間中、3d6の〔火〕ダメージを与える攻撃を行うことができる呪文。
- 見た目は実に格好いい。しかしながら、ドルイドには追加攻撃の特徴が無く、1ターンに1回しか攻撃できない。さらに、この呪文を発動したうえで近接攻撃を行う都合上、敵に攻撃されて精神集中が切れるリスクがある。したがって、使うことはあまりない。
- マルチ・クラスなどで追加攻撃や【耐久力】セーヴの習熟を得られるならば、採用の余地がある。また、魔法の武器が少ないキャンペーンであれば、魔法攻撃の手段として準備することがある。
- 〈フレイミング・スフィアー〉同様、3レベル以上で発動すれば〈ダークネス〉を打ち消すことができる。「闇を切り裂く炎の刃」という演出はカッコいいので、DMがインスピレーションをくれるかもしれない。
〈プロテクション・フロム・ポイズン〉
君が触れた、クリーチャー1体が目標となる。
目標が毒状態ならその毒を無効化する。複数の毒に侵されているなら、目標が侵されていると知っている1種類の毒を無力化する。君が毒の種類を知らないなら、ランダムに1種類の毒を無力化する。
持続時間中、目標は毒状態に対するセーヴに有利を得、〔毒〕ダメージに対する抵抗を得る。
目標が毒状態ならその毒を無効化する。複数の毒に侵されているなら、目標が侵されていると知っている1種類の毒を無力化する。君が毒の種類を知らないなら、ランダムに1種類の毒を無力化する。
持続時間中、目標は毒状態に対するセーヴに有利を得、〔毒〕ダメージに対する抵抗を得る。
- グリーン・ドラゴンやユアンティなど、毒を用いることがわかっているクリーチャーと戦う時には用意しておきたい(特に前者)。
- この呪文の最大の長所は持続時間1時間でなおかつ精神集中が不要なことである。つまり、前線に立つPC複数にこの呪文をかけることが可能であり、他の精神集中呪文を使うこともできる。
- また、毒状態であるクリーチャーに対して発動した場合、その毒を取り除くこともできる。ただし、毒が複数であった場合は1種類のみであること、毒の種類が不明である場合はランダムに1種類のみの中和になることに注意。
敵を妨害する(デバフ)
〈アースバインド〉XGtE
【精神集中】
目標の飛行移動速度を0にする。
目標の飛行移動速度を0にする。
- 飛行クリーチャーは非常に厄介な存在であるため飛行を封じる手段はぜひ用意しておきたい。飛行移動できなくなるということは、三次元機動を封じる事を意味し、相手の取れる戦術の幅が限定されるということであり、これらのクリーチャーを自分の射程まで引き寄せることが可能になる。
- 降下速度は〈フェザー・フォール〉呪文と同じであるため落下によるダメージは発生しないので注意。
- 判定が【筋力】セーヴであるので、ドラゴンなどの【筋力】の高いクリーチャーには効きにくい。
- 飛行中の相手を落下させる方法はほかに、バトルマスターの戦技トリップ・アタック(足払い攻撃)や〈ターシャズ・ヒディアス・ラフター〉などいくつかあるが、この呪文の他にない長所は以下の通り:
- ① 上述の手段では落下しない「ホバリング能力を持っていたり〈フライ〉のような魔法で浮いているクリーチャー」であっても地上に引きずりおろすことが可能である。
- ② 射程が300フィートもあり高空を飛んでいるクリーチャーでも対象にできる。
- ③ 一度セーヴに失敗させてしまえば以後はセーヴを行わせないため、精神集中が解けないかぎり再び上空に逃げられる心配がない。
- なお、この呪文には高レベル版が存在しないが、4レベル以上で発動した場合は〈ディスペル・マジック〉で解呪するために能力値判定が必要になる。したがって、高レベル発動する意味が全くないわけではない。
〈ウォーディング・ウィンド〉XGtE
【精神集中】
自身を中心とした半径10フィートに強風を発生させる。
強風の中は聴覚喪失状態になり、移動困難になる。また、強風を出入りする遠隔攻撃は不利になる。
自身を中心とした半径10フィートに強風を発生させる。
強風の中は聴覚喪失状態になり、移動困難になる。また、強風を出入りする遠隔攻撃は不利になる。
- 遠隔攻撃が不利になる効果について:撃つ方も撃たれる方も攻撃ロールに不利を受けるため、こちらが遠隔武器攻撃主体のときは使えない。前衛戦闘職が遠隔攻撃を防ぐために使うこともできるが、呪文を維持するのに精神集中が必要なため、主に魔法系キャラクターが身を守るために使う場面が多いだろう。最大10分と効果時間が長いのもありがたい。
- 聴覚喪失になる効果について:範囲内にいる時は聴覚喪失状態になるため、テレパシーなどの音声に頼らない意思疎通の手段が必要になる。
- 強風を発生させる効果について:〈フォッグ・クラウド〉〈スティンキング・クラウド〉〈クラウドキル〉〈インセンディエリ・クラウド〉などにカウンターすることができる。また、周囲の火を吹き消すので、松明などで視界を確保している場合は、吹き消されて見えなくなってしまうので注意。また、(めったにないことではあるが)〈プリズマティック・ウォール〉の第2層を破壊するためにも使用可能である。
〈ガスト・オヴ・ウィンド〉
【精神集中】
任意の方向に強風を発生させ、風の方向に逆らう敵の移動を妨害したり押しやったりする。
任意の方向に強風を発生させ、風の方向に逆らう敵の移動を妨害したり押しやったりする。
- 移動妨害や押しやりはそんなに強い効果ではない。
- 逆風方向に移動する場合「1フィート移動する毎に2フィート分の移動と数える」ことになるので、移動困難地形で使うと効果が増す。その際、効果を掛け算して、2×2=4フィート消費すると解釈するのか、効果を足し算して、1+1+1=3フィート消費すると解釈するのかは明記されていない。君の卓のDMの判断に従うこと。
- 煙やガスを晴らすことができるので〈フォッグ・クラウド〉〈スティンキング・クラウド〉〈クラウドキル〉〈インセンディエリ・クラウド〉などにこの呪文でカウンターすることができることだ。また、(めったにないことではあるが)〈プリズマティック・ウォール〉の第2層を破壊するためにも使用可能である。
- 使い道が限られるので常に準備をしておくような呪文ではない。巻物として持っておいたり、占術呪文などで敵の能力を事前に調べておいてから、準備呪文に登録しておくと良いだろう。
〈スパイク・グロウス〉
【精神集中】
半径20フィートの範囲に無数のとげや針が生える。範囲内は持続時間中移動困難地形になるばかりではなく、この中に入るか、この中で5フィート移動するごとに、2d4の〔刺突〕ダメージを受ける。
この呪文の発動を見ていなかったクリーチャーは【判断力】〈知覚〉判定に成功しない限り、この呪文の効果範囲に気づくことができない。
半径20フィートの範囲に無数のとげや針が生える。範囲内は持続時間中移動困難地形になるばかりではなく、この中に入るか、この中で5フィート移動するごとに、2d4の〔刺突〕ダメージを受ける。
この呪文の発動を見ていなかったクリーチャーは【判断力】〈知覚〉判定に成功しない限り、この呪文の効果範囲に気づくことができない。
- 非常に強力な戦場操作。セーヴなしで2d4ダメージが発生する。(コボルドならば期待値で死ぬ)ダメージは「5フィート移動するたびに」発生するため、もし端から端まで40フィート移動したとなると16d4ものダメージを受けることになる。もっとも、敵も足にトゲが刺さったまま40フィートも歩かないだろうが。
- なお、この呪文は「効果範囲内に入るか、この中で5フィート移動するごとに」ダメージを受ける呪文なので、この中でターンを開始しても、あるいはターンを終了してもダメージを受けることはない。そして、飛行移動速度を持つクリーチャーや、跳躍で飛び越えることが可能であるクリーチャーは、この効果範囲内を通過してもダメージを受けないと思われる。
- 敵の先手を取れたなら、まだ相手が動く前にこの呪文を発動させて移動の邪魔をしたり、先手が取れなかったとしても敵の前衛と後衛の間に発動させれば分断を狙うこともできる。
- 自分の意思による移動でなくてもダメージが発生するかは不明。もし可能なら、〈サンダーウェイヴ〉で10フィート吹き飛ばせば4d4ダメージ、〈ガスト・オヴ・ウィンド〉で15フィート吹き飛ばせば6d4ダメージ与えられる。四大門のモンクの「水鞭」なら10d4ダメージだ。
- 残念ながら、〈コマンド〉〈ディソナント・ウィスパーズ〉〈コンパルジョン〉などの心術呪文は「明確に危険な場所に向かっては移動しない」ことになっているので使えない。しかし先述の〈知覚〉判定に失敗していて、効果範囲に気付いていないなら大ダメージを受けてくれる可能性がある。あるいは、〈ファンタズマル・フォース〉などの幻術を使って安全な場所のように見せかけるのもよいだろう。
〈ホールド・パースン〉
【精神集中】
人型生物を麻痺状態にする。
人型生物を麻痺状態にする。
- 対人金縛りという日本語訳のとおり、この呪文は人型生物を麻痺状態にする。
- 麻痺状態は致命的な状態異常であり、「当たれば勝ち」と言っても過言ではない。(麻痺の効果はPHBp292を参照してほしい)
- 判定は【判断力】セーヴだが、人型生物というのは(知性のない生物に比べて)【判断力】が高い傾向にある。したがって基本的に効きにくく、効いたとしても直ぐに立ち直ってくる可能性が高い。呪文が効いたら速やかにクリティカル・ヒットを当てて倒してしまおう。
- スロット・レベルが1上がるごとに目標の数が1人増える。ただし目標に取る人型生物がそれぞれ30フィート以内にいなければならないことに気を付けなければならない。ダンジョンなど狭い場所では問題ないが、野外など広大なフィールドでは、敵軍も範囲攻撃の目標にならないために分散して位置取ることが多いため、うまく目標のクリーチャーを選ぶのが難しくなる。
- 1体を無力化するという点では〈ブラインドネス/デフネス〉と似ているが、あちらは精神集中が不要で、目標に制限がない。どちらも強力な呪文ではあるので、シナリオや現在の状況に合わせて採用するか検討しよう。
クリーチャーを召喚する/生み出す
〈サモン・ビースト〉TCoE
【精神集中】
1体の「野獣の霊」を召喚する。
霊は君のターンの直後に行動する。
1体の「野獣の霊」を召喚する。
霊は君のターンの直後に行動する。
- 最も低コストな召喚呪文。〈カンジャー・アニマルズ〉を使うのが勿体ないとき使う。
- 戦闘においては飛行クリーチャーの「かすめ飛び」が強力で、 ヒット・アンド・アウェイを繰り返しながらチクチクダメージを稼げる。
- 飛行能力や潜水能力があるクリーチャーを相手取るときにも召喚しよう。
- 空中や水中を移動するための手段として使うのも良いだろう。
その他
〈アニマル・メッセンジャー〉
超小型サイズの野獣に75文字以内の伝言を託す呪文。
- 意志疎通手段はどの形態のセッションでも必要になる可能性がある。
- ただし〈センディング〉と比べると即効性も無ければ返信も無いし、伝令である野獣が襲われて死ぬ可能性もある。
- 2レベルと比較的低レベルである点、儀式発動が可能な点は長所。
- ロールプレイ要素と割り切ってしまってもいい。小動物を伝令に使うというのはいかにもドルイドらしい。
〈オーギュリィ〉TCoE
特定の行動がもたらす結果の吉凶を占う。
- 重大な決断を行う場合はとりあえず発動しよう。
- DMにとってもPLに情報を与えるいい機会になるので、ガンガン活用すべき。
〈コンティニュアル・フレイム〉TCoE
消えない炎の見た目をした光を作り出す呪文。
- 効果時間が永続なのはとても良いメリットで、現実世界なら照明業界に革命が起きるに違いない。最大最悪の問題は作成に50gpが必要なことで、これだけあれば松明が5000本買える。単に照明が欲しいだけなら初級呪文の〈プロデュース・フレイム〉や松明で事足りるだろう。
- オークやトロルなどに対して「永遠に消えない火です!」と貢物として捧げればご機嫌を取れるかもしれない。
- DMが豪華な屋敷などを演出する際にはとても役立つ。
〈スカイライト〉XGtE
【精神集中】
空に30文字以内の文を出現させる。
空に30文字以内の文を出現させる。
- 射程が「視界」なので、どれほど離れていようと、術者の視界内に収まるのであれば唱えることができる。また、通常の1アクションで発動することも儀式で10分かけて発動することもできるので、その時の時間的余裕によって切り替えよう。
- 使用例としては、奇襲が成功したことを味方陣営に伝えるため、上空に「奇襲成功」の文字を出現させて味方の行動を促す、などがある。「バットマン」に登場するバットサインのように使っても面白いだろう。
- 呪文の性能としては〈センディング〉にはるかに劣るものの、コストが安いため、後方と連絡を取り合う必要がある状況下であれば、安価な情報伝達手段として、価値のある呪文である。
- 注意点は、強風の吹き荒れる日には使えないところ。
〈ビースト・センス〉
【精神集中】
同意した野獣の見聞きしたものを、術者も見聞きできるようになる。
このように野獣の感覚を利用している間、術者は盲目状態かつ聴覚喪失状態になる。
同意した野獣の見聞きしたものを、術者も見聞きできるようになる。
このように野獣の感覚を利用している間、術者は盲目状態かつ聴覚喪失状態になる。
- その野獣の持っている感覚を用いて物事を見聞きすることができるため、「疑似視覚」や「鋭敏聴覚」などを持つ野獣を使えば、暗闇の中で敵を偵察したり、秘密の会話をこっそり聞くことができるだろう。
- 偵察用の野獣はあらかじめ用意しておこう。疑似視覚や鋭敏聴覚を持つバットや、同じく「疑似視覚」を持ち「かすめ飛び」逃げられるフライング・スネークなどがおすすめ。
- ネズミやゴキブリなどを現地調達すればそこにいても不自然ではないので、怪しまれる確率が下がる。サメを手なずけることができればこっそりサフアグンの住処を探らせることもできる。この呪文を使う前に、モンスター・マニュアルの付録Aに目を通し、適切な野獣を選択しよう。
- 戦闘に使うことも可能かもしれない。たとえば、〈フォッグ・クラウド〉や〈ダークネス〉で敵の視界を奪い、バットなどの「疑似視覚」で敵の位置を特定すれば、こちらだけが一方的に攻撃できる可能性がある。しかし、バットを通した第三者の視点で自分自身を見ながら戦闘するなんて難しそうだ。やりたい場合はDMに相談すること。
〈ファインド・トラップス〉
視界内の罠を感知する呪文。
罠があるか無いか、大まかにどんな罠なのかは分かるが、どこにあるかまでは分からない。
罠があるか無いか、大まかにどんな罠なのかは分かるが、どこにあるかまでは分からない。
- 効果時間が瞬間であるため、燃費は悪い。
- 対象となるのは人工の罠のみで、自然と床が脆くなっているような、作成者が意図していない、結果として罠となっているようなものは感知できない。そして罠があるとわかっても、どこに罠が仕掛けられているかまではわからない。
- 以上の事から、使いどころの難しい呪文ではある。ここぞという場面で使い、より一層の警戒を促すことは可能。
〈ロケート・アニマルズ・オア・プランツ〉
特定の種類の動物、もしくは植物を探知する呪文。
- 「どのような使い道が?」と思うかもしれないが、状況や工夫次第では輝くかもしれない。
- ①その動物や植物を探すこと自体が目的の場合:対象となる野獣もしくは植物が密猟の対象である場合や、特定の植物を入手する依頼があった場合に役立つ。また、名前を言えばそこまで導いてくれるため、似たような物品・動物の中から識別するために使うこともできる。そんなに都合の良い状況はめったにないと思うかもしれないが、そもそもドルイドは毎日準備する呪文を入れ替えることができるのだから、そういう状況が発生してから準備すればよいのだ。
- ②薬や毒の原料を探す:DMにかなりの無茶ぶりを強いることになるが、もし「薬草師道具」に習熟しているなら、この呪文を使って「ポーション・オヴ・ヒーリング」や「キオートムズ・オイントメント」の材料となる薬草を探し、調合できるかもしれない。あるいは「調毒道具」に習熟しているなら、この呪文を使って毒草や毒キノコを見つけ出し、DMGp258掲載の様々な毒薬を作れるかもしれない。メンバーの日程が合わず、パーティメンバーが揃わない時などに、番外編としてこのような活動をするのもいいだろう。
- ③その動物や植物に付随する何かを探す:例えば君たちが砂漠でオアシスを探していたり、荒野に新たな開拓地を作ることを計画しているなら、水源地を探すため、そこに生える水草の名前を指定してこの呪文を唱えるかもしれない。(〈自然〉判定や〈生存〉判定で事足りるだろうという意見もあるかもしれない)あるいは、町でネコを探し当てて、〈スピーク・ウィズ・アニマルズ〉で人では知りえないような情報を聞けるかもしれない。このように、秘境探検だけでなく、工夫すればシティでも活躍できる可能性はある。
- ④強力な野獣を探す:〈アウェイクン〉によって作ることができる従者を探すために、この呪文を唱えることもあるだろう。南国のジャングル、極寒の極地、あるいはフェイワイルドやビーストランズなどを訪れたなら、この呪文を唱えてマンモス、ジャイアント・クロコダイル、ティラノサウルス・レックスなどの強力なクリーチャーを手に入れよう。君のキャンペーンの部隊が上記のような僻地ではない場合でも、ブラウン・ベアやジャイアント・スパイダーくらいなら手に入るかもしれない。
〈ロケート・オブジェクト〉
【精神集中】
1,000フィート以内にあって、術者の見知ったものの位置を探る。
1,000フィート以内にあって、術者の見知ったものの位置を探る。
- シナリオ上の重要アイテムを探す使い方が想定されるが、射程が1000フィート(≒300m)しかないので、もし盗まれたものを探す場合、すぐに追いかけねば呪文の射程外に逃げられてしまう。その場合、対象の有るエリアを絞り込んだ上で発動するなど、ある程度の工夫は必要かもしれない。
- いっぽう、こちらが重要なアイテムを持っている場合、敵に使われると厄介な呪文なので、持ち運ぶ際は鉛の箱などで隠し持つと良い。
- また別の使い方として、金貨や銀貨を探知してダンジョン内の財宝を見つけることもできるかもしれない。ただし、ダンジョンにある財宝は、現代に流通していない古銭や、特定の地域でだけ使われる貨幣かもしれない。貨幣ではなく貴金属のインゴットや、宝石かもしれない。そういう場合は探知できないだろう。