初心者おすすめ呪文
〈メンディング〉は人造クリーチャーの回復呪文として使えるため、そういったクリーチャーを呼び出す予定があるなら大変有用。
ダメージ目的なら〈ファイアー・ボルト〉が一番安定しているが、〈フロストバイト〉XGtEの妨害効果や〈レイ・オヴ・フロスト〉の移動阻害も魅力的。
非戦闘時には、〈ガイダンス〉は常に強力な補助であり、使えない状況がない。〈メイジ・ハンド〉もダンジョン探索時に嬉しい状況が多いはずだ。
ダメージ目的なら〈ファイアー・ボルト〉が一番安定しているが、〈フロストバイト〉XGtEの妨害効果や〈レイ・オヴ・フロスト〉の移動阻害も魅力的。
非戦闘時には、〈ガイダンス〉は常に強力な補助であり、使えない状況がない。〈メイジ・ハンド〉もダンジョン探索時に嬉しい状況が多いはずだ。
ダメージを与える
〈アシッド・スプラッシュ〉
射程内のクリーチャー1体、または射程内にいてお互いに5フィート以内にいるクリーチャー2体を目標とする。
目標は【敏捷力】セーヴを行い、失敗すると1d6〔酸〕ダメージを受ける。
目標は【敏捷力】セーヴを行い、失敗すると1d6〔酸〕ダメージを受ける。
- 両方当たれば初級呪文の中では最大級の累計ダメージとなるため、複数を攻撃する手段として有用。
- 他の複数攻撃である、〈サンダー・クラップ〉などはどれも敵に近づく必要があるのに対し、この呪文は遠隔から複数を攻撃することができる点も強みである。
〈クリエイト・ボンファイアー〉XGtE
地面に焚き火を作り、範囲内に入ったり、ターンを終了したクリーチャーに1d6〔火〕ダメージを与える呪文。
- ただ闇雲に発動しても一度ダメージを与えただけで終わってしまう。
- 麻痺や拘束状態にして移動を封じたり、強制的に移動させる効果と組み合わせて、継続的にダメージを与える工夫をしよう。
- 味方が隣接することで、機会攻撃か〔火〕ダメージかの二択を迫ることもできる。
- また、〈パイロテクニクス〉(XGtE)のための火を設置する用途でも使える。
- ダメージの発生するタイミングが、〈クラウド・オヴ・ダガーズ〉や〈ムーンビーム〉とは異なるので注意。
〈グリーンフレイム・ブレード〉TCoE
近接武器攻撃をヒットさせた目標の5フィート以内にいる別の目標にも【呪文発動能力】ポイントの[火]ダメージを与える呪文。
- ダメージは 【呪文発動能力】 に等しいため、能力値ダイスで良い目が出たときに習得すると良いのはもちろんのこと、 固定値やポイントバイであっても、固定ダメージが確約されるため有用。
- 通常の武器攻撃の上位互換であるため、 武器攻撃を主体とするキャラクターなら優先的に覚えたい。 特に攻撃回数が少なく、 複数を攻撃する手段に乏しい低レベル帯で有用。
- ただし〔火〕はあまり良いダメージ種別ではなく、抵抗されやすい。
- 「呪文の発動」の一部として近接武器攻撃を行っているだけで、「攻撃アクション」を行っているわけではない。したがって、 「追加攻撃」で2回攻撃することはできない。また、二刀流や 「長柄の使い手」で追撃することもできない。
〈サンダー・クラップ〉XGtE
自身の周囲5フィートのクリーチャーに【耐久力】セーヴを行わせ、失敗すると1d6の〔雷鳴〕ダメージを与える呪文。
- 射程は短いが、範囲攻撃ではあるので、少人数セッション等で、アーティフィサーが前衛を担当する場合には有用性があるかもしれない。
〈ショッキング・グラスプ〉
クリーチャー1体に1d6の〔電撃〕ダメージを与える呪文。ヒットしたなら、相手は次のターンまでリアクションを行えない。
- ダメージの期待値は4.5であり、 初級呪文としては平均的。ただし〔電撃〕はあまり良いダメージ種別ではなく、抵抗されやすい。
- 近接距離でしか使えないため、 前衛クラスで使うのが望ましいが、 バトル・スミスは軍用武器に習熟しているため、 ダメージだけを見れば、 武器攻撃を行った方が強い。低レベル帯で前衛をするならありかもしれない。
- リアクションを行えない効果が発動すると、相手の待機アクションを無駄にしたり、〈カウンタースペル〉を封じて、ラウンドの間安全に呪文を通すことができる。一応、機会攻撃を防ぐこともできるが、離脱アクションを行った方が確実だろう。
- 金属鎧を着た目標には攻撃が有利になるが、どんなクリーチャーと遭遇するかはプレイヤーが関与できる問題ではないので運次第である。 セッション前のハンドアウトで、人型生物と戦うことが仄めかされているなら、習得呪文の選択肢に入るかもしれない。
〈ソード・バースト〉TCoE
自身の周囲5フィート以内のクリーチャーは【敏捷力】セーヴを行い、失敗すると1d6の〔力場〕ダメージを受ける。
- 最も低コストな範囲攻撃である。
- ダメージ種別は〔力場〕であり、もっとも抵抗されにくい。
- アーマラーなどの近接攻撃を行うクラスが、敵陣に突っ込んで使うのが一般的。
- 〈サンダー・クラップ〉とはほぼ同じ効果だが、ダメージ種別やセーヴィング・スローの種類で考えるならこちらの方が優秀。
〈ソーン・ウィップ〉
クリーチャー1体に1d6〔刺突〕ダメージを与え、さらに引き寄せる呪文。
- 味方と敵を引き離したり、敵を〈クラウド・オヴ・ダガーズ〉や〈ムーンビーム〉の範囲内に引き込むことができる。残念ながらアーティフィサーの呪文リストにこの手の継続ダメージ呪文はほとんどないのでコンボ用と言える。
- また、味方を傷つけてしまうものの、拘束状態やつかまれた状態から救助するのにも使える。
〈ファイアー・ボルト〉
クリーチャー1体に1d10の〔火〕ダメージを与える呪文。
- 射程もダメージもトップクラス。PHBに限って言えば、最も使い勝手の良い攻撃呪文である。
- ただし、君の【敏捷力】が高ければ、ライト・クロスボウ(1d8+【敏捷力】修正値)の方がダメージが高くなることもある。アーティフィサーには銃器もあるので、お金があるなら購入も視野に入れよう。
〈ブーミング・ブレード〉TCoE
武器で攻撃した相手が自分の意思で移動したなら1d6の〔雷鳴〕ダメージを与える呪文。
- 「普通の近接武器攻撃」の上位互換。近接攻撃を行う可能性があるならこの呪文を入れておこう。
- 〈クラウド・オヴ・ダガーズ〉や〈ムーンビーム〉など、エリアに対してダメージが発生するタイプの攻撃と組み合わせれば、移動してもしなくてもダメージを与えることができる。
〈ポイズン・スプレー〉
10フィート以内のクリーチャー1体に、1d12の〔毒〕ダメージを与える呪文。
- ダメージは大きいが、射程が短いのが欠点。また、ダメージ種別が〔毒〕である点、セーヴィング・スローが【耐久力】である点も評価を下げる。
〈ライトニング・ルアー〉TCoE
クリーチャー1体を10フィート引き寄せ、その結果君の隣までやって来たなら1d8の〔電撃〕ダメージを与える呪文。
- 味方と敵を引き離したり、敵を〈クラウド・オヴ・ダガーズ〉や〈ムーンビーム〉の範囲内に押し込むことができる。
- 君の隣まで来ない限りはダメージが発生しないので、味方を、拘束状態やつかまれた状態から救助するのにも使える。
〈レイ・オヴ・フロスト〉
クリーチャー1体に1d8の〔冷気〕ダメージを与える呪文。ヒットしたなら、相手の移動速度にペナルティを与える。
- PHBの初級呪文の中では、唯一〔冷気〕ダメージを与えることができる。XGtEが使えるなら〈フロストバイト〉の方がおすすめ。
- この呪文をあえて採用するなら、移動速度が遅くなる点を活かしたい。近接攻撃手段しか持たない相手なら、常に距離を保ちながら遠隔攻撃することで、一方的に攻撃することができる。相手が範囲内に入るとダメージを受ける効果の中にいるなら、そこからの脱出を妨害するのにも使えるだろう。移動困難地形を作る効果と合わせればさらに脱出を困難にすることができる。
〈フロストバイト〉XGtE
クリーチャー1体に1d6の〔冷気〕ダメージを与え、次の武器攻撃に不利を課す呪文。
- 当該ルールブックを導入している卓なら、習得可能な全クラスで有用といえる初級ダメージ呪文。
- ダメージは低めだが、「武器攻撃の攻撃ロールに不利」というデメリットを、リソース消費なしに付与することができるという点で、非常に有用性が高い。セーヴィング・スローを行わせる呪文なので、近接・遠隔両方の戦闘に対応できる上、遮蔽(他のクリーチャーや柵など)が目標との間にあって射撃があたりづらい状況であっても、目標が見えてさえいれば命中率に影響がない。
- 短所は【耐久力】が高い相手には効きづらい点くらい。
HPや状態を回復する
〈スペア・ザ・ダイイング〉
瀕死の味方を容体安定化させる呪文。
- 「治療用具」で全く同じ効果が得られる。
- この呪文を射程30フィートかつ、ボーナス・アクションで唱えることができる「墓場の領域」のクレリック以外がこの呪文を覚える必要性はほとんどない。
- 道具を購入できない僻地での冒険や、大量の負傷兵を治療する必要があるシチュエーションでは有用かもしれない。
自分や味方を支援する(バフ)
〈ガイダンス〉
【精神集中】
能力判定に1d4のボーナスを与える。
能力判定に1d4のボーナスを与える。
- すべての能力判定に対するバフであり、非常に強力。実質的に、すべての能力判定の難易度を平均2.5下げているのと同じ効果がある。精神集中を要するため他の呪文に集中しているときには使えないが、それ以外の状況では常に役に立つ。
〈マジック・ストーン〉XGtE
3個までの石を魔法の武器にする。
- 普通の攻撃を受け付けない敵(ライカンスロープなど)対策として有用。ファイターが退屈してダイス積み(※)を始める前に、この呪文を唱えて石を渡してあげよう。
(※)暇を持て余したTRPGプレイヤーが始める謎の遊び。使おうとして崩すとなぜか怒られる。
〈レジスタンス〉
【精神集中】
セーヴィング・スローに1d4ボーナスを与える呪文。
セーヴィング・スローに1d4ボーナスを与える呪文。
- 〈ガイダンス〉と似ているが、性能的には劣る。なぜなら、能力判定は能動的に行う判定だが、セーヴィング・スローは受動的に行う判定であり、いつ発生するかわからないからである。
- 罠は大抵セーヴを要求してくるので、ダンジョン内の罠がありそうなところを強行突破せざるを得ないときなどに使えるかもしれない。
その他
〈ダンシング・ライツ〉
【精神集中】
小さな4つの光の球を自由に操る呪文。
小さな4つの光の球を自由に操る呪文。
- 光源が欲しいだけなら、〈ライト〉で十分。ランタンを持たせた〈メイジ・ハンド〉でも光源を得つつ手を空けることができるし、陽動なら〈マイナー・イリュージョン〉や〈プレスティディジテイション〉の方が潰しが効く。
- いっぽう、この呪文の長所は射程が120フィートもある点で、長い通路の先を照らしたり、夜の野外で遠くの様子を知ることができる。もっぱら広い場所で役立つ呪文と言える。
- ダークエルフは種族特徴としてこの呪文を覚えることができるので、〈ライト〉や、上記の呪文の代わりとして使うことができる。
〈プレスティディジテイション〉
ちょっとした手品のような効果がたくさん使える呪文。
- ①火花、風、音楽、異臭などの瞬間的な感覚効果を引き起こす。
- ②松明や焚火を瞬時に点ける/消す。
- ③小さい物体を綺麗にする/汚す。
- ④軽い物体を温める/冷やす/風味を付ける。
- ⑤物体の表面に色、印、文字などを描く。
- ⑥1ラウンドだけ存在するガラクタや幻影を生み出す。
例えばこんな時に使おう:
- 酒場で手品を披露し、町の人々の信頼を得る。
- 幻影、感覚的効果、放火などによって敵の注意を引く。
- あなたが扉を開けた瞬間、拍手とテーマソングを流す。
- 敵の持つ松明を消して、戦場を暗闇にする。
- 返り血をきれいにして、殺人の証拠を隠蔽する。
- 宿屋を立ち去る時、ベッドや床に落ちた髪の毛をきれいにして、〈スクライング〉(体の一部から持ち主の位置を占う呪文)をされるのを防ぐ。
- 寒い地域(暑い地域)で、カイロ(保冷剤)を作る。
- ワインの風味を変えて、毒を盛ったことをバレにくくする。
- トランプの柄を変えてイカサマをする。
- 国王の公印を偽造して、ニセの通行許可証を作る。
〈メイジ・ハンド〉
10ポンド(≒4.5kg)までの物体を運ぶことができる手を操る呪文。
- 直接触りたくないものを触るとき使おう。罠がありそうな扉、宝箱、レバーなど。ただし攻撃には使えない。
- ダンジョンでの使用が多いと思われるが、シティ・アドベンチャーで敵の目を盗んでの荷物をこっそり盗み出すのに使うこともある。
〈メッセージ〉
味方同士でしか聞こえないささやき声で会話する呪文。
- メタ的な話で恐縮だが、実際にはプレイヤーたちは同じ卓を囲んでいるので、1人のPLが知ったことは他のPLも即座に知ることができるのが現実であり、この呪文がなくても”なぜか”状況共有できてしまうことも多い。
- もちろん、リアル志向の卓なら、ダンジョン内へ先行したローグに様子を聞いたり、衛兵と交渉中にいつ飛びかかるか仲間と相談するのに、この呪文が必要になるはずだ。
- また、この呪文を使って、自分の位置を明らかにせずに敵と会話することもできる。和平交渉や、裏切りの打診などに役立つだろう。
〈メンディング〉
壊れたものを修理する呪文。1フィートまでの破損しか治せず、発動には1分間を要する。
例えばこんな時に使おう:
- ラスト・モンスターの能力で錆びた武器を直す。
- 勝手に読んだ手紙に封をし直す。
- 窓を割って忍び込んだ部屋から脱出する時、窓ガラスを修理してから立ち去る。
- 戦闘中に〈シャター〉や〈ファイアーボール〉で破壊してしまった重要な物品を修理する。
- アーティフィサーのマジック・アイテムを修理する。特にバトルスミスのサブクラスで作られるスチール・ディフェンダーや、「魔具化式」でホムンクルスを召喚した際にはこの呪文でHPを回復するので、これらを召喚する際にはほぼ必須と言ってよい。
〈ライト〉
物体を1時間発光させる。
- 一瞬で明かりが点けられると聞くとすごそうだが、冒険者は松明を1アクション(6秒)で点火できる超人なので、この呪文が特別すごいわけではない。そういうわけで、光源が欲しいだけなら松明でよいのだが、あえてこの呪文を使うメリットは3つ。
- ① 手が空く:パーティの人数が少ない場合、全員の両手が塞がっているという状況が発生することがある。
- ② 不要な時は隠しておける:最大の利点。ポケットに隠しておくとか、剣の刀身を光らせて鞘にしまっておくことで、戦いが始まるまでは敵の注意を引かずに済む。
- ③ 雨や強風でも使える:実際のセッションで戦場が悪天候であることは少ないが、罠や呪文の影響で火が消えることはまれにある。松明の火が急に消えたときの保険として〈ライト〉を唱えておこう。
- ④ 相手の所持品を光らせることができる:相手の衣服や防具を光らせることで、暗闇に隠れられなくする。これが〈インヴィジビリティ〉対策になるかはDM次第である。(詳しくはデザイナーズ回答を参照)
- 光は任意の色にすることができる。推しのアイドルがいる人はメンバーカラーにしよう。